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ニュース・社会

2010年1月30日 (土)

キングの夢を悪夢に変える-Chris Hedgesのコラム

Chris Hedges

2010年1月17日、"Truthdig"

マーティン・ルーサー・キング記念日は、ラディカルな黒人を、愛国的な偶像へと変える例年の儀式となってしまった。この日は、人種差別を"克服し" キングの夢を "実現" した我々を祝う日となった。幼い黒人の子供達と、幼い白人の子供達の、古いビデオ映像が延々と流される日となっているが、アメリカの状態を考えれば、キングなら激怒するだろう。アメリカの偉大な社会改革者の多くは、没後、パワー・エリートに拉致され、アメリカの栄光を讃える無害な小道具に変えられてしまう。キングは、結局、単なる社会主義者ではなく、アメリカ軍国主義に、激しく反対し、特に彼の晩年には、経済的公正なき、人種的公正など茶番であることを、強く意識していた。

「キングの言葉は、1960年代に彼を否定していた人々に、横領されてしまいました」ニューヨークのユニオン神学校で教鞭をとり、『マーティン & マルコム& アメリカ』という本の著者であるジェームズ・コーン教授は語っている。「そこで、彼の誕生日を国の祝日にすることで、彼が生きていた時代には、彼に反対だった人々であっても、誰もが、彼を誇りに思っていると言えるのです。彼らは、キングの「私には夢がある」演説とともに、キングを、1963年の時点で凍結してしまったのです。改竄と誤解の極みです。キングは、セルマの行進とワッツ暴動の後まもなく「彼らは、私の夢を悪夢に変えてしまった。」とも語っています。」

「アメリカの主流文化は、キングによる愛の強調を、正義から、あたかも切り離すことができるかのごとくに喧伝しています。」コーン教授は言う。「キングにとっては、正義が、愛を定義するのです。切り離すことはできません。二つは、おたがい複雑にからみあっています。それだからこそ彼は、感傷的な愛ではなく、アガペ、隣人愛について語っているのです。キングにとって、愛は戦闘的なものでした。不正と対決する、直接行動と、市民的非服従は、社会を癒やすものであるのだから、愛の政治的表現であると、彼は見なしていた。それは、傷も痛みもさらけだす。世の中の主流派は、彼が、貧しい人々に対する正義に、重きをおいていることを、キングによる愛の解釈から切り離したがっていた。しかし、キングにとって、正義と愛は一組のものなのです。」

マルコムXは、支持して欲しいと、白人支配者階級に懇願するのを拒否したがゆえに、彼を体制派の偶像に変えることは不可能だ。それで、彼の人生最後の日々を、キングに収束させた。しかし、この収束で、マルコムXが飼い馴らされたと見るのは、過ちだろう。マルコムは、キングが、マルコムに深く影響を与えたのと同じぐらい、キングに影響を与えていた。この二人はいずれも、その生涯の末期に、人種差別は様々な形をとって現れるものであり、問題は、単に、白人と同じランチのカウンターに座れるかどうかという単純なものではないことを把握していた。北部の黒人は、理論上は、そうすることもできたが、問題は、昼食を食べるお金があるかどうかなのだ。キングもマルコムも、その信仰によって、深く導かれていた。二人は信念体系を忠実に守っていた。一人はキリスト教徒、もう一人は、より厳格な道徳的規範と公正さが要求される、イスラム教徒でした。そして、二人のいずれも、パワーエリートに、身売りしたり、妥協したりしなかったがゆえに、暗殺されたのだ。もしも、キングとマルコムが生存していれば、二人は社会の、のけ者になっていだだろう。

キングは、統合の呼びかけを始めた頃は、勤勉と忍耐によって、豊かな人々も、貧しい人々も、白人でも、黒人でも、アメリカン・ドリームを実現できると主張していた。キングは中流階級の黒人家庭で育ち、良い教育を受け、文化的に洗練されていた。二十代の初めまで、人生は"クリスマスの贈り物"のように包まれていたことを彼は、認めている。彼は素朴に、統合が解答であると考えていた。究極的に、白人の権力構造が、全ての国民に対する公正への必要性を認識してくれると、彼は信じていたのだ。大学教育を受けた黒人階級の大半の人々同様、彼が、共に統合されることを求めた白人の成功に関して、彼は同じ価値体系と先入観を共有していた。

だが、これはマルコムのアメリカではなかった。都市の貧困家庭で育ち、8学年目で退学したマルコムは、里親の家々を行き来し、虐待され、町の通りで、いかがわしい事をして稼ぐようになり、投獄される羽目となった。彼の困難な政治活動の生涯において、彼の人間性や品位が認められたという形跡は皆無だ。彼が知っていた白人は、良心や同情を示さなかった。また生存することが日々の戦いであるゲットーでは、非暴力は当てにできる選択肢ではなかったのだ。

「いや、私はアメリカ人ではない」とマルコムは言った。「私はアメリカ精神の犠牲者たる2200万人の黒人の一人だ。偽装した偽善にしか過ぎない民主主義の犠牲者の一人だ ...。だから、私がここに立って、皆さんにお話しているのは、アメリカ人、あるいは愛国者、あるいは、国旗に敬意を払ったり、国旗を振り回したりする人間としてではない。いや、私はそうではない! 私は、このアメリカの制度の一犠牲者として話している。そして私は、犠牲者の目を通してアメリカを見ている。私には、どのようなアメリカの夢も見えない。私にはアメリカの悪夢が見える!」

キングは、特に、シカゴで陰険な人種差別に直面した後、マルコムの洞察の真価を認めるようになった。彼は間もなく、キリスト教徒に「人の魂に関心を持っているのだと自称しながら、人々を破滅させるスラム街や、人々を不自由にする経済的条件に、関心を持ってはいない、あらゆる宗教は、新たな血を必要としている、精神的に瀕死の宗教です。」と語り始めた。

「キングは、マルコムが、白人について言っていることは正しいと考えはじめたのです」コーン教授はこう語った。「アフリカ系アメリカ人に公正をもたらそうという呼びかけに応えられるような良心を、白人は持ち合わせていないことを、マルコムは、分かっていたのです。彼の人生の末期近くになって、キングは悟ったのです。彼は大半の白人を‘無意識の人種差別主義者'と呼び始めました。」

過去の粗野な人種差別的言葉遣いは、今では無礼だと見なされている。アメリカのスラム地区を駄目にし、20歳から34歳までの黒人男性のうち、9人に1人という驚異的な数が投獄されているアメリカの監獄を満たしている、制度的、経済的人種差別を無視しながら、我々は、平等、機会均等が存在しているようなふりをしているのだ。大学よりも、獄中にいるアフリカ系アメリカ人男性の人数の方が多いのだ。「独房棟が、黒人奴隷の競り売り台と入れ替わった」と、詩人のユセフ・コムニャカは書いている。刑務所や都会のゲットーには、有色人種の人数の方が多いという事実は偶然ではない。経済的、政治的支配をしている連中による、計算ずくの判断なのだ。その多くが、こうした窮乏と権利剥奪の居住地に隔離されて暮らしている、下位の三分の一のアフリカ系アメリカ人にとって、過去数十年間にわたり、ほとんど何も変わらなかったのだ。事実、生活は悪化することが多かった。彼の人生最後の月日、キングは、マルコムの言語を流用し始め、聞き手に、ゲットーは、「国内の植民地主義制度」であることを思い起こさせるようになった。シカゴ自由フェスティバルでの演説で、キングは語っている。「スラム街の目的は、何の力も持たない人々を閉じ込め、彼等の無力さを永続化させることなのです。...スラム街は、その住民達が、政治的に支配され、経済的に搾取され、隔離され、あらゆる機会に屈辱を与えられるままにしておく国内植民地も同然なのです。」主要な問題は経済だとキングは結論づけ、解決策は社会全体の作り直しだった。キングとマルコムが理解していたように、きちんとした教育、安全な近隣地域、仕事、あるいは、最低生活ができるだけの賃金の可能性が皆無なのであれば、生活、自由、幸福の追求は、無意味なスローガンなのだ。キングもマルコムも、永久戦争経済が、人種差別や、アメリカ国内における、そして往々にして外国の貧困の永続化に直接結びついていることを、十分に承知していた。

暗殺される一年前、リバーサイド教会で行った"ベトナムを越えて"と題する演説で、キングは、アメリカのことを"現代世界で、最大の暴力の提供者"と表現したが、これは多くのマーティン・ルーサー キング記念日の祝賀では、決して引用されない言葉だ。晩年における、ベトナム戦争や、経済的不公平に対する、キングの執拗な非難のおかげで、多数の白人リベラルや、彼自身のスタッフ・メンバー達、政治権力構造内部の支持者達が、彼を裏切った。キングもマルコムも、晩年は孤独な人々だった。

「色々な意味で、マルコムのメッセージは、今日一層当てはまるのです」と、解放の黒人神学の本も書いている、コーン教授は語っている。「キングのメッセージは、非暴力、愛と統合という彼の呼びかけに、白人たちが応えてくれることにほとんど全面的に依存していました。彼は前向きな反応を当てにしていました。マルコムは、黒人に自分たちの力を強化するように言ったのです。黒人に、彼はこう言ったのです。「あなた方が、今おられる状況にあることについて、あなた方に責任はないかもしれませんが、もしも脱け出したければ、自分で脱出するしかありません。あなた達をそこに押し込んだ連中は、あなた達をそこから出そうなどとしませんから。' キングは、黒人を助け出してくれるよう、白人に懇願していました。しかし、キングは次第に、アフリカ系アメリカ人は、彼が期待していた程には白人を当てにすることができないということを理解し始めたのです。」

「キングは、黒人の自己嫌悪については語りませんでしたが、マルコムは語りましたd」コーン教授は言う。「キングは政治的な革命家でした。彼は、アメリカの社会的・政治的生活を変えたのです。もしもキングがいなかったなら、わが国に現在のバラク・オバマは存在しなかったろう。マルコムは、文化の革命家だった。 彼は、社会的、あるいは政治的構造を変えることはしなかったが、彼は、黒人の自分自身に対する考え方を変えました。彼は、黒人の考え方を変えたのです。彼は、黒人が自らを嫌悪している時代に、自らを愛するようにさせたのです。ニグロで有色である、ということから、黒人であることへと変えたのは、マルコムです。大学における黒人研究や、黒人市民権運動家組織などは、マルコムが考えだしたものです。キングは決して、黒人研究をしようとはしませんでした。彼は、モーアハウス大学で、社会・政治哲学者に関する講義をしていましたが、講義で黒人を扱うことはありませんでした。彼は、市民権運動指導者のW. E. B. デュボイスや、奴隷廃止運動指導者のフレデリック・ダグラスには触れませんでした。彼らの一人たりとも。彼はプラトンやアリストテレスのような白人のことだけを講義したのです。マルコムは黒人が自らを愛することを促進したのです。」

キングもマルコムも、中東で帝国主義戦争を遂行するのに3兆ドルを費やし、自らの国内の貧しい人々を見捨てながら、ウオール・ストリートの銀行の口座を穴埋めするのに、更に何兆ドルも使う国家を、激しく非難したに違いない。二人なら、金持ちのエリートの権益に、卑屈に奉仕する政党を支持しながら、貧しい人々のための正義について、陳腐な言葉を口にするリベラル派を、激しく非難したに違いない。この二人のアメリカ人預言者は、妥協することが必要になるような何物も持たない人々に成り代わって語っていた。それゆえにこそ、二人は妥協しなかったのだ。

「人の背中を23センチ刺してから、15センチ分引き抜いて、それを進歩だということなどできない」とマルコムは言った。

エベネゼル・バプティスト教会における最後の説法の一つで、「私は、これから私がしようとすることを決めました」とキングは説教した。「...ミシシッピー[でも]、ベトナムでも、私は決して誰も殺しはしません。もうこれ以上、戦争についての研究はしません。いいですか?私の発言を誰が嫌おうが、私はかまいません。社説で誰が私を批判しようが、私はかまいません。どんな白人や黒人が、私を批判しようが、私はかまいません。私は最善に固執するつもりです。ある種の態度について、臆病な連中は質問します。‘それは安全だろうか?' ご都合主義者連中は質問します。‘それは適切だろうか?' うぬぼれた連中は質問します。‘それは受けるだろうか?' しかし、良心的な人々は質問するのです。「それは正しいだろうか?」そして、イエス・キリストの真の信奉者であれば、安全だとか、適切だとか、受けるといった立場ではなく、それが「正しい」がゆえに、ある立場をとらなければならない時がやってきます。 時折、私たちは、それについて歌っているではありませんか。‘もしもあなたが正しければ、神はあなたと共に戦いたもう。' この邪悪な時代、私は最善に固執しつづけます。」

Truthdigに毎週月曜にコラムを掲載している、Chris Hedgesは、20年間、特派員として中米、アフリカ、ヨーロッパ、中東における戦争を報道。ニューヨーク・タイムズの中東支局長として、8年勤務し、テロ報道に対し、2002年ピューリッツァー解説報道賞を共同受賞した。2002年アムネスティー・インターナショナルの人権ジャーナリズム・グローバル賞も受賞。

c 2010 TruthDig.com

記事原文のurl:www.truthdig.com/report/item/turning_kings_dream_into_a_nightmare_20100117/

マーティン・ルーサー・キング記念日は、彼の誕生日1月15日に近い、1月第3月曜日。

27日にハワード・ジンが亡くなった。夕刊に記事が幅3センチ程度掲載された。
同日に亡くなっていたサリンジャーの死亡記事、その10倍以上の長さはあった。
余りの対照に、アプトン・シンクレアの『真鍮の貞操切符』にある「クリスマスの手紙」「百万長者対貧乏作家」を思い出した。

そういうものだ。

マルコムXの「私はアメリカ人ではない」の演説(翻訳)は、
アメリカの黒人演説集 荒このみ編訳 岩波文庫白26-1で読める。
投票権か弾丸か 1964.4.3
オハイオ州クリーブランドのコリー・メソディスト教会
引用部分は、同書291ページ。上記の翻訳は、いい加減な拙訳。

ハワード・ジン記事翻訳リストは下記の通り。

戦争と平和賞
帝国か博愛か?
ハワード・ジン: 帝国の終焉?(「民衆のアメリカ史」コミック版によせて)
ハワード・ジン、「まがいものの」戦争を終わらせようと再度の呼びかけ
ハワード・ジン「歴史の効用とテロリズムに対する戦争」を語る

2010年1月22日 (金)

人々が目にしてはいけないことになっている戦争写真-Chris Hedgesのコラム

亡くなった息子を抱くイラク女性。この六歳の子は、小学校の入学手続きを終え、帰宅する途上で殺害された。AP Photo / Adem Hadei

Chris Hedges

2010年1月4日 "Truthdig"

戦争は残虐で、人間味の無いものだ。個人の勇気ある行動といった夢想や、民主主義といった夢想的な目標のばからしさをあざわらうものなのだ。産業技術を駆使する戦闘は、攻撃してくる相手など見たこともない何十人、いや何百人もの人々を、一瞬で殺害できる。こうした高度な工業生産による兵器の威力は無差別で、信じがたいほどだ。瞬く間に、団地にいる全員を生き埋めにし、粉砕することが可能だ。そういう兵器は、村々を破壊し、戦車や、飛行機、船舶を灼熱の爆発で吹き飛ばすことが可能だ。生き残った人々にとって、傷は、酷い火傷や、失明や、四肢切断や、一生続く痛みやトラウマとなって残る。こうした戦闘から戻ると、人は変わってしまうものだ。しかもこうした兵器が使われてしまえば、人権にまつわるあらゆるあらゆる論議も茶番劇と化する。

ピーター・ファン・アットマールの『二度目の服務:死なずにすみますように』と、ローリ・グリンカーの『戦後: 紛争中の世界からの退役軍人』という、一度見れば忘れることのできない二冊の戦争写真集によって、戦争の写真というものは、ほとんど常に、大衆の目に入らぬよう隠されていることがわかる。こうした写真は暗部であり、実際に戦地に赴き、戦争の苦難を味わった人々しか、その本能的恐怖とは直面することはできないが、それでもこうした作品は、少なくとも、戦争の残虐さを暴こうとする努力である。

「道端にしかけられた爆弾が、乗っていた車両に命中し、ガソリン・タンクを発火させ、他の二人の兵士も焼死させた際、この兵士は体の90パーセント以上に火傷を負った」アットマールの写真集にある、手術室にいる血塗れの兵士の写真には、横にそう説明がある。「彼の迷彩服は、ヘリコプター上で彼を処置した衛生兵によって引き裂かれ、ベッド中に垂れ下がっていた。皮膚の塊ははげおち、わずかに残った皮膚は半透明になっていた。彼は意識を失ったり、回復したりしており、数秒間、彼はかっと目を見開いた。担架から、ERのベッドに移される際に彼は叫んだ。「父さん、父さん、父さん、父さん」そして「眠らせてくれ、頼むから眠らせてくれ。」ERには、もう一人のカメラマンがおり、上からの場面を撮影しようとして、医療スタッフの頭上からカメラを突き出した。兵士は叫んだ。「クソ・カメラを目の前からどけやがれ」彼の最期の言葉はそういうものだった。六ヶ月後、ある冬の午後、私は彼の墓にお参りした。」アットマールは書いている。「彼の最期の光景は脳裏から離れない。」

「車内には三人いて、ジープに火がつきました」イスラエル兵士ヨッシ・アルディティは、グリンカーの本にある引用で、火炎瓶が車中で破裂した瞬間について語っている。「燃料タンクは満タンで、今にも爆発しそうで、私の腕や顔からは皮膚が垂れ下がっていましたが、動転はしませんでした。誰も入ってきて、助けてくれることなどできず、火をくぐり抜けて、ドアに向かう他に脱出方法がないことは分かっていました。銃をもって出たかったのですが、両手が火傷していて、触れませんでした。」 [『戦後』の抜粋と、Chris Hedgesによる前書きを読むには、ここをクリック]

アルディティは六ヶ月入院していた。退院後の三年間、二、三ヶ月毎に、合計20回の手術を受けた。

「私を見る人は、戦争が本当は何をするのかを見るのです」と彼は言う。

映画のような、非常に写実的な戦争の画像は、心臓がドキドキするような恐怖、すさまじい悪臭、耳を聾するような轟音、戦場における極度の消耗が、はぎ取られている。そうした画像は、戦闘の主要要素である混乱や混沌を、巧みな戦争物語へと転換する。そうした画像は戦争をポルノに変えてしまう。兵士や海兵隊員達、とりわけ戦争を体験したことがない連中は、ビールをケース買いし、“プラトーン”のような、戦争を糾弾することを意図して制作された映画を見るのだが、そうしながら、そこで見せられる兵器の卑劣な威力を大いに楽しむのだ。暴力の現実は違う。暴力によって形作られたあらゆるものは、意味は無く、使い道も皆無だ。何の展望も無い存在だ。それが後に残すものと言えば、死と、深い悲しみと、破壊ばかり。

戦闘の画像や光景を控えた、この二冊の写真集のような戦争の記録が、戦争の現実を活写しはじめている。国家や、戦争を商売にする連中の侍女たるマスコミは、戦争の結果として本当に起きることを、懸命に、隠されたままにしておこうとする。戦争が、若者の心と体に、一体どのような影響を与えるのかを、もしも私たちが本当に見てしまえば、戦争の神話を奉じることは、より困難になるだろう。一週間前に、アフガニスタンで殺された八人の学童の、ずたずたになった亡骸の前にたたされるようなことになれば、そしてその子達の両親の泣き声を耳にすれば、アフガニスタン女性の解放やら、アフガニスタン国民に自由をもたらすなどという決まり文句など繰り返せなくなるだろう。それが、戦争の好ましからぬ部分が、入念に削除されてしまう理由なのだ。それが、戦争の歪んだ暗いスリルは、我々に与えられても、戦争の本当の結果が、我々には見せられずにいる理由なのだ。戦争の神秘的な幻想が、戦争を、英雄的で、わくわくするものにする。だから、報道機関は、ハリウッド同様に罪深い。イラク戦争の開始時に、テレビ報道は、暴力の本能的なスリルを与えてはくれたが、銃弾、戦車の一斉射撃、破砕性爆弾や、迫撃砲の一斉射撃の結果は、我々には隠して、見せなかった。私たちは戦争の刺激の一端こそ味わったものの、戦争が本当に引き起こすことは見ないようにされていたのだ。

この偉大な茶番において、負傷者、身体障害者、死者は、舞台の外に速やかに運び去られてしまう。彼等は戦争の廃物なのだ。私たちは彼らを目にすることはない。私たちは彼らの声を聞くことはない。彼等は、我々の意識の周辺に漂う、彷徨える魂のように、無視され、罵倒さえされるべく、運命づけられている。彼等が語る言葉は、我々が耳にするには余りに悲痛だ。人は、戦闘においてはの空虚で無意味となる言葉をである、栄光、名誉、愛国心という神話を受け入れ、自らと国家とを讃えることの方を好むものなのだ。そして、戦争の本当の結果と直面するべく運命づけられた人々は、向きを変え、逃げてしまうことが多いのだ。

グリンカーの本の中で、エルサルバドルでの戦争で両足を失ったサウル・アルファロは、陸軍病院の病床に横たわっていた時の、恋人による最初で最後のお見舞いについて語っている。

「軍隊では、彼女が恋人でして、結婚する計画でした」と彼は言う。「ところが、彼女は病院で私を見ると、何が起きたのか私には良くわかりませんが、皆が言うには、私を見て泣きだしたそうです。その後、彼女は私から去り、決して戻っては来ませんでした。」

公的な感謝の宣言は、国家から手渡された原稿を忠実に読む退役軍人向けとして、予約済だ。そうした公式の席に出席させられる退役軍人は、従順で、我々が、ぞっとせずに、その姿を見守ることができるような、心地良い人々であり、戦争は、愛国心であり、最高の善であるという嘘を、進んで支持する人々なのだ。「軍務に服して下さって有り難うございます」と言うことを、我々は期待されているのだ。彼等は神話を持続させることに慣れている。我々は、それを讃えることに慣れている。

湾岸戦争症候群を患って、テキサス州ワコにある両親の家の特別に閉鎖された環境で暮らしているゲーリー・ザスパンは、グリンカーの本の中で、戦争が終わった後でさえ“戦争捕虜”のように感じていると語っている。

「本質的に、連中は、私を縁石において、さあ自力でやっていきなさい、と言っているのです」と、彼は本の中で語っている。「我が国の政府は、我々兵士のことを気づかってくれるし、政府自身も、自らのことを処するはずだという、空想の世界に、私は暮らしていたのです。万一、戦争で軍務に服している間に、不具になったり、負傷をしたりした場合には、面倒をみてもらえると、契約書に書かれているのだと信じこんでいました。今、私は怒っています。」

ニューヨーク・タイムズで、戦争報道をした後、1990年代に、サラエボを再訪し、何百人もの身障者が、エレベーターも車椅子も無い団地の室内に閉じ込められているのを私は発見した。大半は若者で、多くはいずれかの四肢を失っており、年老いた両親による世話を受け、輝ける戦争の英雄は朽ちるままに放置されていた。

生き残った人々を、絶望と自殺が、とらえて離さない。戦争中に亡くなった人数より多くのベトナム戦争退役軍人が、終戦後に自殺した。戦時に、兵士や海兵隊員に叩き込まれた非人間的な資質が、平和時に、彼等を打ち破るのだ。これこそが、戦争にまつわる偉大な書物『イーリアス』と、職業的殺人者の回復に至る長い旅を描いた偉大な書物『オデュッセイア』の中で、ホメロスが我々に教えてくれていることだ。多くの人々は、決して再適応することができない。彼等は、妻や、子や、両親や友人達と、再び意思を通じ合うことができずに、自己破壊的な苦悶と憤激という、孤独の地獄に引きこもる。

「連中は、兵士がいかなる感情も持たないよう、条件づけるのです。隣に座っている誰かが殺されても、黙って自分の仕事をやり続けるという具合に」フォークランド戦争に従軍したイギリスの退役軍人スティーブ・アナベルは、グリンカーに、こう語っている。「退役した時に、そういう状況から戻った時に、退役した人間の感情を、押すだけで、よみがえらせることができるボタンなどありません。そこで、退役兵士は、ゾンビーのように歩き回ることになるのです。連中は、感情を殺すように条件づけした退役兵士を、条件づけから解除できないのです。退役兵士がやっかい者になると、連中はそうした人物を隠してしまうのです。」

「軍隊に入隊させるため、連中はあらゆる宣伝をします。連中は、山をスキーで滑走して降りる人々やら、素晴らしいことをしている人々の姿を見せます。連中は、射撃されることや、両足を吹き飛ばされたり、焼死したりする人々は見せません」と彼は言う。「連中は、本当に起こることは見せません。ただのインチキです。しかも連中は、そうしたことに、心の準備をさせるようなことは決してしません。連中は、世界中のありとあらゆる訓練をしてはくれますが、訓練は本当の戦争とは決して同じではないのです。」

戦争が終わった時、退役軍人達と一番多く共通点を持つ人々は、彼らが戦った相手だ、というのはよくあることだ。

「誰も、人格が変わらずに戦争から戻れることはありません」と、フォークランドで、イギリスと戦ったホラシオ・ハビエル・ベニテスが語っているのが、グリンカーの本に引用されている。「戦争に派兵された、ホラシオという人物は、もはや存在していないのです。普通の生活に熱心になるのは大変なことです。余りに多くのことが瑣末に見えてしまって。狂気と、うつ状態との戦いです。」

「マルビナス諸島で軍務についた連中の多くが」彼は諸島のアルゼンチン名を使って言った。「自殺しました。友人の多くが。」

アットマールによる写真の一枚に写っている壁の落書きには「家族が懐かしい」と書かれている。「神様、どうぞ私が奪った命を許したまえ。万一私が家に帰れなくとも、家族が幸せでありますよう。」

願いの横に、誰かが単語に向けた矢印をつけて、太い黒のマーカーで「ホモ!!!」と書いていた。

戦争を正当化するために使われる、国粋主義の決まり文句の先を思い描こう。武器の誘惑と、暴力のポルノの先を思い描こう。仕事を完遂するだの、テロとの戦いだのというバラク・オバマの奇妙な論理の先を思い描こう。戦争の悪に焦点をあてよう。戦争は、相手側を絶滅させようという呼びかけで始まるが、究極的には自己破壊で終わる。戦争は、魂を堕落させ、体躯を切断する。戦争は家や村を破壊し、通学途上の学童達を殺害する。戦争は、優しく、美しく、神聖なものすべてを粉砕し、泥と化してしまう。戦争は、卑しむべき暴力という言語しか話すことができない奇形人間、つまり、軍閥、シーア派暗殺部隊、スンナ派武装反抗勢力、タリバン、アル・カイダや、わが国の人殺し連中に権限を与える。戦争は災いだ。戦争は大規模な疫病だ。工業殺人だ。だから、戦争を、とりわけイラクとアフガニスタンの戦争を支持する前に、それを知っている男達、女達、子供達のうつろな目を覗き込む必要がある。

ピューリッツァー賞受賞者で、20年間、海外特派員として、中南米、アフリカ、中東とバルカンの紛争を報道したきたChris Hedgesのコラム記事は、Truthdigに毎月曜日に掲載される。彼は以下の本を含む9冊の本を書いている。彼の新刊は“Empire of Illusion: The End of Literacy and the Triumph of Spectacle”(2009年刊)

Copyright Truthdig.com

記事原文のurl:www.truthdig.com/report/item/the_pictures_of_war_you_arent_supposed_to_see_20100104/

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記事の中で、肝心の書籍の題名、著者名を適当な日本語で置き換えてある。

原題名、著者名はそれぞれ以下の通り。

ピーター・ファン・アットマール『二度目の服務:死なずにすみますように』
Peter van Agtmael’s “2nd Tour Hope I don’t Die”

ローリ・グリンカーの『戦後: 紛争中の世界からの退役軍人』
Lori Grinker’s “Afterwar: Veterans From a World in Conflict”

「小沢対検察」劇場で、安保条約問題、軍事同盟問題、見事吹き飛んだ。

安保条約改訂50周年こともなく過ぎた。仕事先で瞥見した朝刊には、(軍事)同盟の深化やら、より平等(な戦闘作戦遂行)というような文字が並んでいた。

見開き特集の左側には、ソマリア派兵を率先するという功績をあげた、あの防衛政務次官の、右側には、元防衛相の談話が並んでいた。

戦争を正当化するために使われる、国粋主義の決まり文句の先を思い描く必要は、この国にも、そのままあてはまるだろう。世界最大のテロ国家と、世界最大の暗証番号不要ATM国家の同盟の深化。やがて、金だけでなく、血も...。

2010年1月17日 (日)

済州島で高まる反基地闘争

Organizing notes

2010年1月11日

私は、どこかを訪問した後には、現地の人々と、彼らが携わっている戦いのことを忘れないようつとめている。10月に、自然のままの珊瑚礁、漁業と柑橘類畑が人々の生活の不可欠な部分となっている、済州島と江汀村を訪問して以来、韓国政府による海軍基地建設計画の動向を、私はしっかりと見守ってきた。

基地建設は、間もなく江汀村で開始されることになっている。現在村人達は、海軍がイージス駆逐艦の母港となるはずの埠頭を作るため、岩や小さな海洋生物を埋めるコンクリートを注ごうとしている、岩だらけの海岸線に沿って、テント村を設営している。韓国とアメリカ艦隊の艦船は、"ミサイル防衛"システムを装備しており、中国の沿岸地域を包囲するのに使われ続けるのは確実だ。現在、平和の島と呼ばれている済州島は、従って主要軍事標的となるだろう。

珊瑚礁は、国連によ、保存すべき重要な環境上の財産であると指定されている。こうした自然の驚異の上に、海軍基地を建設することは、そうした自然が保護されることを保証するわけではあるまい。この小さな漁業と果樹農業をなりわいにする共同社会の伝統的な暮らし方は、深刻な影響を受けるだろう。

昨夜、江汀村村長、姜Dong-Kyunは、基地建設推進の決定に反対するため、済州道庁舎の外で一晩中座り込みをした。私が江汀村を訪ねた際には、姜洞長は、我々代表団を、基地予定地に、詳しく案内し、現地の食堂で我々に夕食をもてなしてくれた。彼が我々と共に行動してくれたのは、それによって、より多くの人々に海軍基地反対運動を知って貰えるであろうこと、そして、韓国内でも国外でも、こうしたひどい計画を止める行動への支援がもりあがることを願っていたためだ。

破壊をしようとしているブルドーザーとの対決で、彼らの抗議活動に熱が入っているのを聞くにつれ、心は彼らのもとへと飛んでいる。この反基地抗議座り込みに参加できたらよいのにと思っている。海軍基地は、地域におけるアメリカ軍の増強を阻止しようという我々の努力に対し、直接的な後ろ向きの影響を与え、究極的には、中国との更なる抗争をひき起こすだろう。

こうしたことを念頭に、アメリカと韓国の政府に、この海軍基地に反対して抗議の声をあげようとしている世界中の組織や個人のリストを作成するつもりだ。この活動の連絡リストに掲載を希望される方々は、小生あてに、皆様の個人名、団体名、国名/都市名をお知らせ願いたい。宛先は、globalnet@mindspring.com

少なくともそれなら我々にもできる。

記事原文のurl:space4peace.blogspot.com/2010/01/fight-intensifies-on-jeju-island.html

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基地問題、いずこも同じ秋の夕暮れ?

今読み終えた本『北朝鮮で兄は死んだ』の著者、梁英姫という映画監督の両親も、故郷は済州島とあった。彼女が制作した映画『ディア・ピョンヤン』『ソナ、もうひとりの私』というドキュメンタリー、是非みたいものだ。

一番近い隣国とはいえ、言語がわからないので、村長名の漢字もわからない。苗字のみ、想像で勝手に置き換えた。正しい漢字をご存じの方がおられたら、ご教示いただきたい。お名前、カタカナやローマ字ではどうもピンとこない。

yamamoto様から、「下記に既に翻訳記事があり、署名活動もされている」旨、コメントにて、ご教示頂いた。

http://www.anatakara.com/petition/call-for-signatures-for-jeju-by-globalnetwork.html

肝心の地名が、Jejuのままであるのが、もったいない気がする。Jejuで、ピンと来る日本人は稀だろう。

ところで、マスコミ報道「検察対幹事長」一辺倒。素人には全く想像外の展開。

2010年1月13日 (水)

大量殺りくの慶賀:戦争と集団的健忘症-Chris Hedgesのコラム

Chris Hedges

2009年10月5日

"Truthdig"

戦争の記念物や博物館は戦争の神様の寺院だ。ひそひそ声、手入れの行き届いた芝生、ひるがえる旗が、どのようにして、なぜアメリカの若者達が死んだのかを、我々が無視することを可能にしてくれる。こうした物は戦争の無益さや浪費を覆い隠してしまう。こうした物が、人殺し道具の残酷さを和らげ、若い兵士や海兵隊員を殺し屋に、ベトナムや、アフガニスタンや、イラクの小さな村々を、地獄のかがり火に変えてしまう。内臓が腹からはみ出し、哀れに母親を求めて叫ぶ人々の姿は、こうした記念物には皆無だ。我々には、ずたずたの死体が遺体袋に押し込まれる様子は見えない。子供たちが見分けがつかないほど焼け焦げたり、恐ろしい痛みで呻いたりする姿は見えない。盲人も、終生足を引きずって歩く、身体に障害を負った人々の姿も決してない。戦争は賛美され、厳重に検閲されてから、集合的に記憶されるようになる。

ジョージ・W・ブッシュと同様、イラクやアフガニスタンでの戦争に関するアメリカの戦争記念物や博物館、大衆向け戦争映画や書物を、私は非難する。新たな戦争を正当化する、心的イメージや歴史的記述を、そうしたものが提供するのだから。我々は、サダム・フセインを、アドルフ・ヒトラーと同一視してしまう。アル・カイダをナチスの悪の表現と見なしてしまう。我々は自分たちを永遠の解放者だと考えてしまう。こうしたいかさま戦争表現は、過去を、現在の視点で再構築してしまうのだ。戦争記念物や、ロマンチックな戦争描写は、新たな戦争を遂行するための心理的条件を生み出すのに使われる、社会、道徳上の小道具なのだ。

戦争記念物は、静寂で、平穏で、うやうやしく、上品だ。そして、教会のように、そうした神聖な場所は重要ではあるが、亡くなった人々が、国家を戦争へと導いた人々によって、利用され、往々にして裏切られたことを、我々が忘れてしまうのを可能にしている。記念物は、一部の連中が、人間のとてつもない苦難をネタに、富を成していることを、我々に教えてはくれない。政治家達が世界大国間のゲームをしていて、自分達の出世のために、恐怖をかきたてていることを、戦争記念物は説明してくれない。パット・ティルマンの家族が不幸にも発見したあの事実、軍服を着た青年男女達は、冷笑家の手中にある将棋の駒であることを、記念物は忘れ去っている。戦争の原動力である、無知や下品な野望や、強欲を、記念物は暴き出しはしない。

第二次世界大戦とホロコーストを巡って見られるように、はぐくまれる集合的記憶には、大量虐殺の恐怖を、人間精神の勝利への賛歌に変えようという、焦がれるような欲求がある。現実が余りに受け入れがたいためだ。人は、大量殺りくというものを理解しようとして、ありもしない壮大さを付与し、犯罪人が自由の身になるのを許してしまう。戦争を起こしながら、決して戦争に対する代償を払おうとはしない連中が、戦争挑発者が、我々の中に混じって生きているのだ。連中は賢明な助言を与える分厚い回顧録を執筆する。彼等は我々の長老政治家であり、戦犯なのだ。ヘンリー・キッシンジャー。ロバート・マクナマラ。ディック・チェイニー。ジョージ・W・ブッシュ。正直な戦争記念物であれば、こうした政治家の人形を絞首刑にして、まつるはずだ。正直なデモクラシーであれば、連中を鉄格子の中に入れておくはずだ。

アウシュビッツを生き抜いたプリーモ・レーヴィは、自ら命を絶つまで、集合的記憶の虚偽と戦っていた。偽りの教訓的な物語をこしらえて、ホロコーストや戦争の真実を隠そうとする人間の欲求に、彼は抗議していた。第三帝国の現代史は「記憶に対する戦争、オーウェル風の記憶改ざん、事実の改ざん、現実の否定としての再読でありうる。」と彼は書いている。「生還した我々」は「自分たちの経験を理解することが、そして他の人々に、私たちの経験を理解させることが」できただろうかと彼はいぶかる。ナチスに代わり、ウッチ・ゲットーを運営していたユダヤ人協力者ハイム・ルムコフスキーについて彼はこう書いている。「私たちは全て、ルムコフスキーの中に映し出されている。彼のあいまいさは、我々のものだ。それは、土と魂からこねあげられた我々ハイブリッドの、第二の天性だ。彼の熱中は、我々の熱中だ。‘鼓笛をもって、地獄へと零落する’西欧文明への熱中は。」我々は、ルムコフスキー同様、「権力と折り合いを付けて、我々が皆ゲットーにいることを、ゲットーが壁に囲まれていることを、ゲットーの外は死に神が支配していることを、そしてすぐそばで列車がまっていることを忘れている」我々は、自壊という狂気の中に、永遠に閉じ込められているのだと、レーヴィは考えていた。息子のケーシーをイラクで失った、シンディー・シーハンの憤激は、レーヴィが感じた憤激だ。だがそれは、我々の大半には理解されえない憤激だ。

戦争の現実を描写するように意図された戦争記念物は、余りに破壊的だろう。そうした記念物は、我々や、悪をなせる我々の能力を糾弾するだろう。犠牲者と加害者の違いは、紙一重の差であることを、自制が外れてしまえば、人類は大量殺人に夢中になり、戦争は、高貴で、英雄的で、壮麗なのではなく、優しく、上品で、寛容なものすべてを抹殺するものであることを示すだろう。国家の偉大さの慶賀は、殺人の為の技術的能力の祝賀であることを、それは物語るだろう。戦争というものは、常に道徳的に堕落しており、第二次世界大戦のように、“良い”戦争においてすら、誰もが戦犯となりうることを、それは警告するだろう。我々は広島と長崎に、原子爆弾を投下した。ナチスは死の収容所を運営した。しかし、こうした戦争の物語は、私たちを不安にさせる。それは、戦争を遂行する連中の権益に役立ち、我々がうぬぼれにうつつを抜かすのを許すような集合的記憶を生み出すことはない。

第二次世界大戦や、セルビアの対ボスニア攻撃が一例だが、時として、ある集団が、戦争に駆り立てられることがある。ある国民が、生存するため、暴力という毒を服用しなければならない時もある。しかし、そうした暴力は、必ず、それを用いた人々を醜くし、損なう。メイン州のトレーラーの中で、飲みすぎて亡くなった私の叔父は、第二次世界大戦中に、南太平洋で四年間戦った。叔父も同じ部隊の兵士たちも、日本人をわざわざ捕虜にしようとは決してしなかった。

記念物の側に引きだされて置かれている、戦争の名残、古い大砲やら、何かの砲類は、子供時代には、物珍しく、心をそそられる対象だった。だが、長老派教会の牧師で、第二次世界大戦中、北アフリカで陸軍軍曹だった父親は、こうした陳列品をみると激怒した。武器や制服を着た人形の、精彩のない、清潔でこぎれいな展示は、戦争の現実を抹殺するために使われているのだと父親は言っていた。こうした記憶は暴力を神聖化する。そうした展示は、戦車、機関銃、ライフル銃や戦闘機といった暴力の道具を、死の美学へと変えるのだ。

こうした記念物は、“究極的な犠牲”となった人々に敬意を表しながら、大量殺りくをおごそかなものにしてしまう。そうしたものは、名誉と栄光という古いウソを永続させてしまう。こうした記念物が、次の地獄絵図の基礎を築くのだ。戦争の神話は、次の戦争を気高いものにする集合的記憶を生み出すのだ。蛮行に関する詳細で個人的な経験は、戦争から帰還した人々を、国内追放してしまう。こうした経験は、神話の力には抗えない。こうした集合的記憶、文化の中に飽和してはいるものの、それは「愚者が、騒音と怒りまみれで語る物語であって、何事をも意味してなどいない。」

注:*NFLのスター選手だったが、あえて陸軍に志願し、アフガニスタンで、味方の誤射で亡くなった。

記事原文のurl:www.truthdig.com/report/item/20091005_celebrating_slaughter_war_and_collective_amnesia/

原文には、「硫黄島で、国旗をかかげようとする米兵」の写真をモチーフにした記念碑の画像がある。

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この記事、オリジナルに比べ、かなり時間差。

北沢防衛大臣が、武器輸出解禁の話題を持ち出した。

戦争神社だけではなく、戦争用兵器、基地、兵隊製造の為の思想教育といった産業、宗主国に習って、属国でも、不況の中、我が世の春を歌っているのだろうか?

日米で共同開発しているMDや、基地移転問題、思いやり予算、空母建造などといった話題の扱い、極めて小さいか皆無。

「ダムは無駄」、驚くほど定着・刷り込みが完成し、気味が悪いほど。

一方、「基地は無駄」「ミサイル防衛は無駄」といった言葉、全く聞こえてこない。

ダムは無駄でも、人を殺すのが目的ではない。人間にとって、どちらが、困りものだろう?

2010年1月 8日 (金)

もう一つの愚劣な戦争の遂行に関するグラベル元議員の悲嘆 - Chris Hedgesのコラム

Chris Hedges

2009年12月14日 "Truthdig"

私はアメリカ軍内部で長いこと過ごしたので、一般に知られていない残虐さ、よくある不適格や、人命と納税者のドルを無駄にする浪費能力を十分味わっている。将軍たちの腹黒さや愚かさ、大半の戦争計画の馬鹿らしさ、アメリカ国軍を指揮する大半の連中が理解できる唯一の言語である、暴力への病理的な依存が、アメリカが経済的崩壊に向かう中、アメリカ軍はアメリカの沈滞したデモクラシーにとって最大の脅威となっている。

マスコミ、二大政党と、アメリカのエンタテインメント産業が、アメリカ帝国の絶望的な諸事業を止めようともせず、アメリカという国を内側から空洞化させている1兆ドルの国防関係支出を否定しようともしない中、バラク・オバマは、アメリカの巨大な殺人装置の周囲に巡らされた赤、白と青の旗布に魅了されたままでいる。第二次世界大戦の終結以来、歯止めの利かない軍国主義という疫病が、ペンタゴンの外に滲み出し、今やアメリカを骨の髄までしゃぶりつくしている。これは絶大な帝国にはおなじみの病だ。我々は末期状態にある。アメリカは、明白な脅威などに直面してはいないのに、地球上の他国全てをあわせたより多額の金を、自由に使えるあらゆる支出の半分を、軍に費やしている。

土曜日、元アラスカ選出上院議員を二期つとめ、2008年の大統領候補だった、マイク・グラベルは、ホワイト・ハウスに面するラファイエット公園のベンチに座っていた。グラベルと私は、デニス・クシニッチ下院議員、ラルフ・ネーダー、シンシア・マッキニーや他の反戦活動家達と一緒に、イラクとアフガニスタンでの戦争を糾弾するために、参加者もまばらな集会に参加していた。(http://www.enduswars.org/) アメリカ政治において、彼の意見ほど、首尾一貫し、筋が通り、高潔なものはまれだが、それこそがグラベルが、寒い12月の朝、ホワイト・ハウスの中でなく、正面に、いる理由だ。

「最初から、彼は軍隊に関して、劣等感を持っていたのではないかと思います」陸軍中尉だったグラベルは、大統領についてそう言った。「兵役につかなかった[ビル]クリントンが抱えていたのと同じ問題で、実体験がないためのものです。戦闘に加わる必要はなく、ただ軍に入隊し、兵卒レベルで、軍隊がどれほど機能不全になれるかを、肌で感じるだけで良いのです。だから、そういう経験がなく、当然、魅力的である術を心得ている将軍たちとだけ付き合っていると、苦悩を負わされるのは、軍曹達なのですが、この軍隊に対するオーラを彼は持っているのです。アメリカは、国民を軍国主義文化に適応させてしまったのです。それが軍産複合体を維持しているのですから不幸なことです。」

「そこにオバマが登場したのです」彼は言い足した。「選挙活動の過程で、彼は19人程の将軍や総督に支持されました。こうした連中は[ジョージ・W・]ブッシュを信頼していなかったのです。彼らは、ブッシュの単独覇権主義や、拷問に関する横柄なやり方は、アメリカ軍にとって不利だと認識しています。彼らは自然オバマに引きつけられました。それが彼の考えを変えたのです。彼は自分なら全軍最高司令官になれると思ったのですが、彼には知性がありますから、なれました。しかし彼には不屈の精神はありません。彼には勇気が欠けています。」

残り時間は急速に減りつつある。膨大な緊急救済、緊急経済対策、出血サービスやら短期債務、更に、もはや我々には負担しきれない帝国戦争のおかげで、アメリカは、約5兆ドルの債務を、2010年までに工面すべく、苦闘することになるだろう。するとアメリカ合州国は、週に約960億ドルの借金を競売にかけざるをえなくなるだろう。それは不可避なことなのだが、中国や産油諸国がわが国の債務から逃げ去ってしまえば、連邦準備金制度理事会が、最後の買手になるだろう。おそらく連邦準備金制度理事会は、2兆もの新ドル札を、過去二年間に印刷しており、これだけの新債務を購入するには、更に何兆ドルも印刷することになろう。この時には、インフレーションが、最もありそうなのは、ハイパーインフレーションなのだが、ドルを屑にしてしまうだろう。知的にも、心理的にも経済破たんに無防備の一般大衆が、裏切られ、激怒し、反発し、社会構造をバラバラにし、混沌と暴力が解き放たれ、アメリカの治安機関や軍隊による、より厳しい対策を求める声が強まるだろう。

ブッシュの汚れた政策を推進するのに、オバマはうわべだけの知性偏重を利用している。イラクとアフガニスタンの戦争が、トマス・アキナスや、伝統的なカトリックの「正義の戦争原則」が築いた基準に合致しないにもかかわらず、オスロで、ノーベル賞を受賞した際、大統領は“正しい戦争”理論を語った。彼は、先制攻撃戦争や、継続している軍事占領や、帝国主義の悪を検証することなしに、人間社会の現実を、ブッシュがしたように、黒と白の二極に分類し、悪との戦いについて語った。彼は、変幻自在なテロリスト集団と、隣国を通常兵力で制圧する能力をもった国民国家との違いを無視して、アル・カイダを、ヒトラーになぞらえた。「戦争の手段というのは、平和を保つうえで役割を持っている」とオバマはオスロで主張した。彼は言った。アメリカは「もし必要があれば、一方的に行動し」、その目的が「自衛や、侵略を受けた国の防衛の範囲を超える」戦争をしかける権利があるのだ。オバマの政策は、意気盛んな美辞麗句にもかかわらず、彼の前任者の政策同様、道徳的に破綻している。

「彼と初めて会った時、多少冷笑的な感のある傲岸さを感じました」グラベルは大統領のことをそういった。「今では、冷笑と傲慢が、彼の知性を呑み込んでしまいました。クリントン同様、彼は権力にとりこまれたのです。」

1971年に、軍事アナリストのダニエル・エルズバーグが、秘密のペンタゴン・ペーパーを、ニューヨーク・タイムズに手渡した際に、グラベルが政治家として最も輝いた瞬間がやってきた。同紙は文書の一部を報道したが、それは公式発表とは異なり、困難に陥っている戦争の実態を描き出していた。司法省は素早く、それ以降の報道を禁止し、その内容を暴露した新聞発行者を罰しようとした。グラベルは、ペンタゴン・ペーパーのかなりの部分を読み上げ、連邦議会議事録に残すことで反撃した。彼が勇敢にも、ペーパーをこうして公開したことで、ペーパーの報道再開が可能になったのだった。グラベルはまた、1971年、平時の徴兵を終わらせるため、5カ月間もの議事進行妨害を孤軍奮闘してやってのけ、1973年に徴兵を終了させるよう、ニクソン政権に取引を強いたのだ。彼は、民主党と、その主要候補者達を、大企業、特に兵器産業に仕えているといって厳しく非難した、攻撃的で遠慮ない、2008年大統領選候補者だった。余りずけずけと物言いをするため、民主党指導部によって、予備選挙討論への参加を禁じられてしまった。

「オバマは偉大な大統領になれる好機を逸しました」グラベルは残念がった。「アメリカ人の50パーセント以上が、この戦争には反対なのです。彼は立ち上がって「我々は撤退する」と言えたはずなのです。議会など無視するのです。共和党など無視するのです。タカ派など無視するのです。ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストのような、タカ派の大手マスコミなど無視するのです。アメリカ国民が彼の側についたでしょうから、彼はそうした嵐も乗り切ることができたはずなのです。ところが彼は何をしたでしょう? 彼は[デビッド・]ペトレイアスと、[スタンリー・A・]マクリスタルのリーダーシップに屈して、完全な敗北者のシナリオを採用してしまいました。」

「夜、自分の子供たちを抱きしめる時、ベッドに寝かしつける時、同じような幼い少女が、アフガニスタンにもいて、殺害されたり、手足を失ったりしているのだ、ということを彼は考えなければいけません」グラベルは私に言った。「もしも、彼がそういう考え方が出来ないのであれば、彼の傲慢さには限りがないでしょう。ベトナム戦争の時、私はそれを上院で見ました。人は犯罪の直接性から自分を切り離してしまうのです。彼らは金のために投票します。彼らは政策に投票します。死につつある人々の写真は現実的ではないのです。もしも、あなたが私のとなりに座っていて、爆弾が破裂して、あなたの腕がもぎ取られたなら、現実的でないわけがありません。身の回りの出来事なのです。ロバート・グリーンウォルドの映画“アフガニスタン再考”を見ました。胸が引き裂かれます。ところが、オバマのリーダーシップ下のアメリカは、この犯罪の当事者です。目を閉じてみてください。マスコミの声を聞いみててください。評論家の発言を聞いてみてください。美辞麗句を聞いみててください。またもやベトナムの繰り返しです。アメリカの死活的利益と、ドミノ理論との違いは、一体何でしょう? 我々がアフガニスタンから撤退したとて、我々がベトナムから撤退した時と同じ程度の重みしかないでしょうに。」

「オバマがドーバー[空軍基地]にでかけて柩を見守ったり、アーリントンにでかけて、きびきびした敬礼で、墓にお参りしたりするのにだまされてはいけません。」グラベルは言う。「アドルフ・ヒトラーは、亡くなった兵士たちを名士扱いしました。死ぬことは立派なことだというのは昔からの考え方です。犬死にするのは、立派なことではありません。人々はベトナムで犬死にしたのです。彼らはイラクとアフガニスタンで犬死にしています。そして、バラク・オバマのリーダーシップのおかげで、更に多くの人々が犬死にするでしょう。」

「彼らが我々を憎むのは、我々が自由だからではありません。」イラクとアフガニスタンの武装反抗勢力に触れてグラベルは言った。「彼らが我々を憎むのは、我々が彼らを殺害しているからなのです。」

Chris Hedgesのコラム記事は、Truthdigに毎月曜日に掲載されるが、彼は20年間、海外特派員として、中南米、アフリカ、ヨーロッパと中東での戦争を報道してきた。彼は以下の本を含む9冊の本を書いている。新刊“Empire of Illusion: The End of Literacy and the Triumph of Spectacle”(2009年刊)および“戦争の甘い誘惑”(2003年刊、日本語訳は河出書房新社だが、絶版?)

記事原文のurl:www.truthdig.com/report/print/gravels_lament_fighting_another_dumb_war_20091213/

読みやすさの為『アフガニスタン再考』と勝手に訳した映画、原題Rethink Afganistan。

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翻訳の公開が遅くなったが、時間差に他意はなく、単に、能力の問題。

『アフガニスタン再考』とした映画、原題Rethink Afganistanの公式ウェブはこちら

25ドルでDVDが二枚購入できるという。早速申し込もうと思っている。

著者、神学を学んでから、ジャーナリストとなった人物。

日本でも、神学を学んだ評論家が不思議なほどもてはやされているが、この記事の筆者と違って、イスラエル絶賛派なので、読む気になれない。右から一見左翼風雑誌まで、ひっぱりだこ。彼の記事が掲載された雑誌、購入することもあるが、彼の記事ほとんど読めずにいる。

寄席で良くある芸で、右半身・左半身、別の衣装・メーキャップをした芸人がする、一人二役を見る様な感じで頭が混乱する。もちろん寄席芸なら笑って済ませるだろう。

ハワイで、犯罪の当事者、テロ枢軸国家(正しくは宗主国・属国)外相会談が行われる。結果は...。

武装反抗勢力が我々を憎むのは、我々が彼らを殺害しているからなのだ。

2010年1月 4日 (月)

オーウェルの『2010年』の世界にようこそ

John Pilger

2009年12月30日 "Information Clearing House"

小説『1984年』の中で、ジョージ・オーウェルは、その戦争言語では、嘘が反転して、「過去の歴史、真実とされてしまい、‘過去を支配するものは、未来を支配する。現在を支配するものは、過去を支配する’が党のスローガン」だという、オセアニアと呼ばれる全体主義国家を描いた。

バラク・オバマは現代オセアニアの指導者だ。二十一世紀の十年最後の二つの演説で、ノーベル平和賞受賞者は、平和は、もはや平和ではなく、“アフガニスタンとパキスタンを越え、不安定な地域や、拡散した敵へと遥かに広がる”永久戦争だ、と述べた。彼は、これを“世界の安全”と呼び、我々がアメリカに感謝をするように求めた。アメリカが侵略、占領した、アフガニスタン国民に対しては、機知豊かにも、「我々はあなた方の国を占領することに関心はない。」と言ってのけた。

オセアニアでは、真実と嘘は不可分だ。オバマによると、2001年のアメリカによるアフガニスタン攻撃は、国連安全保障理事会によって承認されている。国連の権限など皆無だったのに。彼は、9/11後“世界”は侵略を支持したのだと述べた、しかし実際には、ギャラップが調査した37ヶ国のうち、わずか三カ国を除く、他の国々は大反対を表明していた。アメリカは、“タリバンが[オサマ]ビン・ラデンの引き渡しを拒否した後、ようやく”アフガニスタンを侵略したのだと彼は語っている。2001年、タリバンは三度にわたり、ビン・ラディンを裁判のために引き渡そうとしたが、それは無視されたのだと、パキスタン軍事政権は報じている。戦争を正当化するための、9/11のオバマによる神秘化すら偽りだ。ツイン・タワーが攻撃される二ヶ月以上も前に、パキスタン外務大臣ニアズ・ナイクは、ブッシュ政権から、アメリカの軍事攻撃が十月中頃までには行われると聞かされていた。クリントン政権が秘かに支援していたカーブルのタリバン政権は、カスピ海への石油とガス・パイプラインを巡るアメリカの支配を保証するのに、もはや十分“安定”しているとは見なされなくなっていた。タリバン政権は打倒されなければならなかったのだ。

オバマの最もずうずうしい嘘は、今日のアフガニスタンが、アルカイダによる対西欧攻撃のための“安全な避難場所”だというものだ。彼の国家安全保障顧問ジェームズ・ジョーンズ将軍自身が、10月、アフガニスタンに、アルカイダは“100人以下”しかいないと語っている。アメリカの諜報機関によると、タリバンの90パーセントは、到底タリバンとは呼べないしろもので、“アメリカが占領軍であるがゆえに、自らを反米と考えている現地部族の武装反抗勢力”なのだ。戦争は、詐欺行為だ。末期的に愚かな連中だけが、オバマ・ブランドの“世界平和”に忠実であり続けている。

ところが表面下に、本格的狙いがある。イラクで、暗殺部隊で功を成した物騒な人物、スタンリー・マクリスタル大将の指揮下、最も貧しい国の一つの占領は、オセアニアの権力が及ぶ範囲を超えた、世界中のこうした“不安定な地域”に対するお手本だ。これは、軍隊、援助団体、心理学者、人類学者、マスコミや広報関係の、金のために働く連中を集めた対ゲリラ・ネットワークで、略語COINとして知られているものだ。人々の心を惹きつけることにまつわる専門用語で覆われてはいるが、狙いは、ある民族集団を他の民族集団と戦わせ、内戦を煽り立てることにある。タジク族とウズベク族、対パシュトゥーン族だ。

アメリカは、これをイラクで実行し、多民族社会を破壊した。アメリカは、かつては交婚していた様々な共同体に賄賂を渡し、共同体間に壁を築き、スンナ派を民族浄化し、イラクから何百万人も追い出した。軍隊に埋め込まれたマスコミは、これを“平和”だと報道し、アメリカ人学者達はワシントンに買収され、ペンタゴンにブリーフィングされた“治安対策専門家連中”がBBCに登場し、良いニュースを広めている。小説『1984年』の中と同様、逆こそ真実なのだ。

これとよく似たものが、アフガニスタンでも計画されている。人々は、アメリカとアヘン取引から資金を得ている部族軍長が支配している“目標地域”の中へ追い込まれている。こうした部族軍長達が蛮行で悪名高いことなどどうでもよい。クリントン時代のある外交官は、“安定した” タリバンが支配するアフガニスタンでの女性虐待について、“我々は彼らと共生できる”と言った。お気に入りの西欧救援組織、技術者や、農業専門家達が、“人道的危機”の世話をし、従属させられた部族の土地を“確保する”のだ。

これは理論だ。この理論は、かつては平和だった社会を、民族的-教派的分断が、一掃したユーゴスラビアでは、一応機能したが、南部の住民を囲い込み、分断し、『タリバン』と同様に、レジスタンスを指すアメリカの包括的な用語である『ベトコン』を打ち破るよう計画された、CIAの“戦略村落計画”は、ベトナムで失敗した。

こうしたことの多くの背後には、イスラエルがいて、イラク・アフガニスタン両方の投機的事業で、アメリカに対し助言をしている。民族浄化、壁の建設、検問所、集団的懲罰や絶えざる監視等々が、パレスチナの大半を先住民から奪うのに成功した、イスラエルによる革新だとして喧伝されている。しかし、こうしたあらゆる苦難にもかかわらず、パレスチナ人は決定的に分断されてはおらず、大きな困難をものともせず、一つの国民として持ちこたえている。

このノーベル平和賞受賞者や、彼の奇妙な将軍達や広報担当者達が、我々に忘れて欲しいと願っているオバマ計画の最も顕著な前触れは、アフガニスタンにおける過去の失敗事例だ。19世紀にはイギリスが、二十世紀にはソ連が、あの不毛な国を、民族浄化によって征服しようと試みたが、ひどい流血の後に撃退された。帝国の墓場が彼らの記念碑だ。民衆の力は、時に不可解ながら、英雄的なことが多いが、雪の下に種を残すのだ。侵略者達はそれを恐れている。

オーウェルは『1984年』で書いている。「この空は、ここで眺めているのと同じように、ユーラシアからでもイースタシアからでも、誰にとっても同じものなのだと思うとひどくおかしかった。しかも空の下に生きる人々は、お互いどれだけ似ていることか、世界じゅう何処でも、自分たちと同じような人間が、…お互いの存在さえ知らず、憎悪と嘘の壁に隔てられていながら、お互いとても似ていて…その心と胃と筋肉は、いつの日か、世界を転覆させる力を蓄えつつある。」

www.johnpilger.com

本記事のリンクはInformation Clearing Houseによるもの。

記事原文のurl:www.informationclearinghouse.info/article24286.htm

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間もなく「BOOK3」が刊行される『1Q84』という本、「BOOK1」「BOOK2」2冊あわせて200万部以上売れているという。読んだことが(読む予定も)ないので、本そのものについて論評する資格は皆無。それでも『1984年』がさほど売れていない状況で『1Q84』が売れているというのは、この国の文化、歪んでいるのではと思わざるを得ない。オーウェル原作の『1984年』が、『1Q84』10分の1ぐらい売れた上で『1Q84』も売れているなら問題は小さかろう。

『1Q84』売り上げ200万部以上という記事を読むと「日本はガラパゴスのような国」と思えてくる。ガラパゴスを非難しているのではない。観光立国は、素晴らしいことだ。世界の他の国々と生態系が大きく違っていることが、商売になって、主要産業として、生きてゆけるのであれば、それで全く問題はないだろう。読んでいない本の著者を非難するのではない。買うのは読者の皆様の自己責任。本を論評する雑誌まで出ている。単純に、日本はガラパゴスのような、外界とは隔絶した特殊文化のようだ、と述べているに過ぎない。ただ、日本は、生態系が大きく違っていること、だけを商売にしては、生きてはいけないだろうと思う。

英語を母語とする国々、あるいは英米旧植民地の国々では『1984年』が広く読まれている。いやオーウェル自身が、それほど読者を獲得できると想像していなかったであろうロシア・東欧ですら、現地語に翻訳され、膨大な読者を得ている。おそらく、日本は、数少ない例外だろう。属国国民が、属国であると自覚していない不思議な国。戦争に負けたのだから属国になっても、やむをえまい。悲しいことであっても、恥ずかしいことではないだろう。独立国のふりをするのが恥ずかしいだけのこと。ともあれ英語圏では、オーウェルの『1984年』のような状況、と言っただけで、わかる人はわかる。「だからどうだ」とおっしゃるむきもあるだろう。

英語を母国とする国、具体的には、宗主国では、授業で『1984年』を教えるというのを、どこかで読んだ記憶がある。英語アンチョコ本が売れている様子を見ても本当のようだ。

『1Q84』という本、単なる想像でしかないが、『1984年』ほどの「毒」は、つまり気味が悪いほど未来を予言している部分は、さほどないのではあるまいか?題名をちゃっかり流用しただけで、全く無関係なのかも知れない。

もしも、いわゆる「本歌取り」であれば、読者は、元の歌を知っていてこそ、面白さ・理解は増すだろう。そうでなくとも、『1984年』、外国人との英会話とは言わないが、中身ある会話をするのに『1Q84』より役にたつだろう。『1Q84』をくさしているのではない。『1Q84』には、まだ英訳がないので日本語が堪能な外国人としか話題にはできまい、というだけのこと。「本歌取り」でないのであれば、まぎらわしい迷惑な題名。オーウェルが生きていたら、訴訟ものだろう。

要するに、こうした、無料、無責任、無内容な後記を読まれるより、翻訳版『1984年』をお読みいただくことを切に願っている。『1984年』、決して「楽しい」、「面白い」本というのでない。現在の状況を、60年ほど前に書いてしまっている「気味悪さ」についてお読みいただきたいと申しあげているだけ。誤解の無いようお願いしたい。

日本、特に選挙では「ガラパゴスのような」属国だと、投票権を得る頃から思いつづけている。少数派原住民にはたまらないが、宗主国から見れば、さぞや面白い温室だろう。次回選挙で、民主党が圧勝すれば、政治的ガラパゴスが永久化する。宗主国から見れば面白い実験かも知れないが、属国国民にすれば、過去はナチス・ドイツ、現在はナチス・アメリカで、実験済みのこと。喜んで民主党に投票される皆様、こちらからは閻魔様にしか見えない。何が楽しくて、自らファシズムにのめり込まれるのか、さっぱりわからない。

上記文章の末尾の引用部分、新庄哲夫訳を参考にさせていただいたが、訳書では下記。

旧版(新庄哲夫訳)では、283ページ中央。

新版(高橋和久訳)では、338ページの終わり近く。

そして、「自民党は我々の力で倒した。民主党で世の中、巧く行く」と我が世の春を謳う皆様には、同じジョージ・オーウェルの名作『動物農場』も大いにお勧めしたい。幸い川端康雄氏による新訳も岩波文庫から刊行されている。もちろん、『動物農場』をお読みになって、行動を変えるような読者がおられるはずもないのは承知の上。

2009年10月 3日 (土)

ロシアで大量解雇-アフトバズは28,000人、アエロフロートは2,200人レイオフ

wsws.org

Niall Green

200910月1日

ロシア最大の自動車メーカー会社、アフトバズ(AvtoVAZ)は、先週、総従業員の四分の一以上を解雇し、27,600人の労働者を失業させるか、早期退職させると発表した。先週、ロシアの主要な国際航空会社、アエロフロートが、今後六ヶ月の間に、職員2,215人を削減する計画だと発表した。

アフトバズでの解雇は、1960年代末期に、自動車工場を中心に建設され、依然として同社事業の基地であるトリアッチ市を荒廃させるだろう。トリアッチ・コンビナートは、世界でも最大のものの一つで、部品を製造し、車を組み立てる、145キロ以上もの長さの製造ラインがある。経済的活力源として、巨大な工場に依存している、サマラ州にある人口700,000人の都市は、この解雇により、この地域で、更に何千もの他の仕事が失われるものと考えられている。

ロシアの公式失業率は、既に昨年同期の5.8 パーセントから、8.1パーセントに上がっている。大半の国の失業統計同様、これは労働力の現実を部分的に反映しているのにすぎず、より多くのロシア人が、パート仕事につくか、仕事を探すのをあきらめるかを強いられている。依然として働いている多くの人々も、就業時間短縮や、賃金や、諸手当ての引き下げに直面している。

自動車メーカー経営陣が、9月24日に発表した声明はこうだ。「アフトバズでは、現在、102,000人が働いている。そのような数値は、効率的で、採算のとれる製造を保障できるものではなく、我々は社員を27,600人削減することに合意した。」

工場労働者の大量解雇に加え、5000人の事務職が削減される。退職する労働者を穴埋めしないことで、13,000人減少すると、アフトバズは語っている。更に5,500人が、早期退職を強いられよう。解雇される残り9,100人の従業員のうち、6,000人は、2012年に、再雇用される可能性があるとアフトバズは主張している。

同社労組は、人員削減への正式な批判を発表し、デモを呼びかけている。「我々は解雇に反対だ。」ユニティー労働組合の指導者ピョートル・ザラタリョフはロイターに語った。「一般従業員ではなく、労働者を首にしようとしている幹部」he added.

ロシアの労働組合の実績は、世界中のご同業と同様に、レイオフに反対することは、決して何もせず、仕事と賃金を守るために、トリアッチの従業員の動員を防ぐべく、手段を講じてきた。アフトバズ労働者による賃上げを要求する最近の抗議は、労組幹部にとって、到底、驚きなどは言えない、工場の何千もの職を無くそうという計画を、経営陣が画策している中、労働組合によって孤立化され、壊滅させられた。

2008年、アフトバズは、800,000台製造し、15億ルーブル(4970万ドル)の利益を出した。グローバル市場における大規模な収縮、特に、ロシアにおける、新車販売の急激な減少が、同社を直撃し、アフトバズの売り上げは、今年最初の八ヶ月で、44パーセント低下した。8月、ロシアにおける、自動車と軽トラックの売り上げは、2008年の同月より、54パーセント低下した。ドミトリー・メドベージェフ大統領と、ウラジーミル・プーチン首相の政府は、同社負債を補うための支援として、今年早々、アフトバズに8億ドル貸し付けた。

ソ連時代には、もと国営産業だったアフトバズは、1993年に部分的に民営化された。ジェネラル・モータース(GM)と2001年に署名した、シボレーとネバ・モデルを製造するジョイント・ベンチャー契約があり、GMエンジンを製造する工場も持っている。昨年、仏-日自動車メーカー・パートナーシップ、ルノー-日産が、アフトバズ株の、25パーセントを取得した。アフトバズの他の主要株主は、ロシア国営の国防輸出企業ロスアバロンエクスポルトだ。

プーチンの個人的友人のセルゲイ・チェメソフが、親会社のロスアバロンエクスポルトを経営している。政府とアフトバズ幹部は、労働者階級にしわよせをする、ロシア自動車産業のリストラが、ロシア・エリートが、国際的ライバル企業と競合するのに役立つことを望んでいる。トリアッチにおけるレイオフの支援に加え、クレムリンは、ロシアでもう一つの大手自動車メーカー、ガズ(GAZ)の勢力を拡大する計画も強力に支援している。

モスクワは、ドイツ政府と協力して、ロシア国有の金融業界の巨人スベルバンクと、オーストリア-カナダ自動車部品メーカー、マグナによる、GMのヨーロッパ事業、オペルの買収を支援している。これで、GAZ工場は、何千もの職を無くすことになると予想されている取引によって、西欧におけるオペルのそれと、部分的に統合されることになる。

ロシア政府や、西欧の多国籍企業パートナーからの全面支援を得て、大量解雇と、工場閉鎖によって、同社を、“合理化する”という年来の計画を、実行するため、ロシア、および国際的な自動車販売の大幅減少が、アフトバズによって、利用されているのだ。世界と同様、ロシアの労働者階級が、資本主義の危機 その生活水準の破壊によって、つぐなわさせられ、何十年もの労働によって作り上げられた、経済生産能力が破壊されるのだ。

自動車メーカーにとって、ロシアは主要“新興成長市場”と見なされており、今年までの過去十年間、かなりの成長を示してきた。ヨーロッパ最大の国内自動車市場として、2008年、ロシアはドイツを追い抜いた。人件費と、利益率の低い製造ラインを大幅に削減することで、アフトバズは、この地域で活動している、他の主要企業と、より効率的に競争できるよう計画している。国際的な自動車メーカーの、フォード、GM、ルノーと、フォルクスワーゲンが、ロシアに工場を持っている。日産、プジョーと、三菱が、もまなく工場操業開始予定だ。こうした企業はいずれも、経済危機を、コストを削減するのに利用して、ライバルたちを出し抜こうとつとめている。

1923年にまで、その起源がさかのぼる、ロシアのフラグ・キャリア、アエロフロートの人員削減は、ソビエト連邦終焉以来の、衰亡の歴史と、企業における大規模余剰のもう一つの章なのだ。かつては世界最大の航空会社だったアエロフロートは、1992年に、 300社に分割され 何社かは、新たに独立した旧ソ連邦共和国の国営航空会社に、他は起業家が経営する小組織となった。1990年代、アエロフロートは、様々な資金洗浄や、スパイ・スキャンダルに巻き込まれた。

アエロフロートのブランドは、主としてモスクワを起点とする国際航空会社として存続しており、1994年に部分的に民営化された。ロシア政府は、同社株の51パーセントを、ロシア語略語名でロスイムーシェストヴォという連邦国家財産管理機関経由で保有しており、億万長者のアレクサンドル・レベジェフが所有する、ナショナル・リザーブ・コーポレーションが、アエロフロート株の27パーセントを所有している。

現在アエロフロートを率いているのは、プーチンの仲間で、ロシアのスパイ機関FSBの元トップだった、ヴィクトル・イワノフだ。2006年まで、過去数年間、安定した成長を見せていた同社は、スカイチーム・アライアンスのコンチネンタル・エアライン、デルタ・エアラインズ、エアー・フランス、KLM等と組んでいる。

9月17日に発表された、アエロフロートの2,200人という人員削減は、現在の職員の14パーセントにあたる。同社の2008年営業利益は、88パーセント低下して、一年前の3億1300万から、3700万となった。ロシアからの工業原料の輸出が、世界規模の不況のあおりで減少し、便数の減少と相まって、同社貨物業務の大幅な減少が、この利益の減少を原因となった。

自動車産業におけるアフトバズやガズ同様に、プーチン-メドベージェフ政権は、アエロフロートを、航空業界における、主要な国際的競合企業として、発展させたいと願っている。最近の人員削減は、利益率の最大化と、グローバルなライバルとの競争のため、クレムリンに支援された、ロシア資本は、ロシア労働者に対する階級戦争を、進んで強化するだろうという事実の更なる表現なのだ。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/oct2009/aero-o01.shtml

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アフトバズ(或いはアフトワズとも)(AvtoVAZ=旧称、ボルガ自動車工場)は、イタリアのフィアットとの協力で、建設された。ラダで有名。本来の、VAZ=Voljiskii Avtomobilinui Zavodからすれば、アフトバズなのではと想像する。

http://en.wikipedia.org/wiki/AvtoVAZ 英語

ガズ(GAZ=ゴーリキー自動車工場)は、ニジニーノブゴロドにある。

http://ja.wikipedia.org/wiki/GAZ  日本語

GAZ=Gorikii Avtomobilinui Zavod

大型トラック工場には、カマズ(或いはカマーズ)(KamAZ=カマ自動車工場)があるが、アフトバズと統合するようだ。

2009年8月23日 (日)

アメリカ暗殺部隊株式会社

wsws.org

2009年8月21日

木曜日のマスコミ報道によると、アメリカ中央情報局(CIA)は、アルカイダ隊員とされる人々に対する、“標的殺害”の秘密計画を、いまや悪名高い民間警備会社ブラックウォーターと契約していた。

本質的に、CIAは、国家による暗殺を、傭兵を雇用している民間企業に外注しよう努力していたのだ。

6月、現在のCIA長官レオン・パネッタが、下院諜報委員会の主要メンバーに、計画の概要を説明し、自分がそれを停止するよう命じたと語った。明らかに、ディック・チェイニー元副大統領の命令の下、暗殺計画の存在は、議会には隠ぺいされていた。パネッタは、中央情報局の長官として、六ヶ月後に初めて知ったと語っていた。

ブラックウォーターの関与についての記事を発表した、ニューヨーク・タイムズによると、取り決めは、決して、契約によって、正式なものとされることはなかった。その代わりに、ブッシュ政権幹部とCIA幹部と、ブラックウォーター創立者でオーナーの、エリック・プリンスの間で、“紳士協定”がまとめられていた。

アメリカ海軍特殊部隊、ネービー・シールズの元隊員であるプリンスの下、ブラックウォーター社(現在はXeサービシズと社名変更)は、傭兵(彼等の大半は、元アメリカ軍の特殊作戦要員)を、イラクとアフガニスタンに、出動させることで、アメリカ政府から何十億ドルも稼いでいた。

イラク民間人に対し、同社工作員が、過剰で、往々にして、根拠のない武力使用を伴った一連の出来事の後に、ブラックウォーターの悪名が高まった。こうしたことが、ついには、ブラックウォーターの殺し屋が、17人の非武装のイラク民間人を殺害した、2007年9月バグダッドのニスール広場乱射事件となったのだ。

この虐殺は、占領しているイラクの法律にも、軍事司法の法規にも縛られずに、全く罰せられることなく、傭兵警備会社が殺人をすることができるという仕組みの、必然的な最終結果だ。これ自体、戦争というものの、略奪的で違法な性格の一つの反映に過ぎない。

プリンスは、共和党右派と、最も親密なコネがある。彼の妹は、ミシガン州共和党の元トップだった。彼は、フォーカス・オン・ザ・ファミリーのような右翼キリスト教原理主義組織に対する、主要出資者である財団の主要人物の一人だ。

こうした共和党とのコネが、ブラックウォーターの成功の鍵だったと、多数の人々が見ているにもかかわらず、ペンタゴンも、国務省も、オバマ政権の下でも、プリンスの会社に契約を発注し続けている。

ニスール広場虐殺のイラク人犠牲者に代わって起こされた、ある訴訟において、二人の元ブラックウォーター社員は、とりわけ、“同社が継続中の犯罪行為について、連邦当局に、情報を提供したか、情報を提供しようとしていた一人、あるいはそれ以上の人を、プリンス氏と彼の従業員が殺害した”と告発する宣誓陳述書を提出した 。二人とも、自分たちの生命が危ういのではと危惧したと語っている。

暗殺計画の下、ブラックウォーターの要員は、“しばしば、拉致をともなう任務のシミュレーション”を行うのに、非常に多くの時間を費やしていたと語った、ある匿名元CIA職員の発言をワシントン・ポストは引用している。

CIAの暗殺計画に、ブラックウォーターが関与していたことが明らかになった結果、一連の疑念が沸き上がる。CIAのパネッタ長官が、二ヶ月以上も前に、この計画について、議会に概略を説明してから、何故アメリカ国民に対して隠ぺいされたままだったのか? パネッタ長官は情報を議会から隠していたのか、それとも、諜報委員会のメンバー達は、ひょっとしたら犯罪的共謀である、この件について知った後も、黙っていたのだろうか?

より根本的に、CIA-ブラックウォーターの不正取引は、アメリカ合州国における、広範囲で、継続的な、デモクラシーの退廃を証明している。

これは、ブッシュ政権が、アメリカの法律や憲法を公然と無視して活動し、暗殺や拷問を、ホワイト・ハウスから指令していた、犯罪的政権であるという証拠の一つだ。

にもかかわらず、誰一人として説明責任を問われていない。オバマ政権は前任者の犯罪行為をかばい、こうした犯罪の中でも最悪の、侵略戦争を継続している。

オバマ ・ホワイトハウスと、民主党優位の議会は、国家の中の国家、軍・諜報複合体による圧力の前に、退却を続けるばかりで、ブッシュ政権の犯罪に対する、いかなる調査も停止しており、まして起訴どころではない。

木曜日、元CIA長官マイケル・ヘイデンが、CIAは、同社の“極めて目立たない技能”を活用する必要があったのだと述べて、決然とブラックウォーターを擁護して、この作戦がまたしても明らかになった。

こうした最新の事実発覚によって、更にはっきりと浮き上がったのは、プリンスのような連中と、軍や諜報機関内部にいる彼の相手方が、驚くべき、責任を問われることのない権力を行使しているという政府の姿だ。

1960年代と1970年代、CIAは、コンゴのパトリス・ルムンバから、キューバのフィデル・カストロに至るまで、諸外国の指導者に対する、一連の暗殺や、暗殺の企てに関与していたことから、“殺人株式会社”というあだ名を獲得した。

しかし、CIA-ブラックウォーターの不正取引で明らかになったのは、一層不気味なことだ。CIAは、共和党と密接なコネを持つ右翼の人物が組織した傭兵で構成される暗殺部隊と契約していたのだ。

イラクとアフガニスタンで、何ら罰せられずに、殺害や拷問をすることが許されていた同じ勢力が、アメリカ合州国内での、支配層エリートの権益や、自由企業制度に異議を申し立てる戦闘的な労働者や、その他の人々に対して向けられるという、本当の危機が存在している。要するに、アメリカ帝国主義が、エルサルバドルから、イラクに至るまで、活用してきた暗殺部隊の暴力が、国内に向けられるのだ。

実際、ブラックウォーターは、高度に訓練された殺し屋を、既に国内作戦で配備したことがある。2005年、自動小銃を持った何百人もの同社の傭兵が、カトリーナに襲われた、ニューオリンズの市街に送り込まれたのだ。

こうした分子の活用は、対国内スパイ活動の継続や、国家の敵に対する、告訴や裁判無しでの、無期限拘留を可能にする“予防拘禁”制度の導入とセットになっている。アメリカにおいて、独裁政治の足場は既に組み立てられている。

この傾向は、オバマ政権の下で、衰えることなく継続している。政策は、階級の権益と、アメリカと世界の資本主義が直面する危機の性格によって、決定されている。アメリカの金融界の上流階級と、勤労者との間のこれまでにない水準の社会的不平等は、デモクラシーとは本来相いれない。

社会の社会主義的変革を目指して戦う自らの政党の下に結集した労働者階級による政治闘争によってのみ、民主的な権利に対する、これらの深刻な脅威に打ち勝ち、政府首脳に、その犯罪の責任を負わせることが可能になるだろう。

Bill Van Auken

お勧め記事:

オバマ政権、無人飛行機による殺害にブラックウォーターを活用

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/aug2009/pers-a21.shtml

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2年前に、関連記事を翻訳しているのを思い出した。

ブラックウォーター・スキャンダルにおける好戦的底流

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最後の三行、正論ながら、夢のような話。

宗主国でも、わが属国でも、労働者階級の人々、社会主義的変革を目指して戦う自らの政党の下に結集することなど決してなく、二大政党というサルでも分かるトリックにすっかりとりこまれ、永久戦争の道をまっしぐら。

8/30、9/11小泉郵政詐欺選挙の焼き直し。圧倒的議席を獲得する党名のチェンジ。

ナオミ・クラインの名著翻訳『ブランドなんか、いらない』が新版として刊行された。

2001年5月に刊行されたものに、2007年の講演録(補論)と2008年9月のガーディアン記事(序文)翻訳が追加されている。

この記事に直接関連する文章が、この補論にあるので、引用させていただこう。

421-422ページ。

戦争の遂行から戦後復興、災害時の救援活動にいたるまで、本来なら公的部門が担当すべき事業を、次々と営利をもくろむ民間企業に委託した。これは市場原理の大胆な進化だった。現存する水道や電力などの公共部門を民間に売却する90年代のやり方とは違い、ブッシュ陣営はまったく新しい枠組みをつくった。その枠組みとは反テロ戦争であり、これははじめから民間企業のために計画され、実際に民間企業が管理した。ブッシュ政権は警備会社を支援する資本家のような役割を果たし、90年代のITブームと同じような好況を生みだした。

 この構想には二つの段階があった。9月11日のテロ事件を利用して、国家の監視と安全保障の政策を強化し、その権力を中央政府の中枢に集中させた。同時に、さまざまな民間企業にその業務を委託した。ブラックウォーター、ボーイング、AT&T、ハリバートン、ベクテル、カーライル・グループといった企業がその恩恵にあずかった。80、90年代の民営化は国家の付属機関の売却だったが、今回起こったのは国家の本質的な部分の民間への売却だ。安全保障や災害への対応といった事業以上に、一国の政府の中心となるものがあるだろうか? これが反テロ戦争の最大の皮肉のひとつだ。結局、それは企業を儲けさせる効果的な武器となった。政府は企業を優遇してはいないと否定しつづけているが、その強い否定こそが真実である証だ。

さらに、新しい選択肢、希望のようなものが、結局は失望的な結果となった例を幾つかあげている。

1973年チリの9/11クーデターで転覆されたアジェンデ政権

1989年6月4日のポーランド「連帯」の勝利

1989年6月4日の天安門広場

1994年の南アフリカ共和国総選挙での、アフリカ民族会議の大勝

426ページ(補論の最終部分)から引用しよう。

人々が新しい選択肢を選ぶそばから、それは奪われてきた。軍事クーデター、大虐殺、ペテン、裏切り、テロにより、私たちの夢は奪われた。

 もうひとつの世界の実現をめざす私たちは、自分たちが決して敗北者ではないことを知るべきだ。アイディアでは誰にも負けていない。知恵で出し抜かれたのでも論破されたのでもない。私たちは叩き潰されたのだ。ときに戦車により、ときにシンクタンクにより私たちは潰された。ここでのシンクタンクとは、戦車の製造元に金で雇われて知恵を出す人たちの集団だ。

私たちはアイディアの戦いではなく、繰り返し仕掛けられた汚い戦争に負けただけ - この歴史を理解することが、失った自信を取り戻し、強烈な情熱に火をつける鍵となるだろう。

戦車といえば、ソ連軍および他のワルシャワ会議四カ国の軍隊が、プラハに侵攻したのは、1968年8月20日のことだった。

ちくま学芸文庫新刊『言葉と戦車を見すえて』加藤周一が考えつづけてきたこと のなかに、この出来事についての文「言葉と戦車」が収録されている。最後の部分を引用しておく。

チェコスロヴアキアの夏については、想出すことが少くない。その山河、その牧場の樹陰、スロヴアキアの娘、プラハの編集室、学生、腸詰とビール、スコダの工場、文芸復興期の小さな町、比類のない後期ゴティック……しかしその町とその国に戦車の砲口の向けられているかぎり、語ることのできる話題には限りがある。今私は八月二一日以前についてただひそかにボードレールの一句を呟くほかはない。さようなら、あまりに短かかりし われらが夏のきらめきよ。(一九六八年九月二五日、カナダ)

益岡賢氏のブログ、Falluja, April 2004 - the bookに、同じ話題に関するジェレミー・スケーヒルの記事翻訳あり。

ブラックウォーターは今もイラクで武装している

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関連記事翻訳:

知識人の組織的暗殺、独立国家を強引に侵略し、属国化するための、あの国最強の手段。

アメリカの対イラク戦争-文明の破壊

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追記:vox_populi様から、ブラックウーターは、ブラックウーターと、ご指摘いただいたので、訂正。(ローマ字入力の場合には、uloと入力すると入ることまで、ご教示いただいた。実は、入力には別の方式を常用しているので、折角の御意見、利用できないのが残念。)

2009年7月20日 (月)

チェチェン政府に批判的なジャーナリスト殺害される

wsws.org

Niall Green

2009年7月18日

水曜日、人権活動家で、クレムリン寄りのチェチェン政府に対する著名な批判者、ナターリヤ・エステミロワが、政府が支援する、地域の民兵による虐待とされるものを調査していたところを、拉致され、射殺された。

エステミロワは、チェチェンの首都グローズヌィの自宅を出た後、拉致された。目撃者達は、男四人が彼女を白いラーダに押し込んでいたと語っている。彼女の死体は、数時間後、隣国イングーシ共和国で発見された。

エステミロワは十代の娘を持つシングルマザーで、50歳だった。ロシアとチェチェンの血をひくエステミロワは、1999年に、第二次チェチェン戦争が勃発して以来、一般市民に対する人権侵害を調査していた。

殺害された当時、エステミロワは、チェチェン大統領ラムザン・カディロフの命を奪おうとたくらんでいたとして告発されていた夫婦の変死を調査していた。

エステミロワの同僚達は、彼女の死は、カディロフのせいだとしている。カディロフは、関与を否定し、この活動家の殺人犯は処罰されようと述べた。あるチェチェン政府の広報担当者は、正式な捜査が開始されるだろうと、マスコミに語った。

ロシア大統領ドミトリー・メドベージェフも殺害を非難し、追加調査を命じた。

カディロフの政府は、ロシア人や国際的ジャーナリスト、人権団体から、その腐敗、脅迫、暴力に対し、強く批判されてきた。エステミロワは、人権団体メモリアルのグローズヌィ事務所の職員で、チェチェン政府や、チェチェン国内のロシア連邦軍による、何百件もの誘拐、拷問、殺害事件を調査していた。

チェチェン大統領は、「カディロフスツィ」として知られている、無数の犯罪事件や政治的な暗殺に関係している大きな民兵組織のボスだ。民兵組織は、この地域における、分離主義イスラム教徒集団との紛争に携わっているため、モスクワから、かなり大目に見てもらっている。

カディロフは、チェチェンを、まるで自分の領地であるかのように支配している。政治的な反対は禁じられており、腐敗は蔓延している。三月、チェチェン国会野党のトップ、スリム・ヤマダーエフは、ドバイ旅行中に暗殺された。

メモリアルの代表、オレグ・オルロフは、自分は潔白だというカディロフの主張を否定する声明を発表した。オルロフは、エステミロワが、カディロフの民兵から、再三、脅迫されていたと主張し、チェチェン当局は、エステミロワ殺害に関連していると断言した。

国際的人権団体のアムネスティー・インターナショナルや、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、いずれも殺害を非難し、活動家やジャーナリストが、この地域で自由に活動する能力についての懸念を表明した。

「チェチェンにおける恐るべき人権侵害を明らかにしようとするあらゆる人々に対する猟の解禁期のようだ」と、アメリカを拠点とするヒューマン・ライツ・ウォッチ代表のケネス・ロスは語っている。

カディロフは、2007年にチェチェン共和国大統領になった。彼は、元チェチェン反乱勢力指導者から、クレムリンの同盟者となり、2004年に暗殺されるまで、やはり大統領をつとめていたアフマド・カディロフの息子だ。カディロフは、2006年のロシア人の調査報道記者、アンナ・ポリトコフスカヤ殺害に関与しているとして、再三告発されている。

エステミロワは、ポリトコフスカヤや、今年モスクワで殺された人権活動家弁護士スタニスラフ・マルケロフらと親しく仕事をしていた。こうした人々は、1990年代に、この地域の分離主義者達が、ロシア連邦からの分離をたくらんで以来、ロシア軍やその現地代理人がチェチェンで用いる、一般市民に対する大規模なテロの幾つかの例を調査していた。

1994年に、第一次チェチェン戦争が勃発し、ロシア軍が、反抗を鎮圧しようとした際に、一般市民は、大量の犠牲者や、強制退去を味あわされた。1996年、停戦と、人口が百万をわずかに超えるだけの小国チェチェンのかなりの程度、事実上の独立によって、紛争は終結した。しかし、1999年、チェチェン分離主義者の責任だとされる、いくつかのロシア都市におけるテロ攻撃で正当化して、ロシア軍は新たな攻勢をしかけた。第二次の戦争は、翌年、グローズヌィの独立派政府崩壊と、クレムリン支配の復活で終わった。

この共和国は、カフカス地域における、モスクワのエネルギー権益にとって、極めて重要であったし、今もそうなのだ。石油とガスのパイプラインは、主要市場である西欧への途上、北カフカス地域を経由し、ロシアのビジネス・エリートとクレムリンに、何十億ドルもの金をもたらしている 。

更に、チェチェンの独立は、ロシア中で、ダゲスタンやタタールスタン等といった、国家的、民族的に 色々といりまじった共和国諸国が次々離脱する口火となりかねなかった。スターリン主義の下で、こうした歴史的紛争は、いずれも解決してはいなかった。そうではなく、少数派は、境界は維持されたままに、抑圧を味あわされていた。その多くが元スターリン主義者であった、ロシアの新興ブルジョワジーも、自分たちの経済的・戦略的権益を維持するため暴力に依拠し、同様に、こうした歴史的紛争に対応できないことが明らかとなった。

先週メドベージェフ大統領が、チェチェンに近い、旧ソ連共和国グルジアから分離独立した地域、南オセチアを訪問したことで、クレムリンの権益にとっての、この地域の重要性が強調された。南オセチアは、昨年の、グルジア・ロシア戦争の焦点であり、 アメリカ合州国はグルジア大統領ミヘイル・サアカシュヴィリを支援していた。

メドベージェフの最近の訪問は、ロシア指導者とアメリカ大統領バラク・オバマとの間の最近の会談で、アメリカのアフガニスタン占領を支援することと引き換えに、少なくとも一時的には、この地域における支配権を主張することに、モスクワが成功した証拠だと見なされている。

地域の豊富な天然資源で利益を得ようと狙って、クレムリンと、そのチェチェンの子分が用いる、反民主的で、残虐な手法は、ソビエト社会主義共和国連邦における、資本主義復活の反動的な性格に対する悲劇的な証拠となっている。

積極的に自分たちの経済権益を追求する好機として、ソ連の崩壊を支援したアメリカとヨーロッパの諸大国は、カフカス地域で、活発に動いている。ワシントンと欧州連合は、石油・ガス輸送を巡るロシアの支配を弱体化させるべく、この地域における代替のエネルギー輸送経路を開発しており、将来の紛争の舞台を整えている。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/jul2009/chec-j18.shtml

2009年6月28日 (日)

NSA、何百万通もの米国電子メールを監視

Tom Eley

2009年6月19日

wsws.org

国家安全保障局 (NSA)の、数人の元職および現行職員が匿名を条件に、諜報機関が、何百万通ものアメリカ人による電子メール通信と電話会話を監視している可能性があるとニューヨーク・タイムズに語った。新事実の暴露には、NSAによる2008年と2009年の国内電子メール通信の監視は、法律に違反していたことにまつわる4月の発覚が続いた。

昨年、議会は、外国人、またはアメリカ国外にいると「正当に信じられる」人々をスパイしようとする国家安全保障局の努力の結果、意図しない結果として生じるものである限りにおいて、アメリカ人の通信をスパイすることへの、より大きな自由度をNSAに対して認める法律を通過した。これは、NSAに、アメリカの通信“ゲートウェー”を通過する何千万通の電子メールと電話会話を傍受する権限を与えている。この方策は、私的な通話記録を連邦当局に渡した通信会社の免責を認める議会法案に添付されている。

法案に賛成した人々の中には、当時イリノイ州上院議員バラク・オバマもいた。全部で、下院議員の293人と、上院議員69人が、法案通過に賛成した。

特にアメリカ人“テロ容疑者”を対象とした捜査を開始するには、法律上、NSAは、まず秘密主義の外国諜報活動監視裁判所(FISC)から、令状を得る必要がある。実際、これは単なる形式的手続きに過ぎない。FISCはほとんど政府の令状要求を却下したことはない。

しかしNSAの活動は、国内でのスパイ活動を許容するために特に設けられたこの疑似合法的制度さえも、超えてしまっている。どれだけの人数のアメリカ人がスパイされていたのかは分かっていないが、タイムズ紙の情報源は、FISCが発行した令状10通のうち8通で、NSAは「法律の範囲を超えていると見なされている。」と報じている。更に、「各命令で、数百から、数千の電話番号や、電子メールアドレスを選び出すことが可能なので、不適切に収集された個々の通信の数は、数百万にのぼるだろう」とタイムズ紙は報じている。

ある元職員は、NSAの違法国内スパイ活動は数年間にわたり進行中であると語った。2005年に、この職員は、ピンウェールという名の秘密データベースを使うよう訓練されたが、このデータペースは、職員が「アメリカに・から着発信する膨大な量の電子メール・メッセージを読む」ことを可能にするものだと語っていた。この計画で集められているアメリカの電子メールメッセージは、全体の30パーセントにも及ぶと思っているとその職員は語っている。現役NSA職員二人が、この計画は現在も継続していることを認めている。

この情報筋は、タイムズ紙に、アメリカ国内の電子メールに対するスパイ活動が、元司法長官ジョン・アシュクロフトと、「NSA監視活動の、あるいは非合法な側面と彼等が考えられるものに対し、ほとんど革命のような事態を画策した」司法省幹部職員達を巻き込んだ、2004年のブッシュ政権内部での激しい闘いの核心だったことを認めた。この危機は、膵炎から回復の途上にあったアシュクロフトの病床横で展開した。アシュクロフトと司法副長官ジェームズ・コメイは、国内電子監視計画は、1978年の外国諜報監視法(FISA)違反だと考え、再認可する命令に署名するのを拒否した。

「論争は、ほとんどこの問題を巡るものでした」この紛争について知っているある元ブッシュ政権幹部は、タイムズ紙に語っている。当時コメイは、主要なコミュニケーションのパターンと、個人と集団間の通信リンクの姿を解明するための、データベース構築用に使うことが可能な『“アメリカ人のコミュニケーションに関する‘メタデータ’収集』を巡る懸念を表明していた。ブッシュ政権は、司法省の承認無しに、計画を更に推進していた。(「元司法省幹部、国内スパイ活動を擁護するための、ブッシュ政権による違法行為について語る。」を参照のこと)英語

合法的に制定された国内スパイ活動ガイドラインを破ったことが分かっている例は、「過剰収集」の不慮の例だと、議員たちに対し、NSAは明らかに説明したのだ。NSAは、タイムズ紙の記事について論評することを拒否しているが、デニス・ブレア国家情報長官のスポークスマンは、法的および兵站上の複雑さから、「技術的な、不慮の過ちは、おきる可能性があり」「そのような誤りが明らかになった場合には、しかるべき幹部に報告され、是正手段が講じられている。」と主張した。

下院諜報監督委員会の議長、ラッシュ・ホルト(ニュー・ジャージー選出民主党議員)は、このあいまいな説明に疑問を投げかけた。「活動の中には、目に余るものがあり、到底、偶発的とはいえない」とタイムズ紙に語っている。

これは驚くべき発言だ。諜報機関を監督する立場にある下院委員会の主要メンバーが、事実上、令状あるいは他の形の法的に正当な理由なしに、膨大な数のアメリカ人をスパイするために、NSAが意図的に法律違反をしていた、と語っているのだ。これと、タイムズの匿名情報源による暴露とをあわせれば、政府の立法、司法府への、ましてや過去三回の国政選挙で、ブッシュ政権の反民主的な政策を断固否定したアメリカ人への説明責任も無しに、刑事免責を得て活動している、諜報機関の姿がまざまざと描き出される。

タイムズは、調査記事に続け、論説によって、進行中のNSAによる職権乱用が、昨年の議会によるFISA改定によって準備されたことを、正当にも指摘している。「ジョージ・W・ブッシュ大統領は、9/11後間もなく、まず所要令状を得ること無しに、NSAが国内での盗聴を行うことを承認し、この法律への違反を始めたのだ。この計画がタイムズによって暴露された2004年末、盗聴活動と、それに参加した通信会社に対し、遡及効果のある法的な援護を与えるよう、ブッシュ・チームが議会に圧力をかけ始めた。」と論説は述べている。

2004年末に記事を暴露したタイムズ紙への言及は、むしろ利己的だ。実際、タイムズ紙は、NSAが国内でスパイ活動をしている証拠を、ブッシュ政権の強い要請により、2004選挙の後まで、アメリカ国民から隠していた。(「不幸な告白: ニューヨーク・タイムズ、2004選挙後まで、NSAのスパイ活動を隠ぺい」を参照)英語

議員たちは、NSAの国内スパイ計画を巡る懸念の詳細について、アメリカ国民に明かしてはおらず、上院諜報委員会議長、カリフォルニア選出上院議員ダイアン・フェインシュタインは、水曜日、あわててタイムズ紙記事の内容を否定した。「私がこれまでに知っている全てのことが本当の話を示しており、 [アメリカ人の電子メール]の内容を収集する上で、目に余る行為があるというのは、私が知る限りでは真実ではない」と彼女は主張した。

実際、オバマ政権と主要民主党議員は、ブッシュ時代に構築された警察国家の権力を強化すると固く決意している。

火曜日、上院司法委員会での証言で、司法長官エリック・ホルダーは、オバマが大統領に就任する前には、彼とバラク・オバマ大統領が擁護していた姿勢である「アメリカ人の電話会話を令状無しに盗聴するのは違法だ」と述べることを拒否した。彼はまた、令状無しの盗聴計画に対して法的な論拠を与えるよう企んだ2006年のブッシュ政権白書を、司法省が撤回するかどうか、発言することを拒否した。

こうした暴露は、国家の政治制度や法規から、益々独立しつつある権力機構、軍-諜報機関の、強力な国内的役割を示すもう一つの兆候としての機能を果たしている。

4月、拷問者に対し、擬似的な法的根拠を作ることを狙ったブッシュ政権の法律メモを、裁判所の命令に従って公表する、というバラク・オバマ大統領の決定に対し、「国家安全保障関係者のコミュニティー」内部、あるいはそれに近い筋が、大声で批判を始めると、オバマは、拷問を命じたり、実行したりした連中の調査は行わないと約束した。

これは、軍-諜報機関と共和党右派を元気づけただけだ。イラク人囚人を拷問しているアメリカ兵を撮影した、何十枚もの写真を公表しろという裁判所の命令を先に受け入れたことを、オバマが覆した際、司令官たちは彼を支持した。しかし、軍-諜報機関の圧力に屈伏し、グアンタナモ湾捕虜収容所に拘置されているテロリストとされている人々を裁くための軍事法廷制度を止めるという大統領選挙キャンペーン時の約束から、オバマはまたもや後戻りした。

実際、表向き、国家の諜報機関を監督する立場にある議員たち自身が、その諜報活動の対象なのだ。NSAが、議員や著名な政治家達に対し、スパイ作戦を遂行していることは、公然と認識されている。4月、カリフォルニアの民主党下院議員で、当時、下院諜報委員会の有力メンバーであった、ジェーン・ハーマンが、政治的便宜と引き換えに、起訴されている二人の親イスラエル・ロビイストのため、仲裁してやると約束している会話を、NSAが盗聴していることが明らかになった。ハーマン自身が、NSAによる令状無しスパイ作戦の、積極的な支持者だ。

タイムズ紙がインタビューした元職員は、ビル・クリントン元大統領の電子メール・アカウントに、ある職員がアクセスするのにもピンウェールが使われたことを認めた。彼は、それを実行した職員は尋問されたとは述べたが、解雇されたか否かは触れなかった。

関連する進展として、軍は、コンピューター上で、軍の諜報、戦争開始能力を監督、開発する新たな「サイバー司令部」の詳細を、数日中に発表するものと予想されている。サイバー戦争に関連する大半の機能を支配しているNSAは、この新司令部の中で卓越した姿を示すだろう。

下記記事もお勧めする。

Seven days in May, 2009
[2009年5月13日]

Congress moves toward expanding government spying, with immunity for telecoms
[2008年2月14日]

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/jun2009/nsas-j19.shtml

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宗主国で行われている監視、属国でも当然行われているだろう。

2009年6月19日 (金)

アメリカ帝国は破産している

クリス・ヘッジス

2009年6月14日

"Truthdig"

今週が、世界の準備通貨としてのドル支配時代終焉の区切りになる。経済・政治におけるアメリカ合州国の衰退という恐ろしい時期のはじまりという区切りだ。それはまたアメリカ帝権最後のあがきも示している。アメリカ帝国は終わったのだ。もはやたち直ることはない。そして、やってくるものはといえば、なんとも実につらいものだ。

バラク・オバマや、ウオール街の犯罪集団は、愚劣なゴシップやばか話をニュースとして広め続けている商業マスコミの支援を得て、アメリカ歴史最大の経済危機に我々がじっと耐えている間、アメリカ国民を騙すことはできるかもしれないが、アメリカ以外の世界は、アメリカが破産したことを知っている。そして、そうした国々が、もしも膨張したドルを支え続け、ユーラシアにおけるアメリカ帝国の拡張と、アメリカのカジノ資本主義体制に資金供給するために、2兆ドル以上にまで膨れあがった、莫大な連邦予算赤字を維持し続けるつもりであれば、うまくゆきはしない。彼らはアメリカの喉に手をかけている。彼らは締め付けようとしているところだ。

月曜日と火曜日、ロシアのエカテリンブルグ(旧スヴェルドロフスク)で、中国の胡錦濤主席、ロシアのドミトリー・メドベージェフ大統領や、他の上海協力機構六カ国の首脳を集めた会議が開催されている。参加を申し込んだアメリカ合州国は、受け入れを拒否された。そこでおきることに注目されたい。この集まりは、エコノミストのマイケル・ハドソンによれば、「21世紀におけるこれまでの会合の中で一番重要だ。」

それは、世界の準備通貨としてのドルを置き換えようという、アメリカの主要貿易相手国による、最初の正式なステップなのだ。もしも彼らが成功すれば、ドルの価値は劇的に暴落し、石油を含む輸入品の価格は急騰し、利子率は上昇し、最後の数ヶ月が高度経済成長期であるかのようにすら見えるほどの勢いで、仕事が国外に流出する。州と連邦のサービスは、資金不足で、低下するか、停止するだろう。アメリカ合州国は次第にワイマール共和国やジンバブエと似てこよう。多数の人々から救世主の資格を授かっていたオバマが、突如、痛ましく、無能で、無力に見えてくる。更に、過去数週間、わずかな数の発砲や、人種間対立から起こる犯罪をあおった激怒が、権利を奪われ、途方にくれた労働階級と中産階級の広範な部分を巻き込むだろう。この階級の人々は、仇討ち、徹底的な変革、秩序と道徳の再生を要求するだろうが、キリスト教右翼から、フォックス・ニューズで人種差別発言を広めるごろつきに至るまでの原初ファシスト連中が、それを強行するよう、国を説得するだろう。

「エカテリンブルグの転換点: 非ドル化とアメリカの金融-軍事覇権の終焉」という記事を月曜日のフィナンシャル・タイムズに書いたハドソンに電話した。「エカテリンブルグは」ハドソンは書いている。「ツァーリ終焉の地のみならず、アメリカ帝国終焉の地として知られるようになる可能性がある。」ロンドン・レビュー・オブ・ブックス5月28日号に掲載された「再起不能」と題する、ジョン・ランチェスターの、世界銀行制度に関する憂慮すべき暴露記事と並んで、彼の記事は読む価値がある。

「これはドルの終焉を意味している」とハドソンは言った。「つまり中国、ロシア、インド、パキスタンとイランが、アメリカをユーラシアから追い出す公式的な金融、軍事地域を形成しつつある。国際収支の赤字、は本質的に主として軍事費だ。アメリカの自由裁量支出の半分は軍事費だ。赤字は外国銀行、中央銀行の手中で終わる。連中は、アメリカ政府国債を買う以外に、資金を循環させる選択肢がない。アジア諸国は、自分で自分の首をしめる軍事包囲に資金供給してきた。連中は、返済される見込みのないドルを受け取ることを強いられてきた。連中は自分たちの国へのアメリカによる軍事侵略に金を支払い続けてきた。連中はそれから解放されたいのだ。」

中国は、ハドソンが指摘するように、既にブラジルやマレーシアと、ドル、ポンドやユーロではなく、中国の元建てによる二国間貿易で合意している。ロシアは、ルーブルや各国通貨で貿易を始めると約束している。中国の中央銀行総裁が、準備通貨としてドル使用を廃止するようあからさまに呼びかけており、国際通貨基金の特別引き出し権を利用する意志を示唆している。新システムがどういうものかはまだ明らかでないにせよ、ドルからの逃避は明らかに始まっている。狙いは、ロシア大統領によれば、アメリカ合州国による、経済的、更にその延長として、軍事支配を崩壊させる「多極的世界秩序」を築くことだ。手持ちアメリカ通貨を処分すべく、中国は狂ったようにドル備蓄を、世界中で工場や資産を購入するために使っている。これが中国アルミニウムが、オーストラリアの資源企業リオ・ティントとの資本提携で195億ドルを出資しようとした失敗した企てで、これほど多数の大口採掘権を得ようとした理由だ。中国は保有ドルを是非とも減らす必要に迫られているのだ。

「中国は、ゴミ屑のようなかねによる資源購入取引で、できる限り全てのドルをお払い箱にしようとしたのです」とハドソンは言う。「彼らはドルを、アメリカが、たとえユノカルであれ、自国のハイテク企業を、黄禍の国に売却するのを拒んでいるので、資源を安値で売り払ってくれる国にくれてやろうとしているのです。中国はドルが間もなく無価値になることが分かっているのです。」

この新たなグローバル為替制度の設計者は、もしもドルを破壊すれば、アメリカの軍事支配も破壊できることに気がついたのだ。アメリカの軍事支出は、この大規模な借金のサイクルなしには維持できない。核研究などを積みます前の、2008年度公式アメリカ国防予算は6230億ドルだ。中央情報局(CIA)によれば,これに続く国家軍事予算は中国もので、650億ドルだ。

国際収支赤字には種類が三つある。アメリカは輸出以上に輸入をしている。これは貿易だ。ウオール街とアメリカ企業は外国企業を買収している。これは資本の動きだ。三番目で、最も重要な過去50年間にわたる国際収支赤字は、ペンタゴンによる海外支出だ。過去50年間にわたり、国際収支の赤字をひき起こしていたのは、主に軍事支出だ。国務省のSurvey of Current Business四季報の、国際収支報告の第5表、軍事支出の項をご覧いただきたい。ここに赤字額がある。

アメリカの永久戦争経済に資金を供給するため、アメリカは世界をドルで溢れさせてきた。ドルを得る外国人は、ドルを自国の中央銀行で自国通貨に変換する。そこで各国の中央銀行が問題を抱えることになる。万一、中央銀行が、お金をアメリカ合州国で使わないと、その国の通貨のドルに対する為替レートは上昇してしまう。そうなると、輸出企業が不利益を被る。これが輸入品や、外国企業を購入し、軍事拡張に資金を供給し、中国などの外国が、米長期国債を購入し続けさせるために、アメリカが紙幣を無制限に印刷できた理由なのだ。このサイクルは、もはや終わったように見える。ひとたびドルが世界の中央銀行を溢れさせることができなくなり、誰も米長期国債を買わなくなれば、アメリカ帝国は崩壊する。全て勘定に入れれば、ほぼ1兆ドルの放漫な軍事支出は維持不可能になろう。

「アメリカは、軍事支出に自分で資金を供給しなければならなくなる」ハドソンは警告する。「そして、唯一の方法は、賃金率を大幅に引き下げることだろう。階級戦争の再開だ。ウオール街はそれが分かっている。それで連中は、生存するだめの十分なお金を得られるよう、巨大な詐欺によって、ブッシュやオバマに10兆ドル捧げさせたのだ。」

金融崩壊の借金から抜け出すために借りようという絶望的な努力が、第二次世界大戦以降これまでにない、国家による大規模介入を促進させたのだ。それは私たちを未知の領域へと導いてもいるのだ。

「我々は、事実上、この経済制度によって生み出された穴から我々が脱出するための戦争を宣言しなければいけなかったのだ」とランチェスターは、ロンドン・レビュー・オブ・ブックスに書いている。「今の状況に対する、モデルも、前例も皆無で、本当にそれで大丈夫なのだ、なぜなら資本主義の、これこれのモデル下では云々、などと主張しようがないのだ... そんなモデルは存在しない。こんな風にはならなかったはずであり、起きてしまっていることに対する指針も皆無なのだ。」

食糧購入から、医療費に至る日常生活の経費は、ドルが急落すれば、ごく少数の人々を除き、困難なものとなろう。州や都市では、年金基金が枯渇し、最終的には、停止するだろう。政府は、道路や交通機関を含むインフラを、民間企業に安く売り払うことを強いられるだろう。民営化された公益事業によって、たとえばエンロンを考えて欲しいのだが、かつては規制され、助成金が払われていたものにたいし、益々料金を請求されるようになる。商業用、個人不動産価値は現在の半額以下になるだろう。既にアメリカ家庭の25パーセントを苦しめている不動産の逆ざや状態は、ほぼ全ての不動産所有者に及ぶだろう。膨大な損失を受け入れることなしには、借りることは困難になり、不動産を販売することが不可能になるだろう。空っぽになった店舗や、板を打ち付けた家々が、何ブロックも続くようになるだろう。家屋の差し押さえが、まん延するだろう。焚き出し所に長蛇の列ができ、実に膨大なホームレスが生まれよう。アメリカの企業が支配する、もはや陳腐でとるに足りないマスコミは時間外勤務をして、無価値なゴシップや、見世物、セックス、いわれのない暴力、恐怖や、安っぽいジャンク政治で、我々に麻酔をかけるのだ。アメリカは、所有せざる多数の底辺層と、しっかりと警備された屋敷の中から、ネオ封建制度という無慈悲で残虐な制度を運営する権力を持った一握りのオリガーキーとで構成されるのだ。抵抗する人々の多くは、暴力によって沈黙させられる。アメリカ人は莫大な代償を支払うことになるだろう。それももう間もなく。アメリカ・パワー・エリートによる重大な違法行為の代償を。

記事原文のurl:www.truthdig.com/report/item/20090614_the_american_empire_is_bankrupt/

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この記事、一つ大きな間違いがあるように思える。下記の太字が漏れている。

アジア諸国は、自分で自分の首をしめる軍事包囲に資金供給してきた。連中は、返済される見込みのないドルを受け取ることを強いられてきた。連中は自分たちの国へのアメリカによる軍事侵略に金を支払い続けてきた。日本以外の連中はそれから解放されたいのだ。

マイケル・ハドソンの該当フィナンシャル・タイムズ記事

マイケル・ハドソンによる関連記事(英語)は下記にも。

Globalresearch
De-Dollarization: Dismantling America’s Financial-Military Empire
The Yekaterinburg Turning Point
by Prof. Michael Hudson

また
Counterpunch
The Ending of America's Financial-Military Empire

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戦争国家アメリカに関する記事翻訳の一部をあげると以下のようなものがある。

永久戦争という、やまい

アメリカ介入の歴史
海外諸国における、アメリカの軍事、秘密作戦 - 1798年から現在まで

軍国主義とアメリカ帝国:日本政策研究所所長チャルマーズ・ジョンソンとの対話
 04/1/29
アメリカを衰亡させる方法:なぜ累積債務危機が、今アメリカ共和国とって最大の脅威なのか

チャルマーズ・ジョンソン: 『復讐の女神ネメシス: アメリカ共和国最後の日々』

アメリカ軍はなぜいまだに沖縄にいるのか? 1997年4月

愛し合って、戦争になった: 好戦国家アメリカとの遭遇 ノーマン・ソロモン

「体制転覆:ハワイからイラクに至るまで、一世紀にわたるアメリカによる体制変革」その2

「体制転覆:ハワイからイラクに至るまで、一世紀にわたるアメリカによる体制変革」その1

ハワード・ジン「歴史の効用とテロリズムに対する戦争」を語る

 

2009年6月12日 (金)

永久戦争という、やまい

クリス・ヘッジス

2009年5月18日

"TruthDig.com"

いかなる社会においても、永久戦争の容認は、国家の魂をむさぼり食らう寄生虫だ。永久戦争は、リベラルで民主的な運動を絶滅させる。永久戦争は、文化を、国粋主義者の空念仏に変えてしまう。永久戦争は、教育やマスコミを堕落腐敗させ、経済を破壊する。開かれた社会を維持すべき任務を負った、リベラルで民主的な勢力は無力化する。リベラリズムの崩壊は、帝政ロシア、オーストリア・ハンガリー帝国、あるいはワイマール・ドイツ、どこにおいてであれ、道徳的虚無主義の時代を迎え入れる。この道徳的虚無主義は、実に様々な形であらわれる。道徳的虚無主義は、様々なスローガンや、言語やイデオロギーでわめき散らす。道徳的虚無主義は、ファシスト風敬礼、共産主義者の見せしめ裁判、あるいはキリスト教十字軍などの形で現れる。核心においては、いずれも同じだ。永久戦争を恒久化する中でこそ、自分たちのアイデンティティと権力を見いだせる凡庸な連中の、下品で、ゾッとするような長広舌だ。

かつて二十世紀当初、エジプト、シリア、レバノンやイランといった国々で、大いに成長する見込みがあった、アラブ世界におけるリベラルで民主的な運動を押しつぶしたのは、イスラム教ではなく、永久戦争への衰亡だ。イスラエルとアメリカ合州国における、リベラルな伝統を破壊しているのは、永久戦争状態だ。道徳的、知的鬼神、ディック・チェイニー、極右政党「イスラエル我が家」党首アヴィグドール・リーバーマン、マフムード・アフマディネジャドらは、永久戦争の道徳的虚無主義を体現している。連中は、恐怖と妄想を操っている。連中は国家安全保障の名において、市民的自由を撤廃する。連中は合法的な反対者を弾圧する 。連中は財務省を詐取する。連中は人種差別主義をかきたてる。

ランドルフ・ボーンが辛辣に言い表している。「戦争は国家の健康法である。」

著書『ペンタゴン・キャピタリズム』の中で、セイモア・メルマンは、国防産業をウイルス性のものとして描いている。彼は書いている。永久戦争における国防と軍事産業は、経済を破壊してしまう。国防と軍事産業が、優先順序をひっくり返せるのだ。連中は、政府支出を、自分たちの巨大軍事プロジェクトへと方向転換させ、国家安全保障という名の下で、国内投資を枯渇させている。アメリカは高度な戦闘ジェット機は製造するが、ボーイングは、新民間航空機を計画通りに完成できず、アメリカ自動車産業は破産した。アメリカは、資金を兵器システムの研究開発につぎ込み、地球温暖化と戦うための再生可能エネルギー技術を無視している。大学は国防関連の資金や助成金で溢れているが、環境保護研究の資金を求めて苦闘している。これは永久戦争という病だ。

この国における膨大な軍事支出は、年間ほぼ1兆ドルにものぼり、自由に使える全支出の半分を食いつぶし、深刻な社会的費用となっている。橋や土手は崩壊している。学校は腐食している。国内の製造業は衰退している。何兆もの負債は、貨幣と経済の生存能力を脅かしている。貧者、精神障害者、病人や失業者は、見捨てられる。アメリカ国民自身のそれを含め、人々の苦悩は、勝利のための代償なのだ。

油断のならない軍国主義を鼓吹する権力の言葉、益々もろくなる現実を覆い隠す恐怖と力によって、永久戦争国家の国民は爆撃される。永久戦争という教義の背後にいる企業群は、レオン・トロツキーの永久革命という教義を堕落させたのだが、国民を怯えさせておく必要があるのだ。肥大化した軍に政府が予算を費やすのに、我々が反対するのを、恐怖が妨げるからだ。恐怖ゆえに、権力にある連中に対し、我々が不愉快な質問はしなくなるからだ。恐怖ゆえに、治安の為と、国民は進んで、権利や自由をあきらめるからだ。恐怖こそが、我々を家畜のように囲いの中に閉じ込めるのだ。

アメリカ経済の特徴を表現するため、永久戦争経済という言葉を作り出したメルマンは、第二次世界大戦終結以来、連邦政府は、過去、現在、そして将来の軍事作戦のために、税金の半分以上を使ってきたと書いている。これは、政府による最大の維持活動だ。軍産複合体というのは、非常にもうかる商売だ。軍産複合体は、体裁を繕った、企業福祉だ。軍産複合体では、利益が保証されている。国防システムは、製造される前に、販売される。軍事産業は、膨大な原価見積超過を、連邦政府に請求することを認められている。莫大な利益が常時保証されているのだ。

およそ30億ドルの支援を受け取り、13億ドルでアメリカ製兵器を購入することを要求されるエジプトのような国々に、対外援助は送られる。納税者は、兵器システムの研究、開発、そして製造資金を出し、次に外国政府になりかわって、それを購入する。これは異様な循環システムだ。これは自由市場経済という概念に逆らうものだ。こうした武器システムは、じきに、更新あるいは、切り換えが必要になる。武器システムは、数年後には廃品置き場へと運ばれ、さびつくのだ。それは経済用語で言う、行き詰まりだ。それは永久戦争経済以外の何物も、維持しない。

永久戦争で儲ける連中は、商品を製造し、販売して利益を得て、次に、利益をさらなる投資と生産に使うという経済法則に拘束されない。連中は、むしろ、競争市場の外部にいるのだ。連中は国家と企業の境を消滅させている。連中は、有用な製品を製造し、持続可能な職を生み出すという国の能力を、吸い取っている。メルマンは、ニューヨーク市交通局と、新地下鉄車輛用の30億ドルから40億ドルの2003年予算の例を用いている。ニューヨーク市は入札を行ったが、アメリカの企業は一社も応札しなかった。アメリカにおける産業基盤は、国家のインフラを、維持、向上、あるいは、構築するために使われる品目には、もはや重点をおいていないと、メルマンは主張している。ニューヨーク市は最終的に、日本とカナダの企業と地下鉄車輛製造の契約した。そのような契約は、直接、間接に、アメリカ合州国の国内で、約32,000の職を生み出せていたろうと、メルマンは推測している。別の例では、2003年のL.L. ビーンのカタログにあった製品100種のうち、メルマンが調べてみると、92点は輸入物で、わずか8点がアメリカ合州国で生産されていた。

故上院議員J. ウイリアム・フルブライトは、1970年の彼の著書『ペンタゴン・プロパガンダ装置』で、軍-産複合体の勢力範囲を表現している。何百万ドルもかけた広報キャンペーン、国防省映画、ハリウッドのプロデューサーたちとの緊密なつながり、そして、商業マスコミを利用して、いかにペンタゴンが、世論に影響を与え、世論を形成しているのかを、フルブライトは説明している。テレビに出演する軍事アナリストの大半は元軍幹部であり、多くは国防産業のコンサルタントとして雇われているのだが、この事実は、滅多に公開しない。退役した四つ星陸軍将軍で、NBCニューズの軍事アナリスト、バリー・R・マキャフリーは、同時にディフェンス・ソリューションズ・インクというコンサルタント会社の社員だとニューヨーク・タイムズは報じている。記事は書いている。彼はテレビ放送の中で擁護している武器システム販売と、イラクとアフガニスタンでの戦争拡大で利益を得ているのだ。

アメリカの永久戦争経済は、オバマと民主党によって、挑戦されてはいない。彼らは、それが資金源なので、永久戦争経済の破壊的凶暴さを支持しているのだ。凶悪な敵という仮説も、それに挑戦することは政治的自殺になるため、正当なものとして、連中は認めているのだ。連中が、恐怖の物語を繰り返しているのは、そうすれば国民を休眠状態にしておけるからだ。連中は、永久戦争で儲ける大企業勢力よりも弱い立場にあるので、そうしているのだ。

民主党等の、わが国のリベラル階級の空疎さが、道徳的虚無主義を力づける。永久戦争状態では、リベラリズムの死は避けられない。ディック・チェイニーは誰が見ても悪人で、オバマは単に弱者かも知れないが、永久戦争状態に留めて置きたい連中にとって、それはどうでも良いことだ。連中は望んでいるものを入手するのだから。アメリカのように、リベラルな階級が、無益な挫折した夢想家となった場合、文化に何が起きるのかを明らかにするため、フョードル・ドストエフスキーは『地下室の手記』を書いた。『地下室の手記』の主人公は、リベラリズムという破産した思想を、論理的な極端にまで推し進める。彼は啓蒙の理想となる。彼は情熱や道徳上の目的を忌避する。彼は合理的だ。彼は自滅に直面してすら、正気より、リアリズムを重んじている。こうした適応行為は、帝政ロシアに破滅する運命を定めたように、地下生活者に破滅する運命を定めたが、我々にも破滅する運命を定めるだろう。

「僕は、何者にもなれなかった。意地悪にも善良にも、卑劣漢にも正直にも、英雄にも虫けらにも。」地下生活者は書いている。「今では片隅の住まいで余生を送っている。利口な人間は本気で何かになることはできないし、何かになるのはばかだけだという、意地の悪い、何の役にも立たない慰めで自らをあざけりながら。」

我々は、こうした馬鹿者どもによって、永久戦争の世界に引きずりこまれたのだ。私たちは、馬鹿者どもが、生命の連続性を破壊し、私たちを支えている、経済的、社会的、環境的、政治的、全システムを引き裂くのを許している。ドストエフスキーは、悪に幻滅したのではない。馬鹿者どもと対決する道徳的な勇気をもはや持たない社会に、彼は幻滅したのだ。こうした愚者たちが、断崖の上で我々を導いているのだ。廃墟から立ち上がるのは、何か新しいものではなく、それまで正面壁の背後に隠されていた怪物の顔だ。

クリス・ヘッジスは、Truthdig.comで、定期コラムを書いている。ヘッジスは、ハーバード大学神学部を卒業し、ほぼ20年間ニューヨーク・タイムズの海外特派員だった。彼は多数の本を著しており、著作には以下のものがある。War Is A Force That Gives Us Meaning(邦訳『戦争の甘い誘惑』河出書房新社)、What Every Person Should Know About War(邦訳『本当の戦争―すべての人が戦争について知っておくべき437の事柄』集英社), American Fascists: Christian Right and War on America(訳注:『アメリカのファシスト』急進的キリスト教右派の政治的野望 -についてのインタビューは、デモクラシー・ナウで字幕付きのものが視聴可能。)彼の新著、Empire of Illusion: End of Literacy and Triumph of Spectacle、は7月に刊行されるが、予約注文も可能。

記事原文のurl:www.truthdig.com/report/item/20090518_the_disease_of_permanent_war/

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ランドルフ・ボーン、第一次大戦の休戦協定後間もなく、スペイン風邪で亡くなった。(1918/12/22)

宗主国が長年患う「永久戦争という慢性疾患」ひとごとではない。当然属国日本もまきこまれている。いや傀儡首脳にしてみれば、自ら進んで参加しているつもりだろう。

宗主国に永久戦争の資金を差し上げるための郵政破壊法を、マスコミ大キャンペーンも活用して、見事に通した。その一方で、後期高齢者医療制度(正しくは後期高齢者放棄医療制度)、障害者自立支援法(正しくは障害者自立妨害法)、労働者派遣法改悪など、庶民の苦悩を深める施策の数々、あげればきりがない。「砲弾の餌食」志望者を養成すべく「気分はもう戦争」をしっかりあおりたてるのも大本営マスコミの大切な仕事。

宗主国の永久戦争に対する直接支援策も、在日米軍再編、グアム移転へのつかみがね、イラク派兵、ソマリア派兵等々、これまた限りない。

憲法破壊を推進する、憲法審査会規程が2009/6/11に制定されたのも、両国の永久戦争という『やまい』ゆえ。

憲法破壊を推進する連中に、万一、本当に『愛国心』なるものがあるのなら、まず日米安全保障条約というアメリカの押しつけを廃棄するだろう。

永久戦争が続いていても、決して、アメリカ社会の不平等は変わりはしない。悪化するばかりだろう。戦争を希望する心理というのはなんとも不思議なものだ。

森田実氏が、森田実の言わねばならぬ、2009.6.10(その1)で言っておられるように、

9月10日までに行われる総選挙における争点は郵政民営化見直しと不況対策

だろう。更に引用させていただけば、

4年前の2005年9月11日の郵政民営化解散・総選挙――大マスコミがこぞって小泉改革を応援した。この結果、小泉自公連立政権は衆議院で3分の2を上回る議席を取り、解散前に参議院で否決され廃案となった郵政民営化法案を強引に成立させた。

 これによって、日本の郵政事業はアメリカの金融資本とその手先である日本の買弁資本家の手にゆだねられ た。日本の最もすぐれた国民の共有財産だった郵政事業は国民から離れ、全国共通の平等な郵政事業サービスは打ち切られた。地方・地域の住民の「安心の支 柱」だった郵政事業は、営利事業と化した。この体験を通じて、日本国民は小泉構造改革の反国民性に気づいたはずである。

のだから。

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肝心なことを忘れていた。イギリスの作家ジョージ・オーウェル、彼最後の小説『1984年』で、作られた永久戦争がつづく陰鬱な世界を描いていた。日付は20年ほど遅れたが、その通りになったようだ。2009年6月8日が、1984年』刊行60周年。Wikipedia
小説の中では、3つのスローガンが至る所に掲示されている。現代そのもの?
    * 戦争は平和である
    * 自由は屈従である
    * 無知は力である

不自由は自由である。弾圧は民主的である。属国は独立国である。
以上あくまでオーウェル原作『1984年』の話で
、村上春樹の『1Q84』ではない。念のため。
 

戦争国家アメリカに関する記事翻訳の一部をあげると以下のようなものがある

アメリカ介入の歴史
海外諸国における、アメリカの軍事、秘密作戦 - 1798年から現在まで

軍国主義とアメリカ帝国:日本政策研究所所長チャルマーズ・ジョンソンとの対話 04/1/29

アメリカを衰亡させる方法:なぜ累積債務危機が、今アメリカ共和国とって最大の脅威なのか

チャルマーズ・ジョンソン: 『復讐の女神ネメシス: アメリカ共和国最後の日々』

アメリカ軍はなぜいまだに沖縄にいるのか? 1997年4月

愛し合って、戦争になった: 好戦国家アメリカとの遭遇 ノーマン・ソロモン

「体制転覆:ハワイからイラクに至るまで、一世紀にわたるアメリカによる体制変革」その2

「体制転覆:ハワイからイラクに至るまで、一世紀にわたるアメリカによる体制変革」その1

ハワード・ジン「歴史の効用とテロリズムに対する戦争」を語る

2009年6月10日 (水)

アメリカ陸軍参謀総長、イラク・アフガニスタン占領は十年は続くと想定

Bill Van Auken

2009年5月29日

アメリカ陸軍参謀総長ジョージ・ケーシー大将は、今週、アメリカ軍は、イラクとアフガニスタンでの介入を、少なくともあと十年継続する用意があると語った。

火曜日、一部記者とシンクタンク代表だけの招待者限定記者会見で、ケーシー参謀総長は「中東において、過激派とテロとの戦闘というアメリカの持続的なコミットメント」を実現するために、二国でのアメリカによる長期占領が必要であると語ったとAP通信社は報じている。

オバマ政権が、アフガニスタン駐留アメリカ軍兵士の人数を倍増し、68,000人にする新規配備を遂行してさえ、イラクを平定しようというアメリカの企みが、ほころび始めている、という兆しのさなかに、このケーシー参謀総長の発言が行われた。

更に二人のアメリカ軍要員が今週殺害され、5月の死亡者数は、昨年9月以来、最高水準に達した。ブッシュ政権が、2003年3月にイラク侵略を開始して以来、殺害されたアメリカ兵の総数は、4,302人にのぼっている。

一方イラクにとって、先月は、一連の自爆攻撃と派閥間戦闘で500人以上が殺害され、年間で最も流血の多い月だった。

最新の攻撃では、水曜日に、イラク人が体系的な拷問と虐待にさらされているアメリカ拘置所の所在地である、バグダッド西部の地域アブグレイブを、アメリカ軍車両隊が通行中に道路脇爆弾が爆発し、アメリカ兵一人とイラク民間人四人の命が奪われた。施設はイラク治安部隊が運営するよう引き渡されている。

ペンタゴンは、火曜日に殺害された別のアメリカ軍人氏名も発表した。アメリカ陸軍工兵司令部作戦の長、デュアン・ウォルフ海軍中佐、54歳は、イラク・アンバル州のファルージャ近くで自動車下の爆弾が爆発し、他の二人と共に殺害された。

一方、2007年にブッシュ政権がたちあげた、いわゆる増派の、主要な支柱の一本が崩壊し始めた兆候が増しつつある。「覚醒運動」つまりサフワは、主としてスンナ派民兵によって構成されており、その多くは元武装反抗勢力出身で、地域の治安部隊として雇用され、アメリカ軍から、月に300ドルも給料をもらっていた。

昨年秋、ワシントンは、シーア派が圧倒的なイラク政府に、民兵管理の責任を引き渡したが、イラク政府は、大幅に給与支払いを中止し、およそ20パーセントの民兵を、治安部隊や他の政府機関で雇用するという約束を破った。

しかも、覚醒運動の指導者達は、逮捕の対象にされており、覚醒運動のメンバーと治安部隊との間で戦闘があった。木曜日、イラク軍は、ある民兵グループの指導者を、バグダッド北東バクバの自宅で逮捕した。

「アメリカが、サフワ民兵にアルカイダと戦闘させ、そしてアメリカが彼らを置き去りにしたのだ」覚醒運動指導者の一人、シェイク・アリ・ハテム・スレイマンは、USAトゥディにそう語った。「サフワ首脳は、アルカイダと一緒にいた方が良かったようだと感じ始めている。」

APによると、ケーシーは、イラクとアフガニスタンのアメリカ軍が、今後10年間、占領を継続することに関する火曜日の発言は「オバマ政権の政策と矛盾することを言ったつもりはない。」と強調した。

だが、明らかに、ホワイト・ハウスが提出したいわゆる撤退計画を台無しにすることを、陸軍首脳部が、議論し始めたのだ。オバマ大統領が2月に発表した線表の下で、来年8月までに、アメリカ「戦闘部隊」がイラクから撤退し、2011年末までには、全アメリカ軍が、イラク国外に去ることになっている。

これは、何ら驚くべきことではない。イラクに現地の状況からして、予定線表は廃棄せざるを得なくなる可能性があると、何ヶ月にもわたって、軍首脳はほのめかしてきた。

既に、アメリカ軍司令官たちは、イラク都市からアメリカ軍が6月30日に撤退するという想定上の期限は、現実的というより、架空のものであることを明らかにしている。アメリカ軍部隊は、アラブ人とクルド人との間で今にも爆発しそうな紛争が、内戦新段階突入へと変わりかねない、北部の都市モスルにおいて、戦闘作戦を継続する。

何千人もの兵士が、バグダッドや、首都北部のディヤラ州での作戦を継続する。他の地域では、兵士は基地に撤退したが、イラクの都市への急襲を実行し続けながら、公式的にはそのような攻撃は、イラク政権による承認が必要だと主張するわけだ。

第二段階、2010年8月の「戦闘部隊」撤退については、現在戦闘部隊として登録されている部隊を、イラク国内にかなりの占領軍を駐留させるため、彼らを支援または訓練部隊と呼ぶという具合に分類しなおすだけのつもりあることをペンタゴン幹部は示している。

一方、統合参謀本部議長マイケル・ミューレン大将は、先週日曜日、ABCのニューズ番組『ジス・ウイーク』のインタビューで、2011年の最終的撤退期限を疑問視した。「様子を見なければならない」とミューレン議長は語っている。「今後の12から18ヶ月は、その意味で極めて重要だ。」

ミューレンは更に続けて、ワシントンは、イラクと「長期的な関係」を構築しようとしており、「その一部には、軍隊が更に長く、イラクに駐留する可能性もあるが、それは、イラク国民とイラク政府次第だ。」と強調した

撤退期限は、ワシントンとバグダッドが調印した、駐留米軍の地位に関する協定の中に明記されている。ヌリ・アル-マリキ首相は、再三、こうした期限は守られるだろうと主張している。これはイラク国民に聞かせるのが主目的だと見なされているが、圧倒的な国民はアメリカ占領に反対だ。水面下で、アメリカとイラクの首脳たちは、予定を無効にして、アメリカ軍を駐留させておくことに合意している。

クリスチャン・サイエンス・モニターのジェーン・アラフ記者は、イラク都市からの撤退期限が守られているという虚構を維持するための企ての一環として、先週アメリカ占領軍の司令官達とイラク政権は、バグダッド地図の描き換えに同意したと報じた。バグダッドのラシード地区にあるファルコン基地は、バグダッド市境界の外側なのだから、そこに配備されている3,000人のアメリカ兵士は、緊迫した首都南部の警らを継続できると主張している。

一方で、「現実的なシナリオ」は「10の陸軍と海兵隊の部隊」、つまり「50,000人以上の兵士」が、十年間、イラクとアフガニスタンに配備される」というものだと彼はあからさまに断言した。軍が「イラクで、我々が設定した日程に近い形で縮小するのは」無理だろうという懸念を彼は表明した。

「ここで、非常に長期に、現在の水準の関与を維持するのは非常に困難だろう」参謀本部議長は、現在イラクに配備されている139,000人のアメリカ兵と海兵隊員についてそう言及した。

オバマ政権がアフガニスタン戦争をエスカレートする中、ケーシーは、「南部で大規模な戦闘になるはずで」、パキスタンへの介入拡大で、アメリカ軍の負担は、かつてなく大きいと警告した。アフガニスタンでの増強の結果、二つの戦争で配備されている兵員数は、ブッシュ政権時代より、今や10,000人以上多くなっていると陸軍参謀長は語った。

兵員の連続配備によって、現在の水準での配備を継続しようという企ては、「陸軍を疲れ果てさせてしまう。」と彼は警告した。

アフガニスタンで、ほぼ8年間、イラクで6年以上の戦争と占領による莫大な死傷者数が、アメリカ軍に及ぼしている最も過酷な兆候として、軍における記録的自殺率は、2004年のそれの倍以上、精神障害症例も増大しており、昨年軍医は13,000例以上の心的外傷後ストレス障害(PTSD)を診断した。(「アメリカ: 相次ぐ自殺の後、陸軍基地、一時帰休を発令」を参照。ただし原文は英文。)

今月早々行った発言で、ケーシーは、軍に対するこのストレスを指摘し、「最後の防衛ライン」というものがあるが、もしその一線が越えられてしまえば、軍を「崩壊させる」と述べた。「対策は二つある」彼は語った。「軍隊を増やすか、需要を減らすかだ。」

ワシントンが軍事介入をエスカレートする中、大砲のえじきになるだけの兵士への需要が減るべくもないことは明白だ。兵士数の大幅な増強は、「志願兵」を基本とする軍の存続可能性への疑問を招き、徴兵制度再導入の可能性を増大させる。

アメリカについて、おそらく、もっとも注目すべきことは、彼が語ったように、イラクとアフガニスタンで、少なくとも更に10年、植民地型戦争を遂行するつもりであり、地球のどこででも新たな戦争を遂行するのだ、というケーシーの率直な発言に対して、「主要」マスコミにおいて、いかなる本格的報道もなく、まして政治支配層内から、抗議の気配すら皆無だったことだろう。

バラク・オバマが、大統領に選ばれたのは、アメリカ国民の中の根本的な反戦感情によるところが大きいのに、アメリカ軍国主義をエスカレートし、戦闘に派兵するアメリカ軍兵士の人数増員するというオバマ政権による措置は、アメリカの支配層エリートと二大政党による支持を享受している。

9月から、二つの戦争に910億ドル以上の資金を拠出し続けることが、アメリカ上院において、圧倒的な86-3の投票で承認されたことが、アメリカによる侵略戦争の継続とエスカレーションを支持する合意の、明白な表明だ。

現在、反対がないことから、なぜ民主党内には、少なくともブッシュ政権の戦争政策に反対するふりが存在していたのか、という、分かりきった疑問がおきる。明らかに、あの反対は侵略戦争やら帝国主義的海外政策への反対ではなかったのだ。共和党に劣らず、民主党も、二つの戦争の、元々の狙いを実現することに、全力をそそぎ続けているのだ。アメリカ資本主義の経済的衰退に対し、地球上、地政学的に非常に重要で、石油豊富な地域を巡り、アメリカの覇権を主張するため、軍事的手段を用いて対抗しようというのだ。

二人の違いなど、戦略上というよりも、ほとんど戦術上の問題だ。スタイルであって、本質ではない。

アメリカ軍国主義に対する政治的合意を、ワシントン当局内部で生み出すため、支配者集団が、オバマ政権を利用しても、大多数の労働者の間で、これらの戦争に対する反感は深まるばかりだ。こうした反対は、仕事や生活水準に対して、激しさを増す攻撃に向けた闘争と、益々結びつくようになり、アメリカそのものの社会的・政治的爆発の条件を生み出そう。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/may2009/iraq-m29.shtml

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2011年末までには、全アメリカ軍が、イラク国外に去ることになっていたものが、反故にされたとて、驚くにはあたらない。

イラクのお手本である、わが属国日本、敗戦から六十余年、駐留アメリカ軍撤退の線表に関わる論議も、日米安全保障条約なる、押しつけ植民地法案廃案の論議も一切皆無。

一方で、属国状態のまま、宗主国が、傭兵として日本軍を利用できるようにすべく、憲法破壊論議だけは盛んだ。押しつけ憲法は廃棄せよ。半分は正しいのかも知れない。主張すべきは、その前に、まず、この植民地状態を保証している、日米安全保障条約廃棄だろう。

日米安保条約や密約に、サンフランシスコで署名したのは吉田首相。麻生首相の祖父だ。

その日米安全保障条約を、1960年に、反対デモを抑え込み、改訂したのは岸首相。安倍元首相の祖父だ。

一般民間人虐殺を意図した東京大空襲を含め、都市の無差別爆撃を立案した戦略爆撃専門家カーチス・ルメイに勲一等旭日大綬章を授与する工作をしたのは小泉純也防衛庁長官。小泉純一郎元首相の父親。今度の選挙で選ばれる小泉進次郎衆議院議員の祖父だ。

有名世襲政治家、どう考えても、自国民より、宗主国民の幸せのための政治に熱心。

いや自由民主党という政党そのものが(もちろ公明党、民主党も)宗主国民の幸せのための政党だろう。そういう連中が政党助成金という甘い汁を吸っている。我々の税金だ。

日本について、おそらく、もっとも注目すべきことは、そうしたあの国を想い、この属国を作る政治家たちについては、「主要」マスコミにおいて、いかなる本格的報道もなく、世襲批判もやすやすとすり抜け、当選することだろう。

日本版、イソップの蛙の王様。たとえばMSNサンケイ記事

まもなく、衆議院で、民主党によるいんちき対案と、上っ面の論議だけで、ソマリア派兵(憲法破壊)が承認されることこそが、アメリカによる侵略戦争の継続とエスカレーションを支持する属国三大政党合意の、明白な表明だ。

憲法を破壊するソマリア派兵について、いかなる本格的報道もないまま、三大政党の横暴を黙認し、戦艦に乗船させてもらった翼賛新聞社の従軍記者が、垂れ流し大本営報道を始めた。戦争賛美の文章に読むべきところは無い。もちろん、そうでない記事をおくっても、没にされ、首になるだけだろう。個人の資質の問題でも、編集委員の良心の問題でもないだろう。植民地企業群の基本営業方針なのだ。

朝日では、いちじくの葉っぱとして、自衛隊幹部の発言を引いてお茶をにごしている。09/06/08朝刊記事 真実を伝えているのは、この部分だけに思える。

ある自衛隊幹部は「取り締まりの効果が出て一時的に犯罪が減っても警察が無くならないように、海賊もいたちごっこが続くだろう。海賊がなくなるまで続けるなら『終わりなき任務』になる」と懸念する。

懸念ではない。この恒久派兵こそ、まさに、宗主国と属国支配層の狙いであるのは明白だろう。

テレビは、あいかわらずインフルエンザ、ホテル一酸化炭素中毒と、秋葉原事件報道ばかり。流感、偶発的事故、特殊な個人が起こした犯罪、いくら報道してもなくなりはすまい。殺害に使われたダガーの現代版刀刈りをしても。

そうではなく、一見まともに見える政治家や、テレビに現れるエセ評論家、御用学者達がこぞって支持する、ソマリア派兵や、エセ二大政党政権交代による憲法破壊の結果、膨大な数の庶民がこうむる被害をこそ、心配し議論するべきだろう。

憲法の上に位置する日米安全保障条約、そこから必然的に要求されることとなる、沖縄核密約文書問題をこそ議論すべきだろう。良心的な通信社が配信しても、地方紙以外は無視して、掲載しない。

テレビと大手新聞だけに頼っているかぎり、植民地先住民状態から永久に抜けられない。沖縄核密約文書問題、インフルエンザ、ホテル一酸化炭素中毒や、秋葉原事件より、はるかに、日本という属国の本質にかかわる問題だ。 

翼賛商業マスコミにそうした役割を期待するのは、もちろん正気の沙汰ではない。

なお、トラック・バックを頂いた場合、全く意見が異なる方であっても、バイアグラ販売や、ポルノ宣伝サイトなどの商売行為でないかぎり、独断と偏見で、受け付けさせて頂いている。

決して、エセ二大政党による政権交代なるものを支持していないことを明記しておく。

民主党による政権交代なるものは、宗主国アメリカの、庶民の願いが反映できない二大政党を目指すもの(小沢氏が、そもそも、とんでもない小選挙区を導入したのだ。)であり、決して賛同するものではない。宗主国・属国の支配層の望むところだろう。

さりとて、リンクを完全に排除する意図は、今のところない。

宗主国アメリカ国民が、ほとんどオウム状態にあるように、属国日本国民も、オウム状態、民主党による政権交代という、もう一つの地獄のふたを自らあけるのだろう。連立政権にかわったりもするだろうが、それも自業自得。マッカーサが「日本人は12歳の少年のようだ」といったのは至言だ。その一点だけ、マッカーサーを評価したい。アメリカは20歳の暴力団だが。

そこにひきずりこまれるのは真っ平御免だが、日本に暮らす以上、同じ地獄に引き込まれるしかない。日本はもはや「お先真っ暗」。下駄の雪は、落ちるところまで、落ち続けるだけ。

「モンゴルの軛ならぬ、アメリカのくびきで日本は滅亡した」と、100年後の世界史に書かれるだろう。是非、その本を読みたいが、マクロプロスならぬ生身の人間そこまで生きられない。

2009/6/10の朝日新聞に、麻生首相の発言として、以下記事があるようだ。

「親の跡を継いで悪いことは何もない。間違いなく親の背中を見て子どもが育つ。親の背中を見て、『おれもああなりたい』と思ったおやじは良いおやじだ」。

もちろん、伝統工芸や、職人芸を継ぐのは大変だろうが、素晴らしいことだ。絶えてしまっては惜しい、技術・工芸・商売は無数にあるだろう。当たり前のことだ。しかしそうした技能、ただ名人の子供に生まれただけで受け継げるほど安易なものではあるまい。刻苦勉励のたまもの。誰も、そうした立派な職業の世襲を非難などしない。尊敬の念こそ抱くだろうが。

しかし、政治は全く別だ。有力政治家の子供に生まれただけで、地盤・カンバン・鞄を引き継ぎ、驚くほど凡庸、いや、それ以下の人物が、途方もない権力を握り、とんでもないことをして、我々に苦しみを強いているのを、多くの庶民は経験しているはずだ。

『おれもああなりたい』というのは、本当だろうか?あの宗主国を想い、この属国を作る行為をみて、ああなりたいと思う人々は、どこか心でも病んでいるのではあるまいか?『おれも甘い汁を吸いたい』と思う人はいるだろう。しかし、金こそ儲かるのかもしれないが、国を売ることで痛む自尊心、彼らにはないのだろうか?

2009年6月 1日 (月)

アメリカは北朝鮮との「通常」戦争準備済み Press TV

Press TV

2009年5月29日 15:23:53 GMT

アメリカは、北朝鮮「通常」戦争を遂行する「準備はできている」が、新戦線に慣れるには時間が必要だと軍幹部は語った。

ジョージ・ケーシー陸軍大将は、木曜日、戦略国際問題研究所(CSIS)に登場し、アメリカは、必要であれば、北朝鮮と従来型の戦争を行う用意ができていると語った。

ただし彼はこう言っている。「現在軍が従事している対ゲリラ戦という形から、やり方を変えるには、おそらく多少時間はかかるだろう。」ケーシー参謀総長はイラクとアフガニスタンにおけるアメリカの戦争について触れた。

「準備が済み次第、兵力を移動するつもりだ」とケーシー陸軍大将は力説した。

アメリカ陸軍参謀総長は、朝鮮半島の新戦線に軍を再配備するのにどれだけかかるか示唆することは控えたが、アメリカ軍は「戦闘経験豊富」であり、 迅速に動けると語った。

「火砲砲術や戦車砲術の技量は、極めて迅速に取り戻せる」と彼は語った。「大変なのは、対ゲリラ作戦では、非常に長期間にわたって行うのと対照的に、非常に短時間の間に集中射撃をするという、旅団とそれ以上のレベルでの統合化だ。」

国際社会の警告や国連安全保障理事会決議にもかかわらず、北朝鮮は、核実験と、核兵器搭載が可能なミサイルの試射を行い、国際条約に違反した。

韓国の基地に駐留するアメリカ兵は厳戒態勢にあるが、アメリカ国防長官ロバート・ゲーツは、北朝鮮の行動は、地域に追加のアメリカ兵を必要とする程の危機的水準には達していないと主張している。

「しかし現状、非常に挑発的な出来事が二件起きており、これらは攻撃的で、極めて攻撃的な言辞が伴っている」とゲーツは語っている。「これは、北朝鮮が地域と国際社会に行っている挑戦の現実を痛感させるものだと考えている。」

RB/MMN

記事原文のurl:www.presstv.ir/detail.aspx?id=96394&sectionid=351020405

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集団的自衛なる違法先制攻撃に日本軍傭兵をまきこむ戦争の舞台、イラク、アフガニスタンや、海賊をだしにしたソマリアより、北朝鮮こそ最適と宗主国・属国首脳は読みきっているのだろうか?実にありそうな話。見事なシナリオだ。「生意気なやつらを、先制攻撃せよ」と鬨の声をあげる、「希望は、戦争」層の受け皿、大本営マスコミ大手の尽力のおかげで、既に完成している。

アングロ・サクソンの植民地統治原理「分割して、統治せよ」の黄金律、始動開始。

おりしも、オルタナティブ通信に、下記記事がある。

北朝鮮・核ミサイル開発の資金提供者の正体 結論だけ引用させていただく。

「日本と朝鮮との戦争、日本と中国との戦争=アジア人同士の殺し合いは、こうしてシティバンクによって、計画的に、進められている」。

この発言の舞台となっている戦略国際問題研究所(CSIS)には、元首相の次男で、地盤を受け継ぎ今回出馬する小泉進次郎氏も、関東学院大学卒業後、籍を置いていた。

先生は、かの有名なジャパン・ハンドラー、マイケル・グリーン氏。

この人物、Wikipediaによると、最初に日本に来たのは、日本政府負担。一部を引用する。

実際に日本で過ごした経験も少なくなく、1983年に文部省の「語学指導等を行う外国青年招致事業(JETプログラム)」により、英語教員として訪日する。さらに大学院在学時にも何度か訪日し、フルブライト奨学金給付留学生として東京大学に留学。岩手日報の記者や、外交通の国会議員として知られた椎名素夫の秘書なども務めた。

JETプログラム、宗主国のお代官に、お礼を払って日本研修していただく制度とも言えそうだ。元外交官原田武夫氏も、著書で、JETプログラムの問題性を指摘していた。

自分の首を絞めるべく、宗主国のお代官に、支配のために、日本の内情を研究していただくよう、大金を使う国が、ほかにあるだろうか?こういう植民地予算こそ、節約したいものだ。

貴重な税金を使うなら、日本語教師世界派遣にあてたほうが、よほど良いだろう。

名著『國破れてマッカーサー』の西鋭夫教授も、『日米魂力戦』の110ページで、日本語教師の派遣を主張しておられる。授業料ただで、世界中で日本語を教えるのだ。優秀な学生には日本に仕事に来て頂く。

ジーニアス英和辞典では、handler 語義9として、スパイ活動の指令をする人

とある。納得。

何度でも繰り返す。万が一、国民のために良い政治をする人物であれば、世襲であろうと、財閥の御曹司であろうとかまわない。ただ、常識的に、そういう場合はほとんどありえまい。

比例区削減などと馬鹿なことを言って、争点をずらさずに、「ソマリア憲法破壊派兵法案」を阻止してくれれば、民主党、庶民のための政党だと見なおすのにやぶさかではない。99.99999%ありえないが。

父親があの宗主国を想い、この属国民に行った仕打ちと結果を見れば、ジャパン・ハンドラーの愛弟子を支持する神奈川県民・横須賀市民の発想、どうしても小生には理解できない。「あの宗主国を想い、この属国を作る」政治家、アメリカの悪代官役となる息子を選ぶ心理がわからない。

世襲でなくとも、宗主国向けに、戦争継続・奉仕のために、仕事をする人であれば、何党であれ政治家にしてはなるまい。たとえば、ソマリア派兵を言い出した、民主党長島議員。

イソップの「蛙の王様」状態が、現代日本のあちこちでおきつづけ、増殖する不気味さ。

こういう政治家の風土フード、海軍カレーは今後二度と食べないつもりだ。(昔二度食べた。)

2009/06/10追記

田中宇氏も、2009年6月9日に、下記記事を書いておられる。
朝鮮戦争再発の可能性

日本が原爆を作り(既にもっているかもしれないが、あるいはアメリカから譲ってもらい)北朝鮮に落とせば、『原爆被害国家』という葵印の御印籠も消滅、ただのポチ・テロリスト国家になる。
中近東諸国における、信じられないほどの日本ビイキ、日本が『原爆被害国家』であるという一点にかかっている。
これさえ失えば、日本も、完全にアメリカ並、世界最高のテロ国家となり、イスラム教徒の皆様の軽蔑・憎悪の的になるだろう。アメリカが、それを狙う可能性は実に大きいだろう。日本が原爆を使いさえすれば、もはやアメリカ長年の悩みが消滅するのだから。

2009年5月24日 (日)

ジャパン・ディッシング(日本を侮辱する)

2009年5月22日

ディッシング・ジャパン(日本を侮辱する)?   [Jonathan Adler]

誰を駐日大使にするかに関する、オバマ政権の最近の心変わりについて、興味深い(きがかりな?)ニュースを、ある友人が送ってきた。

    本来、オバマは、ハーバード大学の政治学者ジョセフ・ナイを、駐日大使に任命するものと思われていた。この噂は明白にオバマ政権から出たもので、日本のマスコミで広く報道された。日本人は大いに喜び、ナイが、米日同盟の重要性に関する、評判の良いナイ-アーミテージ報告書をものした、非常に尊敬されている学者である、という事実を好んでいた。元ユタ州知事で、実際、標準中国語を話すハンツマンを中国大使として任命した後、今やオバマ政権はナイにするのを辞め、代わりにジョン・ルースなる人物を送り込むのだ。おそらく皆さんは彼をご存じだろう(彼は明らかに、バリバリ仕事をこなす、シリコン・バレーの弁護士だ)が、彼の唯一の資格証明は、カリフォルニアで、オバマのために、何トンも募金を集めたということのようだ。彼は国際問題における専門知識は皆無で、日本について何かを知っているようにも見えない。本質的に、これは政治的報酬だ。日本人が、これを一体どう思うか、特にハンツマンに関して散々報道された後で、想像いただきたい。オバマ政権は、中国ではなく、彼らが、世界で二番目に大きな経済であることを、想起させたいのだろう。それで、わが国は、日本に、資金調達者を派遣するということだろうか? 北朝鮮のミサイル発射に対し、アメリカが無干渉の態度をとった後、二国関係を既に再評価し始めている国に対して、これは実に「顔を平手打ち」的侮辱だ。

記事原文のurl:corner.nationalreview.com/post/?q=ZjQ2OTllZTkwYThkZTBlYmZhNDM2NDJiMTY5NzE3N2U=

この話題は、『園田義明めも。』の下記記事で拝見して知った。

ジョン・ルース起用はジャパン・ディシング? 2009/05/23

属国化推進のナイ-アーミテージ報告書を喜んだり、こわもてナイ教授の日本着任を待望する方々の心理が、素人にはまるで分からない。

またしても、イソップの、蛙の王様。

池に住む蛙が、「王様が欲しい」、と神様に要求した。

神様、最初に、丸太ん棒を投げ込んでくれた。

デクの坊に、蛙はあきたらない。

「もっと強い王様が欲しい。」と蛙は要求する。

神様は、次に、コウノトリを送り込んでくれた。

蛙は全員食べられてしまったとさ。

この新大使の件については、中田安彦氏が『ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報』に、

ソフトパワーの限界: ジョゼフ・ナイが駐日大使を辞退!!

という記事で、氏の見解を詳しく書いておられる。

また、中田安彦氏、『ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報』の別記事、

こんな知日派はいらない!2007年 08月 03日

で、ワシントン発古森義久記事を引用し、アメリカの「知日派」を、こう評しておられる。

これを読んではっきりと分かることは、アメリカの「知日派」と言う人たちは、日本の友人でもなんでもなく、むしろ反日といわれる人よりも性質が悪いということです。

彼らは、結局、日本人や日本の政治家に親しい友人のふりをして接近して、アメリカの安全保障政策や経済政策のロビー活動を仕掛けている。要するに、日本国内にトロイの木馬を作り出して、アメリカの要求を内側から、さも日本の政治家が独自に選んだかのように決定させていくという任務を帯びた人たちです。

もちろん、中田氏の言説、古森記事中にもある、CSISのマイケル・グリーンという人物も対象だ。

更に、氏は言う。

日本の政治家、マスコミ関係者、文化人たちのアメリカ留学組は、古くは阿川弘之を初めとして、彼らの資金でアメリカに呼ばれ、それなりに立派なホームスティ先で、アメリカの国益をいざと言う時には優先するようにみっちりと教育をうけた、トロイの木馬候補たち。

全く別に、リベラル21 マイケル・グリーンのポスト福田論という記事がある。2008.09.06 ごく一部だけ、引用させていただこう。

福田は病気で辞めたのではなく、ファイティング・スピリットを失ったのである。それを日本政治の「退行現象」の発生とみている。同時にそれは次期首相に日本復活の機会を与えたともいえるとして、グリーンは小泉純一郎に学べと訴える。

更に、また、中田安彦氏の、『ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報』の記事で、

小泉進次郎(小泉Jr.)のCSISペーパーを読む」という話題がある。2006年10月19日

彼が家庭教師のマイケル・グリーンと共同執筆したとされるペーパーを読もうとしたが、あまりに退屈なので、あきらめた。

小泉進次郎という将来の大物?、CSISで、マイケル・グリーンという人物によって育てられたのだ。小泉進次郎というムショ族?立候補する人物、中田氏の表現を拝借すれば、

立派なホームスティ先で、アメリカの国益をいざと言う時には優先するようにみっちりと教育をうけた、トロイの木馬候補」の典型だろう。

あの米国を想い、この属国を作るの名パロディーになった、あの父親にして、この子あり。

地位協定なる不平等条約や、それに乗じた宗主国兵士による多様な犯罪に目をつぶって、そういう「コウノトリ」のような候補を嬉々として?選ぶ属国民、宗主国からこういう扱いは当然。

わざわざ、コワモテの御本尊がお出ましにならずとも、シリコン・バレーの弁護士様で、属国支配はたやすくできるだろう。宗主国、属国の政治、官僚、企業から、マスコミ、学会まで、完全掌握済。永世属国と化した日本、世界の植民地支配の歴史で、最高の成功例だろう。

最下位でジュニアを落選させれば、見なおされるのかも知れないが、100%ありえまい。

議員数削減という甘い言葉で、さなきだに風前の灯火状態にある本質的な野党を、殲滅させる図々しさ。

仮に民主党が政権党に変わっても、ソマリアでの戦闘、実態憲法破壊、そして、それに続く、壊憲路線は、決してゆるがない。

マスコミは、豚インフルエンザと、朝鮮地下核実験しか報道しない。永久属国万歳?

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09/5/25追記

JanJanというlインターネット新聞、日頃ほとんど読んでいないが、たまたま下記の記事があるのに気がついた。

オバマ政権はなぜ駐日大使にルース氏起用か
--安全パイ・日本の「属国路線」が行き着いたところ

田中良太  2009/05/22

尊敬している元新聞記者田中良太氏の文章に違いない。全く同感。この記事を先に知っていれば、上記駄文など書かず、そのまま引用させていただいていただろう。

憲法9条を破壊する以前に、まず、属国状態の根源である、安保条約を破棄することが、独立国として、当たり前のことだろう。

安保条約を破棄して、独立国になった後に、「憲法9条はおかしい」というのなら、論理的な発想だ。

安保条約を残して、属国状態のまま、憲法9条を破壊して、戦争を認めれば、宗主国の傭兵状態を固定するだけのこと。

人は憲法9条のために生きるにあらず。さりとて、屈辱的不平等条約、日米安保条約のために、生きるわけなどましてないだろう。

もちろん、属国傀儡与党も、野党のふりをしている民主党も、そういう発言は永久にしない。

2009年5月 9日 (土)

空飛ぶブタ、タミフル、そして工場方式飼育場

下記は、首題記事のごく一部のご紹介。首題記事は、上・下、二編の長いもの。

F. William Engdah

Global Research

2009年4月29日

タミフルとラムズフェルド

2005年10月、ペンタゴンは、世界中の全てのアメリカ軍人に、鳥インフルエンザ、H5N1と呼ばれるものに対するワクチン接種を命じた。世界中のマスコミは恐ろしい話でもちきりになった。そこで、ドナルド・ラムズフェルド国防長官が、タミフルという商品名で販売されている薬品オセルタミビルを備蓄するために、10億ドル以上の予算を計上したと発表した。ブッシュ大統領は、タミフル備蓄用に更に20億ドルの支出を承認するよう議会に要求した。

当時ラムズフェルドが報告を怠っていた事実は、とてつもない利益相反だった。2001年1月にワシントンにやってくるまで、ラムズフェルドは、カリフォルニアの製薬会社、ギリアド・サイエンシズの会長だった。ギリアド・サイエンシズは、同社が開発した薬、タミフルの世界中の独占的特許権を保有しており、その世界中での販売権は、スイスの巨大薬品会社ロシュに売却された。伝える所によれば、ラムズフェルドは、ロシュが販売する全タミフルの10%を得るギリアド社の最大株主だった。これが洩れると、ペンタゴンは、ラムズフェルド国防長官は、売却するのは、何か隠したいことがあるということになるからと主張し、ギリアドの株を売らずに、もち続けることに決めた、という趣旨の素っ気ない声明を出した。ギリアドの株価が数週間で、700%以上も高騰したため、この苦渋の決断によって更に何百万ドルも儲けたと言われている。

タミフルは、気楽に食べられる口当たりの良いアメではない。これには強い副作用がある。これは人の呼吸に対して致命的な結果をひき起こしかねない物質を含んでおり、吐き気、目まいや、他のインフルエンザの様な症状をひき起こすことが多く報告されている。

豚インフルエンザ・パニック(豚インフルエンザではなく、豚インフルエンザ・パニックであることに留意)が勃発して以来、インフルエンザに関連するものとして販売されている他のあらゆる薬品同様、タミフルの売り上げは急増した。ウオール街の証券会社は、慌てて、同社を「買い」の推薦銘柄にした。「先生、注射してくださいよ。何の注射でもいいんです…死にたくないんで…」

パニックと死の恐怖は、鳥インフルエンザ詐欺を進めるため、ブッシュ政権に巧妙に利用された。現在の豚インフルエンザ恐怖の不気味な前兆である、鳥インフルエンザでは、製品を世界中に出荷していた、タイやアジアの他の国々の、工場化した巨大養鶏場が発生源として突き止められた。こうした大規模養鶏場の衛生状態を真面目に調査する代わりに、ブッシュ政権とWHOは、小規模家族農園で「自由に動き回る鶏」のせいにした。極めて衛生的な自然条件で鶏を育てている農民に対して、壊滅的な経済的帰結をもたらす動きだった。伝えられるところによれば、アーカンサスのタイソン・フーズと、タイのCGグループは、ほくそ笑みながら銀行に向かったという。

オバマ政権が、いわゆる豚インフルエンザをめぐる恐怖を、今回は、空を飛ぶ鳥の代わりに、「空飛ぶ豚」を使って同じシナリオを繰り返すために使うかどうかは、この先を見てみないと分からない。既にメキシコ当局は、いわゆる豚インフルエンザによる死者の数は、マスコミが言いふらした、150人あるいはそれ以上ではなく、7人であり、感染が疑わしい症例は、大半が普通の流感、つまりインフルエンザだったと報告している。

記事原文のurl:www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=13408

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アメリカでは、大統領交代後、テロ容疑者に対する拷問の責任者を追求する国民の動きが続いていた。もちろん、ラムズフェルドやブッシュが対象。

そこに豚インフルエンザ。このかぜのおかげで「拷問責任追求」の話題、完全に吹き飛んだ。

しかも二度目のたなぼた。一石二鳥、三鳥の、実に巧妙な危機対応策。

タレント裸事件で、海賊対処法案通過の話題を吹き飛ばしたのと同じ仕組み。

マスコミには載らないが、blogには、たとえば、下記のものがある。

アセンション:ラムズフェルドとタミフル

本国の記事には、以下の様なものがある。

Citizens For Legitimate Government: Flu Kills The Torture Memos

Newsvine: Flu Kills The Torture Memos -- Rumsfeld, Tamiflu, Bioterror, Genocide, etc.

同じGlobal Researchの別記事のごく一部を訳したものも、ご覧いただきたい。

ソマリア海賊を理由に、憲法を堂々と破壊して、軍隊を派兵する動きを、カバーする騒ぎとして、宗主国アメリカと、属国日本政府にとって、豚インフルエンザの流行ほど有り難いものはないだろう。

アプトン・シンクレアが100年前に描き出した、移民労働者に依存する、シカゴの巨大食肉工場の想像を絶する不潔さ、今に至っても変わっていないのだろう。是非、ご一読を。

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2009.6

関連記事翻訳:

豚インフルエンザの世界的流行に関する政治的うそと、マスコミの歪曲

工業規模の養豚場はウォール街と瓜二つ

2009年5月 6日 (水)

豚インフルエンザの世界的流行に関する政治的うそと、マスコミの歪曲

Michel Chossudovsky

Global Research

2009年5月1日

下記は、首題記事の、ごく一部の翻訳であることにご留意頂きたい。元記事の冒頭、WTOの声明について書かれている。それに続けて、この文章だ。

以下、引用。

社会的な反対運動の弱体化

病気の"流行は避けられない"という、この種の声明は、極めて意図的に、恐怖、不安感とパニックの雰囲気を生み出す。また、こうした声明は、中東における戦争や、アメリカ-NATOによる戦争犯罪等の広範な問題は言うに及ばず、大量の貧困や失業を世界中でひき起こしている、壊滅的な世界経済の危機から、人々の注意を逸らす役割をも果たしている。

貧困、経済崩壊、部族間の紛争、死と破壊、公民権の制限や、国家社会保障制度の廃止こそが、世界的危機の本当の特徴だ。豚インフルエンザの世界的流行というEUの声明は、必然的に、ヨーロッパ中に広がっていた社会的な抗議運動を弱める働きをすることになる。

メキシコでは、都市部をすっかり"閉鎖"した、豚インフルエンザ緊急対策は、メキシコの歴史上最も腐敗した政権の一つに対して、高まりつつある社会的反対に歯止めをかけるための、フェリペ・カルデロン政府の口実だとして広く受け止められている。

メキシコでは、カルデロン政府に向けられていたメーデーの行進が、取り消された。

巨大医薬品企業にとっての棚ぼた

WHOによって、巨大製薬会社は危機の解決策として認められた。

「私[WHO事務局長]は、製造能力と、生産を増強するあらゆるオプション策を評価するため、抗ウイルス薬を製造している企業と接触した。パンデミック(世界的流行)・ワクチンの製造に貢献できるインフルエンザ・ワクチン・メーカーとも接触した。」

ほんの一握りのバイオテク・コングロマリットにとって、豚インフルエンザの世界的流行は、事業上の棚ぼただ。欧州連合は既に、豚インフルエンザに対するワクチンを開発すべく、巨大製薬会社と協力することに青信号を出した。

記事原文url:www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=13433

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海賊対処法案なるものの通過に、世間の注目が集まるのを、タレント裸事件で、見事にかわしたのと同じことが、世界規模で、宗主国によって、行われているということだろう。

これで、海賊対処法案の参議院での論議も、すっかりかき消される。パスワード不要のATM振り込め詐欺属国は、こうして、軍隊の傭兵化・全面的参戦を開始するのだろう。マスコミは、既に、完全に、戦争突入のための本格的大本営広報部と化している。宗主国同様、すでに戦時なのだ。属国は悲しい。

海賊対処法案なるものの通過に、世間の注目が集まるのを、タレント裸事件で、巧妙にかわしたことを批判する文章に、たとえば下記がある。

「草彅剛全裸事件」が伝えたものは何だったのか
―海賊対処法案は何ごともなく衆院を通過した―

日本ジャーナリスト会議会員  桂 敬一

また、『マガジン9条』の下記記事も、海賊対処法のひどさ具合の理解に必須。

憲法9条があっても 「戦争ができる国」 へ!?
検証!「戦争国家」への立法状況
田中隆(弁護士/自由法曹団)

最後の部分を引用させていただく。最後の文章の太字は、原文にはない。

そして現在、国会にて審議中の海賊対処法は、この派兵を法的に追認し、しかも恒久化する法制です。海賊対処法は、護衛の対象を外国船籍の保護にまで拡大するもの。また、停船命令を無視した海賊船への射撃が可能になります。つまり武器使用の基準がこれまでよりずっと緩和されるのです。また期限をもうけている特措法でもありません。そして今回の政府の憲法解釈は、「海賊は国や国に準じる組織ではない、なので憲法が禁じている武力行使ではない」としていますが、その解釈だとテロ組織との武力行使も可能ということになり得るのです。

 ソマリア沖派遣と、海賊対処法は、警察活動を口実にして「9条」を大きく迂回しつつ、自衛隊を戦闘に突入させようとしている策動です。

そして、

NPJ通信
憲法記念日 特別企画
緊急寄稿
 ソマリア海賊対策の欺瞞性を突く
─―新法は恒久法・憲法改正への一歩

 鹿児島大学教員 木村 朗

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豚インフルエンザにまつわる、もう一つのGlobal Research記事抜粋は下記。

空飛ぶブタ、タミフル、そして工場方式飼育場

考えてみれば、5月から、裁判員制度なる国民総動員というか、徴兵制の予行演習というか、とんでもない制度が強引に導入される。おかみから宣伝広告料をしこたまもらっている為か、新聞もテレビも、全く本格的な疑問を提示しない。このインフルエンザ騒動、政府は、ソマリア海賊を口実にした憲法破壊だけでなく、裁判員制度の円滑な導入にも、利用している可能性がありそうだ。国民にとって、本質的に不都合なこと全ての問題を隠すための、英語で言うred herring、便利な攪乱用マキ餌だろう。

攪乱作戦に関する関連記事翻訳:

大衆を国家に頼らせるべく、無辜の民間人、女性、子供を攻撃せよ<グラディオ作戦>07/12

簡単な10のステップで実現できるファシスト・アメリカ(日本?) 07/08

2009年5月 2日 (土)

工業規模の養豚場はウォール街と瓜二つ

Washington's Blog

2009年4月28日

豚インフルエンザについての一つの理論に、急速に勢いを増しつつあるインフルエンザはメキシコ、ベラクルスにある、巨大なグランハス・キャロル養豚場の豚の糞便池周辺に群がるハエによって広められたのだというのがある。グランハス・キャロルは、部分的に、世界最大の養豚企業、スミスフィールドによって所有されており、この施設で、年間950,000頭の豚を飼育している

こうした工業規模の養豚場では、豚はびっしりと押し込められていて、向きをかえるのもやっとなほどだ。あまりに多くの豚が飼われているので、何トンもの糞尿がでるが、覆いのない巨大な池にただ捨てられるだけだ。

これは、養豚場のウォール街だ。ウォール街でも、巨大食肉用飼育場でも、豚は、公共のかいばおけで、えさを食べる。

養豚場では、ウォール街同様、

  • わずかな数の巨大企業が市場を支配した
  • 監督機関は、企業が暴れ狂うにまかせた
  • おおごとになれば、政府が後始末をしてくれるだろうことを知っているので、企業には「節度がない」(英語では、hog wild ="豚のように興奮する")
  • 利益は私企業のものにされたが、損失は社会が負担した。養豚場の場合、巨大養豚場からの利益は、企業が着服する一方、豚インフルエンザ対策経費は、納税者たちが負担する。養豚場は、膨大な量の豚の糞尿を、地域社会に投棄し、これは地域社会の人々を病気にしたばかりでなく、世界的な健康問題をひき起こした。同様に、ウォール街の巨大企業が、今や世界中の国々や、納税者たちが、後片付けを強いられている、何兆ドルもの"不良資産"を次々と送り出した。

あるブロガーはこう書いている。

    アグリビジネスは責任を問われるべきだ。連中は銀行家と同じ規則に従っている。もうけは自分のもの、損は公に(狂牛病や、今の豚インフルエンザという形で)おしつける。数百万人が死ぬことを計算にいれれば、地域の小規模農園で生産される食べ物は、結局、高いものではないのかも知れない。

記事原文のurl:georgewashington2.blogspot.com/2009/04/hog-wild.html

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関連記事として、Global Research記事抜粋がある。

豚インフルエンザの世界的流行に関する政治的うそと、マスコミの歪曲

空飛ぶブタ、タミフル、そして工場方式飼育場

2009年5月 1日 (金)

豚インフルエンザ、メキシコの社会的危機を深める

wsws.org

Bill Van Auken

2009年4月30日

豚インフルエンザの流行に対する恐れが、世界中で広まる中、ウィルスが最初に発見されたメキシコでは、政府が、火曜日に、インフルエンザ死亡者数は159人で、患者の総数は2,498人に達すると発表した。このうち、1,311人が入院している。

水曜日、メキシコのホセ・アンゲル・コルドバ保健相は、豚インフルエンザの新ウィルスが原因だと確認された症例での、死者数は7人だと発表した。豚インフルエンザと確認された症例のうち、患者が生存しているのは49人とされている。

豚インフルエンザによると確認された死亡者数は、最初に発表された数値より、減ったとは言え、全体的な死亡者数が増え続け、この伝染病と戦うためにとられている対策が、経済的苦難と麻痺状態を深刻化する以上、メキシコ国民にとっては、なんの慰めにもなりはしない。

インフルエンザの流行は、人口2200万、西半球最大の首都圏であるメキシコ・シティに集中している。

メキシコ政府は、メキシコの全32州で、学校を閉鎖し、保育園から大学にいたるまで、3400万人の学生・生徒が、少なくとも5月6日まで、教室に立ち入らないようにした。

メキシコ・シティの町を行く人々の間で広く利用されている外科手術用マスクが、業者で品切れになっていると言われている。

健康に対するこの危機は、メキシコ経済に膨大な損害をもたらしている。アメリカ合州国との密接なつながりのおかげで、メキシコは、既に、世界的な金融危機によって、中南米でも一番悪影響を受けている国だった。国境付近のマキラドーラ組立工場は、アメリカにおける需要の急落に対応して、大量レイオフを行った。同時に、二つの主要国民所得の源、石油と、およそ1300万人のアメリカ出稼ぎメキシコ人による送金も、急減した。

第三に、観光も、病気が蔓延する前から、大幅に落ち込んでいたが、アメリカ、欧州連合や他の国々が、メキシコ旅行を控えるよう勧告していることによって、更に大きく落ち込んでいる。ヨーロッパでは、フランス政府は、EUにメキシコ行きの便を禁止するよう呼びかけている。団体旅行だけでも、既に2,500件がキャンセルされた。メキシコ・シティでは、90パーセントのホテル客室が空いている。

人が集まる全ての場所、レストラン、バー、ナイトクラブ、映画館、ジムやアスレチック・クラブを、事実上、閉鎖するという首都当局の決断によって、メキシコ・シティの経済活動のうち、四分の一が完全に停止した。メキシコ・シティは、全国の経済活動で、三分の一を占めている。

メキシコ・シティ当局は、豚インフルエンザの流行によって、産業は一日8500万ドルの収入損失を被っていると推計している。

最もきつい打撃を受けたのは、レストランとバーで働く450,000人で、彼らの70パーセントがレイオフされ、収入皆無の状態だ。

当初予測では、健康に対する緊急事態が、メキシコの経済成長さらに1パーセント引き下げるというものだった。先週、国際通貨基金は、メキシコは、世界的経済危機の悪化の結果として、経済が3.7パーセント縮小するだろうと予測した。バンコ・メヒコは、水曜日、現在の健康に対する緊急事態のインパクトを含めずに、今年4.8パーセントも縮小する可能性があると発表した。

シティバンクのメキシコ子会社、バナメックスは、非常事態宣言がされた最初の週に、メキシコの個人消費が、330万ドル減少したと見積もっている。

政府は、全経済活動の停止を命じてはおらず、妊婦や看護婦の保護を含む、インフルエンザの蔓延からメキシコの労働者を保護するための限定的な手段を命じたが、いくつかの多国籍企業には、明らかに無視されている。労働省のメキシコ・シティ事務所は、水曜日、アメリカに本社がある衣料会社に対し、首都郊外Edomexにある工場の状態を巡り、訴訟を起こしたと発表した。

同省は、金曜日に予定されており、推計で120,000人の労働者が参加するはずだった13件のメーデー行進の中止も、発表した。

H1N1ウィルスとされている、豚インフルエンザ新ウィルスの発生源と、メキシコ政府がそれに対応したやり方にまつわる疑問が深まっている。

メキシコの保健当局は、この新豚インフルエンザの最初の患者は、湾岸東部の州ヴェラクルスの村ラグロリアに住む、5歳の男の子エドガル・ヘルナンデスだと特定した。

ラグロリアは、ペロテ町の一部だが、先月、そこで、インフルエンザと、呼吸器系の伝染病が発生し、町民3,000人のうち、少なくとも1,600人が罹患した。町当局は、メキシコ保健省に援助を求めた。町は交通遮断され、公衆衛生作業員の部隊が派遣されて、町民を治療し、町に群がっていたハエの群れを根絶した。

ペロテは、メキシコ最大の養豚場の一つ、グランハス・キャロルがある場所だ。同社の事業の50パーセントは、アメリカ、バージニアに本社がある企業、スミスフィールド・フードが所有している。同社は、年間、ほぼ100万頭の豚を生産している。

スミスフィールドは、アメリカにおける操業を巡って、再三、罰金を科され、訴訟を起こされてきた。ノース・カロライナで、同社の豚排泄物の沼が溢れ、川や小川を汚染した後、同社は、2000年、州に5000万ドル支払うことに合意し、環境保護訴訟に和解した。

ペロテ住民は、豚の排泄物と 有毒化学薬品の池がある養豚場が、環境を破壊し、住民の健康を損なっていると、長い間抗議してきたが、何の効果もなかった。現地および国当局は同社を擁護し、抗議する人々を威嚇し、告訴してきた。

メキシコの日刊紙ラ・ホルナダは、今月早々、社説でこう書いた。「廃棄物による公害に対し、キャロルの最大株主の有力企業は、アメリカ合州国では罰金を科された。ところが、この国では何をしてもお構いなしだ... だから、現地当局が、環境や健康のために戦う人々を告訴している様に注目すべきだ。」

インフルエンザが発生した後でさえ、アヘンシア・フェデラレ・デ・インヴェスティガシォン(AFI=アメリカのFBIに該当?)捜査官が、ペロテにやってきて、抗議参加者の一人、農民のグアダルーペ・セラノ・ガスパルを逮捕した。同社は、他の人々を、名誉棄損で正式に告訴した。

世界最大の豚肉メーカーである、スミスフィールド・フード社は、日曜日、同社のメキシコ養豚場の豚や、労働者の中で、豚インフルエンザの証拠を見いだしてはいなかったと主張する声明を発表した。「スミスフィールドとしては、ウィルスが、何らかの形で、メキシコにおける操業と関連していると信じる何の根拠もない」と同社は述べている。

しかしながら、ヴェラクルス州議会は、グランハ・キャロルの調査に乗り出し、同社に社内文書を提出するよう要求した。州議会環境委員会の委員長マルコ・アントニオ・ヌネス・ロペスは、養豚場が、この伝染病の「ホット・スポット」である可能性を語った。

メキシコ政府によるこの伝染病の処理に対する批判が高まりつつある。雑誌プロセソは、その最新号で、一連の疑問を報じている。なかに、「もしも4月2日以来、保健省当局が、ヴェラクルス州ペロテ町の四歳の男児を、最初の豚インフルエンザ症例だと確認していたのであれば、なぜ十分な対策をとらなかったのか?」というのもある。

メキシコの疫学機関の理事長オスワルド・メディンは、メキシコの日刊紙レフォルマメキシコの医療制度は、インフルエンザ発生に対処するには準備不足だったと語った。「病気の同定が遅れ、対応が遅れ、病気は抑制できなくなる」と述べている。

AP通信社が、政府は、この病気で亡くなった人々の家族への対応もできていないと報道している。コルドバ保健相は、月曜日、保健省には、そのような訪問をするだけの十分な資源がないと述べた。「我々には、まだ十分な人員がいないので、[インフルエンザの症状で苦しんでいる人々]全員には、薬を渡せていない」と彼は述べた。

世界保健機関や他の国際機関がメキシコ政府の対応について、口をつぐんでいる中、ブラジル厚生大臣アゲノル・アルヴァレスは、公然と批判し、月曜日、「遅れがあったと思うが、このような場合、告示が遅れてはならない。」と語った。

最も重大な疑問は、社会的不平等、貧困と搾取が目立つ、メキシコ社会の本質そのものに対するものだ。一体なぜ、メキシコが、これまで、新型の豚インフルエンザの結果、国民が亡くなった唯一の国なのだろう。

火曜日に記者からこれを質問されて、コルドバ保健相は答えた。「病院に行くのが遅すぎるためだ」言い換えれば、インフルエンザの症状で苦しむ人々は、病気が長引いて、病気がひどくなり、抗ウイルス薬では直せない重い肺炎をおこすまで病院に行かないのだ。

これはもちろん、なぜ彼らは、もっと早く治療をしてもらおうとしなかったのか?という問題をはぐらかしている。答えは、国民の大多数は貧しく、診療費を払ったり薬を買ったりする余裕がないからだ。これまでの一連の財政緊縮計画が、メキシコの医療制度を大きく悪化させたのだ。

言い換えれば、社会的な富を 国民大衆から、エリート支配者や、アメリカに本社を持つ企業や、共同出資者へと、組織的に、移転してきた制度に対して、メキシコの労働者が自らの命を支払う結果になっているのだ。

右派のPAN党出身のフェリペ・カルデロン・メキシコ大統領は、伝染病大流行への対処における彼の役割を、ますます激しく攻撃されるようになってきた。ロイター通信社が報道しているとおりだ。カルデロンは「土曜日以来、人前に現れておらず」また「テレビで、国民に直接呼びかけてもいない。」メキシコの日刊紙エル・ウニヴェルサルは、水曜日、メキシコを沈没しかかっている船として描いた漫画を掲載した。キャプションは「船長はどこだ?」

2000年に敗北するまで70年間この国を支配した、制度的革命党(PRI=パルティード・レボルシオナリオ・インスティトゥシオナル)が敗退したのは、メキシコ・シティーで、10,000人の命を奪った1985年の地震へのPRI政府によるまずい対応が、少なくともその原因の一部だったことに、マスコミの一部は触れている。

インフルエンザの発生に対するカルデロン政府の対応は、益々深刻化する経済危機を悪化させ、深刻な政治的疑念をひき起こし、メキシコにおける新たな社会的闘いの高まりに寄与することになるのかも知れない。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/apr2009/mexi-a30.shtml

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Deja vue、デジャビュ、既視感という言葉がある。この出来事、まるで小説『ジャングル』の再現。

アプトン・シンクレアは、大作『ジャングル』で、シカゴの大手食肉業者による、不潔な食肉製造、移民搾取の実態、右翼によるスト破り、当局と企業の癒着等々を描き出した。出版は1906年。100年以上前のことだ。アメリカ版『蟹工船』ではないか?というのが、単純な読後感だった。世の中、「進歩」はせず、「変化」「退化」をするものかも知れない。翻訳本の入手はやや困難なので、まず下記の記事をどうぞ。

アプトン・シンクレア/ジャングル

移民と「ジャングル」-時空を超えて

ジャングル:多佳子さんのイリノイこぼれ話

アプトン・シンクレアが100年前に描き出した、移民労働者に依存する、シカゴの巨大食肉工場の想像を絶する不潔さ、今に至っても変わっていないのだろう。嬉しいことに、新訳が出ているので゛、是非、ご一読を。

アメリカ古典大衆小説コレクション  5  ジャングル
アプトン・シンクレア著
松柏社
亀井 俊介監修
巽 孝之監修
大井 浩二訳・解説
税込価格: ¥3,675
2009.6

 

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アメリカの巨大食肉工場の実態をあばき、社会の不正を告発する名作『ジャングル』を書いたシンクレア、マスコミの対応のひどさに業を煮やし、1920年に『真鍮の貞操切符』(原題「ブラス・チェック」)を書いた。90年ほど昔の話。「ブラス・チェック」のごく一部を、『クリスマスの手紙』として翻訳し、ブログに掲載してある。

本書の趣旨は、アメリカのマスコミは、公共の利益ではなく、私益を代表し、人間性ではなく、財産を代表するものであるということにある。

先月23日夜、タレントが、公園で裸でさわいで、つかまる事件ばかり怒濤の如く報道された。同じ日、庶民にとってはるかに恐ろしいことが起きていた。海賊法案の衆議院通過だ。アプトン・シンクレアの言葉をもじれば、そのまま。

日本のマスコミは、公共の利益ではなく、アメリカと日本の私益を代表し、人間性ではなく、財産を代表するものである。

タレントが裸になっても、庶民には害も危険もほとんどない。ソマリア派兵を口実に、憲法が破壊されれば、庶民は大変な被害を被る。そちらの方が、庶民には大事件のはずだ。実に不思議なことに、どうでも良い裸事件の話題の洪水で、大変な影響を受ける大事件については、マスコミでは全く報道されていない。(と思う。)ネットでは『デジタル紙の爆弾』が触れているという。(残念なことに、有料会員ではないので、本文は読んでいない。)タレントの裸事件だけでは、隠しきれない大事件なのだが、実に好都合なことに、豚インフルエンザが発生して、またもや、「ソマリアへの派兵を口実にした憲法破壊作戦」を、報道するマスコミは皆無。

2009年5月2日の朝日朝刊13面の記事、『憲法9条は日本人にもったいない』は、「マスコミ」らしくない良い記事。意表をつかれてびっくりした紛争屋・武装解除人、大学教授の伊勢崎賢治さんの談話。この記事だけで、一ヶ月分の購読料に値するくらいの価値があるかも?

「最大の違憲」ソマリア沖への自衛隊派遣に、なぜ猛反対しない?

デジタル紙の爆弾 2009/04/30
草彅逮捕! 永田町でささやかれる「漆間の仕業」

森田実のサイト、森田実の言わねばならぬ【382】
平和・自立・調和の日本をつくるために[381]に、裸事件と同じ日におきた重要な問題が書かれている。

ここでのヒーロー、民主党長島昭久議員、そもそも、ソマリアへの派兵を言い出したご本人。日本をNATOに引きずり込む策を推進している、ブレジンスキーのお弟子。これについては、「大西洋共同体に日本をひきこむ」で触れた。ソマリアの海賊問題というのは、単なる口実、本当は、憲法破壊のかくれみの。

「民主党、アメリカによる、日本支配のための手先でしかない」という確信、この森田氏記事で、ますます深まった。政権交代で、日本は、郵貯という国民資産が奪われるばかりでなく、戦争の泥沼に完全に引き込まれる。一体なぜ、多数のblogで、「政権交代」という言葉が、「錦の御旗」扱いされているのだろう。「郵政改革」という、小泉元首相と、マスコミによる、とんでもないデマゴギー宣伝が、今、単に、「政権交代」というキャッチフレーズとともに、民主党にふれているだけではないか?小泉元首相と、小沢代表、長島議員らは、同じあなのxxxでしかあるまい。イスラエル、アメリカ、日本の支配者たちこそ、本当の悪の枢軸。民主党の存在、二大政党化を推進するための小選挙区制度や、税金を使って党内独裁を強化する巧妙な、政党交付金制度を導入した小沢一郎代表の罪は極めて重い。小泉元首相よりも重いくらいだろう。

属国日本のお手本となっている、宗主国における、「二大政党による政権交代」なるものでは、戦争や、搾取や、国家規模の振り込め詐欺が、決してなくならないという事実を、今、目にしているのではないだろうか?企業献金は、もちろん廃止すべきだが、それ以前に、まず、政党交付金制度を廃止すべきだろう。

以下、そのまま、森田氏の記事を、全文引用させていただこう。

民主党の長島昭久議員は4月23日の衆議院海賊対処・テロ防止特別委員会において、こう発言した。

《今回のソマリア沖の海賊事案については、第一義的には海賊事案は海上保安庁の仕事でありますけれども、それでは困難だという場合においては海上自衛隊の出動もやむをえない、こういうことは、私ども民主党の立場でございます。これは、私ども民主党のコンセンサスを得ております。この点までは、実は与野党の間で一致をしています。》

 そうなのか。海上自衛隊のソマリア沖への出動について、自民党と民主党ははじめから一致していたのか。長島議員は、民主党の基本的立場が麻生内閣と同じだと正式に表明したのだ。

 このあと長島議員と政府側とのやりとりは驚くべきものだった。長島議員は内閣法制局長官に対して、武力行使が憲法違反ではないことを明言するよう執拗に求めたのだった。

 長島議員は内閣法制局長官に対して、こう迫った。長い引用をお許しいただきたい。

《ここでお尋ねをしたいんですけれども、結果として海賊行為を行っていたと判断されなかった船舶に対してそれまでの時点で行われていた警告射撃等の武器使用、これはさかのぼって違法になることはないのかどうか。一連のプロセスとして海賊行為に対処するために使う武器の使用、これは憲法九条に反するものではないということを、国民にわかりやずく簡潔に、内閣法制局長官、説明をしてください。お願いします。》

 長島議員は、内閣法制局長官に対し、拡大された武器使用が憲法違反にならないと明言するよう懇請しているのだ。

 長島議員は、内閣法制局長官の「違法性が生ずることはない」との答弁を得て「それでは確認させていただきます」と発言した。

 さらに長島議員は、次の二つの質問を行った。

《今まで法制局は、国または国に準ずる者、つまり反政府組織みたいなものに対しては、自衛隊は武力の行使に当たるからそういう武器の使用はしてはいけないとずっと今まで言ってきた。そういう基準を立ててきた。しかし、今回はその基準とは違う基準でやるんですか、こういうふうに申し上げているんです。お答えください。》

 内閣法制局長官の「正当」との発言を得て、長島議員は「今、これは非常に重要な答弁だったというふうに思います」と、あたかも勝ち誇ったように発言した。このあと麻生首相の「法制局長官の意見は正しい」との発言に対して長島議員は「ありがとうございました」と発言し民主党の質疑を終了した。長島議員は、武器使用の範囲の拡大をはかったのである。民主党は、「平和の政党」であることを捨ててしまったのだろうか。民主党はこはこれでいいのだろうか?!

 

2009年4月15日 (水)

血の国境 より良い中東とはどんな姿なのか

Armed Forces Journal 2006年7月号 ←以前に翻訳した記事

Ralph Peters

国境は決して完璧に公正ではありえない。だが国境が、国境によって統一させられたり、分離させられたりする人々の上にもたらす不公正の程度には大きな違いがある。自由と圧政、寛容と暴虐、法による統治とテロリズム、あるいは平和と戦争の違いだ。

世界で最も恣意的でゆがんだ国境はアフリカと中東のそれだ。(自分たちの国境を決めるにあたってすら問題山積だった)身勝手なヨーロッパ人連中が描いたアフリカの国境は何百万人もの現地住民の死を引き起こし続けている。だが中東の不公正な国境は、チャーチルの言葉を借りれば、現地で解決できる以上の多くの問題を生み出している。

中東は、機能不全な国境以外にも、恥ずべき不平等による文化的停滞から、破壊的な宗教的過激主義に至るまで、遙かに多くの問題を抱えているが、地域の総合的な失敗を理解しようと努力する上で最大のタブーは、イスラム教ではなく、我が外交官達が崇拝する、ひどいものながら、神聖犯すべからざる国家間の境界だ。

もちろん、いかに過酷なものであるにせよ、国境の書き換えで、中東の全ての少数派が幸せになるわけではない。場合によって、民族や宗教の集団が混住し、人種間結婚もしてきた。各地において、血縁や信仰に基づく再統一は、必ずしも現代主唱している人々が期待するほど楽しいものになるとは限らない。本記事の横に掲載している地図に描かれた国境は、クルド人や、バルーチー族やシーア派アラブ人のような最も大きな「裏切られた」人口集団が味わってきた過ちを改めてはいるが、中東のキリスト教徒や、バハーイ教徒、イスマーイール派信徒、ナクシバンディやその他多数の人種的少数派に対しては十分な配慮をしそこねている。それに、忘れがたい過ちは、領土という報償で決して償えるものではない。滅亡に瀕していたオスマン帝国がアルメニア人に対して犯した大虐殺だ。

とはいえ、ここで再考しているあらゆる不公正な国境が放置されている限り、大幅な国境の改訂が無い限り、より平和な中東を見ることはありえまい。

国境を変えるという話題を忌み嫌う人々にとってさえ、ボスフォラスとインダス川の間にある、様々な国境を、たとえ不完全なままであるにせよ、より公正なものへと改変する想像を試みる知的演習に参加することで得るものは大きかろう。国際的外交手腕を認めることからは、戦争を除いて、有効な手段は生み出されなかった。間違った国境を再調整し、中東の「有機的な」辺境を把握しようという知的努力は、我々が直面し、これからも直面し続けるであろう困難さを理解するよすがとなるだろう。改められるまで、憎しみと暴力を生み出すことをやめようとしない、人間が作り出したとてつもない奇形に、我々は立ち向かっているのだ。

国境は変更してはならない、あるがままにすべきだ、と主張して、「考えられないことを考える」ことを拒絶する人々にとっても、国境が何世紀もの間常に変動し続けてきたことを思い出すことは意味があろう。国境はこれまで決して静的なものではなく、コンゴ、コソボからコーカサスに至るまで、多くの国境は、(大使や特使が現実から目を背け、自分たちの靴先の輝きぶりを調べている間に)現代においてさえ変わり続けている。

そう、5,000年の歴史には薄汚いささやかな秘密が一つある。民族浄化は機能するのだ。

アメリカの読者方が最も気にする国境問題から始めよう。イスラエルが隣人達とほどほどの平和裡に暮らせるという希望を持てるようになるには、1967以前の国境にまで戻らねばなるまい。正当な治安問題解決には、現地での調整が不可欠だ。しかしながら、何千年もの間血塗られてきた都市エルサレムを取り巻く領土の問題は、我々が生きている間には到底解決が困難なのかもしれない。関係者全員が、それぞれの神を不動産の大立て者にしてしまっており、文字通りの縄張り争いは、石油の富を求める単なるどん欲さやら、民族的な口論とは比較にならない粘り強さがある。そこで、この研究されつくした大問題は脇に置いて、注意深く無視されてきた事柄に目を向けてみよう。

バルカン山脈とヒマラヤの間にある悪名高い不公正な諸国において、最も著しい不正は独立したクルド人国家の不在だ。二千七百万人から三千六百万人のクルド人が、中東内の隣接する諸地域で暮らしている(いずれの国家もこれまで正直な国勢調査を許しはしないため数字は不正確だ)。これは現在のイラクの人口よりも多く、少ない方の数字ですらクルド人は自分自身の国を持たない世界最大の民族集団だ。より悪いことに、クルド人はクセノフォンの時代から暮らしてきた丘や山を支配しているあらゆる政府によって迫害されつづけてきた。

アメリカと同盟諸国は、バグダッド陥落後に、この不正の改正を始めるという光栄ある機会をつかみ損ねた。ぴったりとはあわない部分を一緒に縫い合わせた、フランケンシュタインの怪物のような国家であるイラクは、即座に三つの小さな国家に分割されるべきだった。臆病さと展望の欠如から、我々はそれをし損ない、イラクのクルド人を新たなイラク政府を支持するよう追い込んだが、我が国の善意に対するお返しとして、彼らは切ないながらもそうしたのだ。自由な国民投票が行われていたなら確実に、ほぼ100パーセントのイラク・クルド人は独立に投票しただろう。

何十年もの残虐な軍事的圧政や、彼らの独自性を根絶やしにすることを狙って何十年間も「山岳トルコ人」としておとしめられて、じっと耐えていたトルコのクルド人がそうするであろうように。アンカラに支配されていたクルド人の窮状は過去十年の間に多少良くなったが、弾圧は最近またひどくなり、トルコの東部五分の一は占領地域と見なされるべきなのだ。シリアとイランのクルド人については、彼らも、もしも可能であれば独立クルディスタンに飛びつくだろう。世界中の正統な政権がクルド独立支持を拒否したことは、我がマスコミが常々犯している無様でささいな罪よりも、遙かに深刻な、怠慢による人権上の罪だ。そしてついでながら、ディヤルバキルからタブリーズまで広がる自由クルディスタンは、ブルガリアと日本の間に存在する最も親西欧的国家となろう。

この地域を公正に調整すれば、イラクのスンナ派が多数を占める三つの州は、沿岸地帯を、地中海指向の大レバノンつまり再生フェニキアに奪われてしまうシリアとの統合を、最終的には選択するであろう切り詰められた国家となる。古いイラクのシーア派南部は、ペルシャ湾の大半を囲むシーア派アラブ人国家の基礎となろう。ヨルダンは現在の国境を保持し、南方は現在のサウジ領土部分へと多少拡大することになろう。不自然な国家サウジ・アラビアも、パキスタン同様に大きな領土を失う悲哀を味わうだろう。

イスラム教世界が停滞している根本原因は、サウジ王家がメッカとメディナをその知行地として扱っていることにある。イスラム教の最も聖なる神殿が、世界で最も偏狭で圧政的な政権の一つである警察国家、膨大な石油の富という不労所得を支配している政権の支配下にあるのだ。サウジ人は、厳格で、非寛容な信仰である彼らのワハブ主義宗教観を国境のはるかかなたにまで及ばせることができてきた。サウジが富を得た結果としての影響は、イスラム世界全体に対し、預言者の時代以後、そしてオスマン征服(蒙古でなければ)以来、アラブ人に対しておきた最悪の事態だ。

非イスラム教徒はイスラム教聖都の支配を変えられる立場にないが、メッカとメディナが、世界の主流イスラム宗派の代表と、イスラム教諸国における運動の輪番制評議会、ある種イスラム教のスーパー・バチカンによって統治されたら、イスラム教世界がどれほどより健全になるか想像されたい。その場合、偉大な宗教の未来は、単に宣言されるのではなく、議論されるようになる。我々の好みではないかもしれない、本当の公正さから、サウジ・アラビアの沿岸油田をその区域に住むシーア派アラブ人に渡し、南東の四半部分をイエメンに渡すこととなろう。残ったサウジはリヤド周辺の独立領土という国に閉じこめられることとなり、サウジ家がイスラムと世界に及ぼす悪はずっと小さなものとなろう。

無鉄砲な国境を有する国家であるイランは広大な領土を、統合アゼルバイジャン、自由クルディスタン、シーア派アラブ人国家と自由バルチスタンに引き渡すことになるが、歴史的、言語的にペルシャに対して親近性を持っている現代アフガニスタンのヘラト周辺の州地域を得ることになろう。イランは事実上、再び民族に基づくペルシャ国家となるが、最も難しい問題は、イランがバンダル・アッバス港を保持すべきか、あるいはシーア派アラブ人国家に手渡すかだ。

アフガニスタンが西部でペルシャによって失う領土は、東で取り戻すことができ、パキスタン北西辺境の部族が自分たちのアフガン同胞と再統一するのだ(この実験のポイントは、我々の好きなように地図を描くというのではなく、地元住民が好むように描くという点にある)。パキスタンは、これももう一つの不自然な国家だが、バルチの領土を自由バルチスタンに引き渡すことになる。残りの「自然な」パキスタンはカラチ周辺西方の突出部を除けば、インダス川の東のみとなる。

アラブ首長国連邦の運命は、おそらく実際そうであるように、複雑なものとなろう。一部はペルシャ湾の多くを囲むシーア派アラブ国家に取り込まれよう(ペルシャ・イランの同盟者というよりは、対抗勢力として発展するであろう国家だ)。あらゆる禁欲的な文化は偽善的だから、ドバイは、必要上、豊かな放蕩者どもにとっての遊び場という立場を保持することが許されよう。クエートはオマーン同様に現在の国境内に留まろう。

どの場合も、この仮定上の国境引き直しは、民族的な親近性か、宗教的な共同体主義、場合によってはその両方を反映している。もちろん、もしも魔法の杖を振って問題となっている国境を改めることが可能なのであれば、我々は入念に選んでそうしたいところだ。けれども、改変した地図を、現代の国境を示す地図と比較して検討すると、フランス人とイギリス人が20世紀に描いた国境の大きな過ちが、19世紀の屈辱と敗北から抜けだそうと苦闘している地域に対して及ぼしたことがどれほどだったかが多少は理解されよう。

人々の意志を反映して国境を改めることは不可能かも知れない。今の所は。しかし時間がたったら、そして付随して生じる不可避の流血があったらどうだろう- 新たな自然の国境が現れるだろう。バビロンも一度ならず陥落したのだ。

その間、我が国の軍服を着た男女がテロリズムから治安を守るため、デモクラシーへの見通しと、地域の石油資源の入手を目指して戦いを続けるだろう。アンカラとカラチの間における現代の人々の分裂と、無理強いされた統一は、この地域が自ら招いた悲哀とあいまって、宗教的な過激主義、相手を非難する文化、そしてテロリスト補充の、完璧な温床となっている。男女達が自分の国境を悲しげに見つめるような場所では、熱心に敵を求めたがるものだ。

世界におけるテロリストの供給過剰からエネルギー供給の不足に至るまで、現代の中東のゆがみは、状況の改善ではなく、悪化を保証している。最悪の姿の民族主義だけが根付き、最も堕落した姿の宗教が、かなうことのない信仰を支配する恐れがある地域において、アメリカと同盟国と、何よりもわが軍隊は、果てしのない危機を予期できる。我々がこの土地から時期尚早に立ち去るのでないとすれば、イラクは希望の反証を提供してくれる一方で、この広大な地域の他の部分では、ほぼ全ての戦線で問題が悪化している。

大中東の国境を、血族と信仰という自然の紐帯を反映すべく改めることが不可能なのであれば、地域で流される血の一部分は、我々自身のものであり続けるということを、一つの信仰箇条として考えるべきなのかも知れない。

勝者と敗者

勝者(領土が増える国)

アゼルバイジャン

アフガニスタン

アルメニア

イエメン

イラン

シーア派アラブ人国家

自由クルディスタン

自由バルチスタン

聖イスラム国

ヨルダン

レバノン

敗者(領土が削られる国)

アフガニスタン

アラブ首長国連邦

イスラエル

イラク

イラン

カタール

クエート

サウジ・アラビア

シリア

トルコ

パキスタン

ヨルダン川西岸

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記事原文のurl:www.armedforcesjournal.com/2006/06/1833899

新旧中東地図:仮想地図の比較は下記を。

事前

事後 国名 黒 面積が増える国 赤 面積が減る国 グレー 面積は変化しない国

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タープレイの本「オバマ、危険な正体」のどこかで、バーナード・ルイス計画という言葉が出てきたような気がする。

また、オルタナティブ通信には、下記記事がある。

オバマの人間奴隷化計画の深慮遠謀

そこにも「バーナード・ルイス計画」という言葉がある。

ところで、直接は関係ないが、ソマリアやアフガニスタンがらみということで、『世に倦む日日』の下記最新記事をお勧めする。座布団三枚!

因果はめぐる朝日新聞と小沢一郎 - 「政治改革」と「小沢信仰」

朝日の、早野透なる人物の、ニュースステーションの、久米宏なる人物の、山口二郎なる人物の、内田健二なる人物の、そして、今人気の小沢一郎なる人物の、いかがわしさが気になっている人間として、「その通り!」と、思える文章。もちろん、これが日本で多数派の意見になるはずもないのは残念だが。そもそも、大本営広報部である、新聞にも、テレビにも、こういう意見は絶対に載らない。

2009年4月 9日 (木)

KONAMIのファルージャ・ゲーム、攻撃を浴びる

gamesindustry.biz

James Lee

2009年4月8日

2004年のイラク戦争で、最も悪名高い戦闘の一つをもとにしたKONAMIのサバイバル・ホラー・ゲーム『ファルージャの六日間』が、イギリスの退役軍人、兵士の家族や、反戦団体による禁止の呼びかけをまき起こしている。

「イラク戦争における膨大な死者の数を思えば、この戦争をビデオゲームで美化することは、極めてまずい判断と、悪趣味の見本のようなものです」息子のトーマスが、イラクで憲兵として服務中に、群衆に殺害されたレグ・キーズは、デーリー・メールにそう語った。「ファルージャで一体何が実際に起きたのかを考えれば、実にとんでもないことです。」

「このような恐ろしい出来事は、歴史記録に残しておくべきで、スリルを求める連中がそれで、何度も繰り返し、永久に遊ぶために、矮小化したり、使われたりすべきではありません。さらにまずいのは、狂信的な若いイスラム教徒の手に渡るなどして、何らかの報復、仕返しを考えるよう駆り立てる可能性もあります。彼がそれにふれて、感情的になり、ゲームを本当に終えたくなるかもしれません。」

「私は、このゲームは禁止される様に呼びかけるつもりです。全世界ではないにせよ、確実にイギリスでは。」と彼は語った。

2003年の開戦前夜の演説(この演説の文章は、アメリカ大統領執務室にもかけられている)で有名な、大英帝国勲章授章者で元大佐ティム・コリンズも同意している。

「未だに継続中の戦争に関するビデオゲームの制作を始めるには、まだ早すぎますし、現代史上で最も重要な出来事の一つに対する、極めて軽率な対応です。」彼はこう語っている。「ファルージャで起きたことを考えれば、実に無神経であり、私は確実に、このゲーム発売に反対です。」

しかしながら、ベスト・セラー作家で元SAS隊員のアンディ・マクナブは、『ファルージャの六日間』を擁護している。戦争は、彼によれば、マスコミによって、もう長年にわたって、娯楽として広められてきたのだ。

しかも、「イギリス軍がイラクとアフガニスタンで失った人数全員を合計したよりも多くの兵士を[ファルージャで]」失った国であるアメリカと同じ様には、イギリスは、ファルージャの戦闘を理解していないと彼は主張している。

「文化的に、アメリカでは全く違うのです」マクナブは、TechRadarに語った。「アメリカでは、これは「ショッキングな恐怖」というわけではありません。これまで、誰もが、それを七年間ニュースで見てきたのです。マスコミが「ショッキングな恐怖」な物語が必要になると、何かこうしたものに焦点をあてようとする事実こそが偽善です。

「アメリカでは、90歳の老人も12歳の子供も、ファルージャで何が起きたか知っています。TVでも流され、それに関する書籍もあります。ゲームは、そうしたものの自然な延長です。民間伝承なのです。唯一の違いは、それが異なるメディアで提供されているというだけです。

「もしもゲームが良くできていて、アメリカ人に、こうした兵士たちの物語を提供してくれるのであれば、それよいではありませんか?」と彼は語った。

マクナブはさらに補足した。アメリカ陸軍は、現実の出来事を長年、シミュレーションをしてきています。実際、他のゲームで「ナチスや、麻薬の売人を殺す」のと大差ありません。バスラ遠征中、兵士達がラップトップ・パソコンでゲームをするのを彼は見てきた。「文化的に、そういうものに彼らはもっと乗り気です」と彼は結論づけた。

しかしながら、ファルージャの「虐殺」を美化するのは「悪趣味だ」と主張する平和団体ストップ・ザ・ワー・コアリションは、彼の見解に真っ向から対立する。

「アメリカとイギリス軍が、ファルージャで2004年に実行した虐殺は、違法で、不道徳な戦争の中で行われた最悪の戦争犯罪の一つなのです。」広報担当者のタンジー・E・ホスキンズはTechRadarにそう語った。

「侵略軍によって遂行された爆撃と戸別捜索で、最大1,000人の一般市民が亡くなったと推定されています。ファルージャで余りに多数の人々が亡くなったので、全ての遺骸に対処すべく、町のサッカー競技場を墓地に変えざるを得なかったほどです。」

「不当で残酷な占領に反対した人々の死に、祝うことなど皆無です。戦争犯罪をタネに、ゲームを作り、何千人もの死傷者につけこむのは悪趣味です。

「人々が残虐行為の遊びをするのに適切な頃合いなどあるわけがありません」とタンジーは付け加えた。「ファルージャの虐殺は、恥辱と恐怖とともに記憶されるべきであり、娯楽用に美化したり、糊塗したりしてはなりません。」

アントニー・クルーツ副社長は、ウオール・ストリート・ジャーナルに、KONAMIは「時事評論をしようとしているわけではありません。」と語った。

「我々は主戦論者ではありません」と彼は補足した。「私どもは人々に不快を感じさせようとしているわけではありません。我々は単に、人々を惹きつけずにおかない娯楽体験をご提供したいだけなのです... 要するに、これは単なるゲームなのです。」

『ファルージャの六日間』は、アトミック・ゲームズで開発中であり、来年アメリカで発売される予定だ。まだ、プラットフォームについては言及されていないが、PC、360およびPS3向けとなる可能性がありそうだ。イギリスの計画は、まだ発表されていない。

記事原文のurl:www.gamesindustry.biz/articles/konamis-fallujah-game-under-fire_8

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とんでもない会社だが、アメリカ軍はリクルート用に、以前からゲームを活用している。

ふと、島本慈子 ルポ労働と戦争-この国のいまと未来 岩波新書

を思い出した。

アメリカに連れられて、全面的に戦争にのめり込みつつある日本の暗澹とした現在を、克明に描き出している良い本だ。

この国の人々の多くは、テポドンに大騒ぎをしたようだ。それで、どんな被害があっただろう。(本当の、被害は、これを利用して、更に政治が右傾化したときに初めて目に見えてくる。その時には、もはや手遅れ。)

三沢基地から出撃した米軍戦闘機が、大遠征して(中近東の多数の人々を殺害したであろう)活躍しても、沖縄の嘉手納基地や、横須賀基地を経由して、同様に中近東やインド洋周辺で、無辜の民間人を殺害しても、騒がない。いくら距離が遠くとも、貧富の差、文化の違いはあっても、「無辜の民間人」ということでは、同じだろうに。

まずは「嘉手納等沖縄のアメリカ軍基地を廃止し」、それから、例えば、「北方領土」の返還を要求する、というのが、一般庶民が希望することではなかろうか?

日本の与党政治家(野党のごとき装いをしている与党分派の方々も含めて)諸氏は、「良い属国に生まれたものだ」とほくそ笑んでいるだろう。有権者、余りにも、騙すのが簡単。しかも何度だまされても懲りない。

属国体制、それでなくては60年も続かない。

09f22

嘉手納基地で訓練飛行するラプター (嘉手納 道の駅で撮影)

ところで、ごくまれに、下記のような、素晴らしいテレビ放送もある。

ソマリアへ自衛隊、めちゃくちゃ違憲!伊勢崎賢治

『世界一受けたい授業』 伊勢崎賢治氏 2/1

世界一受けたい授業』 伊勢崎賢治氏 2/2 youtube

「戦争は儲かる」「平和産業を作らなければいけない」

 

2009年3月27日 (金)

プリマコフ発言: NATOのベオグラード爆撃の後にイラク攻撃が起きた

ボイス・オブ・ロシア

2009年3月24日

北大西洋条約機構によるユーゴスラビア攻撃時、ロシア首相だったエフゲニー・プリマコフは、NATOのベオグラード爆撃がなければ、イラク侵略もなかっただろうと感じている。NATOのベオグラード爆撃10周年のテレビ・インタビューでプリマコフは語った。

ロシアは十年前、西欧のユーゴスラビア攻撃に、はっきり、反対すると言っていたのだ。プリマコフ首相の行動から見て、ロシアの姿勢に対する疑念の余地はない。プリマコフは、十年前の今日、飛行機でアメリカ合州国に向かっていた。最初のベオグラード爆撃を知ってすぐに、彼は、大西洋上空で、引き返すよう命令を出した。このアメリカ行き飛行の中断について、彼はこう語っている。

≪これは、訪問を、激励のしるしと受け止められることを望まない人間にとっては普通の対応です。飛行機で大西洋上を飛んでいる間に、私はアルバート・ゴア副大統領に電話をかけ、彼の国は非常に大きな過ちを犯していると言いました。あなたたちは、今していることを、決してしなければ良かったと、後悔するようになりますよと言ったのです。国連を無視することはできませんよ、と私は言いました。アメリカは今していることをするしかないのだ、と彼は言いました。彼らの決断を説明しようとしたのです。しかし、彼の主張は、現実を反映しそこねていると思いました。そして、訪問予定を組み直すという決定書類で、彼の署名の隣に、署名をして欲しいと彼は頼んできました。私は言いました。「いいえ、それはお断りします。お望みであれば、あなたがたが、ユーゴスラビア爆撃を決断されたので、私が飛行機に引き返すよう命じた、と発表していただいてかまいません。≫

元首相プリマコフは、承認されなかったベオグラード爆撃は許せるものではないと、絶対的に信じている。

あの爆撃は、防がれるべきだった。あの攻撃がイラクにおけるアメリカの作戦に道を開いたのだ。決して国連に承認されなかったもう一つの作戦に。全ての動きは、相互にからみあっている。もしも、こうした爆撃が避けられていれば、世界は違っていただろう。

ユーゴスラビア大統領スロボダン・ミロシェビッチがハーグ国際戦犯法廷に直面した際には、プリマコフは弁護人となった。そして、ロシアでの医療というミロシェビッチの要求を却下した国際戦犯法廷の判断は、法廷審問が終わる前に、ミロシェビッチが亡くなるかも知れないという希望が理由なのだと、彼は依然として説明している。

プリマコフは、旧ユーゴスラビアへのNATO爆撃の政治的結果を、公正なものであるとも、長期的に続くとも考えてはいない。北部の、セルビア人が居住している、コソボの一部は、最終的には、セルビアと一緒になるものと彼は予想している。地域の安定を実現するのは容易ではなく、継続的な財政支援注入やf、外国軍の駐留や、他の諸手段が必要だろうと語っている。

記事原文のurl:www.ruvr.ru/main.php?lng=eng&q=42548&cid=58&p=24.03.2009

2009年3月14日 (土)

NATOの拡大ベクトルは、グローバル?

2009年3月13日

ロシア・トゥディ

バラク・オバマ政権は、NATOを、究極的には、国連に置き換わる、民主主義諸国の世界的な組織の核と見なしている、とロシアの有力な新聞は考えている。

ワシントンは、NATOに、オーストラリア、日本、ブラジルや南アフリカの様な国々を招き入れて拡張し、安全保障の問題のみならず伝染病や人権問題などにも対処する世界的組織にしたいと望んでいる、と金曜日コメルサント・デイリー紙は報じた。次期アメリカNATO大使アイボ・H・ダールダーは、この考え方の熱烈な支持者だ。

ブルッキングス研究所の専門家で、大統領選挙キャンペーン期間中、バラク・オバマの外交政策顧問だったダールダーは、いわゆる民主主義諸国同盟の熱烈な提唱者だ。

民主主義諸国用の会員限定クラブ

シンクタンク、国家安全保障に関するプリンストン・プロジェクトによって作り出されたこの考え方はこういうものだ、大国間の戦争を防止すべく生み出されたものなので、国連は時代後れだが、もはやこういう脅威は無視できる。一方で、国連は、小国間、あるいは大国と小国の間での地方的紛争への対応ということでは非効率的だ。こうした紛争の例は、ダルフール、コソボなどの紛争を含むが、より最近の例では、南オセチアがある。ダールダーを含むこの概念を生み出した人々は、そうした問題に対して、外交・軍事双方の対策をもった民主主義諸国の組織内での解決を考えているわけだ。

彼らによれば、デモクラシー諸国は、人権を守り、安全保障を実現するためには、進んで協力しようとするが、独裁主義的な諸国はそうではないのだという。ロシアと中国という大国を含む、独裁主義的な政権を除外すれば、意思決定はずっと迅速となり、行動もずっと実行されやすくなるだろう。民主主義諸国同盟は、他の国々 に対して磁石のように機能し、世界的な諸問題で発言力を持つために、そうした国々も民主主義に変わるように強いることになるだろう、というのだ。

この会員限定クラブによる、軍事行動も含む対応は、たとえそれが非民主的諸国の国家主権を犯すものであっても、正統なものであり、国連の承認を必要としない、というのがこの主張だ。長らく成功してきた実績を持つデモクラシー諸国の同盟として、NATOは、提案する同盟の原型であり、新たな世界的組織へと拡張可能だとダールダーは考えている。

四月に予定されているNATO創立60周年記念サミットで、ダールダーが、ワシントンの改革案を、他のNATO加盟諸国に説明をする場となる可能性がある、とコメルサント紙は続けている。イベントは、加盟を望んでいるウクライナやグルジアは招待しない、ある種『一族再会』のようなものだ。イベントでは、もっぱら、NATOの将来に関する議論が行われる。

コメルサント紙は、ホワイト・ハウスのある情報筋が、副大統領ジョー・バイデンは「民主主義諸国同盟」支持者の一人だと語っていると引用している。ミュンヘン安全保障会議において、ワシントンは、ヨーロッパ側のパートナー達が、より大きな役割を果たしてくれるよう望んでいる、とバイデンは語った。だからといって、国際的な安全保障を維持するため、ヨーロッパ諸国がより多く負担をしなければならないということを意味するわけではない。NATOにヨーロッパ諸国以外の新たな国々を招き入れることによって、ヨーロッパ諸国は、それぞれの支出を増やさずに済ませることができるだろう。

ただし、オバマ大統領自身、これについては公的に発言したことがないため、このアイデアについてどう考えているのかはわかっていない。

専門家は根本的なNATO改革には否定的

ロシア駐NATO大使ドミトリー・ロゴージンは、ダールダーが、民主主義諸国同盟という考え方を支持していても、他の同盟諸国が根本的な変革をする気があるかどうかはこれからの進展をみなければ分からない大問題だと語っている。

彼がブリュッセルに着任しだい、この新しい仲間と会って、彼の見解の何が公的なものであり、NATOのアメリカ新チームに実際には何が期待できるのかを、確認したいと思っている」と大使は語っている。

この考え方は、さほど支持されそうにない。民主主義諸国同盟への加盟を呼びかけられるであろう諸国も、現在のNATO加盟諸国でさえも、ともにこれはアメリカが主導するクラブだと見なし、参加をいやがるかも知れない、とモスクワ国際関係研究所の政治評論家ビクトル・ミジンは、ロシア・トゥディに語った。

オーストラリア、韓国や日本のような国々が、将来の軍事作戦を、財政・軍事双方の側面から支援するという案に飛びつくだろうとは思えません」と彼は語った。

世界的な意思決定行為から、ロシアと中国を締め出すという考え方は非生産的だ。

彼はこう補足した。「この民主主義的諸国のコミュニティーというものは、まるで新たな神聖同盟[汎ヨーロッパ的な安全保障を実現し、キリスト教価値観の普及を目指したロシア、プロイセンとオーストリア間の19世紀の同盟]のようなもので、実に時代錯誤的な考え方です。

ビクトル・ミジンのインタビューを見る (英語)

アイボ・ダールダーの個人的な見解が、NATOに対するアメリカの政策を決定するものではないが、同盟の影響力を強めたがっているNATO加盟諸国と彼が付き合う上で役に立つだろう、と世界経済・国際関係研究所のセルゲイ・ウトキンは語っている。

ある意味では、NATOは民主主義国の同盟ですが、だからといって、何らかの根本的な構造変革が生じることを意味するものではありません。大半のNATO同盟諸国は現在の構造に満足しており、同盟の拡張に辟易している国々もあるのです。」と彼は語っている。

ウトキンによれば、今やNATOの主要な任務は、現代の課題に対処することであり、それには、これまで、民主主義への道を進む上ではあまり時間をかけてこなかった国々とのより円滑な対応も含まれている。

オバマ政権は、これまでのパートナーとだけでなく、いわゆるならずもの国家とも、国交を進めることになっています。その一例は、イランであり、アメリカ政府は、同国の既存政権にもかかわらず、対話を進めようとしているのです。」と彼は補足した。

記事原文のurl:www.russiatoday.ru/Politics/2009-03-13/NATO_s_expansion_vector___global.html

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海賊対策を名目に、NATO軍が蝟集するソマリアに、日本が海軍を派兵したのも、この拡大NATO加盟への一環。ソマリア海賊、拡大NATOという「森を隠す木」ソマリア沖自衛隊派遣への疑問『世界』09年3月号

ブレジンスキーの傀儡であるオバマが人形使いの振り付けにない行動をするはずもなく、属国日本の主要傀儡政治家たち(典型的にはソマリア派兵の必要性を、国会で、わざわざ言い出した、ブレジンスキーの弟子、長島昭久民主党衆議院議員。もちろん、オザワ氏とて同じこと)が、ブレジンスキーの教えに背くわけもない。

日本の民主党のスローガン、正確には「アメリカとイスラエル国民の生活が第一」。民主党や自民党の前に、「アメリカ・ポチ」という単語が抜けているのだろう。もちろん、これはマスコミにも該当するだろう。

あわただしくソマリアに派兵したのは、おそらくNATO設立60周年祝典に間に合わせるため。サルコジのNATO復帰宣言も同様だろう。

オバマ政権の教科書であるブレジンスキーの著書『セカンド・チャンス』にある通り、大西洋共同体(NATO)に日本を組み込む計画、こうして着々進行中。

下記のブログでも紹介されているように、民主主義諸国同盟というアイデア、あの有名ネオコン、ロバート・ケーガンも提唱している。ケーガン、大統領選挙では、共和党マケインの顧問だった。帝国の世界支配に、民主党、共和党の差異などなく、民主主義諸国同盟=「帝国主義者植民地支配同盟」への超党派合意があるのだろう。

地下室のブログ 民主主義同盟を弁護する

英語原文:The case for a league of democracies

商業マスコミ、アンポにからむこういう本質的な問題は隠ぺいこそすれ、決して追求しない。まあ、それが、商業マスコミ仕事なのだ。商業マスコミに本質報道を求めるのは、ないものねだり。

ソマリアも、北朝鮮同様、アメリカのマッチポンプ作戦の一環でしかなかろうに。カンポ施設入札疑惑やオザワ代表の献金疑惑も、アンポ下の属国支配を隠すための「馴れ合い」偽装作戦ではあるまいかと勘繰っている。

献金疑惑騒ぎでいえば、湾岸戦争で、膨大なつかみがねをアメリカに支払い、小選挙区制を導入したオザワ代表が、一体どうして日本独立をめざすヒーローなのか、なぜ、「自民党から民主党に政権が交代すれば、日本が再生する」のか、皆様のブログを判読しても、さっぱりわからずにいる。

体制による大規模な争点ずらしでしかないだろう。このあと、ごていねいに、テポドン発射。おもちゃのMDシステム宣伝プロパガンダが続く。大本営マスコミと、大本営には、手品の種などいくらでもあるだろう。手品は見るから、騙される。騙されるのがいやなら、見ないに限る。時間の無駄。

アメリカで、二大政党なるうろんな組織の間で政権が交代しても、戦争経済、帝国支配、日本への苛斂誅求といったアメリカ帝国の本質は、何も変わらないではないか。宗主国で決しておきないことが、属国でおきるはずなどありえまい。「二大政党間の政権交代」など現状維持・推進のためのめくらましにすぎない。

ソマリア・NATO関連記事翻訳等:

大西洋共同体(NATO)に日本を組み込む計画

ソマリア沖自衛隊派遣への疑問『世界』09年3月号

アメリカが支援したもう一つの大惨事

限りなき残虐行為-ソマリアをグローバルな自由発砲地帯にするのがアメリカの狙い

ソマリア : 「アメリカ製の」もうひとつの戦争

ソマリア: CIAが支援したもう一つのクーデターの崩壊

NATOの軍艦、ソマリアに向かう

沖縄タイムスには下記の記事がある。基地被害の本場には、さすがにジャーナリズムが生きている。

[ソマリア海賊対策]慣らされることの怖さ

あの田中宇氏の記事に下記のものがある。

ソマリアの和平を壊す米軍の「戦場探し」

冒頭にこうある。

12月20日、米軍を牛耳るラムズフェルド国防長官を怒らせる事件があった。ドイツの高官が、米軍が計画中の作戦をマスコミに暴露してしまったことだった。この日、アメリカと欧州の軍事同盟であるNATOの本部(ブリュッセル)で、米軍幹部が西欧諸国の政府高官を集め、定期的な状況説明を行った。その後、各国の高官たちは個別にマスコミに囲まれて質問を受けたが、その中でドイツの高官が「次はアメリカはソマリアを攻撃しようとしている」と漏らした。

驚くなかれ、この記事の日付、「2001年12月24日」。

2009年3月 8日 (日)

中東でのアメリカ軍の優位は高価な神話であることが判明

Gareth Porter

2009年3月6日

Antiwar.com

イラクにおけるアメリカの主要戦闘部隊を、少なくとも2011年まで維持し、アフガニスタンにおけるアメリカ軍の関与を強化し、イランに向かって対決姿勢をとるという主張はアメリカ合州国が地域における支配的軍事勢力であり続けることを想定したものだろう。

しかし、地域における、最近の歴史におけるパターンや、現状の進展は、そうした想定を裏付けてはいない。アメリカ合州国は、アメリカの影響に対して抵抗することを固く決めた、強情な民族主義者や、宗派勢力を圧倒することができないばかりでなく、軍事的優位を活用して、イランに対する強制的外交を遂行することにも成功してはいない。

更には、イラクとアフガニスタンで軍隊を維持するアメリカ合州国の能力すら、アメリカ合州国に決して歩調を揃えているとは言えない政権に依存していることが明らかになっている。

6年前、アメリカ合州国が、アフガニスタンのタリバン政権と、イラクのサダム・フセインを排除した後、アメリカは、地域において、軍事上支配的であるかのように見えていた。イラクとアフガニスタンにいる、およそ200,000人の兵士の外にも、アメリカ合州国は、ペルシャ湾岸の首長国から、イラクやアフガニスタン、キルギスタンやウズベキスタンのような中央アジアの共和国までの地域に広がる空軍基地のネットワークと、ペルシャ湾を遊弋するアメリカ空母上の航空機とで、イランを包囲していた。

ところが、2003年以来、この地域における出来事が、全般的なアメリカ軍の駐留、特に地上軍が、この地域における実権であるという仮説に対し、一連の打撃を与えている。最初の一撃は、アメリカが、イラクで、スンナ派武装反抗勢力を鎮圧しそこねたことだった。2005年中頃までには、イラク駐留アメリカ軍司令官達は、アメリカ軍占領は、レジスタンを撲滅するというよりも、生み出している方が大きいことを公的に認めていた。

次なる打撃は、2006年のバグダッドにおけるスンナ派-シーア派の内戦で、アメリカ軍はブッシュの追加兵士の"増派"の後でさえも、それを防ぐことも、止めることもできなかった。政府の潜在的支援によるシーア派民兵によるバグダッドのスンナ派地域の"民族浄化"は、首都のスンナ派地域の広大な部分が占拠されてようやく、終わった。この事実は、"連合軍"が "イラクにおける宗派間暴力のサイクルを打ち破ったのだ"という、駐イラク・アメリカ軍最高司令官レイ・オディエルノ大将による後刻の自慢話とは矛盾する。

2006年と2007年に、スンナ派武装反抗勢力がアメリカ軍に協力することを決断したのは 、アメリカ軍の武勇による結果ではなく、シーア派民兵に対する敗北と、スンナ派は、同時に三つの敵(アメリカ、シーア派民兵と、アルカイダ)と戦うことはできないという自覚によるものだった。

それは、イランと密接な結びつきを持ったヌリ・アル-マリキ首相のシーア派政府が、権力基盤を固め、アメリカ合州国からかなりの程度の独立を実現することも可能にした。

ジョージ・W・ブッシュ政権とアメリカ軍司令部は、アメリカがイラクの米軍基地を無期限に維持できるような振りをし続けていた。2007年中頃、国防長官ロバート・ゲーツは、何万人ものアメリカ兵を何十年も駐屯させるという韓国モデルを、イラク向けの計画として打ち上げた。

しかし、2008年7月、アル-マリキ政府は、2010年末までに、全てのアメリカ軍がイラクから撤退するよう要求し始めた。当初、軍の撤退要求が真剣なものであることを信じることを拒否してはいたものの、ブッシュ政権は、全てのアメリカ軍を2011年末までに撤退させることに同意を強いられた。

イラク政治の進展は、デビッド・ペトレイアス大将が、まずい戦略から、アメリカの戦争を魔法のように救い出し、最終的に、イランを含むアメリカの"敵"に打ち勝ったのだという有名なお話が、本物ではないことを示している。

イランの核開発計画を巡る、イランとの紛争で、ブッシュ政権は、イラクでイラン人を捕らえ、イランの核施設に対する間接的な攻撃の脅威を振りかざし、テヘランを怖がらせようと試みてきた。だがアメリカやイスラエルの攻撃に対し、アメリカ基地と兵士に対し、おそらくはペルシャ湾地域の戦艦にすら、型破りな攻撃で反撃することを、イランが、きっちり脅かすことができるがゆえに、威圧的外交は功を奏しなかった。

一方、2001年から2005年にわたり、アメリカ合州国が支配しているかに見えた、アフガニスタンで、タリバンや他の武装反抗勢力集団は、それ以来急速に増大し、同国のパシュトゥーン族地域の大部分で、事実上の政府となっている。アメリカ軍の駐留も、こうした地方での武装反抗勢力の台頭を抑制することはできていない。

地域におけるアメリカ軍の優位というイメージに対するごく最近の打撃は、アメリカ合州国は、アフガニスタン駐留軍への補給用として確実なアクセス経路を持ち合わせていない事実が明らかになったことだ。アフガニスタンへのあらゆる補給の約80パーセントを輸送するのに、アメリカ軍はパキスタンのカイバル峠を通る経路に長らく依存してきた。

しかし、2008年に、タリバンの同盟勢力は、カイバル峠経由のアメリカ補給路を極めて効果的に破壊し始め、もはやアメリカ軍への補給路としてあてにできなくなってしまった。これはつまり、アメリカ合州国は、アフガニスタン駐留軍に補給をするための他のアクセス経路を見いださねばならないことを意味する。

CENTCOM(中東司令部)の新司令官デビッド・ペトレイアスは、ロシアの港から、陸上を、カザフスタン、更に ウズベキスタンをへて、北部アフガニスタンへと入るアフガニスタン向け新経路への約束を手に入れようとして中央アジアにまででかけた。

だが、この代替案は、ロシアの協力に依存するものであり、中央および南アジアのライバル勢力に、この地域へのアメリカ軍駐留に対する拒否権を与えるものだ。キルギス大統領は、二月早々のモスクワ訪問中に、マナス空軍基地のアメリカによる使用を認める条約を終了させるつもりだと発表した。これはロシアは、中央アジアにおけるロシアの優位性と一致する限りにおいてのみ、アメリカ軍に協力するという信号だった。

アフガニスタン駐留NATO軍用の補給輸送をウズベキスタンに依存することは、ペトレイアス計画の中でも、きわめて脆い部分だった。人権虐待で悪名の高いカリモフ政権は、イスラム教徒の武装反抗勢力に直面しており、これは同国経由の補給路を破壊しかねない。

ずっと短く、より安全なアフガニスタンへの輸送経路は、イランのチャバハール港から、アフガニスタン西部の都市ヘラートを経て、全ての主要なアフガニスタンの都市につながる環状ハイウエイへというものだ。駐アフガニスタンNATO最高司令官は、2月3日、イラン経由で軍に補給するというイランとの二者間協定にNATOは"反対しない"と語った。

ある情報通の元アメリカ軍幹部によれば、注目すべきは、ペンタゴンがイラン経路を利用するという緊急時対策を決定したということだ。これは、ロシア-中央アジアの経路が、確実なものとはほど遠いと見なされていることを示唆している。

一方、アメリカ軍が、中東での権力のために、この地域におけるライバルに依存することを、アフガニスタンにおける軍事駐留用の確固とした基盤と見なすとは考えられない。

オバマ政権の幹部は依然として、アメリカ軍の駐留が、この地域の発展にとって、あたかも決定的な影響力を与えているかのごとく、中東政策を語っている。しかしながら、過去6年間にわたる出来事が、それは偉く金のかかる神話であることを示している。これは、ワシントンの幹部たちには到底お気に召さない真実を、強調している。地理と現地の社会政治的な力学が、アメリカ軍の威力をねつ造したのであり、将来においても、そうであり続ける可能性が極めて高そうだ。

記事原文のurl:antiwar.com/porter/?articleid=14357

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アンポゆえに、搾取されるカンポ資産(郵政・小泉竹中問題)を脇において、オザワだニカイだ、国策捜査だとかまびすしい。マスコミが、わーっと単一の話題を設定するときは、必ず、もっと重要な話題が闇に葬られている。アンポゆえに、憲法を破壊する企みが着々進行中。オザワかアソウかより、アンポ、ケンポウ、カンポの方が庶民の暮らしにとっては重大だろうと素人は思う。マスコミの優先順位と、庶民の優先順位が一致するはずもないが。

自衛隊のソマリア沖派兵は「文民統制軽視」と国会内で反対集会
オザワだのニカイだのというマスコミ大本営垂れ流し記事に一喜一憂しておられる諸氏、大本営記事の解釈にふりまわされて、時間を潰すのはやめて、この集会でも発言されている半田滋氏の新刊「『戦地』派遣 変わる自衛隊」(岩波新書)でも読まれてはいかがだろうか。

そして、これは絶対に「エープリル・フール」に違いないと思われるニュースが下記。ニュースが本当であれば、現実こそが「エープリル・フール」並に、すっかりおかしくなっているとしか思われない。

日本、アフガン全警官の給与負担 半年分141億円

2009年3月 1日 (日)

みんな出てゆけ

ナオミ・クライン

2009年2月10日

アイスランドで、群衆がナベをたたき続けて、政府を倒すのを見ていて、私は、2002年、反資本主義者グループの間で人気があったシュプレヒコール「お前はエンロン。我らはアルゼンチン」を思い出した。

このメッセージは実に単純だ。お前たち、経済サミットなどに集まって相談をしている政治家や社長連中、無謀な詐欺を行うエンロンの経営幹部(もちろん、我々はその半分も知ってはいない)。 我々、つまり戸外の群衆はアルゼンチン国民、不気味なことに我々のものによく似た経済危機のさなか、ナベをたたきながら街路に出て(余計な訳注:ナベ・デモは、スペイン語でカセロラーゾ)。彼らは叫んでいた。”¡Que se vayan todos!" (「みんな出てゆけ!」)3週間の内に、立て続けで4人もの大統領の首を切った。アルゼンチンの2001-02暴動が独特だったのは、それが、特定の政党や、抽象的な腐敗に、向けられては、いなかったことだ。目的は支配的な経済モデル、これは現代の規制緩和された資本主義、に対する初めての全国的反乱だった。

多少の時間がかかったものの、アイスランド、ラトビア、韓国からギリシャに至るまで、そして世界のその他の国々も、ついに¡Que se vayan todos! ("みんな出てゆけ!") という瞬間を自分のものとしている。

禁欲的なアイスランドの女家長たちがなべが平らになるまでたたいている間、子供たちは、冷蔵庫の中から投げつける弾にするものをあさっていた(卵は結構だが、ヨーグルトはいかがなものか?) ブエノスアイレスで有名になった戦術の模倣だ。そして集団的な怒りも、同様に、かつては繁栄していた国を破壊し、懲罰を受けずに済むと思いこんでいた、エリート連中に向けられている。36才のアイスランドの会社員、Gudrun Jonsdottirが言っている通りだ。「こうしたすべてには、うんざりだ。政府など信用しない。銀行など信用しない。政党も信用しないし、IMFも信用しない。この国は良い国だったのに、連中が破壊したのだ。」

もう一つの相似点がある。レイキャビックでは、抗議デモ参加者たちは、明らかに、幹部の首のすげかえだけでは(たとえ新首相がレズビアンであったとはいえ)抱き込まれはしなかった。彼らは、銀行だけでなく、国民に対する支援を望んでいたのだ。大崩壊についての捜査。そして、本格的な選挙制度改革。

同様な要求が今どきでは、EUのどの国よりも急激に経済が縮小し、政府も瀬戸際でふらついているラトビアでも聞こえている。首都は、1月13日の舗装用の丸石を投げる本格的な暴動を含め、何週間も、反対デモ参加者によって動揺させられた。アイスランドと同様に、ラトビア人も、何ら混乱の責任をとろうとしない指導者たちにがくぜんとしている。ブルームバーグTVで、何が危機をひき起こしたのか、と尋ねられ、ラトビア蔵相は肩をすくめて答えた。「別にありませんな。」

しかしラトビアの問題は実に特殊だ。"バルト海の虎"が、2006年に、12パーセントという率で成長することを可能にした政策そのものが、予想されていた今年の10パーセントから、激しく収縮させ、あらゆる障壁から自由になったお金が、できる限り素早く流れ出していき、しかも、そのうちのかなりが政治家のポケットに流れ込んだ。(現在、無力状態になっている国の多くが、昨日の"奇跡"だったのは偶然ではない。アイルランド、エストニア、アイスランド、そしてラトビア。)

何か、アルゼンチン風のものが漂っている。2001年、アルゼンチンの指導者たちは、危機対処策として、残忍な国際通貨基金が処方した、緊急経済対策をとった。これは、90億ドルの支出削減で、その多くは、医療と教育を対象としていた。これは致命的な過ちであることが分かった。労働組合はゼネストを計画し、教師たちは授業の場を街路へと移し、抗議デモは決して止まらなかった。

危機の矛先を向けられることに対する、この同じ下からの拒否こそが、今日多くの抗議を団結させているのだ。ラトビアでは、大衆の怒りの多くは、政府の緊縮政策に集中した。つまり、大量解雇、社会福祉の削減、公務員給与の切り下げ。すべてIMFの緊急融資を受ける資格を得るためだ(いやはや、何も変わっていないのだ)。ギリシャでは、12月の暴動は、警官が15才の少年を射殺したことをきっかけにして起きた。しかし農民が、学生から主導権を奪い、反政府デモが継続したのは、政府の危機対応に対する広範な怒りゆえだ。銀行は、360億ドルの財政援助を得たが、一方で、労働者は年金を削減され、農民はほとんど何も得ていないに等しい。トラクターで道路を封鎖されるという不便さが生じたにもかかわらず、78パーセントのギリシャ人は、農民たちの要求は妥当だと言っている。同様に、フランスでの最近のゼネストは、部分的には、教師の人数を劇的に削減するという、サルコジ大統領の計画がきっかけだったが、国民70パーセントの支持を得た。

恐らく、この世界的な反発を、貫いている頑健な糸は、"非常時政治"という論理に対する拒否だ。これは、「危機の際、どうすれば、政治家たちが、法的規制を無視して、不人気な"改革"をさっさと片付けることができるのか」を表現する言葉で、ポーランドの政治家、レーシェク・バルツェロヴィッチ(元副首相・財務相)が作り出したものだ。韓国政府が、最近気づいたように、このトリックも使い古されてしまった。12月、韓国の与党は、危機を利用して、極めて論議を呼ぶアメリカ合州国との自由貿易条約をごり押ししようと試みた。密室政治を、極端に推し進め、議員たちは秘密投票ができるよう会議室に閉じこもり、ドアを机といすと長いすで封鎖した。

野党の政治家たちは、そのどれも持ちあわせていなかった。大槌と電動のこぎりを使って突入し、12日間の国会座り込みを実行した。投票は延期され、更なる討論が可能になった。新種の"非常時政治"の勝利だ。

ここカナダでは、政治は、YouTube向きとはほど遠いにせよ、驚くほど出来事に満ちている。10月に保守党が、国政選挙に控えめな議席数にせよ、勝利した。6週間後、我が保守党首相は、身内の論客が、公務員からストライキの権利をはく奪し、政党への公的資金援助をなくし、一切の景気刺激を含まない予算案を提出するのを目にすることになった。野党は、歴史的な連合を形成して対応し、国会が突然閉会することで、すんでの所で、政権獲得するところを阻まれた。保守党は、修正予算をもって再起を図った。おはこの右翼政策は消えうせ、法案は経済刺激策がてんこもりだった。

ここで、パターンは明らかだ。自由市場イデオロギーが生み出した危機に、信用を失ったまさにその同じ政策を加速して対処しようなどという政府が、生き延びて、苦労談など語れるはずがない。イタリアの学生たちが街路で好んで叫ぶようになった通りだ。「お前たちの危機の代金など、おれたちは払わん!」

本記事は、The Nationに最初に発表された。

元記事のurl:informationclearinghouse.info/article21959.htm

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あまりにも対照的な、属国日本国民の多数の皆様!

2009年2月11日 (水)

キルギスのNATO基地閉鎖は既成事実か?

2009年2月8日

ロシア・トゥデイ

キルギスタン政府が、同国内のNATO空軍基地閉鎖を決定したことが、ワシントンをうろたえさせている。今後、議会と大統領の承認が必要であるとは言え、閉鎖は既成事実と思われる。

キルギスタンのマナス基地は、長年ペンタゴンによって、アフガニスタン駐留NATO軍用の主要補給基地として利用されてきた。キルギス政府は既に基地の閉鎖を承認しており、決定は大統領の裁可が必要なだけだ。政治家や現地住民の雰囲気から判断して、閉鎖は不可避に見える。

マナス基地ができてからもう8年です。当時はアフガニスタンでの戦闘が激しく、彼らは爆撃機を使っていました。」キルギス首相の広報担当官アイベク・スルタンガジエフはそう語っている。

しかし、現在アフガニスタンの状況は変わりました。自らの政府、大統領と議会があります。空軍基地はその任務を完了したのだと思います」と彼はつけ加えた。

マナス近くの村の現地住民は現地の環境に有害だと語っている。米軍の飛行機が、余計な燃料を、直接村の上空で投棄する事件が発生しているためだ。

我々はここに暮らして子供を育てています。一体どうして我々にこのアメリカ空軍基地が必要でしょう?」村人の一人はいぶかる。「全く必要ありません。私たちは平和に暮らしています。アメリカの飛行機が頭上を飛んで行く時は実に恐ろしいものです。

アメリカはイランと戦争を始めるのではないかと恐れてきる現地人もおり、もしそうななった場合、基地が将来攻撃されるかも知れないと恐れている。

ワシントンは、2001年以来、アフガニスタンでのアメリカ軍の作戦を支援するためにマナス基地を利用してきた。当初基地は一年間だけ使うという計画であったが、この期間は8年にまで延長された。

アフガニスタンにおける多数の民間人死傷者も報じられており、キルギス当局はそういうことには関与したくないと語っている。

マナス周辺では、現地住民と外国人兵士との間で、喧嘩、交通事故等の多数の事件が発生しており、最新の事件では、アメリカ兵士がキルギス人一名を射殺した。基地職員は外交特権を享受しているため、その兵士は依然として起訴されていない。

記事原文のurl:www.russiatoday.com/news/news/36987

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大きな文脈で見るには、例えば、「田中宇氏の国際ニュース解説」米露逆転のアフガニスタンをどうぞ。

2009年2月10日 (火)

日本の郵政民営化についての書簡 ラルフ・ネーダー

2005年8月9日

100-8798

東京都千代田区霞が関1-3-2

郵政公社

生田正治様

生田正治様

長年にわたり、小生は日本の郵便局が提供している郵便と金融サービスの高い水準を承知しております。郵便は正確かつ効率的で、郵便局は最も小さな村にまで配置されています。

日本の郵便貯金制度は、単に便利というだけでないことに留意すべきです。郵便貯金制度は、金融業務の広範な提供を推進し、また公共事業プロジェクトを通し、経済を安定化させ、刺激するという努力を、長らく支援してきました。更に、郵政職員は共同体の面倒見が良いことで有名で、インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙は、日本の郵便局長の方々は “共同体の柱石”だと正しくも報道しています。

ところが、こうした成功の実績にもかかわらず、小泉純一郎首相は郵政民営化推進を主張し続けています。明らかに、イデオロギー的なものと、私利を画するという営利的な動機の組み合わせから民営化を狙う組織である、アメリカ合衆国通商代表部と、アメリカ商工会議所に、彼が支援されているのは困ったことだと、アメリカの一国民として思っております。小泉首相の要求は日本人のわずか24パーセントに支持されているにすぎません。日本国民は、民営化が、郵便サービスの低下を招くであろうこと、そして局の閉鎖となる可能性もあることを理解しているのです。スウェーデンやニュージーランドのような国々における郵政の独占廃止は、これらの国々で、郵便局のうち半数の閉鎖をもたらし、アルゼンチンでの郵政民営化という冒険的企ては、目も当てられぬ失敗となったため、最近、再度国有化されるに至りました。

アメリカの為政者達は、無謀な民営化計画を押しつけるのではなく、銀行サービスを受ける余裕がなかったり、拒否されたりしている何百万人ものアメリカ人達のために、郵便貯金制度を確立することを含め、郵便サービスを成功裏に運用している指標として、日本を範とすべきなのです。

敬具

ラルフ・ネーダー

写し: 小泉純一郎首相

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記事原文のurl:www.nader.org/index.php?/archives/182-Letter-on-Japanese-Postal-Privatization.html

お恥ずかしいことに、この書簡、"Curing Japan's America Addiction"  Minoru Morita, 211ページで、初めて知った。

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探してみたところ、東京義塾 Curing Japan 3 には、とっくに翻訳が。

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植草一秀の『知られざる真実』の下記項目に、上記書簡の数日前、2005年8月2日におこなわれた、参議院郵政民営化に関する特別委員会における質疑の分析がある。

「かんぽの宿疑惑」を生んだ「郵政米営化」の深層

今のアメリカ発世界金融恐慌を見れば、アメリカの為政者達と小泉元首相と、ラルフ・ネーダーのうち誰が、アメリカの庶民、更には日本の庶民のことを思っていたかは、明らかだろう。

ラルフ・ネーダー、2008年大統領選挙にも出馬したが、全くの泡沫候補扱い。

アメリカの為政者が支えている(=支配している)のは、民主党オバマ、(自民党麻生首相と)民主党オザワ。

国民新党の下地幹郎議員が、2/4の国会で「年次改革要望書」について、至極まっとうな質問をした。郵政民営化は「年次改革要望書」中の目玉である。

麻生首相、「相互的なもので、一方的なものではない」というようなとんでもないごまかしを言った。下地議員、すかさず「韓国などに聞いてみても、こうした包括的な要求はなく、個別交渉だといわれた」と続けた。

国会傍聴記by下町の太陽・宮崎信行の下記記事をどうぞ。

【かんぽの宿】郵政民営化がついに目に見える争点に 国民新党の下地幹郎さん

ところで、「金融危機の資本論」本山美彦・萱野稔人 青土社刊55ページに、苛斂誅求の横車を「拒否できない日本」を説明する記述があった。下記に、本山美彦発言を引用する。これは金への要求だけでなく、そのまま血に、つまりソマリア派兵に、やがてアフガン派兵につながろう。改憲(その実、壊憲)ではなく、まず、日米安保条約の廃棄、しかるのち、本当の意味の憲法改正で、(アメリカから独立した)軍隊の所有を明記するのが、「まっとうな独立国家」に至る経路だろう。

カンポアンポと直結している。カンポの金を奪われたくなければ、違憲の海外派兵・侵略を防ぐには、アンポを無くすしかない。年次改革要望書や、郵政民営化の実態にふれない(つまり隠蔽だ)マスコミは、もちろん、その根本原因たる、アンポ廃棄などという議論をするはずもない。憲法改正などといって、壊憲はあおるが。憲法「改正」、小泉やらオバマの「改革」と同じで、つまり破壊だ。

小沢民主党代表が、在日米軍縮小案をぶち上げたとて、実質は肩代わりにすぎない。アンポ廃棄がないかぎり、属国の本質は決して変わらない。

北朝鮮に、おもちゃのようなミサイルを時折打ち上げさせて、これまた、おもちゃのようなミサイル防衛システムを、日本に買わせる。マッチ・ポンプ商売。これまた、アンポの枠にからみとられている。

「金融危機の資本論」からの本山美彦発言、引用始め

日米安保条約の第二条は要するに、「日米経済は一体だ」 ということです。この経済まで包括した一文によって、日米安保は軍事だけではなく経済の問題にもなりました。この条項さえ定まっていれば、あとは「日米安保条約に従って」ということにできますから。「年次改革要望書」のような露骨な要請を日本が拒否できなかったのは、日米安保によるものだともいえるでしょう。

引用終わり

東谷暁著「【増補】民営化という虚妄」(ちくま文庫、700円+税)
を遅まきながら読んでいる。(精神衛生には悪いが)素晴らしい本だ。

あの民営化フィーバー当時に出版したので、知人から怪訝に思われたという。
更に、二章を補って、文庫になっている。著者の言い分が正しく、小泉、竹中や、八代らの欺瞞による、改革ならぬ日本破壊は明らかだからこそ、そういうことが可能なのだ。小泉、竹中、八代らの言行録、今刊行しても売れまい。(書店、竹中本が山積だが)それでも平然としらばっくれる竹中らをテレビは重用する。 宗主国・属国大本営報道部マスコミはそれが業務。

精神衛生に悪く、電気の無駄なので、ほとんど民放を見ない。昔、串田孫一は、中曽根首相がテレビに出ると、テレビをスリッパで叩いたという。今、同じことをすれば、液晶テレビ、何台買い換えてもきりがあるまい。
かえって、それが大恐慌さなかの民需拡大には、良いことなのかも知れない。

2009年2月 4日 (水)

中央アジアにおけるアメリカの戦争

ケンブリッジ大学法学部を占拠した学生への演説

クレイグ・マーレー

Global Research

2009年1月28日

法学部ビルへの正常な入構を阻まれながらも、元大使のクレイグ・マーレーは、入り口で、45分以上にわたり、演説し、質問に答えた。彼は中央アジアでの天然ガス・パイプライン支配を巡るアメリカの戦争、ブラックバーンのテイラー卿や、他の戦争成金たち、および商業マスコミの反イスラム・プロパガンダについて語った。マーレーは、占拠の主要な要求のいくつかを妥当なものだとしてはっきり支持した。大学は、武器輸出への投資を止めるべきこと。パレスチナ人学生に奨学金をだすべきこと。大学はイスラエルの最近のガザに対する行動を非難すべきこと。

(法学部に到着したマーレーは、大学職員から大学のメンバーではないといわれ、建物への入場を阻まれた。そこで、彼はビルの入り口で、色とりどりの衣服を着た大学職員に取り囲まれて演説した。およそ60から70人の学生が、ビル内の床に座りこんで、彼の講演を聴いた。学生でないとして、彼と同様にビルへの入場を拒否された人々は、彼の側のドア周辺で講演を聴いた。本文章は講演を分かりやすく書き起こしたものである。場所は、一般討論がしやすいものとは言い難いものであったが、マーレーは、最後に講演を聴いていた学生何人かの質問に答えていた。)

マーレーの演説

最初に、私が見えない方々にお詫びを申しあげます。あるいは、これは利点とお考えになっている可能性もありますが。そもそも私は、ケンブリッジ大に、アフガニスタン戦争に関する討論に参加するよう招かれました。その後、事態が展開し、皆様にここでお話しするよう招かれたわけですので、現在、世界で戦争が頻発している原因について、大雑把にお話してみたいと思います。

皆様の中の多くの方は、小生がかつてイギリスのウズベキスタン大使だったことを覚えておられるでしょう。1997年4月3日にかかれた、世界のその地域についての一通の手紙を引用することから始めましょう。(http://www.thesmokinggun.com/archive/bushlay12.html を参照。) 当時テキサス州知事だった、尊敬すべきジョージ・W・ブッシュ宛てに、エンロン会長、最高経営責任者、ケネス・レイが書いたものです。

"親愛なる、ジョージ"、手紙の書き出しはこうです。"あなたは、4月8日にウズベキスタンの駐米大使、サデク・サファエフと会談される予定です. ...エンロンはタシケントに事務所を開設し、ウズベキスタンのネフトガス、ロシアのガスプロムと、ウズベキスタンの天然ガス開発と、ヨーロッパ、カザフスタンと、トルコの市場へその輸送に関して20億ドルのジョイント・ベンチャーの交渉をしています。このプロジェクトは、テキサス州にとっても、ウズベキスタンにとっても、重要な経済的機会をもたらすものです... あなたとサファエフ大使の会談が生産的なものとなり、テキサス州とウズベキスタンとの間の友情に至るものと考えております。敬具、ケン。"

驚くべき'友情'が、確かに、テキサス州 - 後にはアメリカ合州国全体と、ウズベキスタンとの間で育ちました。ひとつは、タシケントが、アメリカの特例拘置引き渡しプログラム(訳注:要するにアメリカ軍による「拉致」だろう)の主要中心地の一つとなったことがあります。しかし、レイとブッシュにとって、決定的に重要なことは、もちろん、中央アジアの天然ガス資源でした。ウズベキスタンの天然ガス埋蔵量の熱量単位の価値は、イラクの石油埋蔵量に等しいのです。この埋蔵ガスを開発し、ヨーロッパ市場への経路を支配すること。これは新たなグレート・ゲームなのです。

このガスをヨーロッパに送るには、経路として三つの可能性があるのです。一番わかりやすい経路は、アメリカ合州国が、何らかの理由で支持を拒否しているのですが、イラン経由のものです。二番目の経路は、グルジアとアゼルバイジャンを経由するものです。ここには昨年夏のグルジアとロシア間の戦争をもたらした緊張関係があります。アメリカ合州国は、第三の可能性に熱心でした。アフガニスタン経由のパイプラインです。それでアメリカのエネルギー企業、ユノカルは、そうしたパイプラインの安全を保障できるパートナーを探し始め、タリバンがこの点で、有用なことを発見しました。ユノカルとタリバンとの交渉が、1997年にテキサス州ヒューストンで行われました。ユノカルのために交渉に参加した二人の人物は、特筆に値します。ハミド・カルザイ、つまり現在のアフガニスタン大統領と、ザルメイ・ハリルザード、後の駐イラク・アメリカ大使、当時アメリカの国連大使です。

戦争は、本質的には、石油なり天然ガスなり、天然資源の支配を巡るものだということを良く耳にします。これはむしろ抽象的に聞こえるでしょう、あたかも単なる学術的な概念であるかのように。けれど、これでそれがどれほど具体的なのかご理解いただけます。

どの天然ガス・パイプラインでも、問題になるのが、実に簡単に爆破されやすいということです。事業としてのガス・パイプライン運営を保障するには、物理的に該当地域を支配する必要があるのです。アメリカ企業、特にベクテルとハリバートンが、このパイプライン・プロジェクトにまつわる契約に取り組んでいます。彼らの利害関係が、NATOのアフガニスタン支配へとつながっているのです。様々なNATO諸国がアフガニスタンの様々な地域を支配していますが、アメリカ合州国に割り当てられた地域の顕著な特徴は、アフガニスタンのいかなる行政上、あるいは地域的な区分とも対応しないということです。実際、そこに建設予定のパイプラインの地図を重ねてみるまでは、さっぱり意味をなしません。

昨年アヘンと麻薬の生産は、史上かつてなかった60%もの増加でした。アヘンはもはや輸出されてはおらず、アフガニスタンで処理され、ヘロインが作られています。タリバンが麻薬密輸業者だといわれています。タリバン政権下では、私は決して、タリバンのように、偏狭で過激な神政政治を支持するものではないことを強調させて頂きますが、アヘン取引は、実質的に根絶されていました。ところが今や世界最大のヘロイン密輸業者のうち四人は、カルザイ政府の大臣たちで、その中でも突出しているのがドスタム将軍、アフガニスタン国軍の長です。

要するに、我々は、内戦状態を永続化させている部族軍の長やら暴漢たちをかなりの人数、権力の地位につけているのです。これは全て、この地域の天然資源を支配しようという努力でして、イラクでもそうであるように、石油からの利益を保護するということのほうが、他の政治目標よりも、優先度が高いのです。

この構内占拠に参加しておられる皆様は、ここ数日忙しすぎて、新聞をお読みになる時間がなかったかも知れません。けれども、ここ数日のニュースをお読みになっている方々には、ブラックバーンのテイラー卿について若干触れておくべきだと思います。サンデー・タイムズは最近、おとり捜査で、代金をもらって、意思決定者達に影響を与えるサービスを提供している彼を捕まえました。これは別に目新しいことではありません。彼はこのようにして20年間仕事をしてきたのです。主に、防衛産業に対するコンサルタントとして。たとえばエレクトロニック・データ・システムズ社、イギリスとアメリカ軍との国防関連契約で何十億円も儲けているうさんくさい企業、に対するサービスで、テイラー卿は、年間84,000ポンドとボーナスを支払われています。テイラーは特に、ブラックバーンの政治を通して知り合ったジャック・ストローに近いのですが、パーティーを開催し、ストローを様々なアメリカ企業に紹介しています。テイラーとストローは二人で効果的なロビー活動を行い、(欧州最大かつ世界有数の防衛航空宇宙企業)BAEに対する刑事訴訟を止めさせました。

テイラーは、(STFC)会員利害関係名簿で、全て有償の12のコンサルティング業務をあげています。

(http://www.craigmurray.org.uk/archives/2007/08/more_lord_scumb.html 参照)

ここにリストされたものが、利害関係や、彼の活動の全貌を反映しているとは考えがたいのですが、データー使って妥当な想定をすれば、彼が年間いくら稼いでいるのか推測することができます。革新的な労働党の国防産業の仲介役として効果的に活動することで、年間約300万ポンドです。

これは腐敗の連鎖連合です。ここでは、防衛産業の利害関係が、政府の利害関係と一致しているのです。イラク戦争で使われている膨大な金額を聞かれる際、アメリカでは一兆以上、イギリスでは何十億ですが、これは決して抽象的な数字ではないことにご留意ください。このうちのごく僅かだけが、こうした戦争で戦って死ぬ哀れな兵士たちに支払われます。大部分は兵器製造企業、傭兵斡旋会社、後方支援業務サービス会社など、全て政府に影響力を及ぼすためロビイストに金を支払っている企業に支払われるのです。利益は何兆にもなります。イラクの地上戦が予想より激しい? これも、BAEの年次報告書では慶賀すべき機会の一つであり、社長への追加ボーナスとなるのです。戦争の拡大によって直接利益を得ている人々への。

こうしたこと全てが、皆様方が占拠で要求されている一つの重要な項目と関連しているのだと私は思います。ケンブリッジ大学は武器メーカーへの投資を止めるべきなのです。

中東から中央アジアに至る炭化水素のベルト地帯について若干お話しました。この地域は現在、戦争成金たちの金儲けのために行われている戦争の舞台です。これは、一般大衆に対して、一体どのように正当化されて来たのでしょうか? 商業マスコミでイスラム恐怖の興奮状態をあおり、テロの危険を誇張することによってです。

私はテロを糾弾します。しかし、現代のテロは、正確に把握すべきだと思います。過去十年間で、イギリス本土でテロリストの残虐行為で亡くなった人々は、およそ70人です。人はテロ事件で亡くなるより、宝くじに当たったり、風呂で溺れたりする確率の方が高いでしょう。対照的に、1970年代には何千人もの人々が、アイルランドのテロの犠牲として亡くなりました。しかし、ケンブリッジ法学部の学生にお話をするために私が入構することが拒否されることなど、当時は考えられもしませんでした。市民の自由を攻撃するために、テロの危険性の誇張が利用されるのはお決まりのことのようです。

反イスラムというマスコミによるプロパガンダの効果によって、私たちは死者のなきがらに対して鈍感にされているのです。パキスタンで、先週のアメリカの作戦で殺害された15人の方々のことを考えてください。ガザの人々のことを思い起こしてください。

もちろん、最近アメリカ大統領が変わってはいます。しかし、私としては、当面、オバマがどれだけましなのかについて、判断をせずにいたいと思っております。一方で、グアンタナモにかかわるオバマの発表は歓迎します。また一方で、既にオバマの監督下で起きたパキスタンでの軍事作戦にはがっかりしているのです。

恐らくより重要なことは、本当の世論変化要求の証拠と思われるものごとです。ここを、あるいは他の大学を占拠しておられる学生は、若者の間で力強さが増大している証拠のように私には思えるのです。

お話しする機会を頂いたことにお礼を申しあげて話を終わりたいと思います。このようなおかしな状況のもとで行われたことを申し訳なく思いますが、あるいはそうでもなければ、実に退屈なことだったのかも知れません。

クレイグ・マーレーは、Global Researchの常連寄稿者。クレイグ・マーレーによる、Global Research記事

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記事原文のurl:www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=12057

ところで、二大政党の別派閥指導者から、予想通りの発言があった。

小沢外交「政権取れば豹変」=民主・長島昭久氏インタビュー

宗主国の、民主党オバマによる、チェンジという名前の、戦争政策の継続は、

属国の、民主党オザワによる、政権交代チェンジという名前の、戦争政策の継続として再現する。

この人物、ソマリア派兵を国会で持ち出した英雄。

2009年2月 1日 (日)

アメリカで真実を語るのは首を覚悟のおおごと

Paul Craig Roberts

2009年1月26

"Information Clearinghouse"

「証拠は机上にある。これが拷問だった事実は否定しようがない。」

これは拷問事件を調査すべく、国連人権委員会から任命された国連職員マンフレッド・ノーワークの発言だ。ノーワークは、オバマ大統領は、ジョージ・W・ブッシュ元大統領と元国防長官ドナルド・ラムズフェルドを起訴する法的な義務があるという結論を出した。

もしもオバマ大統領の銀行家経済チームが、アメリカ経済のわずかな残りにとどめをさしてしまったら、自分の失敗とアメリカのいや増す困難さから、国民の注意を逸らすため、オバマはブッシュとラムズフェルドを告訴するという責任を果たすかもしれない。だが当面、興味深い疑問は、なぜアメリカ軍が違法な命令に屈伏したのだろうか?ということだ。

カウンターパンチの2008年12月号で、アレクサンダー・コバーンは、ハーバード大学法学大学院の歴史の恥ずべき一章についての記事に答えを書いている。ジョナサンとデイヴィドのルベル兄弟二人はハーバード大学法学大学院生で、朝鮮戦争に反対し、積極的に政治活動をしていた。マッカーシーの赤刈り時代のことで、兄弟は召喚令状を受けた。召喚令状は米国憲法修正第一項に違反するという理由で、二人は出廷を拒否した。

ハーバード大学法学大学院は、すぐさま学生たちに議会に協力するよう圧力をかけた。他の学生たちは二人を排斥した。学長と教授会からの圧力は威嚇に変わった。ルベル兄弟は準最優等で卒業したにもかかわらず、二人はハーバード・ロー・レビュー誌(訳注:オバマはこの雑誌の編集長をしたことがある)に近づくことが許されなかった。彼らの奨学金は止められた。ハーバード法学部教授会の過半数が二人の除籍に投票した(除籍には投票の三分の二が必要だ)。

一体なぜ、ハーバード法科大学院は、アメリカ憲法を擁護した二人の優等生を裏切ったのだろう?  政府(そして疑いなく資金供与者たちも)を不快にさせて、自分たちの立身出世が危うくなることがないよう、ハーバード大学法学部は憲法の原則を犠牲にしたのだ、とコバーンは結論づけている。

そうした個人的な臆病な行為を、我々は日々目にしている。最近、ユダヤ人学者でイスラエル評論家ノーマン・フィンケルシュタインの事件があった。彼の終身在職権が、自分の大学の学部のために、イスラエル・ロビーに立ち向かうことを恐れたデ・ポール大学の臆病な学長によって阻止された事件だ。イスラエル・ロビーは、カトリック教の大学に、イスラエルを批判する人間は大学における終身在職権を得られないという原則を押しつけることにまんまと成功した。

自己の利益を計算することで、アメリカ人ジャーナリストは、イスラエルとアメリカ政府のプロパガンダとアメリカ議会のサクラとなり、アメリカ以外の世界が非難している、イスラエルの戦争犯罪を是認させられている。

アメリカ軍当局者が、拷問は国のトップ層から下された政策だと理解した時、正しいことをすれば、自分たちの出世が犠牲になることはわかっていた。彼らは臨機応変に対応した。そうしなかった一人がアントニオ・タグバ陸軍少将だ。アブグレイブ監獄の拷問スキャンダルをもみ消さずに、タグバ将軍は正直な報告書を書き、自分の出世の道を閉じた。

内部告発者を保護する法律がありながら、苦しめられるのは常に内部告発者であり、悪事を働く者ではない。ブッシュ政権が、NSAを使って、アメリカ人をスパイするようにし、アメリカ法律の元で、重罪を犯していることがとうとう明らかになると、司法省(英語で「正義」省)は内部告発者を追求した。重罪については、何も行われなかった。

それでも、ブッシュと司法省(英語で「正義」省)は、“アメリカは法治国家だ”と主張し続けている。

ブッシュ政権は無法政権だった。これがオバマ政権が合法的なものになることを困難にしている。拷問審理は、当然に戦争犯罪審理へと至るだろう。タグバ陸軍少将は、ブッシュ政権は戦争犯罪を犯したと語っている。オバマ大統領は、パキスタンに対し、子供3人を含む20人を殺害した、違法な越境無人機攻撃を命じた就任三日目に戦犯となった。アメリカ軍やアメリカのNATO傀儡軍によるアフガニスタンの家や村の爆撃と機銃掃射も戦争犯罪だ。オバマは法を執行することができない。彼自身が既に法に違反しているからだ。

何十年にもわたって、アメリカ政府はイスラエルの領土拡大はいかなる国際法によっても制約を受けないという立場をとり続けてきた。アメリカ政府はレバノン、ガザとヨルダン川西岸におけるイスラエルの戦争犯罪に加担しているのだ。

イスラエルが、戦争犯罪を犯したことを、またアメリカ政府が武器や、外交上の支援によって、そうした犯罪を可能にしたことを世界中が知っている。イスラエルとアメリカがレバノンやガザで行ったことは、ナチスがニュルンベルク裁かれた犯罪と何ら異なるものではない。イスラエルはこれを理解しており、イスラエル政府は現在弁護の準備をしている。これはイスラエルの司法(英語で「正義」)大臣ダニエル・フリードマンが率いることになる。国連の戦争犯罪担当者リチャード・ファルクは、イスラエルのガザ住民虐殺を、ナチスによるワルシャワのゲットーにおけるユダヤ人の飢餓や虐殺になぞらえた。アムネスティ・インターナショナルと赤十字は、イスラエルが、戦争犯罪の責任を問われるように要求している。八つのイスラエル人権団体さえもがイスラエルの戦争犯罪の究明を要求している。

オバマのグアンタナモ監獄閉鎖命令などほとんど無意味だ。本質的に、オバマの命令なぞ広報活動の一環に過ぎない。裁判手続きは、アメリカの裁判所と、でっちあげられた事件を告訴することを拒否した軍の弁護士によって、既に停止されている。囚人の大多数はアフガニスタンの部族軍長連中につかまり、金で愚劣なアメリカ人に“テロリスト”として売られた不幸な人々なのだ。ブッシュ政権が我々に“生存している最も危険な連中”だと語った囚人の大半は既に釈放されている。

オバマの命令は、CIAの秘密監獄を閉鎖したり、CIAが人々を誘拐し、彼らをエジプト等第三世界諸国に送り、拷問させる違法な引き渡し慣行を止めさせたりすることについては、何も語っていない。

アメリカが、特別な利害関係による狙いが法律を超越する国ではなく、法治国家になるため、オバマは日和見的な政治家では決してとれないリスクを引き受けねばなるまい。

アメリカでは真実を語ることはできない。大学では真実を語れない。マスコミでは真実を語れない。法廷では真実は語れない。それこそが、被告達や被告側弁護人が裁判に愛想を尽かし、警官が起きてもいない軽犯罪を訴える理由だ。

真実は決して政府によって語られることはない。ジョナサン・ターリーが最近言った通り、ワシントン“は原則が死に絶える場所なのだ。”

記事原文のurl:www.informationclearinghouse.info/article21847.htm

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アメリカの虐待・拷問にからんで、extraordinary renditionという言葉がある。

「特例拘置引き渡し」と訳すらしい。

テロリストとおぼしき人物を捕まえ、アメリカ法の及ばない第三国に引き渡し、拷問調査させるもののようだ。

Wikipediaを見ると、この言葉のあとに、わざわざ「アメリカによる」と書いてある。これを主題にした映画さえあるようだ。

「アフガニスタンの部族軍長連中につかまり、金で愚劣なアメリカ人に“テロリスト”として売られた不幸な人々」、分かりやすく言えば「拉致」被害者ではないか?

北朝鮮は、日本人を多数「拉致」したとんでもない国だ。

だが、もし「特例拘置引き渡し」が「拉致」に近いものなら、アメリカこそ、北朝鮮と比較にならない世界最大のならずもの「拉致」国家ということになるだろう。

ほとんど詳細報道がないのは、北朝鮮は日本人を拉致したから「ならずもの国家」だが、アメリカはイスラム教徒を拉致しているのだから「ならずもの国家」でないという不思議な業界論理が、きっとあるのだろう。

西山記者の沖縄密約スクープ事件も、同じ性質の事柄だろう。

「苦しめられるのは常に内部告発者であり、悪事を働く者ではない。」

政府のみならず、大手マスコミも、いまだ沖縄密約の事実を黙してかたらない。アメリカ側では、公開されてしまっているのに。

宗主国で「真実は決して政府によって語られることはない。」のだから、まして属国においておや。

最近の事件では、NHKへの「従軍慰安婦」番組政治介入問題で発言したディレクターの方が、退職されるという。悪いのは、彼ではなく、介入した側の、あの大物右翼政治家だ。

東京も“原則が死に絶える場所なのだ。”

2009年1月30日 (金)

戦争と天然ガス: イスラエル侵略とガザ沖ガス田

Michel Chossudovsky

Global Research、2009年1月8日

(ご注意:下記は、非常に興味深い、首題英文記事の冒頭のみ訳したもの。)

イスラエル軍によるガザ軍事侵略は、戦略的な沖合埋蔵ガスの支配と所有に直接関係している。

これは領土獲得戦争なのだ。ガザ沖の膨大な埋蔵ガスが2000年に発見されていた。

ブリティッシュ・ガス (BG グループ)と、そのパートナー、レバノンのサバグ家とカウリー家が所有し、アテネに本社を有するコンソリデーテッド・コントラクターズ・インターナショナル・カンパニー(CCC)が、1999年11月、パレスチナ自治政府から25年間の石油とガス探査権利の契約を得た。

沖合ガス田の権利は、ブリティッシュ・ガスが60パーセント、コンソリデーテッド・コントラクターズ(CCC)が30パーセント、そして、パレスチナ自治政府の投資ファンドが、10パーセントだった。(ハーレツ、2007年10月21日)。

PA-BG-CCCの契約は、ガス田開発とガス・パイプライン建設を含んでいた。(ミドル・イースト・エコノミック・ダイジェスト、2001年1月5日)。

BGのライセンスはガザ沖海域を対象とし、幾つかのイスラエルの海上ガス施設に隣接している。(下記地図参照)。ガザ-イスラエル海岸線に沿った埋蔵ガスの60パーセントは、パレスチナのものであることに留意すべきだ。

BGグループは2000年に二つのガス井戸を掘削した。ガザ・マリン-1と、ガザ・マリン-2だ。ブリティッシュ・ガスは、埋蔵量を、1.4兆立方フィート台、価値を約40億ドルと推計している。これはブリティッシュ・ガスが公表した数値である。パレスチナの埋蔵ガスの量はずっと大きい可能性もある。

地図1

地図2

誰がガス田の所有者か

ガザのガス田を巡る主権問題が決定的に重要だ。法的な見地からは、埋蔵ガスはパレスチナに所属する。

ヤセル・アラファトの死、ハマース政府の選出と、パレスチナ自治政府の崩壊が、イスラエルが、ガザ沖合の埋蔵ガスを巡る事実上の支配権を確立することを可能にした。

ブリティッシュ・ガス (BG グループ)は、テルアビブ政府と交渉を続けた。そこでハマース政府は、ガス田を巡る探査と開発権に関し、無視された。

2001年にアリエル・シャロン首相が選出されたことが、大きな転換点だった。海洋ガス田を巡るパレスチナの主権が、イスラエル最高裁で問題にされた。シャロンは"イスラエルは決してパレスチナからはガスを購入しない"とはっきり主張し、ガザ沖の埋蔵ガスはイスラエルのものだとほのめかした。

2003年、アリエル・シャロンが、ブリティッシュ・ガスが、イスラエルに天然ガスをガザ沖のガス田から供給することを認める最初の契約に拒否権を発動した。(インデペンデント、2003年8月19日)

2006年にハマースが選挙で勝利したことで、マフムード・アッバースが率いるヨルダン川西岸に閉じ込められたパレスチナ自治政府の崩壊がもたらされた。

2006年、ブリティッシュ・ガスは"ガスをエジプトに送る契約を署名する直前だった。" (タイムズ、2007年5月23日) 報道によると、イギリス首相トニー・ブレアがイスラエルに成り代わり、エジプトとの契約を握りつぶす目的で介入した。

翌年の2007年5月、イスラエル内閣は、エフード・オルメルト首相の"ガスをパレスチナ当局から購入する"という提案を承認した。提案された契約は、40億ドル、利益は$20億ドル台で、このうち10億ドルがパレスチナに入るはずだった。

ところがテルアビブは、収入をパレスチナと分け合う意図など皆無だった。イスラエルの交渉者チームは、イスラエル内閣によって、ハマース政府とパレスチナ自治政府を無視し、BGグループとの契約をなんとか締結するよう、お膳立てされていた。

    "イスラエル防衛当局はパレスチナには、物資とサービスで支払うことを望んでおり、ハマースが支配する政府に一銭も入らないようにするよう主張した。" (同上、強調は筆者)

以下、略。

Michel  ChossudovskyによるGlobal Research記事





記事原文のurl:www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=11680

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全文の由緒正しい日本語訳を読みたいと思われる方がおられたら、Global Researchに是非寄付をされてはと愚考する。

ところで、イスラエルといえば、人気作家村上春樹が、エルサレム賞とやらを受賞したという。彼の文、「辺境・近境」のノモンハン部分だけ読んだことがある。どこか肌があわず、それ以上読み続けることができずにいるので、あれこれ言う資格は皆無。ノーベル賞受賞候補だといわれても、読む気力がまるでおきずにいた。これで読まない屁理屈ができた。イスラエル・ボイコット

使っているMicrosoftのWindows XPも、Vistaも、IntelのCPUも、Apple OS Xも、それをいうと、皆ひっかかってしまう。これもボイコットすると、素人は、blogもwebも、メールもできなくなるので、我慢している。日経連御手洗氏の発言、ことごとく気に入らないのだが、レンズを色々買ってしまった今、Canon以外のカメラにも変えられずに当惑しているのと同じようなもの?カメラのストラップにCanonとあるのが昔は多少誇らしかったが、今や忸怩たる思いが先に立つ。

ところで全く関係ないが、大麻。また、大相撲で、捕まる力士が現れた。

マリファナ、アメリカで非合法なので、日本でも非合法なだけなのではないのだろうか?本当に危険だったり、害があったりするのだろうか?敗戦までは、大麻は違法ではなかった。

昨日だったか、横須賀でアメリカ海軍のレシピによる海軍バーガー発売のニュースを見た。横須賀市長がネービーバーガーに武者振りついていた。日米友好の印ですと言ったように記憶する。

利用する伝統があった大麻、宗主国が許さないので、禁止された。
伝統と無縁でも、宗主国のまずい食い物、バーガーは食わされる。属国はつらい。

大麻より、海軍バーガーのほうが、ずっと健康に悪そうだと素人は思う。

2009年1月16日 (金)

「ギリシャの見本」を潰せ: アテネで武装犯、警官に発砲

Kurt Nimmo

Infowars

2009年1月5日

ギリシャの非暴力的抵抗運動を鎮静化すべく、グラディオ作戦による偽装攻撃が、アテネで展開されている。「先月警察が十代の少年を射殺して以来、ギリシャにおける数十年来で最悪の暴動をひき起こしたのに続き、月曜日アテネで、不明の武装犯が一人の警官を狙撃し、重傷を負わせた」とMSNBCは報じている。「12月6日に15才の少年が射殺された中央アテネのエクサルヒア地区にある文化省を警備していた機動隊集団めがけ、少なくとも二人の武装犯が、銃で繰り返し射撃した。」

誰も自分が攻撃したと名乗りでていないが、ギリシャ政府は「十代の少年の殺害に抗議するため、新左翼集団が計画したと言う、12月23日の機動隊バス攻撃と同じ連中の仕業と見られる特徴がある」と語っている。アル・ジャジーラによると、東部アテネの大学キャンパス近くの攻撃で、何者かが19人の機動隊員を載せたバスを射撃した。「匿名を条件としたある警察官は、キャンパスから発射されたと考えられていると語った。」

警察はアテネ工科大学に入ることを禁じられている。1973年、11月17日軍事独裁者ゲオルギオス・パパドプロスは、大学でのデモを潰すために軍隊を派遣した。一輌の戦車が大学の門を突き破って入り、24人の学生を殺害した。

1967年のギリシャ軍事クーデターはCIAとNATOが仕組んだものだった。共産主義者の反乱を無力化させるというNATOの計画に従い、ギリシャ軍が政府を掌握し、戒厳令を宣言し、学生、政治家や有名人たちを一斉検挙した。「戒厳令、検閲、逮捕、鞭打ち、拷問、そして殺害は、どれも全てギリシャの連隊長たちが考えていた措置だった」とギリシャ史のウェブに書いてある。「実際の拷問を行った警官と兵士達は、罰を受けることなく、犠牲者たちに向かって、アメリカとNATOが自分達の後ろ楯なのだと言い放っていた。」

ギリシャ警察と、そのグローバル主義者の工事監督達は、大学に再度入り込んで、抵抗の勢いをそぎたいのだ。「大学内部の人々との会話で、警官の残虐行為から、グローバル化、アメリカ帝国主義などあらゆることに対して抗議している、様々な学生、老アナキスト、移民がいることが明らかになった」12月14日インターナショナル・ヘラルド・トリビューンは報道している。「現在、特に一層の暴力や破壊を煽り立てる懸念から、警察が、積極的になれずにいる作戦を、ひき起こしかねない、先週の抗議後、アナキストを立ち退かせていると、管理者達は語っている。」警官は、保護法のもと、管理者によって要請されない限り、大学に入ることを禁じられている。

(写真キャプション)ギリシャにおける、政治的、社会的反乱の主な標的は、新自由主義派の銀行家や、グローバル主義者達の狙いである、労働条件切り下げ競争への反対で、この「ギリシャの見本」として一般に知られている反乱は、エリートにとって、非常に厄介なものであることが明らかになりつつある。

大学に入って、反乱を潰す口実をでっちあげるため、工作員が派遣され、今や警察に向かって銃を発射したもののように思える。

NATOとCIAは以前にも、グラディオ作戦として、同様な秘密活動を行っていた。「1991年、イタリア首相ジュリオ・アンドレオッティによって、初めて沖らかにされた、グラディオ(ラテン語の"剣"から)は、それを創始したパトロンであるCIAとMI6によって、今日までいまだに匿われている」とクリス・フロイドは書いている。「本来は、ソ連が西ヨーロッパ侵略を侵略した場合に、国境の背後で起動すべき秘密細胞ネットワークとして立ち上げられたグラディオは、まもなくNATOとワシントンが指揮する政治的抑圧と情報操作の道具へと拡大した。右翼の民兵、暗黒街の連中、政府工作員や軍秘密部隊を使って、グラディオは、イタリア、フランスや西ドイツのような民主国家において、広範囲にわたり、テロ、暗殺や選挙破壊工作を展開したのみならず、スペインとポルトガルではファシストの暴政を支援し、ギリシャの軍事クーデターを扇動し、トルコのクルド人抑圧を支援した。」

Wikipedia記事から:

1952年にギリシャがNATOに加盟した際、ギリシャの特殊部隊、KLO (ロホイ・オレイノン・カタドロモン、つまり"山岳急襲部隊")が、ヨーロッパの残留ネットワークに統合された。CIAとLOKは、1955年3月25日、アメリカCIAのトラスコット大将と、ギリシャ軍幕僚長コンスタンチノス・ドバスが署名した秘密文書の中で、相互協力を再確認した。ソ連の侵略に備えるのみならず、CIAは、LOKに、左翼クーデターを防ぐよう支持した。アメリカ国内では、機密情報を暴露したかどで、激しく批判されている元CIA工作員のフィリップ・エイジーは、「CIA幹部が指揮した、準軍事的組織が、60年代、ヨーロッパ中で活動しており[更に彼はこう強調している]おそらく、これほどあからさまに、内側からの転覆とみられるものに結びついたCIAの活動は他にない。」と主張している。

LOKは、CIAが仕組んだ1967年の軍事クーデターと、イタリア政治家ジュリオ・アンドレオッティによってグラディオが暴露された後、ギリシャ国防相が認めた、1988年までギリシャで活動していたシープスキン作戦として知られているグラディオ計画の一つに関与していた。

もちろん、CIAとNATOは、成功して店じまいで、おわりにはならなかった。こうして後になって、ギリシャでの反乱、つまり、新世界秩序と、そのネオリベラル計画に対する大衆の反乱が成功したため、明らかにギリシャにおけるグラディオ秘密作戦が必要となったのだ。ギリシャの見本が、決してヨーロッパ中に広まるのを許してはならない。特に、WTOとIMFに対する大規模抗議行動が勢いを得ており、ギリシャの反乱からヒントを得かねない、マケドニア、イタリア、フランスには。

現時点では、とりわけ金融エリートにとって、戦車を繰り出し、準憲兵隊を解き放つことが重要なのだ。12月、IMFは近い将来の経済暴動を警告し、アメリカ軍士官学校は、ペンタゴンがアメリカ合州国国内に軍隊を展開する必要に迫られる可能性を示唆する報告書を発表した。「アメリカ合州国国内で、市民暴動が蔓延すれば、防衛体制の非常時の優先順序を、基本的な国内秩序と、人間の安全保障を守ることへと方向転換することを強いられよう"と士官学校の報告書に書いてある。

言い換えれば、何百万人もの人々が、地球を強制労働奴隷収容所へとおとしめようとする、グローバル主義者の計画に反対するようになれば、"非常時の"優先順序を変更することが必要になるだろう。

記事原文のurl:www.truthnews.us/?p=2626

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極左という名前で「学生運動・デモにまぎれこんでの扇動・挑発」、どこの国でも体制側の常套手段。

グラディオ作戦についての、過去の翻訳記事:

大衆を国家に頼らせるべく、無辜の民間人、女性、子供を攻撃せよ<グラディオ作戦>

日本の大本営広報部、渡辺喜美や江田といった議員諸氏の「偽装チェンジ」国民運動の報道に忙しく、ギリシャの様子は一切報じない。「偽装チェンジ」に、一体なんの報道価値があるだろう。

雨宮処凛が行く フランスの若者達の運動を論じた第36回の写真では、彼女、慧眼にも、ギリシャ(高円寺)騒乱!というプラカードを持って立っている。

2009年1月 9日 (金)

十分に情報を得たアメリカ人(日本人)でいることの難しさ

ポール・クレイグ・ロバーツ

2009年1月8日、 "Information Clearinghouse"

アメリカの活字・TVメディア、決して良いものであったためしはない。今どきのマスコミはひどいものだ。十分に情報を得たいと思ったなら、海外のニュース放送や、インターネット・サイトや、インターネット上で読める外国の新聞や、様々な都市で誕生しているオルタナティブ(体制派でない)新聞を読む必要がある。マードックのフォックス・“ニューズ”やら、CNNやらの放送を見ている人や、ニューヨーク・タイムズを読んでいる人は、全く、プロパガンダで洗脳されているのだ。

保守派諸氏が同意してうなずく前に申しあげよう。私は「リベラルなマスコミ」のことを言っているのではない。アメリカ政府とイスラエル・ロビーが支給するプロパガンダのことを言っているのだ。

ジュディス・ミラーや、ニューヨーク・タイムズや、マードックのフォックス「ニューズ」からアメリカに流される、ネオコン・ブッシュ政権のプロパガンダが、地球の半周先にあるイラクという名のちっぽけなアラブの世俗国家によって、危機にさらされているとアメリカ人に思いこませたのだ。イラクに存在などしていなかった、危険な「大量破壊」兵器を取り除くことなどごく簡単で、イラクの石油資源というおつりがくると、アメリカ人に思い込ませたのは、アメリカのマスコミだった。

嘘と欺瞞に基づいて、7年間にわたって、ブッシュのイラクやアフガニスタンへの違法な侵略を合理化したのは、同じプロパガンダ行動をしているアメリカの活字・TVメディアだ。

現在、ガザにおけるイスラエルの戦争犯罪に関して、イスラエルのプロパガンダだけを「報道」として提供しているのは、その同じマスコミだ。

ブッシュ政権が、アメリカの法律に違反して、令状もなしに、違法にアメリカ人をスパイしているという、国家安全保障局から漏れた情報を、一年間抑えていたのは、ニューヨーク・タイムズだった。「リベラル」なニューヨーク・タイムズは、ブッシュが、違法な行動という闇に包まれての再選などという目に遭わないようにすべく、この記事を差し押さえることに同意したのだ。

社説と解説ページが、ネオコンとその同調者に支配されているという事実にもかかわらず、ワシントン・ポストが「リベラルな新聞」だ、と保守派は思い込んでいる。

戦争の前段階、そして戦争中、アメリカのマスコミは、常に政府の宣伝担当だった。唯一の例外は、ベトナム戦争と、中米でのコントラ-サンディニスタ紛争の間にあっただけだ。カレン・デ・ヤングと他の何人かは、コントラとサンディニスタを正直に報道しようとしたが、政府の嘘にだまされた「愛国者」によって、悪者扱いされた。

実際、あらゆるマスコミがしたことは、一部のアメリカ人の目を開かせた若干の本当の報道にすぎないにもかかわらず、保守派は、依然として、ベトナム戦争に負けたのを、「リベラル」なマスコミのせいにしている。

真実がアメリカ政府の立場の邪魔になると、保守派はそれを「リベラル」と見なす。

プロパガンダが政府の嘘を支持すると、保守派はそれを「愛国的」と見なす。

しかしながら、クリントン大統領の民主党政権が、マードックと、ごく少数の大立て者が、アメリカ・マスコミを少数企業の手中に集中することを許した時に、あらゆる独立した報道らしきものは、アメリカのマスコミから消滅した。あれがアメリカ・ジャーナリズムの終焉だったのだ。

ジャーナリストは、マスコミ経営陣から消滅し、広告収入源を怒らせず、まして、超巨大企業の価値を生み出す放送の許認可を管理する政府を、決して怒らせないよう目を配る、企業広告担当幹部に置き換えられた。今日では、記者たちはご主人様が聞きたがる記事を書く。さもなくば首だ。編集者の機能は、企業や政府に不具合な情報が大衆に伝わらないよう見張ることだ。

大衆はゆっくりと気がつきつつあり、活字メディアは緩慢な死を迎えつつある。ニューヨーク・タイムズ、シカゴ・トリビューンや、ロサンゼルス・タイムズ等は、全て多かれ少なかれ絶体絶命状態にある。

アメリカ人は、依然として、空港の待合所、病院や、スポーツ・ジムに流し込まれるフォックス「ニューズ」やCNNプロパガンダに曝されたままだ。ジョージ・オーウェルが、小説「1984年」で描いた状況とそっくりだ。

信頼できる情報はどこで得られるのかと人々に良く質問される。時間をかけなければ、皆さんの狙いは実現しませんよとお答えすることにしている。

イランのプレスTV、ロシア・トゥディ、あるいは、アル・ジャジーラ等の英語の外国放送によるテレビ番組をみることができる方々は、アメリカのマスコミが悪者に仕立てあげている国々からこそ、ニュースや事の実態が得られるのだ。

BBCワールド・サービスは、依然として事実を報道してはいるものの、アメリカ、イギリスや、イスラエル政府の見解を報道することで、それ自体を覆ってしまっている。

アジア・タイムズと、ハーレツのようなイスラエル新聞も、オンラインで英語記事が読める。他にもそのような新聞はあり、そうしたものはどれも、アメリカ人が、アメリカそのもののマスコミでは決してお目にかかれないような情報を提供してくれる。イスラエル政府について、ハーレツ程、本当のことを書けば、どんなアメリカの新聞でも廃業させられるだろう。

私が良く知っている唯一のアメリカの活字メディアで、定期的に公正な報道を読むことができるのはマックラッチー新聞だ。

活字メディアにうつつを抜かしているアメリカ人は、オルタナティブ新聞に目をむけるべきなのだ。そうしたものは週刊か隔週刊のことが多い。ただし、そこに書かれているニュースと解説は素晴らしいことが良くある。

新聞の研究をしたことがないので、私が知っているものはごく僅かだ。ロック・クリーク・フリー・プレス(www.RockCreekFreePress.com)は素晴らしい。どれか一号を読まれれば、「主流マスコミ」で時間を無駄にすることを止めてしまわれるだろう。ロック・クリーク・フリー・プレスは、最高に鈍い頭すら、洗脳状態から救い出してくれる可能性が高い。

リバティー・ボイス(www.TheLibertyVoice.com )等のような他のオルタナティブ新聞は、情報を与えてくれるのみならず、意気軒昂にしてくれる。

オルタナティブ新聞は、正義感と、真実を愛することに動機づけられた人々が生み出しているものであることが多い。そのような人々は、アメリカの「主流マスコミ」では、絶滅危ぐ種になってしまった。今日、アメリカ人が得られる言論の自由は、オンラインと、オルタナティブ・メディアの上だけにある。

「主流マスコミ」の機能は、政府と利益集団のために、視聴者に製品を売り込み、洗脳することだ。そういうものを講読することで、アメリカ人は自分を洗脳する手助けをしているのだ。

ロバーツ博士は、ウオール・ストリート・ジャーナルと、ビジネス・ウイークの元副編集長兼コラムニスト、スクリップス・ハワード新聞の元コラムニスト。

記事原文のurl:www.informationclearinghouse.info/article21690.htm

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「オルタナティブ・メディア」については、格好の本が刊行されたばかり。

オルタナティブ・メディア」ミッチ・ウォルツ著 神保哲生訳・解説 大月書店 2,800円+税

下記の腰巻きの言葉で、中身をよむ前に思わず購入してしまった。訳者はビデオニュース・ドット・コムを運営するかたわら、立命館大学産業社会学部教授。実践をしている訳者が、目からうろこが落ちるというのだから、良い本に違いない。と、思える。

マスコミが信用できないなら、自分でつくろう!

明日から始めたくなる、メディア・アクティビズムの手引き

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大変残念ながら、本文章、日本におきかえても、そのまま通じてしまう。

「十分に情報を得た日本人でいることの難しさ」

小沢現民主党代表が背後での細川政権小選挙区制導入、良いことだとマスコミは宣伝した。

郵政911選挙での(小選挙区制度による)なだれをうつような自民党勝利。マスコミは小泉一派を強く支持していた。朝日の愚劣な社説、死ぬまで忘れられまい。

郵政改悪や、狂った経済破壊政策推進が可能になったのは、あの選挙のせいだ。

それが今の大量失業・住宅問題を生んでいるのだろうが。マスコミは反省しない。それが彼等の仕事だ。

陸上と航空部隊のイラク派兵を、マスコミは称賛している。航空部隊は兵站への参戦だったのに。

対テロ戦争のための?インド洋海上燃料補給を、マスコミは称賛している。

これからまもなく起きる、

ソマリア海賊対策用の軍艦派遣=アメリカ製テロ戦争への参戦その二

も、マスコミは称賛し

小泉の売国的破壊ゆえにジリ貧の自民党から民主党への政権交代(または大連立)

も、マスコミは称賛している。

そして、小沢代表の持論、「アフガニスタンISAFへの派兵」が待っている。

いよいよ日本属国民念願のアメリカ製テロ戦争への本格海外派兵・参戦が実現する。

戦争の前段階、そして戦争中、日本のマスコミは、常に政府の宣伝担当だ。そう今は対テロ戦争中だ。

まもなく日本総督になるナイ大使決定に関する朝日解説も、きわめつけの提灯記事。日本への苛斂誅求が益々ひどくなるだけ、だろうに。わかっているのに書かない。それが、仕事だ。売国大本営記事を読むより、オルタナティブ通信の「オバマ大統領の対日戦略」を読む方が、はるかにためになるだろう。

「バラエティ(やらせ討論)番組を見て、全国紙を読んでいる人は、全くプロパガンダで洗脳されているのだ。」

マスコミの本業が、例えば少なくとも90年、変わっていないこと(権力のための洗脳装置)が、アプトン・シンクレアの文章「クリスマスの手紙・百万長者対貧乏作家」で、ご理解いただけるのでは、と希望したいものだ。

高校で、「英語を英語で教える」時間等があるのなら、海外のオルタナティブ・メディアの英語記事を読む、授業でもしたほうが、はるかに容易で、しかも日本の将来にも役立つだろう。

それでは、もちろん属国政府にも、アメリカにも不都合なのだ。

テレビのひどさについては、前から思っていたのと全く同じことを、林秀彦の新刊「おテレビ様と日本人」で読んで安心し、絶望した。201-203ページ 我々そのものが驚愕の映画「トルゥーマン・ショー」になっている、という事実だ。(「映画の森てんこ森」に、ネタバレの詳しい筋が書かれている。)林秀彦氏、テレビを見ている人の顔を横から見ると、茫然としているのが良くわかるという。大宅壮一の至言。「一億総白痴」。

映画「グッドナイト・グッドラック」に描かれたエド・マローのような、硬派ジャーナリストが、テレビで活躍した時期など、ほんの一瞬でしかない。(エド・マローについては、「やむをえぬ事情により」が詳しい。)所詮、テレビは、「日本テレビとCIA」でも、克明にその成立の背景が描かれているとおり、家庭の中におかれた対日電子洗脳装置なのだろう。森田実氏のように、「不都合な人物」は登場させない。テレビによくでる有名人というのは、「洗脳タレント業者」にすぎまい、と、「おテレビ様と日本人」を読んで一層、確信した。テレビ番組について林氏は「タダほど高いものはない」という。ところで、このブログもタダだ。やはりここは、お金を払って、例えば「おテレビ様と日本人」を読まれることをお勧めしたい。

追記:09/01/24

ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報に「書評:おテレビ様と日本人」が掲載されている。是非、ご一読を。

追記:09/02/5

郵政を売り渡した売国奴の言い分を聞かせるショウ?番組に怒っておられる方々もいる。見ない方が精神衛生と地球にやさしいだろう。とはいえ、国会中継、下記のように見逃せないものもある。国会中継の精髄部分、ゴールデンアワーに実施してもらえないものだろうか。前原氏のよいしょ質問はもちろん不要だが。

【かんぽの宿】郵政民営化がついに目に見える争点に 国民新党の下地幹郎さん

追記2:09/04/09

集中的なテポドン・プロパガンダ。

くだらないので、プロパガンダ大本営報道・テレビも新聞の話題、みず、読まずにいるが、真に受けている人々がたくさんおられるようだ。

そういう皆様が、石原慎太郎都知事を、森田千葉県知事を、小泉首相を実現させているのだろうか。大本営マスコミには直す薬がない。

民度というのは、「日本の品格」でも明言されているように、進歩しないものなのだろう。

2009年1月 6日 (火)

アメリカという傀儡国家

ポール・クレイグ・ロバーツ

2009年1月5日、 "Information Clearinghouse"

ジョージ・W・ブッシュ大統領が、「人権の為の戦士として、記憶されたいものだ」と宣言したのは、お笑いタレント役を演じていたのだ。

人権のための戦士ブッシュによる死亡者数程の数に達するものは数少ない。インフォメーション・クリアリング・ハウスによると、ブッシュのイラク侵略と占領は、1,297,997人のイラク人死者をもたらした。更に何百万人もの人々が負傷し、何百万人もの人々が我が家を追われた。ブッシュの軍隊は、結婚式や、葬儀、子供のサッカー試合、病院やモスクに、八つ当たりしている。

しかもこれは、アメリカが、これからアフガニスタンに向かう前の話だ。

ブッシュ帝国軍隊の司令官は、アフガニスタンでは、「死者数を数え上げない」と宣言した。だがアフガニスタンでは一般市民や学童の何千人もがタリバンの味方に馳せ参じ、タリバンの軽装備の戦士たちが、国の大半を世界唯一の超大国から奪い返したのだ。

タリバンに空軍はなく、クラスター爆弾も、無人飛行機も、高性能ミサイルも、戦車も、あるいは軍事衛星能力もない。タリバンにあるのは、占領に対するアフガニスタン人の抵抗のみだ。

2006年、文明社会がレバノンの民用基幹施設や一般人居住区に対するイスラエルの大規模爆撃を止めようとするのを、一カ月間妨害した際にも、ブッシュは人権のために戦っていた。イスラエルは、水資源を求めて、国の一部を盗み取るべく、南部レバノンからヒズボラを追い出そうとしていたのだ。大仰に称賛されているイスラエル軍は敗北し、少人数の軽装備ヒズボラ・ゲリラによって完敗させられ、その敗北にイスラエルは憤激して、レバノンの一般市民に八つ当たりした。もちろん空襲で。レバノン一般市民の虐殺は、イスラエルに湯水のように与えられたアメリカの武器によって可能になったのだ。

今やイスラエルはイスラエルのガザ・ゲットーに暮らす一般市民を爆撃している。何ものにも容赦はなかった。病院、大学、あるいは子供たちにもおかまいなしだ。ブッシュ大統領は、またもやアメリカの永続的な恥なのだが、ガザの一般市民に対するイスラエルの攻撃停止を強制しようとする文明社会の試みを妨害している。

ブッシュが、ただのお笑いタレントであればよかったのだが。実際は、彼は傀儡なのだ。シオニスト・イスラエルの傀儡なのだ。

もはや誰一人ブッシュのラジオ演説になど耳を傾けない。アメリカ人の四分の三が、脳たりん大統領執務室の日々が終わるのを待ちきれずにいる。だが1月2日の演説がまたもや証明したごとく、アメリカ大統領はイスラエルの傀儡なのだ。「自由世界の指導者」の言い分を聞いてみよう。

ブッシュ:「最近の暴力の噴出は、イスラエルの破壊を呼びかけるイランとシリアに支援されたパレスチナ人のテロ集団ハマースによってけしかけられたものです。18ヶ月前にハマースは、ガザをクーデターで奪取し、それ以来、何千丁の銃やロケット弾や迫撃砲を輸入してきました。」

事実: イランもシリアもイスラエル破壊など呼びかけてはいない。エルサレムから報道しながら、三年前にクリス・マッギル(ガーディアン、1-12-06)書いている。「ハマースは、イスラエル破壊の呼びかけを、宣言から削除した。」2006年6月22日、「イスラエルの生存権を認める文書の部分に合意することで、ハマースは、大幅な政治的妥協をした。」とマッギルはエルサレムから報じている。ハマースは、ブッシュとイスラエル政府が行うよう要求したパレスチナの選挙に勝利したのだ。民主的な結果を、ブッシュのイスラエルにいるご主人たちは受け入れられないのだ。ハマースは、ヨルダン川西岸ゲットーから追い出され、傀儡政権が作られた。しかしながら、2005年9月、ヨルダン川西岸の占領地域を確保するためイスラエルはガザから撤退し、ガザのハマースを追い出すことはできなかった。イスラエルは、ガザのパレスチナ人に対する暴力によって、ハマースを追い出そうと決めたのだ。ジョージ・ブッシュは、アメリカ議会(デニス・クシニッチを除き)や、アメリカの新聞、TVメディア同様、この民主的な選挙結果に対する攻撃を支持している。]

ブッシュの2009年1月2日ラジオ演説は、イギリス・カンブリアで行われる世界ウソつき大会で優勝できるほどの真っ赤なウソだった。イスラエルが、ガザをアウシュヴィッツへと変えているのに、ホワイト・ハウスの暗愚な傀儡は、ガザ住民を非難しているのだ。

人権擁護をしたことで記憶されたがっている傀儡大統領のあけすけな?を聞いてみよう。

「2007年の夏の、ハマースによる暴力的な権力奪取以来、ガザのパレスチナ人の生活条件は悪化しました。資金を、道路や学校ではなく、ロケット弾発射砲に使ってしまい、ハマースは、パレスチナ人に奉仕する意図が皆無であることを明らかにしました[ハマースは、唯一寝返っていない組織だ]。アメリカは、何千万ドルもの人道的支援を提供して支援してきましたが、また今週、更に8500万ドルも、国連を通して寄付をしました。我々は、継続して、地域の全ての人々に対し、支援が、それを必要としている人々に必ず届けられるよう呼びかけています[最後の人道支援船は、イスラエルの小型砲艦に体当たりされ、引き返した。]そして私は大統領ムバラクに申しあげました。最近の救援物資輸送を支援するにあたって、エジプトが演じてきた役割を、アメリカは感謝しています。人道的な苦難の減少に加え、あらゆる国家は聖地における暴力を恒久的に終え、平和への道への復帰に向けて努力すべきなのです。アメリカ合州国は、完全に守られる、意味のある停戦を実現すべく、外交的努力を進めています[2006年のレバノンの時と同様、イスラエルが殺戮を続けられるよう、アメリカは停戦を妨害している]。イスラエルへのロケット弾攻撃を招くような一方的停戦は受け入れられません[イスラエルが、機能していた停戦を、破るよう仕組んだのだ]。またハマースの約束は十分ではありません。ガザにおけるテロ集団への武器密輸が、確実に終わるのを推進する、監視の仕組みが機能するようにしなければなりません。全ての当事者が、ハマースがテロをやめるよう圧力をかけ、正統なパレスチナの指導部が平和に向けて努力するのを支持するよう、私は強く要請します」[ここで、ホワイト・ハウスの傀儡は、パレスチナ政府の選挙は正統なものではなかったと言っているのだ。ブッシュ自身の選挙と違って、ハマースの選挙はインチキではなかった。]

アメリカ大統領は、ブラック・ユーモアだ。彼は歴史を改竄している。

ハマースは、2006年に自由選挙で選ばれた。アメリカとイスラエルは、あらゆる対外援助の停止を含め、ハマース政府に対する経済制裁を仕組むという応対をした。マスコミ報道によると、ガザの街路でハマースに挑戦できるようにすべく、アメリカはファタハに武器を供給していた。ハマースの財源に関して言えば、イスラエルは、パレスチナの税収入の一部を、イスラエルの傀儡アッバスに与え、残りは自分のものにしている。イスラエル/アメリカの傀儡ムバラクの役割は、パレスチナ人を、イスラエル爆撃の標的にされるべくガザに釘付けにしておくことだ。ムバラクは、イスラエルによる虐殺からのパレスチナ人脱出を可能にする国境開放を拒否している。

アメリカ人は、自分たちの大統領が、アメリカの贈り物に寄生している、中東の、小さいながら冷酷な国家の、傀儡であることを恥じるべきなのだ。

その最初の行動が、イスラエル人にホワイト・ハウスの管理をまかせることだったオバマが当選しても、何も変わっていないのだ。アメリカの歴史始まって以来、初めて、二重国籍者で、イスラエル軍に服務したことがあるイスラエル人が、ホワイト・ハウス大統領首席補佐官になった。

イスラエルで平和運動をしている私の友人たちは「世界の明かり」アメリカは、悪に乗っ取られて、邪悪のために仕えているといって、落胆している。

エネルギーと指導力があるロシアや、現代的な産業がある中国と比較すれば、アメリカ合州国は二等国だ。アメリカに核はあるが、ドルが準備通貨として生き長らえている間しか、侵略戦争は続けられない。アメリカの権力は、管理不行き届きのために枯渇した。アメリカ合州国は信用を失った国で、世界の苦しみの源で、核兵器備蓄は、地球上の生命に対する脅威だ。

政治学者マイケル・ハースは最近、新刊書George W. Bush, War Criminal? The Bush Administration’s Liability for 269 War Crimes(ジョージ・W・ブッシュは戦犯か? 269件の戦争犯罪に対するブッシュ政権の責任)を刊行した。ハースは、ブッシュの法律・憲法違反が「アメリカ合州国を、世界中から恐れられ、ほとんど誰も愛することのない、ならず者国家に変えた。」と書いている。http://www.uswarcrimes.com/

アメリカは衰退期に入ったのだ。アメリカは、製造機能を海外に出してしまい、CEOやウオール街の詐欺師どもは膨大なボーナスを請求できても、労働者階級は没落した。アメリカの金融業界は、信用を失い、大混乱で、アメリカの納税者から、一兆ドルを盗み取るという手段に訴え、アイスランドの通貨破壊を含め、世界を金融危機に陥れた。

世界の大半が、今やアメリカ合州国を憎み、不信感を抱いて当然なのだ。

途方もないほどお札を印刷していて、あまりに大きすぎ、更に札を印刷する以外、資金手当の方策がない財政赤字にもかかわらず、アメリカの失業率は高く、しかも上昇中だ。

自分たちの政府によって、21世紀最初の十年間に、アメリカ人に対してなされた損害は、アメリカのごう慢さと独善さが、イラク、アフガニスタン、レバノン、ガザや、南オセチアの一般市民に負わせた損害に、ある意味で、匹敵している。爆撃で家を失うのではなく、百万人以上のアメリカ人が、サブプライム抵当詐欺で、家を失った。アメリカ国民は、令状も、理由もなく、スパイされている。アメリカ人の市民的自由は危機にさらされている。

自らの国の市民的自由を攻撃したジョージ・ブッシュが、「人権のための戦士」として記憶されるなどということを、一体信じる人などいるだろうか?

記事原文のurl:www.informationclearinghouse.info/article21647.htm

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一方で、傀儡ブッシュの傀儡国家の「ポチ」元首相は、引退とは言え、いまだに勢力をふるっており、伜を植民地軍港、横須賀から出馬させ、ご本人、ガーナに観光旅行(建前は大統領就任式列席?)するという。彼の売国政治で大変な被害にあった我々、彼の出国にこそ、責任を求め、古靴でも掲げて、見送りにでかけるべきなのかも。(逮捕覚悟で?)

日本経済を徹底的に破壊した、経済(破壊)学者、竹中平蔵氏も意気軒昂で、テレビに出演し新刊を出している。(今の世の中、誰が彼の本を買うのだろう?テレビを見るのだろう。不思議でならない。彼等や、彼等をもちあげるメディアの方々の、頭脳構造は、一体どうなっているのだろう。そもそも売国をする理由がわからないのだが。人を殺さない生活を維持するためには、貧乏生活もやむなし、というのは、あのペシャワール会の中村医師の哲学だ。キリスト教徒の麻生首相も、無宗教の小泉元首相も、自分が楽に生きるためには、貧困な連中は、どんどこ死ね!というのだろうか。政治家というより、大量虐殺確信犯に思える。もらろん、小沢や鳩山といった人々も、同類だと断定して後悔しない。)

しかし、あの人物、売国「お笑いタレント」としては、一種天才だったのかも知れない、と思う。スリッパでテレビを叩くのがいやなので、すぐにチャンネルを切り換えていたため、彼の演芸実力の程を良く知らないが。伜の一人が芸人になって当然な、天才的才能なのだろう。

2009年1月 4日 (日)

ガザ危機についてのブッシュへの手紙

2008年12月31日

ラルフ・ネーダー

ジョージ・W・ブッシュ様

下院議員のバーニー・フランクは、最近、バラク・オバマが言った「同時に存在する大統領は、ただ一人だ。」という言葉は、人数の過大評価だと語っています。彼は経済危機についてそう語っていたのです。しかし、ガザ危機で、ガザの民間人、ガザの公務員や公共設備が、アメリカ製のF-16やアメリカ製の攻撃型ヘリコプターによって、虐殺され、あるいは破壊されている時に、あなたは一体どこにおられるのでしょう。

大半が難民で、何カ月間も、ごく狭い地域に、空輸、海運、陸上輸送が封鎖されている150万人に対する、この暴虐を止めさせる、権力の執行をあなたが意図的に封じていることは、1956年にドワイト・アイゼンハワー大統領がとった立場とは対照的に、卑劣なものです。あの年、スエズ運河紛争の際、彼は単身、イギリス、フランスとイスラエルの飛行機によるエジプト攻撃を止めたのです。

明らかになっているだけで、これまでにガザでの死者は既に400人を超え、負傷者はほぼ2000人です。パレスチナ民間人の死傷者総計は、イスラエルが被った死傷者総計の400倍です。けれども、イラクで、そして今アフガニスタンで、はるかに多数の民間人に対し、あなたが行ったことを考えれば、イスラエル攻撃に対するあなたの全面的な支持に驚く人がいようはずはありません。

目視で確認された報道によると、イスラエルの戦闘機や軍艦が、警察署、家、病院、薬局、モスク、漁船や、電力や他の必要品を提供する様々な公共施設を、破壊したか、ひどく損傷しています。

これが、一体なぜ、あなたを悩ませるはずがあるでしょう? これはジュネーブ協定や国連憲章を含む国際法に違反しています。あなたも、繰り返し国際法に違反し、深刻な憲法違反を犯しました。

更に、重要な医薬品や、透析機のような器機、燃料、食糧、水、保守部品や電力の輸入を、様々な強度で、ほぼ二年間に亘り、イスラエル政府が封鎖しているという問題もあります。現地で、枯渇している国連支援使節団は、この違法な封鎖を、特に、子供たち、老人や弱者に図り知れない影響を与える人道的危機と呼んでいます。子供たちの慢性的栄養失調が急速に増えています。国連の食糧配給が、この貧困にあえぐ人々の80パーセントをささえています。

これらの争う余地のない事実で、一体あなたにどのように心を動かすのでしょうか? あなたは、一体、思いやり、あるいは、「キリスト教徒の慈善」とあなたが呼ぶものをお持ちなのでしょうか?

圧縮されたテキサス州が、包囲された強制収容所になったら、世界で4番目に強力な軍隊に対して、一体何をするでしょう? このように包囲されたら、テキサス人は薪を割って過ごすのでしょうか?

ハーレツ紙のベテラン・コラムニスト、ギデオン・レビーは、イスラエルの攻撃をイスラエル南部の国民を保護するのに必要な程度をはるかに超えた「残虐かつ凶暴な作戦」と呼んでいます。彼はつけ加えています。「外交的努力は、当初しかおこなわれておらず、こうした流血なしに、新たな停戦協定ができていたはずだろうと私は考えている.....何十機ものジェット戦闘機を送り、今日だけでも何百発もの爆弾で、全く無力な民間人社会を爆撃している。彼等は5人の姉妹を瓦礫に埋めた。これは前代未聞の出来事だ。このようなことが続いてはならない。そして、これは自衛とは無縁であり、報復とすら無関係だ。これは釣り合いがとれないものであり、まさに二年半前のレバノンと同じだ。」

このガザ破壊に反対のデモをした、予備兵も含む、何千人ものイスラエル人は、明らかにレビー氏に同意しています。しかしながら、彼らの勇気ある態度は、イスラエルによる、国際的な報道機関差し止めの為、自社記者をガザに入らせることさえできないアメリカのマスコミには届いていません。

大統領の広報担当官達は、六カ月間の停戦協定破りについて、空騒ぎを展開しています。占領者は誰でしょう? もっとも強力な軍隊は誰でしょう? 生活必需品を支配し、封鎖しているのは誰でしょう? 越境して、最も頻繁に襲撃部隊を送り込んできたのは誰でしょう? 近距離から、人口集中地域をめがけ、大砲の砲弾やミサイルを撃ち込んできたのは誰でしょう? イスラエルが1967年の国境に戻ることに、そして、もともとのパレスチナのわずか22パーセントしかない小さな独立パレスチナ人国家の創生に合意すれば可能な、2002年に発表されたアラブ諸国による包括的和平提案を再三拒否してきたのは誰でしょう?

ハマースや他の集団が発射している、記者たちが「ひどく不正確なロケット弾」と報じているものは、最新の精密兵器や、イスラエル側によってひき起こされている人的損害とは比べ物になりません。

ヨルダン川西岸から、イスラエルに飛んでくるロケット弾は皆無です。それなのに、イスラエル政府は、本質的には占領されているこの地域に、いまだに襲撃部隊を送り込み、イスラエル植民地の前哨基地を更に強化し、水と土地を奪い、検問所を増やしています。あなたがホワイト・ハウスで会談し、再三称賛している、最も従順なヨルダン川西岸の指導者、マフムード・アッバースがいても、これが続いているのです。あなたとその特使コントリーザ・ライスの発言はすべて曖昧で、本当のイニシアチブなどではありません。

和平は可能でしたが、あなたは指導力を発揮せず、それよりも、イスラエル政府のあらゆる願いと要求に沿うことを選び、2006年の南部レバノン侵略時には、イスラエルに対し、使用可能なクラスター爆弾の再供給までしたのです。

誰が最近の戦争行為をしかけたかという議論は、堂々巡りとなり、イスラエルは、無辜の民間人に対するあらゆる種類の暴力や、厳しい扱いを正当化するために、いつも、パレスチナ人のせいにします。

パレスチナ人からの目で見れば、この紛争の起源が、彼等からの土地強奪にあることを想起されるとよろしいでしょう。あなたにも多少の思いやりをもっていただきたいので、イスラエルの創始者ダヴィド・ベン-グリオンが、シオニスト指導者のナフム・ゴールドマンに言った、よく引用される発言を、想起しましょう。

「反ユダヤ主義が、ナチスのヒトラーのアウシュヴィッツがあったが、それは彼ら[パレスチナ人]の罪だろうか? 彼等が目にしているものはただひとつだ。我々がここにやってきて、彼らの国を奪ったのだ。彼等がこれを認めるはずがあるだろうか?」

アルフレッド・ノース・ホワイトヘッドは、かつてこう述べています。「趨勢を変えられる力がある所に、義務が生まれる。」この基準からすれば、あなたは、過去8年間にわたり、パレスチナ人とイスラエル人に平和をもたらし、世界の大部分の治安を良くするという義務を、ひどく回避してきたのです。

ホワイト・ハウスでの残された日々、せめてあなたができることといえば、謙虚に、勇気を奮って、停戦と、しっかりした根拠のある停戦協定を、積極的に要求し、実現することです。そうすれば、あなたの後継者、次期大統領オバマは、アメリカ合州国の利害関係に対し、焦点をあてることを避けがちな、自主検閲をしている、いつものワシントン人形芝居より、もっと意味のあるものを受け継げるでしょう。

敬具

ラルフ・ネーダー

記事原文のurl:www.nader.org/index.php?/archives/2092-Letter-to-Bush-on-Gaza-Crisis.html

2008年12月30日 (火)

アメリカ、拒否権で国連の反イスラエル決議案を阻止

2008年12月28日 "Press TV"

国連安全保障理事会は、アメリカ合州国による干渉のおかげで、ガザに対するイスラエルの攻撃を終わらせることができなかった。日曜日、ワシントンはまたもや拒否権を使い、現行の大規模なイスラエルのガザ攻撃停止を要求する決議案を阻止した。

安全保障理事会は、かろうじて、イスラエルに対し、包囲された地域に対するイスラエルの全軍事活動を自発的に即座停止するよう要求する「法的拘束力を持たない」声明を発表したにすぎない。

この声明は、日曜日に、イスラエルがガザに対し新たな空爆を開始し、少なくとも6人を殺害した時点に発表された。土曜日の同様な攻撃では少なくとも230人が殺害され、800人が負傷した。パレスチナ人死者の数は、これまでに271人にのぼっている。

安全保障理事会は、当事者に対し、当該地域における人道的な危機に対処するよう求めたが、イスラエルの空爆は非難しなかった。

クロアチアのネヴェン・ジュリカ国連大使が、15人の委員を代表し「あらゆる暴力の即時停止を要求し」、 当事者に「即座にあらゆる軍事活動を停止する」ことを求める、法的拘束力を持たない声明を読み上げた。

「安全保障理事会の諸メンバーは、ガザにおける状況の激化に対し、深刻な懸念を表明した」と安全保障理事会議長として彼は述べた。

安全保障理事会は、ガザにおける深刻な人道的、および経済的な需要に対処し、医療と、食糧や燃料の継続的な供給を確保するため、ガザに通じる国境の開放も要求した。

国連安全保障理事会のアメリカ代表、ザルメイ・ハリルザドは、イスラエルの動きを、テルアビブには自己防衛の権利があるとして擁護した。

「あらゆる無辜の命を悼みます」と彼は述べ、ハマースのロケット弾がこの状況の導火線になったと付け加えた。

ガザのパレスチナ人戦士たちは、イスラエルによる彼等に対する毎日の攻撃への報復として、イスラエルにロケット弾を撃ち込むのだと語っている。最先端のイスラエル兵器や弾薬とは異なり、自家製のカッサム・ロケット弾が死傷者をもたらすことは稀だ。

1972年以来、イスラエルの断固たる同盟国アメリカは、安全保障理事会で要求された、40以上の反イスラエル決議案に拒否権を行使してきた。

2004年以降、ワシントンは、テルアビブに、ガザにおける作戦の停止を求める他の四決議案の採択を阻止してきた。

記事原文のurl:www.presstv.com/detail.aspx?id=79727&sectionid=351020202

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下記のGlobalResearch.ca記事、訳しているときには、「まさか」の思っていたが、今にして思えば、今回のための準備についての警告だったようだ。
ガザの「ショアー」という意味:イスラエル、もう一つのパレスチナ人エクソダスを企む

2008年12月28日 (日)

ブッシュはイスラエルによるガザ虐殺を黙認、オバマとクリントンは沈黙

Matthew Rothschild

The Progressive

2008年12月27日

土曜日、イスラエルはガザを無謀に爆撃し、パレスチナの厚生当局によると、少なくとも205人のパレスチナ人を殺害し、更に少なくとも350人を負傷させた。

イスラエルに対する、ハマースの非道ではあるが、ほとんど無効なロケット攻撃に対する、この全く不均衡な反撃が、中東を更に燃え上がらせることは確実だ。

イスラエルの攻撃に対してブッシュ政権の黙認があるだろうことは、誰にでもわかる。

ホワイト・ハウスのスポークスマン、ゴードン・ジョンドローは、ハマースに全ての罪を押しつけた。

「もしも暴力を止めるべきであるなら、ハマースは、継続しているイスラエルへのロケット攻撃は停止しなければならない」と、ジョンドローは述べた。

民間人の保護については、おざなりな同意の様子は示しながらも、イスラエルがハマースを追求していることに対する不満を彼は全く示さなかった。「アメリカ合州国は、イスラエルに対し、ガザのハマースを標的としているのだから、民間人死傷者は避けるよう強く促している」とジョンドローは述べた。

一方、次期大統領のバラク・オバマと次期国務長官ヒラリー・クリントンは、恥知らずにも、攻撃後、最初の数時間、沈黙したままだ。

ブッシュの対応と、オバマとクリントンの無対応は、ハナン・アシラウィが、土曜日に述べた要点を強く示すものだ。「イスラエルは、責任を負わないことと、法の適用を受けない国であることに慣れきっている」パレスチナ議員で人権活動家の彼女はそう言った。彼女は爆撃を「虐殺」と呼んでいる。

ワシントンがイスラエルの猛攻撃を大目に見ている以上、暴力はますます悪化するばかりだろう。

イスラエルの防衛大臣エフド・バラクは「作戦は大規模なものとなろうし、必要なだけ拡大されるだろう. . . . 作戦は短期的ではなく、容易なものでもない。」と述べた。

あるハマースのスポークスマンは、復しゅうを誓い、ハマースは「最後の血の一滴まで、レジスタンスを継続する」と語った。

この暴力のサイクルは、パレスチナとの公正な調停をすべく、ワシントンが最終的にイスラエルを説得することなしには、また説得するまでは、ますます血みどろなものとなろう。

ブッシュにはそうする意図はない。オバマにその気はもないように思われる。

記事原文のurl:www.progressive.org/mag/wx122708.html

2008年12月12日 (金)

ごう慢と無知

イヴォンヌ・リドリー

2008年12月10日

"Information Clearinghouse"

ある有力なシンクタンクによる最新報告書によれば、タリバンは、今やアフガニスタンの72パーセントに、恒久的な勢力を確立している。

しかし、インターナショナル・カウンシル・オン・セキュリティ・アンド・ディベロップメント(ICOS)がこのニュースを発表してから数時間内に、アフガニスタン、アメリカやイギリスの様々な政治家や大使たちが、その内容を批判した。

旅行するのは安全ではないので、こうした連中の誰一人として、アフガニスタンの現地で何がおきているのか本当に知りはしないというのが真実で、仮に彼等の誰かが、あえて外出するとしても、カーブルという都市から外にでることはごく稀なのだ。

ICOS報告書が重要であるということを私が理解できる理由は、私自身がアフガニスタンから帰国したばかりであり、しかもアフガニスタンに行く大半の政治家、外交官やジャーナリストたちとは違って、私は護衛なしででかけたからだ。

タリバンは、カーブルを巡る首吊り縄を形成しつつあり、ICOSが言うように、首都に入る幹線道路の四本のうち三本は、今やタリバンによる脅威にさらされている。

私がなぜ知っているのだろう? アフガニスタン中を、映画監督のハッサン・アル・バンナ・ガニと一緒にドライブし、証拠を自分の眼で見たからだ。うかつにも、私たちはカーブルから30分のガズニへの幹線道路上で、タリバン戦士とアフガニスタン警察との間の戦闘に車で入り込んで、すんでのところで頭を吹き飛ばされるところだった。

私たちは、ペシャワールから、劇的かつ歴史的なカイバル峠を通って、トルハムへと下り、更にそこから、ジャララバードから、カーブルへと直行した。

これは驚くべきドライブで、恐らくは世界で最も景色の良い道路の一つなのだが、この機会に、私がはっとせられたのは、背景をなすヒンズークシ山脈、あるいは前方に連なる険しい山頂から下がる、薄物のような朝霧に覆われた、豊穣な緑なす谷でもない。

それはアフガニスタンの首都までのドライブを特徴づける、道路脇の生々しい死体の山だった。タリバンの手中にあるロケット推進式の躑弾発射機の標的となった、およそ20輌の石油輸送車の残骸を見たに違いない。

これは、イギリス首相のゴードン・ブラウン、アメリカ次期大統領バラク・オバマ、あるいはハミド・カルザイ達自身が、まず目にすることがないだろう光景だ。なぜなら、カーブルに入る唯一安全な方法は空港に飛行機で入ることだから。

我々にはそういう贅沢な選択の余地がなかったので、この危険な経路をドライブするという私たちの判断は、飛行機の座席がとれるまで、イスラマバードで更に一週間ぶらぶらしているわけには行かなかったという事実に基づいている。

けれども、これを経験できたことを、私は嬉しく思う。おかげで、アフガニスタンの現場で何がおきているかを自分自身で見る機会が得られたからだ。くる日もくる日も、重装備の軍による護衛やら、しっかりと防備を固めた職場やら、さらに強固に警備された睡眠の場などという贅沢を許されずに生きている一般人と話す機会が得られたからだ。

その次の週は、他の外国人達があえて足を踏み入れない地域への道路を、自動車で、護衛なしで旅行し、先に書いたように、私たちは、素晴らしい映像のために、すんでのところで高い代償を払うところだった。

その経験のおかげで、西側の指導者や、顧問の全員には到底あり得ないレベルの知識の高見から書かれたICOS報告を読み取れる。

それこそが、今やタリバンが、一年前の54%から増え、アフガニスタンの72%に恒久的に駐留しているという、ICOSの主張を無視するのは愚行だという理由だ。タリバンは南部の中核地域から前進し、アフガニスタンの西部および北西部の諸州でも、カーブル北部の諸州でも多くの都市や村で、今や事実上の支配勢力だ。

ICOSの理事長で、主任現地調査員のノリン・マクドナルドQCは、ロンドンの記者会見で語った。「タリバンは、現在アフガニスタンで、政治的、軍事的な原動力を支配しています。

「アフガニスタンにおける治安レベルがここ数カ月の間、一層悪化しているにもかかわらず、驚くべきことに、国際社会の反応はほとんど変わっていません。武装勢力はNATOの弱みを、自分達の強みに変え続けています。」彼女はそう付け加えた。

「タリバンは、カーブルを巡る首吊り縄を締めつけつつあり、NATOの目の前で、タリバンが、アフガニスタンをあっさり制圧してしまう本当の危険性がある」とICOSの政策部長ポール・バートンは語っている。

駐アフガニスタンイギリス大使サー・シェラード・カウパー-コールズは、月曜朝BBCラジオ4トゥデイの番組のレポートでコメントし、軽蔑的な雰囲気で、こう語っている。「報告書の方法には、ひどい欠陥があるのではないかと懸念しています。つまり、例えば今私の目の前にある報告書のカーブル地図は、今ここに座って皆さんにお話していて、今朝もカルザイ大統領と会うためにあたりをドライブした地域を、タリバンの影響が極めて強い地域だとしているのです。

「実際は全く逆です。アフガニスタン人は街路を散歩し、断食明けの祭りイードを祝っています。ICOS報告書は、ヨークシャーと同じ広さの州における一つの出来事をとりあげて、その州が恒久的なタリバン支配のもとにあるとしています。報告書は大変に薄っぺらな代物です。」

サー・シェラードの傲慢さと無知は、まさに驚異的なものに他ならない。誘拐の恐怖があるため、外国人は誰もあえて護衛なしに、カーブルで外出して散歩などしない。そして彼は、重装備した護衛のもとで、インタビューに応じていることは私が請け合って良い。

カーブルのイギリス大使館を私は見てきた。大使館は、巨大なコンクリート・バンカーの土手と、鉄条網と重装備の警備員の背後に隠れている。2003年3月に私がそうしたように、大使館にぶらりと歩き寄ることはできない。

サー・シェラードについて、私は何も知らないが、彼はカーブルでどこにも散歩などには出かけはしないと賭けてもよい。けれども、私は報告書の著者ノリン・マクドナルドなら知っている。彼女は勇気のある女性で、カーブルでも、更にカーブル外へも、本当に現地に出向いているため、重要な知識をもっているのだ。

しかも私は、アフガニスタン内でもいくつかの最も危険な地域で、彼女がしゃがみこんで、アフガニスタンの男たちや、女性たちと、彼らの希望、要求や恐怖について話しているのを目撃している。

番組トウデイでは、アフガニスタンの議員シュクリア・バラクザイも話をしていたが、報告書について尋ねられると彼女はこう言った。「びっくりしました。これは本当ではありません。もしもタリバンがそれほど強力なら、連合軍やアフガニスタン政府自身が、どうして存続していられますか? 治安は欠如していますが、タリバンがそこまで強力だとは思いません。それが事実です。

「タリバンは依然として治安上と、連合国軍に対する多少の脅威ではあり、また場所によっては、特に民間人にとって、治安上の脅威です。しかし発表された数値には全く同意できません。」

私はシュクリアと会う光栄にも属したが、彼女は極めて裕福で、特権的な家系出身の素晴らしい女性だ。金持ちであること自体は犯罪ではないが、シュクリアは飛行機以外では、カーブルの外には出はしないだろうことは請け合える。

彼女は快活で、聡明な女性で、思いやりがあり、国を深く愛しているので、国会議員になった時には、私も嬉しかった。

アメリカとイギリスのアフガニスタン駐留を大幅に増強するという計画を私は本当に恐れている。「より大きな軍隊、より大きな標的、おもちゃの兵隊から奪い取れる更なるぴかぴかの新兵器」のように]思えるものを、タリバンは揉み手をして待ち構えているのが私にはわかる。

アフガニスタンおいて、タリバンの権力復帰を望まない人々の間ですら、アメリカの駐留はひどく嫌われている。これは様々なことに至るのだが、とりわけ、アメリカ兵のあらゆるごう慢さ、アメリカ軍の遅々とした車列を追い越そうとする運転手なら誰でも射撃する文化とアメリカ軍の習慣を、受け入れたり、理解しようとしたりすることへの拒否がある。

お考えいただきたい。前方の道路がすいている時に、一体なぜ、時速9キロ以下で進んでいる装甲兵員輸送車の集団の後ろで待たなければならないのだろう。

交通渋滞の中で、忍耐強く待っていると、自由に通行できる専用車線を作ろうと決めたアメリカ軍の車列に、自分の自動車が押しつぶされ、脇に押しやられてしまうという目にあう、アフガニスタン人運転手と話してみられたい。アンクル・サムの息子たちの振る舞いを彼がどう思っているかを具体的に語ってくれるだろう。

無辜のアフガニスタン人を虐殺した結婚式の祝宴に対するアメリカのミサイル攻撃の果てしないリストがある。こうした殺害の後で、お詫びがあることは極めて稀で、そうした事件は起き続けている。

ノリンは、自由で開かれたマスコミが必要だとも言っている。それは素晴らしいことだろうが、アメリカ占領に反対する記事を書く全ての人間は、アメリカ人の訪問を予期しなければならないという文書化された証拠もあるのだ。期限切れのアメリカ軍の軍用食がカーブルの闇市で売られていることを暴露した後に、誘拐され、打擲され、バグラムの独房に18時間放り込まれる結果となった、そうしたある若いジャーナリストと話したことがある。

お聞きいただきたい。カーブルの青空市場で売られている品物の間を歩き回って見つけた通り、その話は本当なのだ。そこでは本当にアメリカ軍の軍用食が売られていたし、それを証明するハッサンの映画もある。

西側の指導者は、自分たちのご主人たちが聞きたがるだろうと思うことだけを語る横柄な公務員、政治家や外交官の話を聞き、現実に目を背け、更に多くの兵士を送り込むことを選ぶか、あるいは腰を据え、ICOS報告を読み、それに対して行動することもできる。

アフガニスタンの危機には、解決策があり、ごう慢で無知なアメリカ軍を取り除き、更にイギリス人も排除することはその方法の一つだ。なぜなら、アフガニスタン人はもはや、この二者を区別できないのだから。

大砲の砲弾ではなく、本当の支援で人々を爆撃し、アフガニスタン政府に、条件付きの援助ではなく、本当の支援を与えるのだ。

まともな給料が払われる本当の仕事を生み出す計画というのも手始めとしては適切だ。また、まずは男性から始めて、カーブルの瓦礫からキャリア・ウーマンに出現してもらうのも良かろう。本当の仕事を与えることによって、威厳を取り戻してもらうのだ。

飢餓と、月におよそ40ドルの金でタリバンのために戦うのと、どちらを選ぶと言われたら、どういう結論を出すかは明白だ。お考え頂きたい。頭を使わなくてもよい非常に簡単なことだ。

イヴォンヌ・リドリーとハッサン・アル・バンナ・ガニのドキュメンタリー映画「In Search of Prisoner 650(囚人650号を探して)」は、Press TVで、2009年早々放映予定。

記事原文のurl:www.informationclearinghouse.info/article21428.htm

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AFPで下記ニュースが、この記事の話題。

タリバン、「アフガニスタン国土の7割に勢力拡大」 国際シンクタンク 

加藤周一が亡くなった。

加藤周一講演会 老人と学生の未来-戦争か平和か 2006年12月8日、東京大学駒場900番教室

後編の24:40付近に、興味深い発言があった。そのまま書きおこしておこう。

だから、この、あれですね、憲法を変えれば、アメリカのご機嫌をとるにしてもね、そう簡単にいかないと思いますね。で、だから、アジアでの孤立と、それから、アメリカとの間のギクシャクという問題が、つまり、外交的困難が増大する。で、その増大した外交的困難が、アメリカへの依存を強める。で、アメリカへの依存の強化が、外交的困難を増強する、ということで、その、いわゆる悪循環を起こす、だろうと思うんですね。
で、そのことを意識してやっているのかね、意識してやっていないのか、それは、私には分からない。
だけど、私が言っていることは、ちょっとその、実際にそうなった時に何がおこったかををご覧になったら、あの時加藤が言ったことは、口からでまかせだったか、そうでないかということは、すぐわかるんですよ。その時まで覚えておいて頂きたいんだな。政府の言ったことも覚えておいて頂きたい。記憶がなければ駄目ですよ、ね。だから、一つ一つの事件を、技術的な細かい所に入って行くことは、それは専門家でないと非常に困難だし、第一、そこに引き込むことは罠ですよ、一種の、ね。批判を封じる罠ですよ。そうじゃなくて、その、事件と事件とのつながりを見なければね。で、つながりは方向性を持ってるんだから。だからその、方向性に対して反応しなければいけないと思うんですね。
だから、それは非常に悪いね。ま、その外交的な技術で言えば、タイミングですね。時間を、今やることということは、その言語道断な愚挙だと思う。それで、そういう風に思っている人は沢山いるんですよ。あの日本の中に何人いるか知らないけれども。アメリカにも沢山いるんですね。
だから、あの、英語をお読みになる方は、あの、英会話をしないでね、で英会話をすることより、その英語の新聞に、あの何が書いてあるかということをご覧になった方が良いと思う。それで、もし日本の新聞に書いてあることの誤差があれば、その差が何を意味するかということを見極める必要があると思うんですよね。

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小学校での英語教育の必修化、つまりは、植民地化の一歩に違いない。主眼は、英会話におかれるだろう。決して、健全なリテラシー教育という方向には行くまい。

だいたい、現場に詳細をまかせるなどどいう科目が、一体、他の科目であるだろうか。そもそも、導入する前に、教師のレベル・アップ、養成・強化が先決だろう。それは本来、中学校の英語教師のレベル・アップ、養成・強化から始めるべきだろう。属国の文部科学省、独立を目指す教育方針をたてるはずがない。

12/26補足:小学校に続いて、高校の英語でも、同じようなことを言い出した。教師皆様の実力向上強化策もなしに。

結論は、アメリカ青年男女を税金で日本に招き、知日派(ジャパン・ハンドラーの卵)を、税金で育てあげるだけに終わるだろう。早い話、日本調査・洗脳部隊の養成用支援金を支払うようなものではないか。そういう人々に学んで、英語のアメリカ式発音だけ巧くなっても、それに何の意味があるだろう。

本当は、加藤の言う様に、英会話などしないで、メディア・リテラシーを養う教育を、日本人が自前で行えばよいだろうに。

属国の傀儡政権・官僚は、決して独立は目指さない。従属強化を、60余年継続しただけのこと。与党が来年変わっても、本質は全く同じ。従属政策の継続あるのみ。宗主国オバマの「チェンジ(変化)」が、じつは顔だけで、実質は「コンティニュー(継続)」なのと変わらない。

2008年11月22日 (土)

アメリカのミサイル網

Manjit Singh

Geopolitical Monitor - 2008-11-17

ブッシュ政権外交政策の主眼点ともいうべき、アメリカが計画中のヨーロッパ・ミサイル防衛網は、最近の大統領選挙でのバラク・オバマ勝利後、どうやらごみ箱入りの運命のようだ。

金曜日、ロシア大統領ドミトリー・メドベーシェフとのサミットで、フランスのニコラ・サルコジ大統領は、ワシントンに対し、計画中のミサイル防衛網配備は、ヨーロッパに対し安全保障をもたらし損ねるのみならず、緊張を高め、国際関係を複雑化し、必然的に、大陸に不安定をもたらすだろうと警告した。フランスはヨーロッパの大国の一つで、主要なアメリカ同盟国で、現在は欧州連合理事会議長国だ。従って、フランスがミサイル防衛計画に対して新たに反対を表明したことは、ブッシュ大統領の外交政策資産に対する大打撃だ。

興味深いことに、サルコジ大統領は、前任者ジャック・シラクより、ブッシュ大統領にはるかに親密に提携してきており、これまで、公的にブッシュの外交政策を支持しながら同時にフランス独自の外交政策イニシアチブを構築してきた。そこで、ブッシュの最も意欲的な対ヨーロッパ外交政策課題に対する、近しい同盟者サルコジからの直接的な異議申し立ての大きな理由は、ミサイル網に反対してはいないが、技術的な実現可能性に関して懐疑的な態度を表明し、「可能性を検討する」意図に対しては承認している次期大統領バラク・オバマの最近の勝利だろう。

事実、オバマが大統領選挙に勝利した数時間後、金曜日の仏露サミットにおけるサルコジの相手役はアメリカのミサイル防衛網提案への対応を発表した。メドベーシェフ大統領が、対抗策として、ロシアは、ポーランド国境に近い、バルト海地域にあるカリーニングラードに自前のイスカンデール・ミサイルを配備する意図を表明したのだ。アメリカのミサイル防衛網を打ち破るというロシアの狙い(それによって核抑止力を維持する)は、何十年ものヨーロッパの非軍事化を逆転させ、ヨーロッパ-アメリカ同盟内部での離反を深めることはまず確実だ。

実際、サルコジは既に、この件をNATO同盟諸国と話し合うつもりで、更に、ロシアをメンバー国として含む欧州安全保障協力機構(OSCE)の支援の元で、汎ヨーロッパ安全保障会議を開催する予定だとほのめかしている。確かに後者のグループは、アメリカのミサイル防衛網によるヨーロッパの再軍備に反対するだろうし、ヨーロッパのNATO同盟諸国、特に西ヨーロッパ(元アメリカ国防長官ドナルド・ラムズフェルドが、あざけるように「古いヨーロッパ」と呼んだ国々)が、ヨーロッパ-アメリカ防衛同盟で仲間割れする可能性が一層高まろう。

しかもオバマは、特にヨーロッパにおいて、NATOの協力強化なしには外交政策目標を進めることができないのだ。西ヨーロッパのNATO加盟国が、オバマが、ヨーロッパ再軍備というブッシュ路線を破棄してくれれば、我々もアフガニスタンからの軍撤退のペースをゆるめよう、というような交換条件を提案する可能性が高そうだ。

ロシアとしては、もしオバマが、ヨーロッパ再軍備という、ブッシュの計画を放棄すれば、見返りとして、カリーニングラードにミサイルを配備するというロシアの計画を中止すると既に譲歩している。

とはいえこの危機の結果を左右するのは、経済的な懸念の可能性がある。昨年ロシアとヨーロッパは、1000億ユーロの貿易をしており、特に最近の世界同時不況を考えればヨーロッパの諸大国が、そうした貿易を駄目にしようとするなどとは考えがたい。EUはロシアの第一の顧客で投資家であり、一方ロシアはヨーロッパの主要エネルギー源となっている。ヨーロッパにおいて、再会された冷戦のための防衛力強化への資金拠出を巡る懸念が、大半のヨーロッパ諸国にとって抑止的効果を持つことも確かだ。

経済以外にも、ロシアは使えるカードがある。安保理事会拒否権を使って、ロシアはイランに対するいかなる新規制裁措置をにも反対すると表明した。一方で、メドベージェフは、今月末、更にアメリカとは不和の二国を訪問予定だ。キューバとベネズエラ(ロシアは最近、ベネズエラ軍の戦力向上契約をしている)だ。

ロシアが対決路線カードを活用し続けて、オバマが自称する国際主義的な狙いに協力するのを交換条件に、ヨーロッパの現在の非軍事化という現状を維持するという互恵的な合意を、オバマに受け入れさせようとするのはまず確実だ。

半世紀昔のキューバ・ミサイル危機を見ているようで気味が悪いが、今回は大団円の方が、クライマックスより優先しているようだ。

記事原文のurl:www.geopoliticalmonitor.com/content/weekly_forecasts/2008-11-17/us-missile-shield-november-17-2008/

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ヨーロッパでのMDをめぐる状況の展開と、東アジアでのそれとは実に対照的。

費用60億円の迎撃ミサイル発射実験、海自が失敗 読売記事

日本の軍・政治のトップは、第二次大戦の教訓を学ばず、かつての敵国の走狗となって、ごみ箱入りミサイル・システムに驚くほど巨額なむだ金を投じている。

陸では、パトリオット(愛国者)ミサイルPAC3なる売国的ミサイルが配備されている。

ミサイルで幸せになるのは、属国・宗主国のトップと軍需産業だけだろうに、さほど報道されずに、厚生省暗殺事件一辺倒。

昔攻めたアジア諸国との信頼関係がない、アパ論文が大手を振って通る日本には、ロシアに対するフランスのように、同調してくれる近隣諸国の声など決してあらわれない。

「属国でいてくれた方が安心」「余剰資金はごみ箱に捨ててほしい」と周囲の国々には思われているのかも知れない。今回の金融バブル崩壊で、宗主国に、10兆円既に献上したのだろうか、するのだろうか?

いや、そう思われるような特殊なイデオロギーを持っていればこそ、宣伝してくれればこそ、ごみ箱ゆきのミサイルを売りつけるのに便利なので、傭兵の「トップにしてもらえる」のだろう、と今ふと気がついた。

彼のトンデモ発言が宣伝されているのは、イラクでの安保条約・地位協定成立と並行する、対アジア諸国向けの日本属国恒久化の高等戦術のようだ。

「安保をなくして、独立したい」という異論反論を言うようでは、属国での出世はおぼつかない。

2008年11月11日 (火)

カナダ...合州国

081103uscanada

(EIによるイラスト)

Hicham Safieddine The Electronic Intifada - 2008-11-05

中東の人たちを含めて、世界中の人びとは、10月14日のカナダ議会選挙になどほとんど注目しているまい。カナダ人自身が国境の南、ホワイト・ハウス大統領選の動向に、むしろ興味があるように見える以上、別に驚くべきことでもない。しかも、カナダの選挙では、議会の構成にはほとんど変化が起きなかったのだ。保守党は、優勢を維持し、少数派による政府を構築したが、自由党は多くの議席を失った。

とはいえ、現状維持となり、投票に至るまでの国民的論議の話題として、海外政策が事実上欠如していたということが、中東におけるカナダの地政学的役割の変容を強化している。そしてこれは今日、大いに懸念すべきことなのだ。アフガニスタンとイラク侵略の後、世界の覇権国という地位を、人の手を借りずに維持するという、アメリカ合州国の能力が部分的に弱体化していることを考えると、カナダが、これから益々積極的な役割を担う可能性があるからだ。バラク・オバマが大統領になる以上、これは一層あてはまる。カナダは、アフガニスタンに大規模な軍事駐留をしている諸国の一つだ。ジョージ・W・ブッシュの子分スティーヴン・ハーパーが率いる保守党は、反戦運動が落ち目になっている時は常に、より積極的なカナダの役割を得ようと努めてきた。ハーパーの政策は、ブッシュのような悪評がまだなく、戦争活動をイラクから、パキスタンとアフガニスタンに移行したい意志を表明している、オバマのようなアメリカ大統領の"穏健な"ビジョンと組にして売りだせば、大衆に一層受けるだろう。

事実は、中東でアメリカの拡張主義を支援する上で、カナダの現在の役割は、一部の人びとが考えているよりも、ずっと大規模で、複雑なのだ。カナダが率いる国際占領軍が、アフガニスタンのカンダハル州に配備されて、この役割は一層あからさまになった。これは平和維持行為や外交に力を注ぐという(少なくとも公式な)政策に反する、海外政策の軍事化への緩やかな移行と軌を一にしている。そして、この移行を自由党も保守党も一様に採用した。2005年、自由党は、軍事予算を、五年間で130億ドル(全てカナダの数値)増加すると約束した。2006年に、保守党が政権を獲得した。彼等は、新たな機器や兵器の購入を目指した150億ドルに加え、20年間にわたって、軍事支出を年間2パーセント増加すると発表した。180億ドルもの軍事予算によって、カナダは、NATO同盟諸国では軍事支出の上で六位となり、軍事輸出の上では、世界第六位に地位に躍り出た。

ところが、アメリカの計画を支援する上でのカナダ役割は、アフガニスタンに限られないのだ。アメリカのイラク侵略には参加しないという2003年の公式決定にもかかわらず、カナダ軍は、作戦中と、作戦終了後に、いくつか重要な役割を担っている。これには、兵站業務(糧食、重機の輸送、補給線の確保)、ヨルダンでのカナダの連邦警察によるイラク警察の訓練などが含まれ、更には軍隊で指導的な立場すらとるにいたっている(ピーター・デヴリンなどのカナダ人司令官は、トップの地位についていた)。元駐カナダ・アメリカ大使ポール・セルッチは、 侵略作戦中の2003年3月、「皮肉なことに、カナダの海軍、飛行機および兵員は ...このイラクにおける戦争で、イラクにおけるアメリカの行動を全面的に支持している46のほとんどの国より、ずっと大きな間接的支援だ ...」と指摘し、カナダによる共謀の範囲を請け合っている。

カナダ海外政策の軍事化は、軍の元大統領首席補佐官リック・ヒリエルを生み出すという、軍隊イデオロギーの衣替え現象を伴った。ヒリエルは、マスコミお馴染みの人物となり、政治的野望で汚されることのない、信頼できる権威筋として、アメリカ人司令官のデヴィッド・ペトレイアスやトミー・フランクスなどと同様な役割を担ったのだ。

アラブ・イスラエル紛争に関するカナダの立場は、決して極端ではないとは言えないものだ。カナダのイスラエルに対する支援は増大しつつある。カナダ政府は、ハマースが選ばれた後で、パレスチナ政府に対する援助を停止した最初の西側大国の一つだ。息の詰まるようなガザ封鎖が、パレスチナ国民を傷つける可能性があるにもかかわらず、自由党の有力選挙候補者の一人、ケン・ドライデンは、「 ガザに流れ込むあらゆる援助を止めよ」と呼びかけることをためらわなかった 。

レバノンに関しては、ハーパー首相は、2006年のイスラエルによるレバノン侵略を、"予定の反撃"だと呼ぶ一方で、ヒズボラの軍事・政治部門は、数年前にテロリスト・リストに加えられた組織に、参加しているとしている。

国内的に、歴代政府は、いわゆる"対テロ戦争"という点で、イスラム教系のカナダ国民に対する最小限の義務に答え損ねてきた。最近作られた法律が、ビザ申請に関する決定的な立場の上で、移民省により強い発言権を与えたが、この動きを、移民の活動家たちは、透明性を損ない、応募者に対する、民族的、人種的プロファイリングへの道を開くものだと解釈している。しかも、カナダは、アメリカと同盟している西欧諸国中で、自国民をグアンタナモから本国送還をさせそこねている、唯一の国なのだ。今年公開されたビデオは、カナダ人抑留者オマール・カドルの拷問に、カナダ外交官が連座している度合いのひどさを明らかにした。ビデオが公開されても、カドルの弁護士が期待していたほどには、大衆が騒ぐ事態にいたらなかった。この最近の事態は、カナダ政策の変化の重大さと、そのような変化に対する国民の認識と承認との間にある溝を明らかにしている。大衆の想像上では、国際的平和維持軍というカナダのイメージが、依然として支配的だ。カナダは、歴史上、ずっとそうした平和維持の役割を維持してきたというわけではない。実際、カナダは、アメリカの多くの帝国主義者的な試みにおいて、アメリカを支持してきた。1950年代の朝鮮戦争から、ハイチにおける体制転覆、そして最近ではアフガニスタンに至るまで。しかし、概してカナダのやり方は、決してアメリカほどには侵略的ではなく、カナダは国際法や多国間外交に多少の配慮を示してきた。それが今や蝕まれつつあるのだ。

こうしたこと全てから見て、カナダを穏健派勢力として扱うのは、見当違いであることがあきらかだ。カナダは、今日、きっぱり、ネオコン・アメリカ陣営に属している。だから、これこそが、中東におけるアメリカの海外政策に反対している政治家、外交官、そして活動家たちが、この流れを逆転させるための活動の上で、カナダのそうした立場の人たちに伝えるべきメッセージなのだ。そういう行動をしないようでは、非難に、いや、恐らくは、告発に値しよう。

Hicham Safieddineは、レバノン系カナダ人ジャーナリスト。本記事はレバノンのアル-アクバル紙に2008年10月23日木曜日に掲載された記事を編集翻訳したものである。

記事原文のurl:electronicintifada.net/v2/article9932.shtml

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前空幕長の断片的なニュースが商業マスコミでたれながされている。

1. 日本は侵略国家ではない。

2. 真珠湾は、アメリカの罠にはめられたのだ。

(3. だから、今やアメリカの傭兵となって、イラクやアフガニスタン侵略に加担すべきだ。)

商業マスコミは、1にのみ焦点をあてている。これまで、決して、3に触れようとしてこなかった。今後も、決して触れることはないだろう。おそらく、この三点セット、傀儡支配層の合意だろう。

日本にとって、世界にとって、重要なのは、なんとも不思議、理解の困難な、2項から3項への飛躍だ。

3' だから、安保条約を廃棄して、独立する。そして、憲法を変え、自衛隊を日本軍にする。

というのなら、是非はともあれ、論理的整合性がありそうに思えるのだ が。

彼の論理の通りにするのであれば、冒頭のカナダ国旗同様?、日の丸には星が51並ぶべきだろう。

国歌なるものも、アメリカ国歌のメロディーで歌うか、アメリカ国歌の歌詞を君が代で歌うか、すべきだろう。

ついでに、国語としては、日本語を廃止し、英語にすべきだろう。

2008年11月 9日 (日)

ブッシュ-オバマ-マケイン政権

Morton Skorodin

2008年11月1日、 "Information Clearinghouse":

我々が今暮らしているこの時代は、ブッシュ-オバマ-マケイン政権だ。

ブッシュは、親切にも、オバマのパキスタン爆撃キャンペーンを始めてくれた。アメリカ人から、ウォール・ストリートへの最近の富の移転(およそ8400億ドル)では、三人が結託した。

24時間/7日間/週のマスコミというジュークボックスが、金ばかりかかる無用の産物を、我々がしっかり見つめないよう、目をそらせてしまう。サーカスは、実にやかましく、見た目が面白いので、社会の深層構造を隠してしまう。アメリカは、科学的広報活動を使った軍事独裁制度だ。この科学的広報活動の一部は、アメリカの民主主義という虚飾の、入念な培養、かつ誇示なのだ。覚えておくべき大切なことは、マケインとオバマは、金まみれの支配者たちによって、入念に吟味して選ばれたのであり、それも特に秘密というわけでもないことだ。それは「選挙キャンペーン献金」と呼ばれている。彼等の吟味の後、我ら人民は、承認された二人の候補者のいずれかを選ぶわけだ。

八百長。マケインはカモだ。オバマは(オバマが解体するはずのない、あのメディア・コングロマリット、タイム-ワーナーの)タイム誌の表紙に、繰り返し聖別掲載された君主だ

アメリカには、話題にするほどの左翼は存在しない。これには物質的な理由がある。弱い労働組合、ほとんど存在しないストライキ。(なぜ労働組合が弱いのかという理由は、この記事の範囲を越える。) そこで、ラルフ・ネーダーやエミー・グッドマンのような左翼のスターは、鎖に繋がれていて、存在感がなく、ちようど、膨れ上がったメーシー百貨店のアドバルーンが、上にあがればあがるほど更に膨らんでいるようなものだ。それで彼等の努力は、どれほど善意のものであっても、背後に力は無く、時として全く無力だ。

見世物社会と、ネオ全体主義者風全情報認知社会の融合だ。国家側にはテクノロジーと、資源があり、それを徴発して、16だか18の“諜報”機関を使い、国民全員をスパイし、民衆を、いかに、そしてどれだけ“情報を与えてやる”かについて、すっかり方針統一をしている五社のマスコミを使って、できうる限り我々を支配している。一方、国民は細分化されたままで(他者に対する意味のあるつながりを奪われて)いる。唯一の巨大な非企業・政府組織といえば、体制内の教会だ。

ハンサムな王子様と、彼の引き立て役の、邪悪だが、器量の良い女王。連中は漫画本のスーパーヒーローだ。テレビにうってつけで、抑圧と無知の重要な手先なのだ。(来年2月までにアメリカの全家庭にデジタルTVを持たせようという膨大な努力を考えて頂きたい。ニューオリンズに暮らす我々の同胞に、給水することにもっと注力してくれたらと私は思う。)

バラク・オバマも、サラ・ペイリンも、まゆつばものだ:

バラク・オバマ- この名前は、もう限りなく異質だ。ヒッピーの母親が、黒人の、本当のアフリカ人の子供を生んだのだ(息が止まる!)。これは、多くの白人にとって、周到にお膳立てされた警察国家過剰のように、気味の悪いものに聞こえる。共和党大会での、北朝鮮風警棒を持った警察官の服装をしたダース・ヴェイダーが、熱心なリベラルで、正義の活動家のように見えるようなものだ。

サラ・ペイリンは、スーパーヒーロー・ママで、彼女は世界破滅に赴く道々、牛乳とクッキーを配ってくれる。彼女は普通の銃所持賛成派、キリスト教信者等というわけではない。彼女は、実際、ヘリコプターから狼を撃つし、いささか極端にお行儀よく言えば、「白人国粋主義者」を連想させる漫画版なのだ。

この二項対立は支配者のためにしかならない。いずれの側にも必要なのは、全く同じものだ。平和、経済的な安心、そして、押しつけがましい政府からの自由だ。

分割して支配せよ。支配者たちは、1600年代から、階級闘争に対抗するために、人種戦争を推進してきた。連中はその点、非常に巧妙だ。

大統領選挙後、経済は益々悪化し、更なる軍事上の冒険があるだろう。事態が展開してゆけば、形勢は「あの黒人が悪いのだ。」ということになろう。このプロセスは既に始まっている。

アメリカ軍の立案者に関する限り、大統領選挙のサイクルと、国民の感情など、侵略的行動の発表時期を決める要素の一つに過ぎず、あたかも、第二次世界大戦でノルマンジー上陸作戦のための最適時期として、天候も考慮に入れるようなものだ。

これはハンサムな大統領がいる軍事独裁制度だ。選挙などジョークだが、より重要なのは、国民の時間の無駄だ(恐らく、いくつか地方の人種を除いて)。そんなものは忘れよう。反抗のための効果的な方法を、考えて、見つけ出そうではないか。

Morton Skorodin、M.D.

記事原文のurl:www.informationclearinghouse.info/article21132.htm

2008年11月 2日 (日)

悪名高いパレスチナ人傭兵アブ・ニダルは「アメリカのスパイ」

恐れられていた暗殺者はサダムとアルカイダとのつながりを見つけるために雇われていたと秘密報告書にある。

Robert Fisk

2008年10月25日 "The Independent"

イラク秘密警察は、英米によるイラク侵略のわずか数カ月前、アブ・ニダルをバグダッドで尋問した時点で、この悪名高パレスチナ人の暗殺者が、アメリカおよびエジプトやクウェートのために働いていたと考えていた。これまでにインペンデント紙が入手している、サダム・フセインの暴虐な治安機関が「サダム以外極秘」として書いた秘密文書には、彼がアメリカと"共謀"していて、エジプト人とクエート人の助けを得て、サダムとアルカイダを結ぶ証拠を見つけ出そうとしていたと書いてある。

ジョージ・ブッシュ大統領は、このイラクのアルカイダとの関係を、大量破壊兵器保有と一緒に、2003年の侵略の理由の一つとして使う予定だった。西側の報道は、アブ・ニダルが2002年8月に自殺したというイラクの主張は受け入れず、サダム自身の治安組織が、彼の存在がお荷物になった際に、彼を殺害したことを示唆していた。イラクの秘密報告は、「この正しい国家に対してスパイという裏切り的犯罪」を白状した後で、彼が実際自殺したことを示唆している。

四半世紀以上の期間にわたる、暗殺や残虐な攻撃により、20ヶ国で、900人以上の民間人を殺し、負傷させた傭兵、アブ・ニダルの最期が、2002年9月、サダム"大統領諜報局"のために作成された一式の諜報報告に描かれている。エジプトとクエートの諜報部員が、アブ・ニダルこと本名ハリル・アル-バンナに、自分たちのためにスパイをして欲しいと、"アメリカ情報機関も承知の上で"、依頼したと文書には書いてある。彼の死から五日後、イラク諜報機関の長、タヒール・ジャリル・ハブッシが、バグダッドでの記者会見で、イラク人職員が、市内の隠れ家のアパートを訪れた際、アブ・ニダルは自殺したと語ったが、悪名高いパレスチナ人が、非業の死に至る前に、一連の長い尋問を受けたことを秘密報告書は明らかにしている。こうした尋問の記録は、決して公開を意図したものでなく、イラクの「特別諜報部隊M4」がサダム用に書いたものだ。アブ・ニダルは、尋問者に嘘をついていた可能性はあるが、 報告書には拷問については書かれていない。文書は、イラク人が、イラクにおけるニダルの任務が一体何であったかと思っていたことの率直な報告書であるように見える。報告書は、クエートの支配者アル-サバ家の一員であるあるクエート人少佐が彼をあやつっていたとして名前をあげ、ニダルは"イラク内外でテロ行為を遂行する"任務も与えられていたと書いている。ニダルがイラクに存在することが、イラクがテロ組織を匿っているという口実をアメリカに与えることになろう」と報告書にはある。

「暗号化されたメッセージは、クエート人達が彼に、アルカイダ分子がイラクにいるかどうか調べてほしいと間接的に依頼したことを示している。我々の結論は、彼[アブ・ニダル]が、自分に不利なデータについて質問されると、理屈にあわない答えをして、態度が穏やかになった時に確認された。彼は具体的な事はいわず、歴史的な事実について話し答えをはぐらかそうとした。彼は短い曖昧ではっきりしない答えから、一般論に飛び ... 狼狽しているように見えた ...。 しかし、エジプトの諜報機関とも協力し、アメリカとクエートの諜報機関と彼が結託していることに関する不利な証拠の重みに納得した後、彼はこの公正な国家に対するスパイという裏切り的犯罪が暴露されたことを自覚した ...と尋問担当者は言及している"

アブ・ニダルは、イラクになじみがないわけではない。彼はバグダッド、ダマスカス、リビヤ政権が"殺し屋"として彼を利用したがった際には、リビヤの首都トリポリを拠点に活動していた。1982年、イスラエルがヤセル・アラファトに責任があるとして非難し、破滅的なレバノン侵略を始めるきっかけとなった暗殺未遂、イスラエル駐ロンドン大使ショルモ・アルゴフに対する攻撃を組織するのに資金を出したのはイラクだった。またムアマール・カダフィ大佐は、後にアブ・ニダルと緊密な関係を打ち立てた。1985年に、彼の見境のない武装集団が、イスラエルに向かう乗客を、ローマとウイーン空港で攻撃し、合計18人を殺害した。彼の伝記を書いたパトリック・シールは、アブ・ニダルは時として、イスラエルの諜報機関モサドのためにも働いたと示唆し、自分の手下の裏切りを恐れた場合、スパイと見なされた人物は生き埋めにされ、数日間チューブを通して食事を与えられ、もしもアブ・ニダルの"法廷"が死刑が適切と判断すると、チューブを通して弾丸が打ち込まれたことを書いている。

それゆえサダムの秘密警察によるニダルの尋問は、これほど残虐な男にとって、実にふさわしい懲罰だったように見える。イラクの諜報報告書で、彼が行ったとしている様々な犯罪の中には、外国、スイスとオーストリアで使用するはずだった14個の偽装スーツケース爆弾の準備がある。諜報機関のファイルによれば、イラクの北部クルド地域で、アメリカが"隠れ家"を支援した当時、イスラエルによってヨルダン川西岸やガザで負傷させられ、バグダッドの病院で治療を受けていたパレスチナ人から、彼のいわゆるファタハ革命評議会の新メンバーを採用しようとしていた。

報告には、いくつかおかしな点と、いくつか答えられていない疑問がある。報告書は、例えば、アブ・ニダルは、本来偽のイエメン・パスポートを使って、何年も前にイランからイラクに入り込んだが、これはクウェートにいた、ナビル・ウスマンという名の、彼自身の代理人に手助けされていたとしている。アブ・ニダルは、レバノンとドバイ経由で送った暗号化されたメッセージで、クウェートと通信していたと言われている。報告書は彼の誕生は1939年としているが、彼は1937年、当時はパレスチナだったヤッファで生まれたと信じられており、彼は1984年にはリビヤに住んでいたが、"リビア当局とは何の関係もなかった"と書いている。エジプトの治安機関によって、二カ月間拘留されていたとも書かれている。アブ・ニダルにバグダッドで隠れ家を提供したと言われている男は、パレスチナ人と一緒に2002年に尋問され、アブドルカリム・ムハンマッド・ムスタファという名だった。

アブ・ニダルは本当にイランからイラクに入れたのだろうか、イランの諜報機関が、きっと尋問したに違いないが? アブ・ニダルは、サダムの秘密警察ムカバラトに見つからずに、イラクのバース党が強い州でこっそり暮らすことができたのだろうか? 彼はどれだけの時間、尋問されたのだろう? 文書はこうした疑問には何も答えていない。

彼の最期は、しかし陰鬱な記録だ。「尋問を更に続けるための安全な場所に彼を護送する連中と同行するよう要求されると、服を着替えさせて欲しいと要求した。自分の寝室に入って、自殺した。彼を蘇生させようという試みは失敗した...」アブドルカリム・ムスタファの運命については何も知られておらず、単に彼は"裁判にかけられた"とある。しかし、アブ・ニダルが今どこに横たわっているかは知っている。

「サブリ・アル-パンナの遺体は」、最終報告書はこう結論をだしている。「2002年8月29日に、アル-カラフ・イスラム教墓地[バグダッド]に埋葬された。永眠の地が見つかるまで、埋葬場所を示す標識とビデオと写真で'M7'として記録されていた。」この残虐な男のための"永眠の地"はこれまで見つかっていないようだ。

ビン・ラディン同様に恐れられていた男によるテロの年月:

アブ・ニダルは、かつてはオサマ・ビン・ラディン同様に恐れられた。彼の悪名高い攻撃には以下のようなものがある。

*1978 彼の"ブラック・ジューン(六月)"運動は、ロンドン、パリ、マドリッド、ブリュッセル、クウェートそしてローマでの、PLOメンバー殺害を行ったとされている。

*1982 駐イギリス・イスラエル大使ショルモ・アルゴフがメイフェアで狙撃され、終生麻痺のままとなった。

*1984 ヨルダンの定期旅客機がアテネを離陸する際、ロケットで攻撃された。暗殺された人々の中には、在アテネ・イギリス文化アタッシュと、イギリス人の駐ムンバイ高等弁務次官がいる。

*1985 エジプト航空機がハイジャックされ、乗客6人が殺害され、エジプト特別奇襲隊が飛行機に突入した際に、60人が死亡した。

*1985 武装集団が、ウイーンとローマ空港のエル・アル発券カウンターを攻撃し、18人を殺害し、120人を負傷させた。

*1986 イスタンブールのシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝堂)で機関銃攻撃により22人が殺害された。パンアメリカン航空のジェット機がカラチでハイジャックされた際に、20人の乗客と乗員が殺害された。

*1988 武装集団がポロス市でギリシャの遊覧客船を攻撃し、9人殺害、98人負傷。

記事原文のURL:www.informationclearinghouse.info/article21091.htm

2008年10月30日 (木)

プーチン首相、ロシアと中国、貿易でのドル使用停止を提案

RIAノーボスチ

モスクワ、2008年10月28日(RIA ノーボスチ)

ロシア首相ウラジーミル・プーチンは、火曜日に、ロシアと中国は、二国間貿易を徐々に自国通貨支払いに切り換えることを提案したが、2008年に、総計500億ドルに達すると見られる。

「次第に、自国通貨をより本格的に採用することを含め、二国間貿易用の支払い方式の改善を検討すべきだ」プーチンは二国間経済フォーラムで語った。

課題は困難であることは認めたが、ドルを基本とする世界経済にまつわる現在の問題の渦中にあっては、必要なことだと語った。

温家宝中国首相は、二国間関係の強化は「戦略的」なものだと語った。

「ロシアと中国による相互投資は、既に20億ドルを越えており、これは非常に良い指標だ," 温首相は語った。

彼は、中国の田湾原子力発電所の増設や、モスクワの共同製薬センター開設を含む多数のプロジェクトの成功を讃えた。

国営の石油会社ロスネフチやアルミニウムのチャンピォン、ルスアルを含む多数のロシア大企業は、中国における投資プロジェクト開発の機会を求めていると温首相は語った。

中国首相は、ヘリコプター産業、機械工業、エネルギー部門、木材生産での二国間協力について語り、技術革新部門も、進展の兆しを示していると述べた。

「中国はロシアのWTO加盟に対する揺るぎない支持者だが、この件を政治問題化することにはきっぱり反対する」と温首相は語った。

ロシア首相は中国投資家にロシアの木材プロジェクトに参加するよう呼びかけた。

「ロシアの木材部門への国内および海外投資を歓迎する」とプーチンは語った。「わが国製品の最大の消費者の一つとして、中国は、そうした投資の源になり得る」

彼は、北京に対し、ロシアによる、ワイドボディーのIl-96旅客機における経験に基づく大型旅客機開発支援も申し出た。

記事原文のurl:en.rian.ru/russia/20081028/117991229.html

2008年10月19日 (日)

アメリカの覇権追求-「アルカイダの脅威」なるもの

ユスフ・ナザール

2008年10月13日、月曜

ザ・ニューズ(パキスタン)

アメリカ合州国で今受け入れられている認識は、パキスタン北西部の過激派が、パキスタン-アフガニスタン国境沿いに、アルカイダに対する安全な隠れ家を提供しており、アメリカの安全保障に対する最大の脅威は、この地域から来るというものだ。アメリカの高官も、ジャーナリストも、シンク・タンクの誰も、アラン・グリーンスパンが著書『波乱の時代』で書いている疑問を呈しておらず、答えてもいない。

「ワシントンにおいて、なぜ二度目の攻撃がないのだろう?という疑問ほど重要な疑問はありえない。もしもアルカイダの狙いが、ビン・ラディンが宣言したように、アメリカ経済を崩壊させることであれば、攻撃は続くはずだ。アメリカ社会はオープンで、国境は穴だらけで、武器や爆弾を探知する能力は脆弱だ。私はこの疑問を政府の最高レベルにいる多数の人々に尋ねたのだが、誰一人として説得力ある答えを持っていなかった。」

グリーンスパン氏は一般人ではない。彼は、単に連邦準備制度理事会の元理事長だっただけではない。彼は、ジョージ・ブッシュ、ディック・チェイニー、ドナルド・ラムズフェルドや、他のトップ指導者と長年の知り合いであり、ワシントンの重要人物の誰とでも自由に話すことができたのだ。彼が説得力のある答えを得られなかった理由は、[アメリカ]政府最高レベルの連中が答えを持ち合わせていなかったからだ。なぜだろう?

2007年12月21日、アメリカ国防長官ロバート・M・ゲーツは、復活したアルカイダ・テロリスト・ネットワートは、攻撃の中心をパキスタンに移したと語った。「アルカイダは今やその顔をパキスタンに向け、パキスタ政府とパキスタン国民を攻撃しているようだ」ゲーツは報道記者たちに語った。

ワシントン・ポストは、ペンタゴンのトップは、パキスタンにおけるこの集団の作戦の特徴や場所には具体的に触れなかったと書き、国防長官による評価を切り捨てた、アフガニスタン-パキスタン国境における対テロリスト作戦のペンタゴン専門家の発言を引用している。「ゲーツは、この政権が過去六年間やってきたのと同じように、盲信しているのです」。この人物はあの地域の戦士たちはアルカイダと無関係だとも語っている。この人物、仕事を失いたくないため、匿名を条件に語っている。

アルカイダがパキスタンの他の地域でも、本当の脅威かどうかも明確ではないと、国務長官の元南アジア担当次官補代理テレシタ・C・シャファーは語っている。「明らかに、パキスタンという国家に対する大きな脅威として、過激派の暴力が浮上しています」彼女は語っている。「それがアルカイダかそうでないかは知りません。」

2008年1月2日、それぞれ9/11委員会の委員長と副委員長をつとめた、トーマス・H・キーンとリー・H・ハミルトンが、ニューヨーク・タイムズで社説の反対側に掲載される論説記事を書き、抑留者尋問のビデオテープがあることを政権の誰も委員会に話さなかった隠ぺい工作に関し、アメリカ政府を非難している。「法律問題として、こうしたテープの存在を明かさなかったCIAの過ちを調査するのは、我々の責任ではない。それは他の人々の仕事だ。我々が知っているのは、政府幹部が、この国が直面した最大の悲劇の一つを調査すべく、議会と大統領が作った合法的に制定された組織に、その情報を知らせないと決定したということだ。我々はこれを妨害と呼んでいる。」これが二人の結論だ。

委員会自身、事実の全貌追求には熱心ではなかった。報告書の172ページで、究極的に誰が攻撃に資金をだしたかという問題は「実際上ほとんど重要ではない」と述べ、「今日に至るまで、アメリカ政府は、9/11攻撃に使われた資金の出所を割り出せていない。」と書いている。その通り。9/11委員会は、その報告書で、究極的にこの犯罪に関与した連中につながる、金の流れを追うことは重要ではないと結論づけているのだ。

9/11の黒幕とされるハリド・シェイク・ムハンマドを、逮捕から五年以上過ぎても、通常の民事の連邦裁判所で裁判することをアメリカ政府が拒否していることは周知の事実だ。

なぜアメリカ政府は、9/11攻撃につながるアルカイダの資金の流れを追求しようとしないのだろう? グアンタナモ湾におけるアルカイダ抑留者の何百時間もの尋問を撮影したビデオ・テープを、CIAは一体なぜ破壊したのだろう? なぜアメリカ議会の議員たちによる独自の調査を妨害しようとしたのだすう? なぜペンタゴンとCIAは、ハリドや他のアルカイダ・メンバーを通常の裁判所で裁こうとしないのだろう?

これらは決定的かつ極めて重要な疑問だ。アメリカがこうした極めて重要な疑問に答えられない以上、彼等を批判する人々が、アルカイダがパキスタンに安全な隠れ場を持っているという彼等の理論に疑念を持つのは、当然であり、道理にかなったことだ。

過去において、アメリカ諜報機関はサダム・フセインが大量破壊兵器を持っていると結論づけた。この嘘には、しっかり証拠文書が揃っているので、これ以上のコメントはいるまい。本当の動機は、イラクを征服し、その油田を支配することだった。

2007年10月、ブッシュ大統領は、核武装したイランは「第三次世界大戦」をひき起こしかねないと示唆し、もしもテヘラン政府が核開発計画を廃棄しない場合に、「深刻な結果」をディック・チェイニー副大統領は約束した。だが、アメリカの支配層とその諜報機関は、焦点をイラン以外の場所に移すことに決定した。2007年12月、アメリカの16の諜報機関全てによる見解の合意である国家情報評価が、テヘランは、核爆弾開発に向けて執拗に活動しているという2005年の自らの判断に反して、イランは2003年に核兵器計画を中断し、計画は凍結されたままだと結論を出した。

アメリカが、これまでのところ、9/11攻撃の責任が誰にあるのかをはっきりさせそこねていること、9/11以来、アメリカ本土にアルカイダの攻撃が無いという事実、イラク戦争の背後にある本当の動機、そして、イランの核開発計画にかかわる組織的な偽情報キャンペーンを考えれば、パキスタンアにおけるメリカ政策の本当の動機に疑問を抱くのは、極めて論理にかなったことだ。

サラ・ペイリンとのディベート中に、民主党副大統領候補ジョー・バイデンが行った有害な発言によって、この問題は、より重大かつ緊急な重要性を帯びることになった。「パキスタンの(核)ミサイルは、既にイスラエルを攻撃している可能性があった」とバイデンは大声で言ったのだ。しかし彼は一体何の話をしていたのだろう? パキスタンにはイスラエルを攻撃する能力はない。パキスタンはこれまでにイスラエルを脅迫したことはない。ワシントン・ポストのジャクソン・ディールは(10月3日)こう書いた。「バイデンの発言のかなりの部分は、誇張か歪曲か、さもなければ単なる嘘だ- 特に彼の専門領域とされている海外政策において。」

ロバート・フィスクは、イギリスのインデペンデント紙(10月4日)記事で、7,000のイスラム教神学校が建設され... そして、そこにビン・ラディンが暮らしており、具体的な(原文のまま)諜報情報さえあれば我々は彼を追跡するという、バイデン発言をあざけった。フィスクはこうとがめた。「7,000校? 一体この数字はどこから出てきたのだろう? そう、パキスタンには何千もの神学校があるが、全てが国境沿いにあるわけではない」。フィスクはアメリカの本当の狙いを警告している。「『パキスタン国内の世界に対する邪悪』に対する次の戦いに備えなければならない。」

アルカイダの脅威とされるものに対する、アメリカ・マスコミやシンク・タンクによるあらゆるプロパガンダにもかかわらず、現実は別の話を物語っている。2008年8月5日、ニューズ・インターナショナルは報じた。「ムシャラフ大統領と、カヤニ将軍と、ナディーム・タジISI(パキスタン統合情報局)長官が、アメリカ統合参謀本部議長マイケル・マレン海軍大将とCIA副長官スティーブン・R・カッペスとの、7月12日ラワルピンジでの個別会談中に、パキスタン国内におけるテロをアメリカが黙認していることの強力な証拠と状況証拠の概略を示した、と非の打ちどころのない当局筋が語った。」アメリカ軍の最高司令官とCIA幹部は、2008年5月24日に、バイトゥッラー・メフスードの正確な居場所を知らされた際に、CIAが操縦するプレデター無人偵察機とアメリカ軍が、なぜ即座に行動しなかったのかということも質問された。

バイトゥッラー・メフスードのいとこで、いわゆるタリバン-エ-パキスタンの元指導者アブドゥラー・メフスードは、アフガニスタンで、2001年12月アメリカ軍によって逮捕され、2004年3月まで拘留され、グアンタナモ湾収容所から出所し、ワジリスタンへの帰国を許されたことは記録に残っている。二人の中国人技術者を誘拐した後、ムシャラフが中国から強い圧力を受けた際に、パキスタンの治安部隊によって、殺害されるまで「過激派」を組織する上で、アブドゥラー・メフスードは重要な役割を演じていた。

結局、こうしたこと全てが、パキスタンにとって何を意味するのだろう? こうしたことの全てが、一体何につながるのだろう? パキスタンにおけるアメリカ合州国の現在の戦略的目標は何だろう? オタワ大学の教授で、カナダのセンター・フォー・リサーチ・オン・グローバリゼーション所長のミッシェル・チョスドフスキー教授は、以下の身も凍るような説明をしている。

「政治的な手詰まりは意図的なものだ。それは今展開中の、パキスタンという国家構造の崩壊と混乱を望む、アメリカ海外政策目標の一部だ。パキスタン軍と諜報機関による間接支配が、パキスタン国内におけるアメリカ軍駐の留拡大を含む、アメリカの干渉という、より直接的な形で置き換えられようとしているのだ。この軍事駐留の拡大は、更に、中東-中央アジアの地政学的状況と、中東戦争をさらに広域に拡張しようという、ワシントンが継続している計画によっても、決定されている。」

著者は経済学者であり、“The Gathering Storm in Pakistan: Political Economy of a Security State”(Royal Book Co.、2008)の著者。Email: ynazar@cyber.net.pk

ynazar@cyber.net.pk

記事原文のurl:www.thenews.com.pk/daily_detail.asp?id=140670

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オサマ・ビン・ラディンといい、アル・カイダといい、いつも、絶妙な時期に話題になるのが、何とも不思議。推理小説では、犯人を見つけ出す際に、「一体、それが誰の役にたつのか」を、まず考える。一般に、ある犯罪行為最も利益を受ける人物、集団が、犯人であることが多い。

オサマ・ビン・ラディンについては、デヴィッド・レイ・グリフィンの新著『お尋ね者オサマ・ビン・ラディン: 生死を問わず』に詳しく書かれている。下記はその書評の翻訳。

8年にもおよぶオサマ心理作戦

2008年10月18日 (土)

マケインの本当のペトレイアス原則

暗殺部隊の訓練法、革命の鎮圧方法、サンサルバドルからイラクに転用

Wikileaks、219ページにわたるアメリカ軍対ゲリラ作戦機密マニュアルを公開

準軍事組織を秘かに訓練し、報道機関を検閲し、労働組合を禁止し、テロリストを雇い、令状なしの捜索を行い、人身保護令状を停止し、ジュネーブ協定違反を隠し、国民にそれを支持させる方法

JULIAN ASSANGE (調査記事編集者)

2008年6月16日 改定10月8日

「CSDF概念の心理的有効性は、政府を抑制者とする反乱分子の戦略を反転することから始まる。反乱分子に、自分たちがまさに解放するはずである階層の人々を、攻撃し、殺害するという、極めて重要な限界を、越えるよう強いるのだ。」

    - Wikileaksが入手した、アメリカ特殊部隊原則

Wikileaksは、219ページの機密アメリカ軍対ゲリラ活動マニュアルを公開した。マニュアル「特殊部隊のための外国における国内防衛戦術の手法と手順」(1994、2004)は、批判的に表現すれば、「我々が学んだ、中南米における暗殺部隊運営と、腐敗した政府へのてこ入れの方法、それらを他の場所に適用する方法」だ。その内容は、中南米の歴史を明らかにするものであると同時に、イラクとアフガニスタンを含め、反抗勢力抑圧の上で、アメリカ特殊部隊が継続している役割を考えれば、現在歴史を作りつつあるものなのだ。

軍当局筋も本物であることを確認した漏洩したマニュアルは、外国における国内防衛(略語はFID)用の公式アメリカ特殊部隊の教義である。

FID作戦は、革命あるいはゲリラに直面している「友好的な」政府にてこ入れをするため計画される。支援対象の政府は、評判のわるいものでありがちなため、FID介入は、通常、秘密か準秘密行動である("顧問を使用する現実的な政策を立案するにあたり、司令官は、HN[ホスト・ネーション=受け入れ国]とアメリカ合州国の心理的な状況を慎重に判断すべきである。」)

マニュアルは、準軍事組織の訓練、広範囲の監視、検閲、報道管制や労働組合や政党に対する制限を、あからさまに唱道している。令状なしの捜索、告訴なしの拘留や(様々な条件のもとで)人身保護令状の停止をあからさまに唱道している。テロリストの雇用や、テロリストでない人々を、テロ行為を理由に告訴すること、なりすまし偽装作戦を遂行し、人権虐待をジャーナリストから隠すことを、あからさまに唱道している。そして、マニュアルは、こうしたものや、他の「国民および資源支配」手法を、一層好ましいものにすべく、口実や"心理作戦" (プロパガンダ)を活用することを繰り返し唱道している。

内容は、特に、長期にわたるアメリカ合州国のエルサルバドルへの関与にかかわる情報に基づいている。

2005年、多数の信頼できるマスコミ記事が、ペンタゴンがイラクのための、"サルバドール・オプション"について、熱心に議論していることを示唆していた。[1] ニューヨーク・タイムズによると以下の通りだ。

    今日のイラクのひな型は、比較されることが多いベトナムではなく、アメリカ合州国が支援する右翼政府が、1980年に始まる12年間の戦争で、左翼反抗分子と戦ったエルサルバドルだ。そのコストは、高いものだった。人口わずか600万人の国で、70,000人以上の人々、それも多くは民間人が殺害された。殺害と拷問の大半は、軍と、軍傘下の右翼暗殺部隊によって行われた。2001年のアムネスティー・インターナショナルの報告書によると、軍と、軍に関連する集団が行った違反行為には「裁判外の処刑、他の違法の殺人、失踪や拷問が含まれ. . . .村ごと軍隊の標的とされ、村の住民たちは虐殺された。」反共産主義者の軍隊を支援するというレーガン大統領政策の一部として、アメリカ合州国から何億ドルもの援助がサルバドール軍に注ぎ込まれ、数年間ジム・スティールが率いた、55人の特殊部隊顧問チームが、重大な人権虐待で非難されている前線の大隊を訓練した。

同じ記事は、ジェームズ・スティールや、他の多数の元中米特殊部隊"軍事顧問"が、今やイラクで高官に任命されていると書いている。

1993年、12年間の内戦中に起きた22,000件の残虐行為を検証した国連エルサルバドル事実究明委員会は、虐待の85パーセントは、アメリカが支援するエルサルバドル軍と、準軍事暗殺部隊によるものだとした。

駐エルサルバドル・アメリカ大使、ロバート・E・ホワイト(現在は国際政策センター理事長)情報公開法のもとで入手できた国務省文書の中で、1980年という早い時点に語っていることは、読む価値がある:

    この政府の存在に対する、主要かつ喫緊の脅威は、右翼の暴力である。サンサルバドル市内において、雇われた極右の殺し屋が、その中には、十分な訓練を受けたキューバ人やニカラグア人テロリストもいたのだが、穏健な左翼指導者たちを殺害し、政府の建物を爆破した。地方では、治安部隊の分子が、田舎の人々を拷問、殺害し、家々を銃撃し、収穫を焼却した。毎日少なくとも200人の避難民が地方から首都にやってくる。このテロ・キャンペーンが、まさにソモサの国家警備隊が、ニカラグアでしたように、農村部を過激化に追いやっている。不幸にして、軍と治安部隊の命令系統は、こうした活動を許容するか、奨励している。こうした軍高官は、ゲリラを殲滅しているのだと信じるか、信じているふりをしている。[2]

抜き出した一部を以下に示す。マニュアルは219ページにもわたるものであり、重要な内容に満ちていることに留意願いたい。引用は、あくまでも、典型的なものと見なすべきである。選択を容易にすべく、強調をつけた。マニュアル全文は、US Special Forces counterinsurgency Manual FM 31-20-3で、読むことができる。

記事原文のurl:wikileaks.org/wiki/How_to_crush_insurgencies_from_San_Salvador_to_Baghdad

原文には、刺激的な犠牲者写真が二枚あるので、ご注意を。

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以下、余談。

新刊The War Withinで、有名(提灯持ち)記者ボブ・ウッドワード、イラクでのゲリラ活動が大幅に減少したのは「増派」のおかげではないと、他要因を説明している。Why Did Violence Plummet? It Wasn't Just the Surge. 詳細には触れられないハイテク装置で、相手を探知し、追跡し、殲滅できるようになったことも大きいと。まさか。そんな魔法のような方法より、このサルバドル・オプション工作の応用こそが主原因ではあるまいか。ハイテク戦略で簡単にゲリラを潰せるのなら、なぜ、アフガニスタンや、パキスタン辺境で、同じことができないのだろう。あちらはまだ部族社会で、宗派を利用した対テロ壊滅作戦を展開できるほど、宗派的統合がないからだろうに。

ところで、今日の衆院テロ防止特別委員会討論、民主党長島議員と麻生首相の質疑応答、麻生首相が正直に?自民党の人かと思うと答えたほど。(日本軍)派遣必然という提案、ある程度予想はしていたが、あきれた。「自衛隊艦艇による海賊対策」案を持ち出したのだ。他国船籍の護衛を含む新法整備(憲法破壊)の必要性をいいだす。ひどい茶番政党、茶番議員。自民党民主支部議員。政権交代など呪文にすぎない。実体は、派閥内の政権たらい回し。正確には、アメリカ傀儡大政党間たらい回し。たらい回しに失敗すれば大連立をするだろう。二大政党などというマスゴミの虚構にだまされてはならない。実体は傀儡二大政党。

(とはいえ、政権交代を待望するブロガーの方々の数! 小泉選挙を思い出せば、結局は大半がだまされるのは確実だろう。いや、騙されているのではなく確信犯か? 少なくとも、友人の数人はそうだ。)

森田実氏のweb記事に、気味の悪い情報が書かれている。10/14の記事末尾。

引用開始

10月13日、日米両国で生活している友人に会ったところ、「日本の自衛隊は間もなくアフガニスタンへ出動する。アフガニスタンへの自衛隊の派遣については自民党と民主党は考えが一致しているとアメリカ政府はみている」とのことだった。

引用終わり。

異議を言う隊員、「はなむけの訓練」をうけるのだろうか。やがて異議を言う国民もはなむけの牢獄?

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関連記事翻訳:

アメリカの対イラク戦争-文明の破壊

ボブ・ウッドワード、イラクでのゲリラ活動が大幅に減少したのは「増派」のおかげではないと、他要因を説明している。

と、上に書いたが、この記事こそが、その戦慄的な作戦内容を、詳しく説明している。

2008年10月14日 (火)

ナオミ・クライン:「新自由主義に対する、ウォール街の危機」は「共産主義に対する、ベルリンの壁の崩壊」に匹敵

Democracy.now

2008年10月6日

ナオミ・クラインが、ミルトン・フリードマン研究所と言う名の経済研究所創設に、反対する教職員グループに招かれ、シカゴ大学で行った講演筆記録(冒頭部分のみ翻訳)。

全文(英語)は、Democracy.nowをどうぞ。日本版Democracy.nowに、皆様の浄財がもっと集まれば、日本語翻訳も更に促進されるでしょう。

   2002年、ミルトン・フリードマンが90歳になった時、ブッシュのホワイト・ハウスは、彼を讃えるため、思想的遺産を讃えるため、彼の誕生パーティを催し、ジョージ・ブッシュを含む誰もがスピーチをしたのだが、ドナルド・ラムズフェルドによる実に素晴らしいスピーチがあった。それを私のウエブに置いてある。このラムズフェルドのスピーチの中で、私のお気に入りの文句はこうだ。彼は言った。「ミルトンは、思想は結果をともなうという真実の権化だ。」

      そこで、何よりも私がここで主張したいことは、ウオール街やメイン・ストリートや、ワシントンで、私たちが今目にしている経済的な混沌は、もちろん多くの原因から起きているのだが、その中には、ミルトン・フリードマンや、多くの彼の学派の同僚や学生たちの思想があるということだ。思想は結果をともなうのだ。

      それだけではなく、我々が目にしている「フリードマン理論に対する、ウオール街の崩壊」は、「独裁主義的な共産主義に対する、ベルリンの壁の崩壊」に相当するものに違いないと私は確信している。イデオロギーに対する告発だ。なぜなら、レーガン以来、我々が暮らしてきた世界は、もちろん、1929年の株式市場崩壊以後、大いに普及した思想である、強欲の有害な影響から国民や消費者を保護する調整役としての政府、という考え方を放棄し、強欲の力を解放する政策だったので、単に、腐敗や、強欲として、清算するだけでは済まない。しかし、私たちが暮らしてきた世界なるものは、実際には、解放運動、実際、現代で最も成功した解放運動、資本が集積しようということに対するあらゆる制限から、資本を解放するという、資本による運動だった。

      だから、このイデオロギーが崩壊しつつある際、私は同意しかねるのだ。シカゴ大学の教科書で学ぶ術語だけではない、もう大変な大成功だったと、私は本気で信じている。そのプロジェクトが、実際に、世界の発展と貧困の根絶だったとは思わない。これは、裕福な人々が、貧しい人々に対してしかけた階級戦争であり、裕福な人々が勝利したのだと私は考えている。そして、貧しい人々が反撃しているのだと思っている。これはイデオロギーへの告発に違いない。思想は結果をともなうのだ。

      様々な理由で、様々な分野で、人々はミルトン・フリードマンにすこぶる忠実だ。ところで、ミルトン・フリードマンには、儲かる思想を考えつく才覚があったと、私はひねくれて、言ったことがある。彼には才覚があったのだ。彼の思想は、とてつもなく儲かるものだった。そして、彼は報われた。彼の仕事は報われた。彼が個人的に強欲だと言っているわけではない。彼の仕事は、大学で、シンクタンクで支持され、FedExとペプシがスポンサーになった「選択の自由」という題名の10回シリーズのドキュメンタリー作品も制作された。彼の思想は、企業にとって有用だったので、企業世界は、ミルトン・フリードマンに好意的だった。

      しかし、彼はまた、あきらかに素晴らしく学生を鼓舞する教師で、しかもあらゆる偉大な教師がそうであるように、彼は自分の学生たちを、その教材に惚れ込ませる才能を持っていた。だが、彼は、多数のイデオローグが、多くの頑強なイデオローグが持っている、そして私はここで「原理主義者」が、という言葉さえ使ってしまう、才能を持っていた。完璧な想像上のシステムつまり、教室で、地下の仕事場で、全ての数値が良い結果になりさえすれば、完璧で、ユートピアと思えるようなシステムに、ぞっこんにさせてしまう能力だ。そして彼は、もちろん、優れた数学者で、それがこれを益々魅惑的にし、これらのモデルを、この、完璧で優雅で、 あらゆるものを包含するシステム、完璧なユートピア市場という夢を一層魅力的にした。

      さて、アーノルド・ハーバーガーらのような、フリードマン派のシカゴ大学経済学者たちの著作に何度も何度も繰り返し現れることの一つは、自然への訴え、自然状態への訴えであり、経済学は、政治科学や、社会科学ではなく、物理学や化学と比肩しうる自然科学だという思想だ。そこで、シカゴ学派の伝統を見てみると、それは単なる、民営化、規制撤廃、自由貿易、政府支出の削減等といった類の一連の政治的、経済的目標ではない。経済学の分野を、政治や、心理学などと対話する雑種の学問から、変貌させて、議論の余地のない自然科学へと変えることであり、それこそが、なぜあなた方フリードマン派の人々が、決してジャーナリストを相手にしない理由だろう、違っているだろうか? なぜなら、そこは、ご承知の通り、面倒で、不完全な実社会だからだ。それは自然の法則に訴えるお歴々には、ふさわしくないものなのだ。

      ところで、1950年代と60年代、この学派のこうした思想は、まだほとんど理論の領域にあった。これらは、学問上の思想であり、混合経済が基本である、実社会で本当に試されたわけではなく、それにすっかり惚れ込むことは容易だった。

      さて、私はジャーナリストだということを認めよう。私は調査報道ジャーナリストで、調査者であることを自認しており、ここで理論について論じようというわけではない。私がここで論じたいのは、ミルトン・フリードマンの思想が実践されたら、面倒な実社会で何が起きるかだ、つまり、自由に何が起きるか、デモクラシーに何がおきるか、政府の規模に何が起きるか、社会構造に何がおきるか、政治家たちと、大企業の大物たちとの関係に何がおきるかだ。そこには一定の傾向があるように思えるから。

      この会場におられるフリードマン主義者は、必ずや、私の方法に反対されるだろうし、私はそれを期待している。私が、ピノチェット支配下のチリ、エリツィンとシカゴ・ボーイズと呼ばれたミルトン・フリードマンの弟子たちによる支配下のロシア、鄧小平支配下の中国、あるいはジョージ・W・ブッシュ支配下のアメリカ、またはポール・ブレマー支配下のイラクをあげると、彼等は言うのだ。これらは全て、ミルトン・フリードマンの理論の歪曲だった、これらの一つたりとも対象とは見なせないと。政府の抑制や監視や拡大した規模や、システムへの介入のことを言及すると、それは実際は、地下の作業場では、本領を発揮していた、優雅で完全に均衡した自由市場ではなく、縁故資本主義や協調組合主義に、ずっと近いとのたまう。ミルトン・フリードマンは政府の介入を嫌悪していたとか、彼は人権のために立ち上がったとか、彼はあらゆる戦争に反対していたと、私たちは聞かされている。そして、こうした主張のいくつかは、その全てではないが、本当だろう。

      しかし、肝心なことがある。思想は結果をともなうのだ。安全な学究的世界を出て、政策的処方箋を実際に書き始めればだ。それがミルトン・フリードマンのもう一つの側面で、彼は単なる学者ではなかった。彼は人気のある作家だった。彼は世界の指導者達と会っていた。中国、チリ、至るところで、アメリカ合州国でも。彼の回想録は「世界紳士録」も同然だ。だから、安全圏を離れて、政策的処方箋を発行し始め、国家首脳に助言を始めたら、自分の思想が、世界にどのように影響を与えるか考えているだけで判断されるという贅沢は、もはや許されなくなる。たとえ現実が、そのユートピア理論の全てに矛盾しようとも、理論が世界に実際にどのように影響を与えるかに、取り組まなければならなくなるのだ。そこで、フリードマンの偉大な知的天敵、ジョン・ケネス・ガルブレイスの言葉を引用すれば、「ミルトン・フリードマンの不幸は、彼の政策が実際に試みられたことにある。」

以下略

記事原文のurl:www.democracynow.org/2008/10/6/naomi_klein

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ポール・クルーグマンが、今年のノーベル経済学賞を受賞した。

同じノーベル賞受賞者フリードマン"市場原理主義"経済学の終焉時にぴったりの出来事。

本山美彦教授のブログ、クルーグマンのフリードマン批判をどうぞ。

本山美彦教授の「金融権力」―グローバル経済とリスク・ビジネス 岩波新書 新赤版1123もどうぞ。素晴らしい本です。目次のごく一部を。

第四章 新金融時代の設計者たち─ミルトン・フリードマンを中心に

4. クルーグマンのフリードマン批判

5. 「ノーベル経済学賞」の装われた中立性

bk1の本書書評「サブプライム問題によせて」をご覧ください。

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The Shock Dorctineについては、下記森田研究所のwebに、ごく簡潔な紹介がある。

森田実の言わねばならぬ【616】平和・自立・調和の日本をつくるために[611]
【話題の本紹介】
2008/9/6
NAOMI KLEIN,“THE SHOCK DOCTRINE ― THE RISE OF DISASTER CAPITALISM”(ナオミ・クライン著『ザ・ショック・ドクトリン――災害資本主義の勃興』)〈1〉――フリードマンに対する徹底批判の書

森田実の言わねばならぬ【620】平和・自立・調和の日本をつくるために[615]
【続・話題の本紹介】
2008/9/7

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2008年10月12日 (日)

NATOの拡張バブルは破裂するか?

サラ・フランダース

2008年9月24日

Workers World

自己の存在を主張し、衰えつつあるアメリカの世界支配を逆転しようとする、アメリカ帝国主義のあらゆる努力は、アメリカの弱体化した立場の確証だ。それぞれの問題や課題を解決するのに、ワシントンは、ますます、経済制裁の脅威、および/または軍事攻撃に、依存するようになっている。だが、ブッシュ政権が、それぞれの新たな侵略に、帝国主義同盟諸国を結集させることは、益々困難になっている。アメリカの傀儡諸国や属国中にすら、今やアメリカの唱導に距離をおこうとしている国々がある。

アメリカと競合する全ての主要資本主義諸国は、なによりもまず自国の経済的利益が優先だ。彼等の認識は、アメリカが競争力ある経済的地位を失い、アメリカ金融機関が危機に瀕しており、資本主義制度全体が弱まりつつあるということだ。手を広げ過ぎたアメリカ軍機構は、壊滅的な占領の泥沼にはまり、長期的な抵抗運動に直面している。

ディック・チェイニー副大統領が、9月早々、グルジア、ウクライナとアゼルバイジャンを歴訪していた間ほど、アメリカの立場があからさまになったことはない。グルジアによる8月7日の南オセチア侵略とロシアの反撃後、ロシアに経済制裁を課するようにという、アメリカの要求を、NATO加盟諸国が避けた際に、それは確認された。NATO加盟諸国の帝国主義者ドイツ、フランスおよびイタリアは、グルジアとウクライナを、アメリカが指揮するNATO同盟に加盟させろというアメリカの圧力を、丁重に保留にした。

ヨーロッパの帝国主義諸国は、自らの産業にロシアからの石油と天然ガスを供給する必要がある。それに、彼等は、アメリカの崩壊しつつある立場を支援したいというより、ロシアへの自らの企業投資を守りたいのだ。

軍国主義-唯一の選択肢

ロシアに対する軍事的脅威を徐々に増強し、ロシア国境にある、この戦略的地域を支配するというアメリカの決意を示すというワシントンの尽力の一環として、チェイニーはグルジア、ウクライナとアゼルバイジャンを歴訪した。彼の訪問時、巡行ミサイルを含む戦略兵器を装備した18隻のNATO戦艦が、グルジアとロシア沖の黒海に出現した。アメリカ海軍第六艦隊の旗艦マウント・ホイットニー(揚陸指揮艦)が、9月6日グルジア、黒海の、ロシア軍事基地から6マイル離れた港、ポチに着いた。

チェイニーが訪問している頃合いに、ジョージ・ブッシュ大統領は、対グルジア新規援助として10億ドルを発表し、これは多年度の約束だと語っている。アメリカが支配する国際通貨基金も、グルジアへの緊急援助として、更に7億5千万ドル用意している。更に何十億ドルもの軍事援助が計画されている。

黒海におけるNATOの攻撃的な姿勢と、同時に見られるのが、アメリカの同盟国パキスタンにおけるアメリカ/NATOの武力侵略と爆撃の拡大だ。このパキスタンの主権に対する侮辱は、既にenflamed反米および反NATO感情。9月16日の声明で、パキスタン首相ユスフ・ラザ・ギラニは、アメリカ侵略の即時停止を要求し、「わが国の主権と領土的一体性は、いかなる犠牲を払っても守るつもりだ。」と加えた。

主としてアフガニスタンの子供たちや民間人を90人以上を殺害した、アフガニスタンの村へのNATOの爆撃を、アフガニスタンの傀儡政権すら非難せざるをえなくなっている。

五年以上すぎても、イラクにおけるアメリカ占領軍は、未だに、地位を確立することも、圧倒的に占領を拒否してきた国民に、飲料水や電気のような最も基本的なサービスさえ提供することも出来ていない。

こうしたあらゆる事のさなか、イランに対する軍事攻撃の可能性は減じていないと、アメリカが、脅し、リークした。アメリカ海軍の半分はイランをすぐ攻撃できる距離にある。

同時にアメリカは、両国民の圧倒的な反対にもかかわらず、とりとめないエスカレーションを推進してきた。ポーランドの迎撃ミサイル基地、チェコ共和国内のレーダー基地設置計画だ。

アメリカ軍の脅威のエスカレーションは、西欧帝国主義者同盟の事業利益だけを憂慮させたわけではない。ロシアに出現しつつある資本家階級との鋭い対立をも、もたらした。

この集団は、これまで、あたかも自分たちが、巨大な、かつては社会的に所有されていたソ連産業を、長期的に搾取する、アメリカ帝国主義のパートナーであり続けるかのように振る舞ってきた。彼等はソ連邦の解体に、全面的に迎合していた。そして彼等は、残念なことに、帝国主義の海賊たちは約束を守らないことに気がついたのだ。

1990年、ベーカー国務長官が、NATOはその支配権を東方には拡張しないという確約を与えた後で、ソ連の指導者ミハイル・ゴルバチョフが、併合した資本主義ドイツは、NATOに加盟しても良いと、驚くべき降伏をしたのだと、多くの歴史研究が主張している。ドイツのハンス・ディートリッヒ・ゲンシャー外務大臣、フランスのフランソワ・ミッテランも、イギリスのジョン・メージャーも同様な約束をしていた。

アメリカ帝国主義は、究極的に資本主義国としてライバルになるような、資本主義パートナーは許容しない。政策文書にはっきりと述べられている、1990年代中期のワシントンの政策は、社会主義的な計画と所有が再登場することを防ぎ、新たなライバルとなるロシア資本主義勢力や、ライバルとなるヨーロッパでの軍事ブロックが確立してしまうのをしっかり防ぐために、NATOをアメリカが指揮する軍事同盟へと転換させることだった。アメリカ軍と企業による地域全体の支配が目標だった。

NATOの爆撃、1994年以来のユーゴスラビアの解体と占領が、アメリカが支配する軍事同盟としてのNATOの急速な拡張の先例となった。

ロシアの新たな資本主義階級は、東欧の全諸国や、ソ連邦旧共和諸国の多くが、反ロシア軍事基地として利用される手先へと変えられさまを見つめてきた。今、ロシア首相プーチンが、ソ連時代以来、すっかり弱体化した、広大な、包囲された国をめぐる主権を、遅まきながら、いささか主張しようとし始めたのだ。

押し戻されたアメリカの政策

"人道支援"物資をグルジアに送るのだとされる黒海でのアメリカ戦艦の役割を、プーチンが非難しても、何ら驚くべきものではない。しかし、NATOの1999年のユーゴスラビアに対する爆撃キャンペーンを「人道的戦争」と呼んだフランスの外務大臣ベルナール・クシュネルさえもが、現在のアメリカの戦術に疑念を呈し、「人道的支援を送るのに戦艦を使うことは、ロシアとの緊張を燃え上がらせかねない。」と、辛辣に語った。

クシュネルの発言は、この重要な同盟内部の、この同盟を破綻させかねない、あららゆる緊張、亀裂や弱さを表している。クシュネルは、危機は「政治的手法によってのみによって解決するのであり、戦艦によってではない。」とも発言した。チェイニーのグルジア、ウクライナとアゼルバイジャン歴訪の政治的価値にも彼は疑念を呈した。(ブルームバーグ・ニューズ、9月6日)

カスピ海の石油資源豊富な国家で、かつてはソ連の共和国の一つだったアゼルバイジャンへのチェイニーの訪問は、大失敗だった。アメリカは、40億ドルかかる、延長1,000マイル、アゼルバイジャンの首都バクーから、グルジアの首都トビリシを経由し、トルコの港ジェイハンに至る一日百万バレルの輸送能力をもつ石油パイプライン建設に資金をだしていた。

バクー-トビリシ-ジェイハン、あるいはBTCラインと呼ばれる、この巨大かつ高価な建設プロジェクトは、クリントン政権時代に始まったアメリカの取り組みである。西欧市場向けの石油を、ロシア経由をせずに搬出する経路を作ることがその大目的だった。同じ理由から、何十億ドルもの資金がバクーから、グルジアを経由してトルコへとつながるナブッコ・ガス・パイプラインにも使われた。

「西側は、エネルギー冷戦で、どのように敗北しているか」http://www.timesonline.co.uk/tol/comment/columnists/guest_contributors/article4698316.eceと題する9月8日のタイムズ記事によると、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領は、チェイニーを公然と鼻であしらい、チェイニーと会った直後に、ロシアのメドベージェフ大統領に電話をかけ、ガスをナブッコ・ガス・パイプラインに供給する可能性を除外した。「不機嫌なチェイニーは、とうやら公式晩餐会を欠席した模様だ。」

そして、9月16日には、モスクワに対して団結させておこうというワシントンの尽力にもかかわらず、ウクライナ政権の二つの親米党派が分裂し、政権が崩壊した。これはこの地域全体のほぼ二十年間にわたるアメリカ企業や政治的支配の大きな方向転換だ。

アメリカ傀儡の崩壊

黒海におけるNATO艦船の危険なエスカレーション、NATO加盟国の更なる拡大、ロシアに対する経済制裁に、他の西欧のNATO帝国主義諸国を加わらせようというたくらみ、チェイニーの示威的な歴訪と支援金の劇的な増大は、自らの立場を補強するための全アメリカ帝国主義者の死に物狂いの尽力だ。だがこれらの対策も、グルジアという属国におけるアメリカの大きな挫折を覆すことはできない。

グルジア軍は、アメリカとイスラエルによる軍事訓練を五年間受け、何百万ドルものペンタゴンのハイテク器機をもらい、NATO加盟に対する、アメリカによる政治的支援と激励を得てきた。何千ものアメリカ企業が財政支援する非政府組織が大半の国家機構を運営して、グルジアをしっかりアメリカの軌道上に抑え込んできた。

そしてグルジア大統領サアカシュヴィリは、ちっぽけな南オセチア自治区への破壊的攻撃を8月7日に開始し、首都ツヒンバリと、周辺地域を爆撃し、多くの南オセチア人を殺害した。

その日のうちのロシアの反撃に、グルジア軍は全くの混乱状態で崩壊した。将校たちは持ち場を放棄し、救急車をハイジャックしてトビリシの首都へと逃げ帰った。各部隊間の通信もできなかった。兵卒たちは何トンもの真新しいアメリカの兵器を路上に放棄し、やはり逃走した。

9月3日のニューヨーク・タイムズ記事はこう説明している。「グルジア軍の欠陥は深刻で、装備のアップグレードだけでは、到底改めがたい。」記事は、それでも、更に「新たな旅団の訓練と装備、既存軍隊の再装備と最新防空網の設置には、80億ドルから90億ドルもかかりそう」で、それも議論中であると書いている。

アメリカにとって唯一の解決策は更なる戦争だ

アメリカの企業支配者階級は、自分たちの立場を救い出す方策には、戦争以外の選択肢は無いと考えている。これは、共和党と民主党両方が、NATOの更なる拡大、イラクとアフガニスタンの兵員、そして世界中の米軍基地に対する、継続的な支持と並んで、アメリカの対グルジア支援を支持していることに反映されている。

アメリカが、政治的、経済的、軍事的挫折を味わっているとはいえ、戦争の恐れの高まりを常にもたらしてきた矛盾は、軍国主義というものは、何千社もの契約業者、下請け契約業者と並んで、ボーイング、ロッキード・マーチン、マクドナルド・ダグラスやGEといった主要なアメリカ企業、つまり軍需企業への果てしない助成であることだ。カフカスにおける戦争は「軍需関連株にとって、鐘を鳴らして祝うべきものだ。」(ウオール・ストリート・ジャーナル、8月16日)

新たな戦争や、新たな武器の出荷のための口実は、こうした死の商人たちにとって、母乳のようなものだ。

アメリカ軍予算は、既にアメリカ以外の国々の予算をあわせたものより大きく、しかも増大しつつある。今日のアメリカ帝国主義には、世界中に起きつつある危機に対して、軍国主義、戦争と戦争の恐れ以外に、解決策はない。これは資本主義制度全体を、一層危うく、一層、絶望的にするものだ。

労働者階級運動と進歩的、反戦活動家たちが、単にアメリカ帝国主義の個別の戦争にだけ反対するのではないことが肝要だ。今や、全てのアメリカの戦争に反対し、NATOの廃絶を要求することが課題なのだ。

Workers World, 55 W. 17 St., NY, NY 10011

Email: ww@workers.org

記事原文のurl:www.workers.org/2008/world/nato_1002/

2008年9月14日 (日)

ロシア、ヨーロッパとアメリカ: 基本的地政学

F. William Engdahl

Global Research

2008年9月4日

グルジアが瀕している危機や、より大きなカフカス危機を巡って、一層大きな戦略的全体像の細部が浮かび上がり、モスクワがスターリンの国境と1948年の冷戦に、押し戻そうと決心しているわけではないことが、明らかになりつつある。かつてプーチンが、今メドベージェフが開始したことは、1990年の冷戦終結以来、ワシントンのタカ派が率いてきた大いに危険なNATOの拡張の危険を除去するプロセスなのだ。

四月のNATOサミットにおける、ドイツやフランスを含むヨーロッパのNATO加盟国10ヶ国以上による予想もしないNATO加盟拒否まで、ことがワシントンの計画通りに進んでいればグルジアは、今頃ウクライナとともにNATO加盟承認過程にあったはずだ。そうなっていればロシアの軍事的、経済的全面包囲が始まっていただろう。

8月8日の夜に、誰が南オセチアで最初の一撃を発射したのかは争点ではない。ロシアは、そうした射撃に準備ができていたのだ。事件を理解するには、1945年以来のアメリカ、あるいは英米の戦略の根底にある地政学的な基本原理に立ち返る必要がある。ロシアはグルジアの攻撃に反撃して、アメリカ拡張主義の基本原理に挑戦したのだ。

地政学の基本的公理

1945年以降のアメリカの基本戦略を設計したのは、イギリス人のハルフォード・マッキンダー卿であることを知っている人々はほとんどいない。画期的な1904年の論文、Geographical Pivot of History(歴史の地政学的中心)以来、大英帝国覇権の大戦略家だったマッキンダーは、アメリカ合州国の主導的海外交政策雑誌フォーリン・アフェアーズへの寄稿原稿の中で、アメリカ合州国がどうすれば、第二次大戦後の世界を支配できるかを明らかにした。

死の数年前、戦後世界で、アメリカ合州国が大英帝国の後を継ぐことが明らかだった頃にに書かれた1943年7月のフォーリン・アフェアーズ論文で、マッキンダーは、「ハートランド」と呼んだものを支配する、アメリカ世界戦略の死活的な重要性の概要を描いた。彼はハートランドを、北部の内陸ユーラシア、基本的には、ロシア-ウクライナ-ベラルーシ、つまり当時のソ連邦、として定義していた。マッキンダーにとって、ハートランドの戦略的重要性は、世界で最も広大な低地の平野と、航海可能な大河と広大な草原地帯というその特別な地理にある。

マッキンダーは、1943年のロシアの戦略的な重要性を、1914-18年のフランスのそれに例えた。「ロシアは、本質的にフランスと同じパターンを繰り返すが、北東方向ではなく、西方向に開かれた辺境地帯を有する、より大規模なものだ。今回の戦争において、ロシア軍は、その開かれた辺境地帯を横断して、整列した。その背後には、ハートランドの広大な平原があり、それを縦深防御と戦略的退却に使うことができる。マッキンダーはアメリカ人の政治論読者に指摘していた。「…もしもソ連が、この大戦後、ドイツに対する勝者として登場すれば、ソ連は世界最大のランド・パワー…戦略的に最強防衛陣地の大国となるに違いない。ハートランドは地上最強の自然要塞なのだ。」[1]

マッキンダーが、このほとんど知られていないエッセイで次々に示唆しようとしているのは、西ヨーロッパ、何よりもドイツの工業による英米の覇権に対する挑戦は、東側に位置する敵対的ハートランドソ連邦の力と、大西洋側の軍事強国アメリカによってこそ、一番うまく封じ込めることができるだろうということだ。ある意味で、ソ連邦の力が依然ワシントンに友好的なものであるのか、あるいは冷戦の敵であるのかは問題ではないのだ。いずれにせよその効果で、西ヨーロッパを封じ込め、1945年以後もアメリカの勢力範囲とすることができるのだ。

1945年における、アメリカの対モスクワ戦争計画

拙書、Full Spectrum Dominance: Totalitarian Democracy in the New World Orderで詳しく述べているが、17年ほど前のワルシャワ条約解体の余波中のアメリカ軍の政策を扱うなかで、アメリカ大統領ハリー・トルーマンとチャーチルの二人が、ドイツが降伏した瞬間に、ハートランドに対して向けようとした即座の戦争について検討した。[2]

チャーチルの地政学的計画に対するアメリカの拒否によって、冷戦の始まりは三年引き延ばされた。多数の方にとって理解しがたいことは、冷戦は、実は、敵対的なロシアと、朝鮮戦争以後、アジアで敵対的となった中国を利用した、アメリカによる戦後世界秩序を支配するための地政学的戦略で、NATOと、様々なアジアにおける安保条約とによるアメリカ合州国の軍事防衛が、大戦後の生活の基本的な事実だ。

1990年代初期のソ連崩壊で、ワシントンの為政者は、突如として、大変な戦略的ジレンマに直面することとなった。自分たちの「かたきやく」ソ連の熊が消滅してしまったのだ。中国は経済上のパートナーだった。NATOが双方の側における注意深い軍備縮小の期間を越えて存続する必要性は皆無だった。

ロシアという「かたきやく」の欠如は、アメリカのバラク・オバマの顧問ズビグニュー・ブレジンスキーのような戦略家にとって、アメリカによる単独超大国支配の継続に対する戦略的な脅威だった。彼の良き指導者マッキンダーと同じフォーリン・アフェアーズ誌に掲載された1997年の彼のエッセイで、ブレジンスキーは、ヘンリー・キッシンジャー同様、アメリカ外交政策を構築するために、マッキンダーの地政学的な考え方を、暗黙のうちに、さらには明示的にさえ活用し、冷戦後のアメリカ外交政策の目標を略述した。

アメリカが、唯一のグローバル超大国として出現したために、ユーラシアに対する統合された、包括的戦略がさせられないものになっている。

ユーラシアは、世界の大半の、政治的に自信に満ちてダイナミックな国々のふるさとだ。歴史上、世界的大国としての覇権を狙った国々は、全てユーラシアから発していた。世界で最も人口の多い、地域覇権を熱望する国家、中国とインドも、ユーラシアにある、アメリカの卓越に対する政治的あるいは経済的潜在的挑戦者だ…ユーラシアは世界人口の75パーセント、GNPの60パーセント、そしてエネルギー資源の75パーセントを占めている。全体として、ユーラシアの潜在的な力は、アメリカすら顔色をなからしめるものだ。

ユーラシアは世界の中軸をなす超大陸だ。ユーラシアを支配する国は、経済的に世界で最も生産的な三つの地域のうちの二つ、西ヨーロッパと東アジアに対し、決定的な影響を行使できる。地図を一瞥すれば、ユーラシアで優勢な国は、ほぼ自動的に中東とアフリカを支配するだろうことがわかる… ユーラシアの広大な土地上における、勢力の分布にともなって起きることが、アメリカの世界覇権と、歴史的資産にとって、決定的な重要性を持つことになる。

… 差し当たって、アメリカ合州国は、ユーラシアの地図上で一般的な地政学的多元性を強化し、永続させるべきだ。この戦略は、政治的駆け引きと、外交的操作に重点をおくもので、いかなる単一の国家が、覇権を握ろうとするわずかな可能性はいうまでもなく、アメリカの卓越に挑戦しそうな敵対的同盟の出現を防止し、…[3]

マッキンダーとブッシュ・ドクトリン

手短に言いなおせば、アメリカ外交政策は、キッシンジャーが指導したジョージ H.W. ブッシュの時代も、あるいはクリントン、あるいはジョージ・W・ブッシュの時代も、ブレジンスキーの発言が示唆している、マッキンダーの基本方針に沿っていた。つまり、分割して統治せよという勢力均衡政策だ。ユーラシアのいかなる「ライバル国家」あるいは勢力集団が、アメリカ単独の超大国支配に挑戦することを防止することが、9月11日の一年後、2002年9月に公開されたアメリカ合州国の公式国家安全保障戦略に体系化されている。[4]

ブッシュ・ドクトリン政策は、アメリカ合州国の安全保障にとって脅威となる外国政権を、たとえその脅威が差し迫ったものでなくとも、退陣させるために、2003年のイラク攻撃のような先制攻撃戦争を、始めて正当化するまでに至っている。このドクトリンは、文明世界の多くの国において、アメリカの外交政策の正統性を徹底的に終焉させた。

2002年以来、ワシントンは、ひそかな体制転覆計画をしゃにむに推進し続けてきた。最も典型的なのが、2003-2004年グルジアとウクライナにおいて、親NATO政権への転換をこっそり仕組んだことだ。ワシントンは、ジェームズ・ベーカーIIIが、ソ連大統領ミハイル・ゴルバチョフと会談した際に約束した合意、つまり、アメリカはNATOの国境を東側には拡張しない、その代わりに、モスクワは統一ドイツがNATO加盟国になることを認めるという約束に反し、秘密の政権転覆を仕組んだのだ。[5]

ワシントンは、好都合にも、外交的記憶喪失症を患い、ジョン・マケイン外交政策の導師で、代表的なネオコン・タカ派のランディ・シェーネマンのような連中が、1991年以降、ポーランド、バルト諸国、チェコ共和国と他の元ワルシャワ条約加盟諸国をNATOに加盟させるというキャンペーンを率いてきた。モスクワは予想通り、この傾向に不安を感じるようになった。それは当然のことだ。

2007年始め、アメリカのミサイルを含め、ミサイル「防衛」網をポーランドと、チェコ共和国に設置する計画をワシントンがとうとう発表すると、当時のプーチン大統領は、激しく反撃した。彼の発言は、抜け目のないアメリカ・マスコミが検閲して、ほとんど記事にせず、アメリカのミサイル防衛計画に対するロシアの敵対的な反応に対するショックを表明するアメリカ高官のコメントだけが報道された。

ワシントンは、ポーランドとチェコの施設は、イランがやりかねない核ミサイル攻撃が起きた場合、アメリカの安全保障上の利益を守るのに必要なのだというばかばかしい主張をした。プーチンが、ブッシュ政権の対イラン防衛という主張の欺瞞を暴露し、アメリカの迎撃用レーダー用代替基地を、テヘランにずっと近いアゼルバイジャンにおこうと提案した時には、驚いたブッシュは言葉も出なかった。ワシントンは、あっさりアゼルバイジャン案を無視し、ポーランドとチェコの基地へと突き進んだ。[6]

防衛戦略分野にいない人々にはほとんど理解できていないこととして、ミサイル防衛は、たとえ初歩的なものであれ、ある一級のアメリカ・ミサイル防衛戦略家が言ったように、「核による第一撃能力を実現する上で、これまで欠けていた部分」なのだ。 [7] もしもアメリカ合州国が、ロシア国境にミサイル防衛システムを配備することができて、ロシア側の防衛網が皆無であれば、アメリカが第三次世界大戦で勝利したことになり、ロシアに対し、無条件降伏や、一つの存続可能な国家の国土分割や、完璧な解体を命じることができる立場になるのだ。プーチンが反撃したのも無理はない。1940年代以来、モスクワの戦略家たちは、アメリカ軍の危険な冒険が一体何かを、いやというほど理解している。

8-8-8以後のユーラシア地政学

これら全ての結果、我々は8.8.08後のグルジアにおけるロシア反撃の結果に立ち戻ることとなる。ロシアは軍事力で迅速に反撃すると、メドベージェフ大統領によるロシア外交政策五カ条を発表した。西側にはそれをメドベージェフ・ドクトリンと呼ぶ評論家があらわれた。五カ条には、ロシアが国際法の原則に準じることの再確認に加え、「世界は多極的でなければならない」という素朴な発言もある。

メドベージェフはこう言っている。「一極的な世界は受け入れられない。支配というものを、我々は認めることができない。それが例え、まじめで影響力のあるアメリカ合州国のような国であれ、一つの国があらゆる決定をするような世界秩序を、受け入れることはできない。そのような世界は不安定で、紛争によって脅かされる。」更に、ヨーロッパやアメリカや他国と平和で友好的な関係を持ちたいというロシアの願いと、どこにいようと国民を保護する意図を述べた後、メドベージェフは、決定的に重要な五番目の点に至る。「他の国の場合も同じだろうが、ロシアが特恵的利害を有している地域が存在する。これらの地域は、特別な歴史的関係を共有し、友人かつ良き隣人として結びつけられている諸国にとっての故郷なのだ。我々は、こうした地域の中で働き、これらの国々、我々の身近な隣人たちとの間に、友好的なつながりを築くために、格別の配慮を払うつもりだ。」[8]

南オセチアとアブハジアを主権ある独立国家としての承認という最新のロシア外交政策の動きをたどって行くと、ロシアがタジキスタンのギサル空港に駐留することを認める8月29日のタジキスタンとの合意にゆきつく。この条約が結ばれたという事実は、ワシントンのユーラシア地政学戦略に対する壊滅的打撃となる可能性がある。ウランの輸出でロシアに依存し、収入の多くをヘロインに依存する辺鄙な中央アジアの国タジキスタンは、2005年以後、ワシントンとの戦略的な結びつきを強めていた。グルジアにおけるロシアの反撃をきっかけにして、タジキスタンの独裁者大統領エモマリ・ラフモンは、最善の安全保障策が、ワシントンではなく、モスクワとの密接なつながりにあることを明瞭に選び取った。

9月3日、南オセチアをめぐる最近の紛争でグルジアを支持し、ロシアを非難した大統領を、ユリア・ティモシェンコ首相が支持することを拒否したため、ユシチェンコが与党連合から離脱して、オレンジ革命ウクライナの親NATO派ビクトル・ユシチェンコ大統領政府は崩壊した。ユシチェンコは、親米的姿勢を支持しそこねたことに対し、ティモシェンコを「反逆、政治的腐敗」と非難した。彼は、事実上同盟関係にあったティモシェンコの党によって通過した、首相候補に対する大統領拒否権を奪い、大統領弾劾の手順を容易にする新法にも反対した。ロシアのRAIノーボスチ通信によると、ウクライナの親ロシア派元首相で地域党党首のビクトル・ヤヌコーヴィチは、ユリア・ティモシェンコ・ブロックと組んで議会多数派を形成する可能性を排除しないと語った。そのような動きにより、ウクライナのNATO加盟申請問題そのものの議論が消える可能性がある。

アメリカのグローバル戦略は危機的状況にあり、これをはっきりとモスクワも感じ取っている。アメリカ合州国は、イラク戦争に、そして益々アフガニスタン戦争に対処するのに不十分な戦力しか持ち合わせていない。これらはいずれもユーラシアのライバル諸国、特にロシアと中国を軍事的に支配するためのアメリカ政策にとって不可欠な部分だった。しかしながら、グルジアでロシアに対し威嚇的な武力の誇示以上の軍事行動など、本質的にアメリカの虚勢であることが今やグルジアの全隣国にばれてしまった。

現在のアメリカ戦略の継続は、ロシアより、イスラム教徒との戦争に対処することを意味している。アメリカ大統領選のかけひきの合流、日に日に悪化しつつあるアメリカの経済と財政の破壊的な危機と、2001年にブッシュ政権がワシントン入りして以来、アメリカ外交政策への信頼性が世界中で失われつつあることが、ハルフォード・マッキンダーが最も恐れた悪夢を具現化すべく、他の大国が行動を開始する空白を生み出した。ロシアという肝要なハートランドが、主として、冷戦中のように銃によってではなく、経済と貿易協力を通して、中国、カザフスタンや他の上海協力機構加盟諸国と戦略的関係を構築することができるのだ。

ワシントンは壊滅的な戦略的誤算をしたが、グルジアだけでのことではない。それは、OECDとロシアの間に平和的経済協力の橋を築く素晴らしい機会があった1990年にさかのぼる。そうはせず、父親ジョージ・ブッシュとアメリカは、明らかにより良いオプションと考えて、NATOとIMFを東方に送り、経済的混乱、略奪と不安定をもたらした。次期大統領は、あの機会を逸した尻ぬぐいをすることになろう。

[1] Sir Halford J. Mackinder, The Round World and the Winning of the Peace, New York Council on Foreign Relations, Foreign Affairs, Vol. 21, No. 4, July 1943, pp.599-601.

[2] While still ostensible allies, during the World War II the United States started to prepare for war with the Soviet Union. In the summer of 1945, at the time of the Conference in Potsdam, the United States had secretly adopted a policy of 'striking the first blow' in a nuclear war against the Soviet Union. To that effect a secret document JCS 1496 was drafted on July 19, 1945. The first plan for nuclear attack was drafted soon afterwards by General Dwight Eisenhower at the order of President Truman.

The plan, called TOTALITY (JIC 329/1), envisioned a nuclear attack on the Soviet Union with 20 to 30 Atomic-bombs. It earmarked 20 Soviet cities for obliteration in a first strike: Moscow, Gorki, Kuibyshev, Sverdlovsk, Novosibirsk , Omsk, Saratov, Kazan, Leningrad , Baku, Tashkent, Chelyabinsk, Nizhni Tagil, Magnitogorsk, Molotov, Tbilisi, Stalinsk, Grozny, Irkutsk, and Jaroslavl." Detailed in Michio Kaku and Daniel Axelrod, To Win a Nuclear War: The Pentagon's Secret War Plans, Boston, South End Press, 1987, pp. 30-31. The secret Pentagon strategy since the end of the Cold War to use modernization of its nuclear strike force and deployment of missile defense technology is but a modern update of a policy established in 1945—Full Spectrum Dominance of the world, via the destruction of the only power capable of resisting that dominance—Russia.

[3] Zbigniew Brzezinski, A geostrategy for Eurasia, New York Council on Foreign Relations, Foreign Affairs, September/October 1997.

[4] Condoleezza Rice, et al, National Security Strategy of the United States, Washington D.C., National Security Council, September 20, 2002.

[5] Philip Zelikow and Condoleezza Rice, Germany Unified and Europe Transformed , Cambridge, Harvard University Press, 1995, pp. 180-184. US Ambassador to Moscow at that time, Jack Matlock, confirmed in personal discussion with German researcher, Hannes Adomeit, of the Stiftung Wissenschaft und Politik of the German Institute for International and Security Affairs, that he had been present and noted in his diary that US Secretary of State James Baker III had agreed in talks with Soviet President Mikhail Gorbachev that ‘Any extension of the zone of NATO is unacceptable.’ Curiously, Baker omitted the pledge entirely in his memoirs.

[6] Richard L. Garwin, Ballistic Missile Defense Deployment to Poland and the Czech Republic, A Talk to the Erice International Seminars, 38th Session, August 21, 2007, in www.fas.org/RLG/. Garwin, a senior US defense scientist demonstrated the fraudulent nature of the US Government’s motivation for its missile policy, p.17. Garwin asks, ‘Are there alternatives to the Czech-Polish deployment? Yes…An Aegis cruiser deployed in the Baltic Sea and another in the Mediterranean could thus provide equivalent protection of Europe against Iranian missiles.’ Garwin as well reaches the same conclusion as Putin: the US missiles are aimed directly at Russia.

[7] Robert Bowman, Lt. Col. and former head of SDI research under President Ronald Reagan, cited in, National Security Council Institutional Files, POLICY FOR PLANNING THE EMPLOYMENT OF NUCLEAR WEAPONS, 17 Jan 1974, NSDM 242, in http://64.233.183.104/search?q=cache:xHvc_74xiroJ:nixon.archives.gov/find/textual/presidential/nsc/institutional/finding_aid.pdf+NSDM-242+henry+kissinger+role+in&hl=en&ct=clnk&cd=3&gl=de&client=firefox-a

[8] RAI Novosti, Medvedev outlines five main points of future foreign policy, August 31, 2008.

 

F. William Engdahlは、A Century of War: Anglo-American Oil Politics and the New World Order (Pluto Press)、およびSeeds of Destruction: The Hidden Agenda of Genetic Manipulation (www.globalresearch.ca) の著者であり、新著、Full Spectrum Dominance: Totalitarian Democraty in the New World Order (Third Millennium Press)は十月末刊行の予定。www.engdahl.oilgeopolitics.netで連絡がとれる。

F. William Engdahlは、Global Researchの常連寄稿者。F. William Engdahによる、Global Research記事


 

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© Copyright F. William Engdahl, Global Research, 2008

記事原文のurl:www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=10062

2008年9月12日 (金)

本当の麻薬王:CIAの麻薬取引関与小史

ウィリアム・ブルム

2008年8月30日

revolutionradio.org

1947年から1951年、フランス

アルフレッド・W・マッコイの著書The Politics of Heroin in Southeast Asia、によると、CIAの武器、資金とデマが、マルセイユのコルシカ島人犯罪組織が、労働組合の支配を共産党から奪取することを可能にした。コルシカ島人は、政治的影響力と、波止場の支配権を獲得し、マフィア麻薬密売人との長期的協力関係を固めるのに理想的な状況となり、マルセイユは、西側世界において、戦後のヘロインの中心地となった。コルシカ島人が波止場地区を掌握してから、わずか数カ月後、マルセイユで最初のヘロイン研究所が1951年に開設された。

1950年代初期、東南アジア

中国共産党に対する戦争遂行のためにCIAが組織した中国国民党軍は、世界最大のアヘンとヘロインの供給源、ゴールデン・トライアングル(ビルマ、タイとラオスの一部)のアヘン豪族となった。ClAが主な株主であるエア・アメリカが、麻薬を東南アジア全域に空輸した。(クリストファー・ロビンズ著、エア・アメリカ、Avon Books、1985、第9章を参照)

1950年代から1970年代初期、インドシナ

アメリカ軍が、ラオスやインドシナの他地域に介入していた間、エア・アメリカは、アヘンとヘロインを地域中に空輸した。ベトナムに駐留した多くのGlが麻薬中毒になった。北部ラオスのCIA本部に作られた研究所がヘロイン精製に使われた。十年間のアメリカ軍事介入後、東南アジアは、世界中の違法アヘン70パーセントの供給源、アメリカの成長著しいヘロイン市場への原料主要供給源となった。

1973-80、オーストラリア

シドニーにあるヌガン・ハンド銀行は、事実上CIA銀行だった。同行の幹部には、同社弁護士の一人でもあった元CIA長官ウイリアム・コルビーを含む、アメリカ人将軍、提督やCIAネットワーク関係者がいた。サウジアラビア、ヨーロッパ、東南アジア、南米やアメリカの支店を通じて、ヌガン・ハンド銀行は、麻薬取引、マネーローンダリングや国際的武器取引に資金を提供した。1980年、何人かが謎の死を遂げるさなか、同行は倒産し、$5000万ドルの負債が残った。(ジョナサン・クウィトニー著、The Crimes of Patriots: A True Tale of Dope、Dirty Money and the CIA、W.W. Norton & Co.、1987年刊行、を参照。)

1970年代と1980年代、パナマ

この将軍が麻薬密輸とマネーローンダリングに深く関与していることを、アメリカの麻薬取り締まり当局が1971年という早い時期から知っていながら、パナマ独裁者のマヌエル・ノリエガは、十年間以上、高給をはむCIA情報提供者、協力者だった。ノリエガは、コントラに対する「麻薬と交換用の銃砲」貨物便の便宜をはかり、保護とパイロット、麻薬カルテル幹部の為の安全な隠れ場、目立たない金融機関銀行を提供した。当時のClA長官ウイリアム・ウエブスターや何人かのDEA職員を含むアメリカ官僚は、(メデリン・カルテルのパトロンの競争相手に対してだけだったが)麻薬取引を妨害した努力に対して、ノリエガに称賛の手紙を送った。アメリカ政府は、彼がキューバ人やサンディニスタたちに諜報情報や活動を提供していることを発見すると、ようやくノリエガと敵対し、1989年12月パナマに侵略し、将軍を誘拐した。皮肉なことに、パナマ経由の麻薬取引は、アメリカ侵略後に増大した。(John Dinges, Our Man in Panama, Random House, 1991; National Security Archive Documentation Packet The Contra, Cocaine, and Covert Operations.)

1980年代、中米

サンノゼ・マーキュリー・ニューズの連載記事は、CIA、コントラとコカイン・カルテルという、織り混じった作戦中のより糸の一本にすぎない。ニカラグアの左翼サンディニスタ政府を打倒することに熱中するあまり、レーガン政権の官僚は、麻薬密売人たちが、反共ゲリラのコントラを支援している限り、麻薬取引を大目に見ていた。1989年、テロリズム,麻薬,国際作戦に関する上院小委員会(ケリー委員会)は、以下のように述べて、三年間の捜査の結論とした。

「個別のコントラ、コントラへの供給業者、コントラのために働いたコントラの傭兵パイロット、そして地域全域のコントラ支持者の側が、交戦地帯を経由した麻薬密輸実質的証拠があった …。中米に関与していたアメリカ人官僚は、対ニカラグア戦争推進工作を台無しにするのを恐れるあまり、麻薬問題に対処しそこねた …。いずれの場合も、麻薬取引に関する情報を、その取引の最中なり、その直後にはアメリカ政府のどれかの機関が持っていた…。麻薬による資金はコントラ資金援助問題完璧な解決策だという発想に、アメリカの政策立案幹部は免疫がなかった。」(Drugs, Law Enforcement and Foreign Policy, a Report of the Senate Committee on Foreign Relations, Subcommittee on Terrorism, Narcotics and International Operations, 1989)

コントラの「南部戦線」として機能したコスタリカには(ホンジュラスは北部戦線だった )、麻薬取引に関与するいくつかの異なるClA-コントラ・ネットワークがあった。マーキュリー・ニューズが詳細を報じたメネセス-ブランドン作戦のために働いた連中や、ノリエガの工作に加え、CIA工作員ジョン・ハルという人物がいた。コスタリカとニカラグアの国境沿いにあった彼の農場は、コントラ作戦の主要舞台だった。ハルや他のClAとつながったコントラの支持者やパイロットが、マイアミに本拠を持つコロンビア人の大物麻薬密売人ジョージ・モラレスとくんだ。モラレスは、300万ドルの現金と、飛行機数機をコントラ指導者に渡したことを後に認めた。1989年、コスタリカ政府がハルを麻薬取引で告訴すると、DEAが雇った飛行機が、こっそり違法にこのCIA工作員を、ハイチ経由で、マイアミへと移送した。裁判にかけるため、ハルをコスタリカに送還させようというコスタリカの努力を、アメリカは再三妨害した。コスタリカに本拠をおく別の麻薬組織には、CIAがコントラ用の軍事訓練担当者として雇用したキューバ系アメリカ人の集団がからんでいた。彼らの多くはCIAとの麻薬取引に長らく関与していた。彼らはコントラの飛行機とコスタリカに本拠を持つ船会社を使い、CIAのために資金を洗浄し、コカインをアメリカに運び込んだ。コスタリカだけが唯一のルートではなかった。CIAと深い関係を持っているグアテマラ軍諜報組織が多数の麻薬密売人を匿った。DEAによると、コカイン・ハイウエイ上のもう一つの中間駅だった。

さらに、メデリン・カルテルの在マイアミ経理担当者ラモン・ミリアン・ロドリゲスは、エルサルバドルのイロパンゴ空軍基地を本拠地にしていたベテランCIA工作員フェリックス・ロドリゲスを通して、1000万ドル近くを、ニカラグア・コントラに注ぎ込んだと証言した。コントラは、これらのClAとつながった麻薬ネットワークに、保護とインフラストラクチャー(飛行機、パイロット、滑走路、倉庫、トンネル会社や銀行)とを提供した。少なくとも麻薬取引に関して捜査されていた運輸会社四社は、非致命的武器をコントラに輸送するアメリカ政府の契約を得ていた。「元」ClA所有で、後にはペンタゴンと契約していた、サザン・エア・トランスポートも、麻薬密売に関与していた。コカインを積んだ飛行機が、フロリダ州、テキサス州、ルイジアナや、「コントラ同業組合」として指定されているいくつかの軍事基地をふくめた他の場所に空輸した。こうした貨物は検査を受けないことになっていた。内情を知らされていない官庁が彼らを逮捕すると、太いコネを使って、訴訟の取り下げ、無罪放免、減刑判決、あるいは、国外追放を実現させていた。

1980年代から1990年代初期、アフガニスタン

ClAが支援したムジャヒディン・ゲリラは、ソ連が支援する政府や、非常に遅れたアフガニスタン社会を改革しようという彼らの計画と戦う一方、麻薬取引に深く関与していた。ClAの主要な相手はグルブッディーン・ヘクマティヤールで、有力な麻薬王、ヘロイン精製業者の一人だった。CIAはトラックとラバを提供したが、これを使って、武器をアフガニスタンに運び込み、アヘンをアフガニスタン・パキスタン国境沿いの工場に運ぶのに用いられた。生産物は、アメリカ合州国で毎年消費されるヘロインの二分の一、西欧で使われる四分の三を満たした。アメリカ人の役人は、1990年、同盟相手のパキスタン人やアフガニスタン人を怒らせたくないという願望から、麻薬事業の捜査、あるいは取り締まりをやりそこなったことを認めた。1993年、あるDEAの役人は、アフガニスタンを麻薬世界の新コロンビアと呼んだ。

1980年代中頃から199O年代初期、ハイチ

ハイチの軍と政治の有力な人物と協力しながら、CIAは顧客の麻薬取引を見て見ぬ振りをした。1986年、CIAは新しいハイチの組織、国家情報庁(SIN)を創設して、給与支払い名簿に新たな名前を書き加えた。SINはコカイン取引と戦うため創設したのだと言われてはいたが、SIN職員自身が密輸に従事し、取引でハイチ軍や政治指導者の犯罪を幇助した。

ウィリアム・ブルムは、Killing Hope: U.S Military and CIA Interventions Since World War ll の著者。本はCommon Courage Press、P.O. Box 702、Monroe、Maine、04951で購入可能。

記事原文のurl:revolutionradio.org/2008/08/30/the-real-drug-lords/

Killing Hopeの一部は、ご本人のwebにものっている。

帝国への血塗られた道 ウィリアム・ブルムとのインタビュー

益岡賢氏が訳しておられる。Killing Hopeについての長文!

ウィリアム・ブルムの本『アメリカの国家犯罪全書』が日本語でよめる。

原書Rogue State 益岡賢訳

2008年8月25日 (月)

シェーネマン、イラクとグルジア

Robert Dreyfuss投稿

08/21/2008

The Nation

ロシアとグルジアとの間の戦争に、ちょっとした息抜きがあるとすれば、それはジョン・ マケインの外交政策主席顧問、ランディー・シェーネマンのこの発言だ。「21世紀には、国家は他の国家を侵略しない。」アメリカで、No. 1のイラク侵略論者で、2002年には、ネオコンが考え出した「イラク解放委員会」のトップだったシェーネマンの口から聞かされるとは、お笑いではないか。ひよっとすると、シューネマンは、アメリカのイラク侵略は、前世紀に起きたと考えているのだろう。

しかし、笑っていられないのは、シェーネマンのグルジアとのつながりだ。誰も憤激しないのだろうか? なぜマケインの顧問の、もつれた関係に関する議会調査が行われないのだろう?

マケインの主席顧問が、重複して同時に、南オセチアのロシア陣地に対する無分別な攻撃によって、第一級の、あからさまなアメリカ同盟「ならずもの国家」であることを立派に示したグルジアともつながっていたというのは、笑い事ではない。最も重要なのは、シューネマンがかつて働いていたロビー会社、オライオン・ストラテジーズが、2004年から、シェーネマンが少なくとも公式には、最終的にその会社とのつながりを切る2008年5月15日までの間に、グルジア政府から、少なくとも800,000ドルを受け取っていたことだ。それ以前、2007年1月1日から、2008年5月15日まで、シェーネマンは公式に、グルジアのロビイストとマケインの主席顧問との、両方の給与支払い名簿に載っていた。この間グルジアはオライオンには、290,000ドル、マケインは彼に70,000ドル支払っている。

実に、シェーネマン経由の、素晴らしいイラク-グルジア・コネクションがあるわけだ。オライオン・ストラテジーズの事務所は、ネオコンが考え出し、個人的にマケインとシェーネマンの両方と親しかった、いかさま師アフメド・チャラビが設立した、イラク国民会議、そして、イラク解放委員会と住所が一緒なのだ。これらの組織は皆、一つの、巨大な、戦争を立ち上げる住所にあった。

シューネマンは、彼の会社オライオン・ストラテジーズが、旧ソ連ブロックのメンバー十カ国がイラク侵略を支持するよう仕組んだ際に、これら全てを、一つの大きな束にまとめ上げた。ケン・シルバーステインが、ロサンゼルス・タイムズで報じているところによると、オライオンは「昨年東欧10ヶ国が、アメリカの侵略を是認した」際、最大の成功を収めた。「ヴィリニウス10」として知られているこれらの国は、「ヨーロッパは、サダムの血まみれの政権を終わらせるという責務で、団結している」ことを示したと、当時、シェーネマンは語っていた。「USニューズ・アンド・ワールド・リポートによれば、オライオンはラトビア、マケドニアと、ルーマニアのロビーも請け負っている。

今年4月17日、マケインが、グルジア大統領ミヘイル・サアカシュヴィリと電話会談をしたと言ったのと、まさに同じ日に、シェーネマンのビジネス・パートナー、マイケル・ミッチェルは、グルジアのロビーを請け負う、200,000ドルの別契約に署名した。マケインは、サアカシュヴィリに、契約に署名するようあおったのだろうか? シューネマンとミッチェルは、サアカシュヴィリに、グルジアを支持してくれるよう、マケインにロビーするようあおったのだろうか? ポスト紙は、サアカシュヴィリへの呼びかけに、シェーネマンがマケインを、「準備させた」のだと報道している。これは疑いの余地なく、明白な利益相反であり、これは恐ろしいことに、あるいは、アメリカ合州国を、世界の中でも不安定なあの地域における、もう一つの戦争に引きずり込みかねないものなのだ。

マケインは、シェーネマンのならずもの共和国とのつながりを擁護しただけでなく、タイムズによると、マケイン選挙運動本部は「シェーネマン-グルジアのロビーのつながりは、ロシアのために仕事をしている広告会社によって、記者たちの知るところとなった」と非難した。マケインは勇敢にも、こう語った。「今日、我々は皆グルジア人だ。」しかし、我々全員が、そのために謝礼をもらっているというわけではない。

これまでのところ、民主党全国委員会と、オバマ選挙運動本部の両方が、シェーネマンとのつながりに対し、マケインを非難している。しかし、関係者を喚問し、宣誓供述をさせることができる、直接的な法的な異議申し立て、あるいは議会調査、のいずれにも向かう勢いはなさそうだ。

記事原文のurl:www.thenation.com/blogs/dreyfuss/347062/scheunemann_iraq_and_georgia

2008年8月23日 (土)

いっそNATOを廃絶しては?

Prof. Rodrigue Tremblay

2008年8月20日

thenewamericanempire.com

        [NATOの目標は] ロシアを締め出し、アメリカを呼び入れ、ドイツを弱体化することだ」
初代NATO事務総長、イズメイ卿

        「グルジアの安全保障を評価し、この極めて危険な状況の安定化に貢献するためにNATOがとれる手段を検討する目的で、北大西洋条約機構理事会の会合を即座に招集すべきだ。」
ジョン・ マケイン上院議員(2008年8月8日)

        「もし我々が先制して、ロシアと、グルジアと、協力し、NATOが能力をもち、駐留し、関与できるようにしていれば、恐らくこれ[グルジアによる南オセチア侵略と、それに続くロシアの反撃]を防ぐことができただろう。」 
元上院多数党院内総務で、バラク・オバマ上院議員の顧問、トム・ダシュル(2008年8月17日)

        「公衆の自由に対するあらゆる敵の中で、戦争こそが、おそらくは最も恐れられるべきだろう。なぜなら、それこそが他のすべての根源を、構成し、生み出すものなのだから。」
第四代アメリカ大統領、ジェームズ・マディソン(1751-1836)、

北大西洋条約機構(NATO)は冷戦の遺物の一つだ。西欧諸国に加え、カナダとアメリカ合州国をソ連の侵略から守るための防衛同盟として、NATOは1949年4月4日に創設された。

1991年以後、ソ連帝国は最早存在せず、ロシアは経済的に西欧諸国と協力し、ガスと石油、更にあらゆる種類の商品を供給してきた。これによりヨーロッパの経済的な相互依存が増大し、従って、ヨーロッパ各国の国防軍を超越する、そのような防衛用軍事同盟の必要性は大いに低減した。

しかしアメリカ政府はそういう見方をしていない。アメリカは、ヨーロッパの上位にある保護者かつ世界唯一の超大国という役割を確保していたいのだ。NATOは、その目的のために便利な道具なのだ。しかし、片手にはガソリンの缶を、もう一方の手にはマッチの入った箱を持って、世界中を回り、火災保険を売りつけるふりをする連中に対して、世界は懸念すべきなのかも知れない。

現時点では、アメリカ政府とアメリカ海外政策の重鎮たちは、NATOを、世界中に対するアメリカの海外介入政策にとっての重要な道具とみなしているというのが現実だ。多くのアメリカの政治家は、もはや現実の国連を、世界平和の維持に専念する最高の国際機関として支持しておらず、彼らの目からすれば、アメリカが支配するNATOの方が、それがなければ、違法で、攻撃的な世界中での軍事事業に対する、合法的な隠れ蓑となってくれる、最も魅力的な国連の代替物だ。彼ら、アメリカは安全保障理事会における五つの理事国の一国でありながらも、国連で妥協を強いられるよりは、たとえ重複する一機関となったにせよ、NATOのように小さな組織を完全支配する方を好んでいるわけだ。

これこそが、アメリカ海外政策の融通の利く道具へと一変させるため、NATOを作り直し、新たに方向づけし、拡大しようという提案の背後にある、強固な根拠だ。これは重複する機関には、それなりの意味・役割があるという証明の一つだ。事実、この組織がそもそも最初そのために設立された目的が、もはや存在しない以上、この組織を存続させるために、新たな目的がでっちあげられたのだ。

NATOについて言えば、世界のそれ以外の諸国に対して、アメリカ帝国主導の、強化された、攻撃的な政治、軍事同盟へと作り替えるのが計画だ。計画によれば、NATOは、ワルシャワ条約加盟国のほとんどの国々を含む中東欧地域(ポーランド、チェコ、スロバキア、ブルガリア、ルーマニア、アルバニア、そしてハンガリー)に拡大するのみならず、多くの旧ソ連共和国(エストニア、リトアニア、ラトビア、グルジア、そしてウクライナ)だけにとどまらず、更には日本、オーストラリア、ニュージーランド、韓国をふくむアジア、および、恐らくは中東のイスラエルも加入を認めるだろう。現在、元々は加盟国が12だったNATOは、加盟国が26もある組織へと急成長した。将来、もしもアメリカが思い通りにできるなら、NATOは加盟国40という組織になりうる。

アメリカ合州国では、共和党も民主党も、古いNATOをこの新しい攻撃的軍事同盟に作り替えることを、世界中で、アメリカと、イスラエルのような、近しい同盟国の権益を増大させるための、良い(ネオコンの)考え方だと見なしている。これは、ネオコンのブッシュ-チェイニー政権のみならず、ジョン・ マケイン上院議員とバラク・オバマ上院議員という、二人の2008年アメリカ大統領候補者についているネオコン顧問たちまでもが、熱心に推進している考え方だ。実際、2008年の大統領候補者は二人とも、熱心な軍事介入主義者なのだが、これは本質的に、二人とも同じネオコン陣営出身の顧問に依存しているためだ。

たとえば、ブッシュ-チェイニーらが、旧ソ連共和国のグルジアに、無鉄砲にもNATO加盟や、アメリカの軍事支援や補給という約束をせいているのが、ワシントンD.C.でアメリカの二大政党が、NATOのことをどう考えているのかを示す好い例だ。第一に、共和党大統領候補ジョン・ マケインは、ネオコンが思いついた、事実上国連を置き換え、それを通して、アメリカ合州国が世界を支配する「民主主義連盟(League of democracy)」をもとに組み立てられる新世界秩序をもくろんでいる。第二に、バラク・オバマ上院議員の立場は、マケイン上院議員の海外政策案とさほど変わらないということだ。実際、オバマ上院議員は、たとえそうすることで、国連を無視しなければならなくとも、地域的危機に対し、「人道的な目的」の為に、アメリカ軍を使用し、多国籍軍事介入することを支持している。従って、もしも彼が大統領になれば、オバマ上院議員が、マケイン上院議員の世界観を採用することに何ら良心の呵責など感じまいことは確実だ。たとえば、いずれの大統領候補も、NATO条約から「第一撃」をしないという条項を削除することをおそらく支持するだろう。どちらの政治家がホワイト・ハウス入りしようと、世界は更に無法になり、更に安全でなくなり、無法のブッシュ-チェイニー政権の元で進歩しなかったのと同様、進歩もしないことが当然と考えるほうが良さそうだ。

しかしながら、NATOにとって、この新たな攻撃的や役割が、果たしてヨーロッパ諸国やカナダの利益になるかどうかは、はっきりしない。特に西欧にとって、ロシア、そしておそらくは中国との冷戦復活に対して、恐れるべきことは無数にある。北大西洋の防衛的軍事組織から、アメリカが率いる世界的な攻撃用軍事組織へというNATOの変質は、世界中で深刻な国際的、地政学的結果をもたらすだろうが、特にヨーロッパへの影響は甚大だ。ヨーロッパは、ロシアに強い経済的関心を抱いている。それなら、なぜロシアのすぐ戸口までNATOを拡張し、ミサイル網をロシアのすぐ隣にまで設置する、軍事的ロシア包囲というブッシュ-チェイニー政権の攻撃的政策に乗るのだろう? ヨーロッパにとっては、ロシアと平和な経済的、政治的関係を築く方が良いのではあるまいか? なぜ次の戦争を準備するのだろう?

カナダについて言えば、ネオコン少数派のハーパー政権の元で、外交問題に関する限り、悲しいことに、事実上の、アメリカ植民地となっているが、それも、この趣旨に関する、カナダ内での真面目な討論も国民投票も無しでだ。カナダが、決してやってはいけないのは、この地雷が敷きつめられた道を更に突き進むことだ。

結論としては、武力外交と砲艦外交への回帰を支持することにより、平和、自由貿易と、世界秩序の基礎としての国際法の実現という人道主義者の考え方は放棄されたもののように見える。これは100年もの逆行だ。

実に遺憾なことだ。

Rodrigue Tremblayはモントリオール大学の経済学名誉教授であり、rodrigue.tremblay@yahoo.comで連絡がとれる。彼は「新アメリカ帝国」 'The New American Empire'の著者である。

著者のblog: www.thenewamericanempire.com/blog.

著者のWeb: www.thenewamericanempire.com/

Dr. Tremblayの近刊書"The Code for Global Ethics"については、www.TheCodeForGlobalEthics.com/で確認できる。

記事原文のurl:www.thenewamericanempire.com/blog

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日米安全保障条約の内容をはるかに踏み越えた、在日米軍再編、イラク侵略に協力する空自派兵、アフガニスタン侵略支援のシンボルとしての給油、民主党小沢党首のいうISAF参戦、等々、すべては、このアメリカの世界遠征軍としての、NATOの改変という、アメリカの国連回避政策のもとで進められているのだろう。マスコミが、小選挙区、二大政党、憲法破壊を推進する一方で「いっそ安保条約を廃棄したら?」と、書くことはありえない東の傀儡国家に暮らす者として、西の傀儡国家グルジアを笑ってはいられない。

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2008年8月21日 (木)

恐ロ病の政治解剖学:なぜ対ロシア冷戦なのか?

Justin Raimondo

ソ連帝国の崩壊から20年ほど後になって、なぜ、場所もあろうに、ポーランドに迎撃ミサイル基地をおきたがるのかという疑問に対するアメリカの説明など、アメリカ人でさえ信じはしない。この発想、ワシントンによれば、イランからの攻撃という脅威なるものからポーランド人を守るのだという。イランは、まだワルシャワに対するいかなる敵意も示しておらず、実際には、この新システムが迎撃しようとしている類のミサイルをまだ所有していない

「迎撃ミサイル防衛システムは、現在存在していないものに向けられていると聞かされている。控えめに言っても、これが滑稽だとは思われないだろうか?」というプーチンの不愉快そうな対応が、先週、グルジアの南オセチア侵略に対するロシアの反撃で最高潮に達したいらだちの姿を示している。ビル・クリントンがバルカン半島を侵略し、ユーゴスラビアという胴体からコソボを切り取って以来、信じられないほど忍耐強いロシア人は、長年のいやがらせ、侮辱、クレムリンに向けられた、ますますあからさまになった喧嘩腰に、じっと耐えてきた。それでも彼らは西側と通常の関係を保とうと努めていた。転機を迎えたのは、アメリカがグルジアの南オセチア侵略を支持し、国連が認可した平和維持軍の任務についていたかなり多数のロシア兵の殺害を、暗黙のうちに正当化したつい最近のことだ。

イラクにおけるアメリカの大災厄の準備期間中、ロシア指導部がこの戦争へ向かう動きに反対し、国連を使って、イラクのために時間稼ぎをし、この大惨事を合理化した嘘っぱちをあからさまにあざけった時以来、主戦論者はプーチンにつらくあたってきた。2003年春、鳴り物入りの「大量破壊兵器」捜索が、進んで騙された有志連合にとってすら耐えがたい厄介の種となった時、プーチンは、ロンドンでのトニー・ブレアとの記者会見で言い放った。

「二週間たっても大量破壊兵器は発見されていない。問題は、サダム・フセインはどこにいるのかだ? もしも存在したというのなら、その大量破壊兵器は一体どこにあるのだろう? サダム・フセインは、掩蔽壕で、大量破壊兵器の入ったケースに座って、その場所をすっかり吹き飛ばそうとしているのだろうか?」

ブレアは「険しい表情」でその場に立っていたと、ロンドンのタイムズ紙は書いた。なんとも素晴らしい光景だったに違いない。イギリス人の性格を考えれば、それだけでもロシア人指導者を決して許さない理由になるが、プーチンに向けられた西側の敵意は、イラク戦争に先立つものであり、このロシア人指導者の個人的性格に根ざしている。

プーチンの前任者ボリス・エリツィンは、西側にとって楽だった。権力の座にあった大半の期間、常に酔っぱらっていた、かつて二流の共産党政治局員だった人物が、共産主義崩壊の衝撃でいまだに動揺している、危機に見舞われた自国を、奇妙な経済とも呼ぶべき突貫計画に突入させ、予想通りの結果をもたらしたのだ。

「非常に奇妙な世界」とは、思い出して頂きたいが、全ての自然法則がひっくり返しになっており、常識が逆立ちしていて、異なる展開をする世界のことだ。上は下で、右は左で、入札の落札者は、我々が暮らす世界のように一番高い値付けをした入札者でなく、一番安く値付けをした入札者なのだ。

この最後の例は エリツィン政権のもと、彼の指示によって起きたことに、そのままぴったり当てはまる。政府、および/あるいは共産党がかつて所有していた財産の「入札」では、必ずしも一番高い値を付けた人々ではなく、ボリス皇帝の宮廷で最も政治的影響力を持った連中が落札するのだった。エリツィンは、国家の財産を安く、しばしば一番安い値を付けた入札者に売り渡した。入札者が一人しかいないことさえ頻繁にあった。このようにして、旧共産党から旧共産党幹部の子弟たちに、国有財産の管理が手渡され、ビル・ゲーツというよりはアル・カポネの類にずっと近いとは言え、彼らは今や「ビジネスマン」となった。

石油部門、銀行、電力網、アルミニウム、貴金属、自動車のような大物製品といった国家の産業の大半を掌握し、これら「オリガルヒ」と呼ばれるようになった連中が権力の座についた。自分たちの地域や、産業全体にわたる領地を作り上げると、彼らは様々な犯罪組織と手を組み、用心棒軍団を手に入れた。エリツィンが昏睡状態でよろめくようになると、オリガルヒとロシア・マフィアのこの連合は、間もなくクレムリンに匹敵するような、権力の中枢を確立した。エリツィンが自らの不徳による荒廃にとうとう屈した時には、ロシアは混沌状態の中に沈没していた。

ところが、彼は身を引く前に、またもや栄光の瞬間に浴していた。政治家として出世を始める直前の、エリツィンにとって最初の輝ける瞬間は、ロシア議会正面のバリケード上に立って、改革者ミハイル・ゴルバチョフを打倒しようとする、ソ連クーデターを画策した連中は許さないと宣言した時だ。この姿勢のおかげで、アステカ族が突然絶滅して以来、最も急峻な国家の衰微の時期を取り仕切った、鼓吹するばかりの軟弱な指導者ゴルバチョフ退場の後、愛国的、英雄的行動というオーラをもって、彼は大統領の座に押し上げられた。はっきりしたしらふ状態の瞬間に、実際、自国利益に貢献した、プーチンを後継者に指名する出来事をもたらし、エリツィンの経歴が終焉する際もきらりと輝いた。

おそらくこれは、自らの罪を告白し償う、エリツィン流のやりかただったのだろう。なぜなら、プーチンは即座にオリガルヒを攻撃したのだから。またこれは西側の目からすれば、彼の最初の大罪であり、彼をスターリンの生まれ変わりとして誹謗する長きにわたるキャンペーンの始まりだった。

もちろんこれは、ロシアを弱くしておいて、しかるべく言いなりにしておきたい連中が、誰であれクレムリンの強力な指導者に対して実行することだ。アメリカ人顧問の大群に囲まれ、常時酩酊状態にあったエリツィンは、くみしやすい相手だった。プーチンは彼とはほど遠く、そしてそこにこそ、西側政府、特にアメリカとイギリスとそのエリート層が、彼に対して向けるかんしゃくの根源がある。

西側マスコミによって彼らが高く評価されると同じぐらい、オリガルヒは、ロシア国内では憎まれていることが分かっていた。法律が改変され、横領、脅迫、更には殺害という彼らの様々な悪行が、暴露され、告訴される数歩先に、連中は不正に得たほとんどの金を密かに隠した莫大な海外の銀行預金をもって、ロシアから逃亡した。多くがイギリスに亡命したが、彼らは西側に着くやいなや、そこで軟調な不動産価格に、素早く強力な注射をし、ソルジェニーツィンサハロフの衣鉢を継ぐ勇敢な政治的「反体制派」として称賛されている。 過去十年ほどの間、連中は、権力の頂点に自分たちの「正当な」場所を奪還して凱旋することを夢見て、モスクワの体制を転覆することに熱中してきた。冷戦の復活により、過去数年間放送されてきた多くの反ロシア・プロパガンダの黒幕であるこうした連中にとり大いに役立つものが手に入ったのだ。

経済的要素も極めて重要な役割を演じている。主要産油国としての立場によるロシアの突然の復活が、それぞれの経済が、一部の人々がもう一つの大恐慌と呼ぶ奈落へと急落しているアメリカとイギリスを逆上させた。ロシアの繁栄が英米の鼻につき、その反撃として、ロシア嫌いの連中は全く新奇な政治経済学理論を生み出した。それは、環境保護論者ブームやアメリカ支配者層の過激なナショナリズムの副産物だ。国民所得の大部分を石油に依存するあらゆる国は不自然で、本質的に欠点があり、内在的に攻撃的で、西側の安全保障に対する脅威でさえあるという、馬鹿げた発想だ。まさかテキサス州のことを言っているのだとは思わないのだが、産油国はその本性として独裁主義になりやすい、と彼らは主張する。

この新たな経済的誤謬という「非常に奇妙な世界」の「論理」は、石油はどこか他の商品と異なり、他のあらゆるものを超越した、何か特別な地位を持っているという概念に基づいている。しかし、これは明らかに、事実と異なっている。石油は、小麦や、牛の腹肉や、プラチナ同様に、市場動向に支配されており、地理的には、偏在している。石油の生産、配給と販売にまつわる経済的制度は、バナナから、高品質の鋼までに至る他の商品にまつわるものと基本的に異なるものではない。アメリカは、少なくとも過去には、主要な産油国だったし、それがアメリカの経済的、政治的発展をゆがめたり、遅滞させたりはしなかった。全く逆に、石油は、産業的、知的イノベーションの新時代を推進し、個人を土地から解放し、政治的、経済的リベラリズムの新時代を切り開いたのだ。

ところが、我々は、石油は、どんなことがあっても、そのように貴重な商品を委任することなどできない独裁者に対し、力を与える、忌むべきものなのだと説教されるわけだ。これこそが、石油による収益がたっぷりあるプーチンのロシアに対する多くの騒音の背後にあるもので、クレムリンと西側との摩擦の、本当の原因だ。経済的には、まったくのたわごとだが、またもや、大半の戦争プロパガンダ同様、道理にかなっている必要性はないのだ。敵をできるだけ多くの角度から、悪者扱いさえできれば良いのだ。

この「反自由主義の淵源としての石油」理論と合致するのは、ロシアと中国は、彼らの顧客や同盟国と共に、西側のリベラルなデモクラシーに対抗して、イデオロギー的に魅力ある新たな極を形成するという発想だ。これは本格的な「非常に奇妙な世界」流儀の、間違った思い込みだ。

過去百年間程の射程でみてみると、ロシアは、近代でも、最も抑圧的な政権のくびきを投げ捨てて、自由の方向に動いており、一方、西側では、監視国家が、現代生活の現実となり、また、アメリカ合州国憲法として知られている文書は、もはや単なる紙切れのようなものとなり、独裁的支配へと向かっている。中国について言えば、歴史的には、一瞬ともいえない時間の間に、文化大革命から北京オリンピックにまで進歩している

アメリカと、東欧やカフカスのアメリカの同盟諸国は、ロシアの熊をけしかけて、対決状態にもちこもうと決心したもののようで、南オセチアをめぐる危機は始まりにすぎない。永遠とも思われるほど長い間、このコラムで私が警告してきたように、アメリカとロシアとの間の新たな冷戦は、主戦派の関心にとって大切なプロジェクトだが、それが先週あたりに、完全に実を結んだもののように思われる。

主戦派は、新たな敵が見つかるまで決して眠らない。連中は常時、新たな動機を密かに用意している。デモクラシーと良識の名において壊滅せねばならない、またそれに対して西側のあらゆる資源を動員しなければならない新しい「ヒトラー」だ。最新のそうした敵が、プーチンのロシア、とりわけ、今や複合型の怪物、ヒトラーとスターリンの独裁的混合物と見なされているプーチン自身だ。

兵器製造業者が得る利益の激増は別として、冷戦の復活は、かつてのソ連政治問題研究者が、再びワシントンではやりになるということ、またチェコスロバキア共産党の歴史に関して書かれた学位論文の類は無駄ではなかったということも意味する。冷戦というのは、単なる一つの時代ではなく、大物政策通、反共専門家や国内破壊活動者狩りの連中、そして、こうした連中の活動に気前良く資金を提供してくれる軍産複合体などから成り立つ立派な産業でもあるのだ。こうしたネットワーク全体が、1990年代、国際共産主義とともに崩壊したのだったが、反プーチン主義によって、それがよみがえり、たとえ我々が街頭で物売りをする羽目になっても、そうした連中の一部は仕事にありつけるのだ。

西側マスコミは、ここのところひどく立腹しており、プーチンと新たな「独裁的」ロシアを罵っているが、この記述は、事実によって裏切られている。あるアナリストは、海外政策協会(Foreign Policy Association)のブログにこう書いている

「ロシアのマスコミが耐えている、国家による検閲のような、いかなる強制手段もないのに、政府の施政方針にぴったり従おうとする、アメリカ・マスコミの意欲は困ったものだ。昨日見たCNNの報道番組は、サアカシュヴィリがロシアの犯罪を主張する場面の果てしない連続等々、完全な親グルジア報道の一環として、どれも「ロシアの侵略」という構図で描かれていた事実があったとはいえ、CNNには王室に重用された宮廷詩人ウイリアム・ダンバーのような人物はいたためしはない。グルジアは、主要なアメリカ同盟国の一つであり、イラクには三番目に大きな派遣部隊を送っており、戦略的な、石油の豊富な地域にある。基本的に、政府の論点を無批判に普及しているだけの、アメリカ・マスコミによる自己規制は極めて気がかりだ。」

該当サイトで、記事全文をお読みいただきたい。記事は無署名だ。お互いにほとんど関係のない、二つの全く異なる戦争についての記事を、ロシアと西側のマスコミがどのように一つにまとめているのかという内容だ。

ロシアが、間欠的ながら、より自由な方向に進んでおり、我々西側が、自由のより少ない方向に進んでいるので、この両者はどこか途中で出会うことになるのだという議論がある。事実、アメリカとイギリスにおけるマスコミは、本筋から外れるよう、あまりに良く訓練されている一方で、ロシアでは、マスコミは依然として、公式の諸規制に縛られていると主張することも可能だ。公的な検閲など西側では必要ですらない。誰もが何を言うべきか、そしてより重要なことに、何を言ってはいけないかを、知っているからだ。

これは確かに気がかりではあるが、少なくとも、私の視点からすれば、決して驚くべきことではない。9/11以来、いやあの象徴的な出来事の前からでさえ、(煽動的政治家と組んだ)マスコミが、いかなる反対派もいなくなるよう、自分自身ばかりでなく、社会全体までも規制する中、我々はこの方向に導かれてきた。そこで、先週もそうであったように、Antiwar.comの存続という話題に立ち返りたい。

我々は晩夏資金カンパの最中であるが、大変な時期を味わっている。私は決して驚かない。私たちの大半にとり、経済的に厳しいご時世であり、寄付金は、おしなべて減少している。これこそ、ご寄付いただくことがそれほど重要な理由だ。今日にもご寄付願いたい。債権者たちが我々の戸をノックしており、我々が直面する難題は冷戦復活の新時代、益々面倒なものとなってきた。平和への見通しは、今までになく暗く見えるが、事実、これは私たちの仕事と、Webサイト維持の重要性を一層強調するものだ。

単に事実として誤っているのみならず、大いに危険な主戦派の狙いを、社会通念がほとんどの場合に助長している時代の中、それに代替できる意見を私たちはご提供している。アメリカ人に、不干渉主義者の視点から、海外政策の問題をお知らせするという、私たちの課題は、一層重要になっているが、資源不足により、一層の危機にさらされている。私たちは苦戦を強いられている。対等な立場で、ごく少額なりとも、ご協力いただけまいか? 主戦派には無限の資源がある。我々には皆様がおられる。このサイトを維持する上で、アメリカの海外政策にかかわる真実を皆様にお伝えする上で、私たちは皆様からの、課税控除対象の寄付に依存している。

この四半期は、70,000ドルの資金調達が、必須目標だ。それが実現できなければ報道を大幅に削減することが必要になる。ごく単純なことだ。皆様の寄付こそが雲泥の差をもたらしてくれる。本日ご寄付を願いたい。

Justin Raimondo

記事原文のurl:www.antiwar.com/justin/?articleid=13317

2008年8月19日 (火)

FOXニューズに登場したアメリカの少女「グルジア兵から逃げました。ロシア兵にお礼をいいたいです。」

イラクのクエート侵略時に、駐米クェート大使の娘が、「ヤラセ」で現地の少女を演じ「イラク兵が、未熟児保育器から赤ん坊をとりだし、投げて殺した」と言って、イラクに対する憎悪に油を注いだ記憶をお持ちだろうか?

神保哲氏の記事

『幻の大量破壊兵器』はいかに捏造されたか イラクの脅威を誇張し続けたブッシュ政権の情報操作と戦争の大義を再検証する

から引用しよう。

引用始め

1990年10月10日ワシントンの連邦議会でトム・ラントス(民主党・カリフォルニア州)、ヘンリー・ハイド(共和党・イリノイ州)らの人権派有力議員らが主催する『下院人権議員集会』が開かれていた。
この集会の主人公は15歳のクウェート人少女だった。少女は、身元を明らかにすればクウェートに住む家族がイラクからの報復を受ける恐れがあるとの理由か ら、「ナイラ」という名前のみが明らかにされていた。そして、「命からがらクウェートから逃げてきた」とされたナイラは、イラク占領下のクウェートで彼女 がボランティアで働いていた首都クウェートシティのアルアダン病院に武装したイラク兵が押し入ってきて、保育器の中にいた未熟児の赤ん坊を保育器から冷た い床の上に放り出して皆殺しにした、と涙ながらに証言した。
 このナイラ発言以降、先代ブッシュ政権の高官たちはサダム・フセインの残虐性を、そしてイラクのクウェート侵攻の違法性を批判する際に、必ずといってい いほどこのエピソードを繰り返し引き合いに出した。ブッシュ大統領自身、サダム・フセインを呼ぶ時に「ベビーキラー(赤ん坊殺し)」という表現を好んで 使った。
 この「赤ん坊殺し」のエピソードが、アメリカの世論にどの程度の影響を及ぼしたかを具体的に推し量ることは難しい。しかし、湾岸戦争直後のブッシュ政権 の支持率が89パーセントまで急上昇したのを見ても、ナイラ発言から3ヵ月後には多くのアメリカ人が、この戦争を「大義ある戦争」と受け止めていたことは 容易に推察することができる。
 ところが実はこのナイラという少女は、とんだ食わせ物だった。ナイラの正体は当時のクウェートの駐米大使サウド・ナシール・アル・サバの娘で、ナイラは アルアダン病院とは縁もゆかりもなかった。しかも、この日のナイラの証言は、クウェート政府が反イラク世論を盛り上げるためにコンサルティング契約を結ん でいたアメリカのPR会社『ヒル・アンド・ノウルトン』のローリー・フィッツペガド副社長が、直々に指導した名演技だった。そして更に問題なのは、この証 言の内容が恐らく、と言うよりもほぼ間違いなく、「真っ赤な嘘」だったのだ。

引用終わり

ところが、この12歳の少女、全くその逆。担当者たちは、同社大本営プロパガンダ方針と逆の内容を放送したかどで降格処分必須だろう。

「ロシア兵からではなく、グルジア兵から逃げたのです。ロシア兵にお礼をいいたいです。」

更に、おばさまも「攻撃したのはサアカシュビリです。」と続けた。

司会者たまらず「コマーシャルです」と気を利かせたが... FOXとしてありえない近来まれな良いニュース。「猿も木から落ちる。きつねもばかしそこねる。」

2008年8月 7日 (木)

広島の嘘は、現代の嘘だ

2008年8月6日

John Pilger

1945年8月6日広島への原子爆弾投下記念日に、あの原爆で吹き飛ばされた都市のほこりから、現代の戦争までに至る「噓の進展」と、差し迫っているイランへの攻撃について、ガーディアンの為の記事で、ジョン・ピルジャーが語っている。

1967年に初めて広島に行った時には、階段に焼きついた影がまだあった。それはくつろいでいる人間の、ほとんど完璧な跡だ。彼女は銀行が開くのを待ちながら、両足を広げ、背を丸め、片手を脇にして、座っていた。1945年8月6日の朝8時半、彼女と彼女のシルエットが花崗岩に焼き付けられた。(訳注:人影の石)私はその影を、一時間あるいは、それ以上の間、見つめていて、やがて川に向かって歩いてゆき、ユキオという男性と会った。彼の胸には、いまだに原子爆弾が投下された時に着ていたシャツの模様が焼き付けられていた。

原爆の荒野のほこりの中、急ごしらえされた掘っ建て小屋に、今でも彼は家族と暮らしている。彼は都市上空の巨大な閃光を説明してくれた。「青みがかった光で、何か電気の短絡のようなものでした」、その後、竜巻のような風が吹き、黒い雨が降りました。「私は地上に投げ出されていて、持っていた花の茎だけが残っているのに気がつきました。全てが静止していて、静かで、立ち上がってみると、人々は裸で、無言でした。髪の毛も皮膚も全くない人々もいました。私は自分が死んだに違いないと思いました。」 9年後、再訪して尋ねてみたところ、彼は白血病で亡くなっていた。

原爆の直後、連合軍占領当局は、放射線による病変について触れることを一切禁止し、人々は、原爆の爆発によって亡くなったり、負傷したりしたのだと主張した。それは最初のデマ宣伝だった。「広島の廃墟には放射能はない」とニューヨーク・タイムズの一面は報じたが、これは第一級のデマで、ジャーナリストとしての権利放棄であり、オーストラリア人記者ウィルフレッド・バーチェットが、世紀のスクープ記事によって、これを正したのだ。冒険的な旅を経て、あえて広島にたどりついた、初めての記者として「私はこれを、世界への警告として書く」とバーチェットはデイリー・エクスプレスで報じた。目に見える怪我もないのに、「原爆病」と呼ばれるもので亡くなって行く人々で一杯の病棟を彼は描写した。真実を語ったことで、彼は報道関係者の身分証を取り消され、さらし者にされ、中傷されたが、やがて汚名はそそがれた。

広島と長崎の原子爆弾爆撃は、叙事詩的な規模の犯罪行為だ。それは熟考された大量虐殺であり、内在的に犯罪性を帯びた兵器を解き放ってしまったのだ。この理由から、核兵器の擁護者たちは、究極の「良い戦争」などという神話に逃げ込み、リチャード・ドレイトンが名付けた、連中の「倫理的沐浴」が、西欧が、自らの血まみれの帝国主義的な過去を消し去るだけでなく、常に原爆の陰の元で、60年もの間、飽くことを知らない戦争を推進することを可能にしたのだ。

最も不朽の噓は、原子爆弾は、太平洋での戦争を終結させ、命を救うために投下されたのだというものだ。1946年のアメリカ合州国戦略爆撃調査は結論をだしていた。「たとえ原子爆弾攻撃がなくとも、日本上空の制空権により、無条件降伏をもたらすための十分な圧力を行使することが可能となり、侵攻の必要性を除去している。あらゆる事実の詳細な調査に基づき、更に、生き残った日本人指導者の証言によっても裏付けられている、調査の意見は、... たとえ原子爆弾が投下されずとも、たとえロシアが参戦せずとも、あるいは、例え何ら日本侵攻が計画されたり、もくろまれたりしなくとも、日本は降伏していただろう。」というものだ。

ワシントンの国立公文書館には、1943年という早い時期からの日本の和平工作を示すアメリカ政府文書が保存されている。ひとつたりとも、達成する努力は払われなかった。1945年5月5日に駐日ドイツ大使から送信されアメリカが傍受した電文が、「たとえ条件が厳しいものであれ、降伏」も含め、日本人が必死に講和を求めていたことに対するいかなる疑念をも払拭してくれる。それなのに、アメリカ陸軍長官ヘンリー・スティムソンは、トルーマン大統領に、アメリカ空軍が、日本を「空襲で破壊しつくしてしまって」、新しい兵器が「実力を発揮」できなくなりはすまいかと「心配している」と言ったのだ。彼は後に「原爆を使わずにすませるためだけの目的で、降伏を実現させるという目的では、いかなる努力もしなかったし、一つとして真面目に検討されはしなかった」ことを認めている。海外政策にかかわる同僚たちは、「ロシア人を原爆で脅し、これみよがしに、尻に敷いておく」のに熱心だった。原爆を開発したマンハッタン計画の責任者レスリー・グローブズ将軍は、こう証言している。「ロシアが我々の敵であることについて、私はなんら幻想をもっておらず、計画はその原理のもとで遂行された。」広島が完全に破壊された翌日、トルーマン大統領は「実験」の「圧倒的大成功」に満足を表明した。

1945年以来、アメリカ合州国は、少なくとも三回、すんでのところで核兵器を使用するところだったと考えられている。連中の偽りの「対テロ戦争」を推進するにあたり、ワシントンとロンドンの現行政府は、非核保有国に対し「先制」核攻撃をする用意があると宣言している。噓の一撃ごとに、深夜の核のアルマゲドンに近づきながら、正当化の噓は益々理不尽になる。イランは現在の「脅威」だ。しかしイランは核兵器を持っておらず、イランが核兵器備蓄を計画しているというデマは、主に、不審をもたれているCIAが支援するイラン人の反体制派集団MEKから出たものだ。サダム・フセインの大量破壊兵器に関する噓が、ワシントンが仕立て上げたイラク国民会議から流されていたのとそっくりだ。

この「かかし」を生み出す上で、西欧マスコミの役割はきわめて重要だった。アメリカの国防情報総覧が、「かなりの確信をもって」イランが2003年に核兵器計画を放棄したと書いている事実は、オーウェルの「1984年」に描かれた「記憶廃棄穴(メモリー・ホール)」の中に廃棄されたままだ。イラン大統領マフムード・アフマディネジャドが、決して「イスラエルを地図から消し去る」という恫喝などしなかったことには興味はないのだ。しかしながら、こうしたマスコミの「事実」というスローガンはそういうものであり、イスラエル議会での、最近の卑屈な演技で、イギリス首相ゴードン・ブラウンはさらにもう一度イランを、脅したと、それとなくほのめかした。

西欧の支配者社会において、本当の脅威には、ほとんど言及されることがないままであり、それゆえ、マスコミも触れないため、この噓の発展は、我々に、1945年以来、最も危険な核危機の一つをもたらしている。中東には、たった一つ、節度のない核保有国があるが、それはイスラエルだ。1986年に英雄的なモルデカイ・ヴァヌヌが、イスラエルが200発もの核弾頭を製造しているという証拠をこっそり国外に持ち出し、世界に警告しようとした。国連決議を無視して、イギリスとアメリカが、1953年にイランのデモクラシーを崩壊させて以来、西欧が冒瀆してきた国と、新たなアメリカ政権がひょっとして、本当にひょっとしてだが、真面目な交渉をするのではないかと恐れ、イスラエルは現在、明らかに、イランを攻撃したくてむずむずしている。

7月18日のニューヨーク・タイムズで、かつてはリベラルと見なされていたが、今やイスラエルの政治、軍事支配層のコンサルタントであるイスラエルの歴史学者ベニー・モリスは、(代案は)「イランが核の荒れ地となることだ」と脅した。これは大量虐殺を意味しよう。ユダヤ人としては、皮肉のきわみだ。

ここで疑問が投げかけられている。善良なドイツ人たちがそうであったように、「我々は知らなかったのだ」と言って、我々は単なる傍観者でいるべきなのだろうか? 我々は、益々、リチャード・フォークが「西欧的価値観と無辜についての前向きのイメージが、脅かされたという風に描かれた、独善的で、一方的な、法律的/道徳的な遮蔽幕が、無制限の暴力というキャンペーンを正当化する」と呼んだものの背後に隠れるのだろうか? 戦犯を捕らえることが、またもや流行しているようだ。ラドヴァン・カラジッチは、裁判にかけられているが、シャロンやオルメルト、ブッシュやブレアはそうなっていない。一体なぜなのか? 広島の記憶が、その答えを求めている。

www.johnpilger.com

記事原文のurl:www.johnpilger.com/page.asp?partid=499

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NHKで08/08/07に放映された番組「解かれた封印~米軍カメラマンが見たNAGASAKI~」のカメラマン、Joe O'Donnellの写真は、彼のご子息のwebで見られる。

関連記事翻訳:

ダニエル・エルズバーグによるMade Love, Got Warまえがき:父親は原爆用プルトニウム工場の設計者だった

2008年7月20日 (日)

ジョージとローラ・ブッシュ、大統領選後コンディ・ライスが理由で離婚か?

2008年7月18日 出典Pravda.ru  (英語版プラウダ)

多くのアメリカ大衆紙は、最近、ジョージ・W・ブッシュ一家の不幸の噂でもちきりだ。最新の噂は、ジョージとローラ・ブッシュが11月の選挙後に離婚するというものだ。

ジョージとローラ・ブッシュ、大統領選後コンディ・ライスが理由で離婚か?

イタリアの新聞ラ・レプブリカは、大衆紙ナショナル・エグザミナーを引用して、アメリカ大統領選挙の後、ジョージとローラ・ブッシュは離婚を予定していると書いている。

スーパーマーケットで売られている大衆紙によると、ジョージとローラ・ブッシュは、ほとんど口をきいていないという。ジョージは大変不幸に感じていて、ローラに別れては欲しくないと思っている。とはいえ、同紙は、ローラは全てに疲れ切っていると書いている。彼女は、自立することに決めたのだと。

カップルが、婚姻関係を未だに維持しているのは、ジョージ・W・ブッシュの大統領期間中は、契約上、二人で暮らさなければならないとされているからだけにすぎない。感情の問題とは全く無関係なのだ。

二人はいずれも、国家には十分つくしたことを確信している。二人は、実際は、ずっと昔に終わってしまったのに、婚姻関係がいまでも続いているふりをしているだけだ。大統領が引退するまで、離婚は秘密とされる予定だ、と同紙は書いている。

大衆紙は離婚をもたらしかねない原因についても論じている。同紙は、ジョージ・W・ブッシュは、アメリカ国務長官、コンドリーザ・ライスと関係をもっていると考えている。大統領政権のある元従業員は、ナショナル・エグザミナー紙に、ローラ・ブッシュは、ホワイト・ハウスから離れていたくて、あるホテルで宿泊したことがあると話した。

ローラ・ブッシュは、離婚すれば2000万ドル貰えるという。

アメリカの大衆紙が、ジョージ・W・ブッシュとコンドリーザ・ライスとの情事について報道するのは今回が初めてではないことは特記に値しよう。ライス女史は二年前の7月、アメリカで大衆紙の噂の的になった。多数のアメリカの新聞が、当時コンディは、ブッシュ大統領と関係をもっていると報道した。

国家安全保障の専門家ウエイン・マドセンは、2006年、ジョージ・W・ブッシュは、かかりつけの精神分析医の診療時に、他の女性に惹かれていると告白したと言っている。伝えられるところでは、ブッシュは、夢想の対象として、コンドリーザ・ライスの名前を挙げたという。

ローラ・ブッシュは、間もなく噂になった。大統領夫人は、その晩ワシントンのメイ・フラワー・ホテルで過ごした。大衆紙各紙は、ローラ・ブッシュは、コンドリーザ・ライスと情事関係があると思えたことが原因の、ブッシュ大統領との口論の後、ホワイト・ハウスを抜け出したと報道した。

中傷する人々は、ワシントンでの公式会議で、ライス女史がおかした深層心理的な言い間違えの話題を思い出すはずだ。常に言葉の選択には非常に注意深いコンドリーザ・ライスが、以下の様に言ったという。「私が主..に話していた時に」といい、突然話を止め「私が、ブッシュ大統領に話していた時に。」と言いなおしたのだと。

ライス女史はブッシュ一家の友人だという評判を得ている。彼女がブッシュ大統領と親しくなれたのは、主に、彼に海外政策についての見識を教える際に、ブッシュと共通の言葉を思いつける唯一の人物であるという事実によっている。

たしかに前任者コリン・パウエルとは違い、ライス女史は、ブッシュ大統領と極めて親密な関係にある。彼女は大統領と一日最低一回は電話で話している。

ブッシュ大統領の元メディア顧問、マーク・マッキノンは、コンドリーザ・ライスは、無限の政治的将来性をもっているので、更に高い地位につくことも難しくはなかろうと語っている。

「彼女には四つも条件が揃っています。共和党員で、女性で、アフリカ系アメリカ人で、国務長官です。」と彼は言う。「共和党の政治舞台には、コンディ・ライス以上のスターはいないと思います。」とマッキノンは語っている。

元記事原文のurl:http://english.pravda.ru/world/americas/18-07-2008/105821-george_laura_bush_divorce-0

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夫妻のゴシップはさておき、我々にも大きな影響がある本質的な話題をこそお読みいただきたいものだと思う。大衆紙や女性週刊誌記事の類を翻訳している暇はまずないので。

ブッシュの最近の発言を翻訳した記事に下記がある。

黒幕には一切触れない、ブッシュの経済演説

民主党大統領候補について翻訳した記事として下記がある。
イラクは一段落?したので、アフガン、パキスタンに戦力を投入するという方針転換?

オバマ、果てし無き戦争政策の概要を説明

この記事と関連して、下記記事を読むと、日本へのアフガン派兵要請(命令)の背後が読めてくるような気がする。

NATO、コソボ、アフガニスタンとパキスタン: NATOはアフガニスタンで一体何をしているのか?


「オバマ、果てし無き戦争政策の概要を説明」の筆者、既に雄弁な政治家の正体について書いている。

バラク・オバマ、二つの顔

下記は、オバマについての、アラブ系アメリカ人による別意見の翻訳。

オバマの偽りの希望:なぜ私はオバマに投票しないか


共和党大統領候補について翻訳した記事として下記がある。

マケインが勝つと対イラン戦争になる可能性

マケイン、更なる戦争を約束

そもそも、アフガン、イラク侵略の口実となった、「911テロ」は内部犯行ではないか?という記事として、下記がある。

25の容認しえない矛盾:9/11公式説明の決定的な否定 デヴィッド・レイ・グリフィン新刊書評

しかもFBIは、「911テロ」の黒幕が「ビン・ラディン」だとは言っていない。

FBI捜査広報課長、ビン・ラディンを9/11と結びつける確証はないと語る 06年6月10日

オサマ・ビン・ラディンとは何者か? 2001年9月12日


自分たちに都合のよいテロ事件をしかけるのは、彼らの伝統であることは、下記記事でもわかるのではあるまいか。この話題で、スイスの学者による真面目な学術書も刊行されている。

大衆を国家に頼らせるべく、無辜の民間人、女性、子供を攻撃せよ<グラディオ作戦>

2008年7月18日 (金)

黒幕には一切触れない、ブッシュの経済演説

Kurt Nimmo

Infowars

2008年7月16日

特殊な才能をもった精神薄弱者が、そのご主人のセリフをうまく鸚鵡返しをするのと同様に、ブッシュは、低迷している経済も、ガソリン価格が一ガロン4ドルを超えたのも、民主党のせいだと述べている。「土曜日、ブッシュ大統領は、議会に急上昇するエネルギー価格に責を負わせようとし、膨大な石油埋蔵量があると思われる原生地帯やオフショア地帯での石油掘削に対する積年の制限を、議員たちは解除しなければならないと語った」とAP通信は報道している。「議会メンバーたちが、高いガソリン価格が我が国民にもたらしている苦痛に、立ち向かうべき時だ」と決定者、総司令官である大統領は語った。「アメリカ人家庭が、高くなった石油価格のためにドルを支払えば、それだけ食卓に載せる食べ物や、子供を大学にいれるために使うドルが減る。アメリカ人はもっと良い生活をしてしかるべきだ。」

天文学的なガソリン価格は、民主党とはなんの関係もない。法外な価格は、不換紙幣の価値低減と、わが国の支配者によるインフレ政策の直接的な結果なのだ。罪をなすりつけるのであれば、連邦準備制度(フェデラル・リザーブ)なり、フェデラル・エクスプレスなりの戸口でも良かろうし、銀行家たちのせいにもできる。ブッシュは、需要と供給のバランスによるものだと信じ込ませようとしているが、アメリカの石油消費は、昨年以来、何百万ガロンも低下している。原因は、インフレーション、つまりグローバル・エリートの命を受けて動く連邦準備制度による、意図的な政策だ。

かつて2005年に、グローバル・エリートは、ビルダーバーグの名を借りて、石油価格を、当時の一バレル40ドルから150ドルに上げようとしたことを思い起こそう。ビルダーバーグの研究者とアメリカン・フリープレスの編集者ジム・タッカーが報告した計画だ。2005年の会議の中で、ヘンリー・キッシンジャーは、参加者の面々に、エリートは石油価格を天井価格を越えて上昇させたいと願っていると語ったのだ。翌年カナダ、オタワでのビルダーバーグ会議で、一バレルの石油価格を、年末までに105ドルに上げることが決定された。この計画は、これまでのところ、単に実現されたばかりでなく、超過達成された。

「グローバル・エリートは、利益を引き上げ、グローバルな経済恐慌をもたらし、中流階級を粉砕するという組織的な計画の一部として、一バレル200ドルをも突き破って、石油価格を上げることをたくらんでいる。彼等は自分たちの目標を達成するための手段として、イランを攻撃することも恐れてはいない」ポール・ジョセフ・ワトソンは、昨年9月に書いている。「ピークオイル理論を売り込み、それを人間がひき起こしている地球温暖化という詐欺話と結びつけて、ビルダーバーグは、中流階級の生活水準が維持不能になり、西欧が第二世界状態に引き下げられ、有力なエリート達が、財政的、政治的な賞金をかっさらうようなレベルにまで石油価格を持ち上げことをねらっている。」ブルームバーグによると、今年始め、ゴールドマン・サックス・グループは、石油価格が2年以内に一バレル150から200ドルになると予測していたという。

「多くのアメリカ家庭にとって困難な時期だ」とブッシュは言う。

本当だろうか? グローバル・エリートが、あちこちでやってきたように、経済に意図的に急激な歯止めをかけるので、これから先の月日は益々困難になるだろうに。

「アメリカ経済の下方スパイラルが始まったのが、デビッド・ロックフェラーとズビグニュー・ブレジンスキーが、三極委員会を創設してから、ごく間もなくのことだった事実は、偶然ではない。」と、オーガスト・レビューは解説している。「我々に「新国際経済秩序」(連中の用語だ)をもたらした政策まさにそのものが、わが国を破滅させたのだ…。わずか30-40年の間に、アメリカは世界中で、最強かつ最も安定している国から、最も弱く、不安定な国の一つになってしまった。童謡マザーグースの人物、あわれな卵のハンプティー・ダンプティーは、塀の上に座っていたのに、おっこちてしまった。しかし、ハンプティー・ダンプティーが、実は略奪をはかるグローバル・エリートに突き落とされたのだという真実を知っている人々は稀だ。

不幸なことに、あまりに多くの人々は、ハンプティー・ダンプティー墜落の真実を知ることができず、代わりに、グローバリストの傀儡ジョージ・ブッシュがのたまう活気のない釈明を受け入れてしまっている。

記事原文url:http://www.truthnews.us/?p=2324

2008年6月 5日 (木)

人道的介入という暴力的愚行:西欧の妄想

Jean Bricmont

2008年5月27日

Counterpunch.org

なぜある人々が、本気でイラク戦争など「容易なこと」だと考えたのかを理解することは可能だ。まず、第二次世界大戦を考えてみよう。アメリカは、ドイツと日本を、民間人を含め、情け容赦なく爆撃し、これらの国々を軍事的に占領し、ほとんど完全な支配を押しつけた。それなのに、現在、ドイツと日本は、世界の中で最も信頼できるアメリカの同盟国だ。この同盟がどれほど深いものか、またどれほど長く続くかは今の時点ではわからないが、当面の所はそれが現実だ。

さて、冷戦について検討してみよう。かつて、ポーランドからブルガリアに至るまでの国々の政府は、アメリカに敵対的だったことを覚えておられよう。今や、彼等は、ひたすらNATOへの統合、高度なアメリカの対ミサイル防備システムと、イラク占領への参加を望んだのだ。あるいは更に驚くべきこととして、さほど遠からぬ昔、アメリカがベトナムを猛烈に爆撃し、何百万人もの人々を殺害し、環境を汚染したのに、アメリカの投資家がベトナムで諸手を挙げて歓迎されていることを考えて頂きたい。

彼らの小さな国を1999年に爆撃した後でさえ、セルビア人は期待通りに振る舞い、ミロシェビッチを選挙で追い出し、少なくともしばらくの間は、親西欧的な政府を受け入れ、自らの国への爆撃を、あからさまにではないにせよ、暗黙のうちに承認した。

こうした全ての結果、西欧、特にインテリ層の間で、(必ずしも、「特に」ではないにせよ)リベラル、あるいは左翼的知識人の間でさえ、大いなる西欧の妄想とでも呼べる支配的な世界観を生み出している。この見方によれば、世界、特に第三世界は、政治独裁者や 経済的に管理の下手な連中が支配する自国政府によって抑圧されている人々に満ちており、これら国民は良き、民主的で、リベラルな、開放市場の西欧によって、援助されたり、支持されたり、あるいは解放されたり(もし必要であれば軍事的手段によって)することだけを期待しているのだ。こうしたことから、左翼の大半が、数あるなかの、ウクライナ、ベラルーシ、レバノン、ジンバブエにおける「民主革命」や、中国国内の人権運動やチベットの独立を支持することになっている。

これが妄想だという理由は、二十世紀における根本的な変化、少なくとも、最も長期的に持続する衝撃をもっている、あるものを見おとしているためだ。それは、もはや過去に属することといえるファシズムあるいは共産主義の歴史ではなく、非植民地化だ。この動きは、人種差別主義者の支配というとりわけ暴虐な形から、何億人もの人々を解放しただけでなく、16世紀末以来、世界史における支配的な傾向であったもの、つまりヨーロッパ拡張の動きをひっくり返したのだ。二十世紀、ヨーロッパは衰退し、世界システムの中心としてのヨーロッパにアメリカが置き換わったが、そう長くは続くこともなさそうだ。

それさえ理解してしまえば、現代の妄想の源を理解するのはむしろたやすい。ドイツと日本は、第二次大戦前は帝国主義勢力であり、その理由もあって、強烈な反共産主義者だった。そこで、戦後アメリカが、そうした国々のエリートに対して勧めたのは、基本的に、連中がそれまでしてきたこと、つまり共産主義との戦いを、比較的平和な手段で、アメリカの指導の元で、続けることだった。これは敗北した両国にとり、第一次世界大戦後の同盟国に対するヴェルサイユ条約よりも、遥かに受け入れやすい「解決策」だった。これが、なぜ第二次大戦後のドイツと日本におけるアメリカの政策が相対的に成功し、すくなくともこれまでのところは、むしろ安定した同盟に至ったのかの説明になる。

同じような考え方が、冷戦における「勝利」にもあてはまる。ソ連のアキレス腱は、常に東ヨーロッパ支配だった。実際東ヨーロッパの諸国民たちは自分を「ヨーロッパ人」と思っており、エリートたちは、「文明化した」 西欧を羨望のまなざしでみつめ、「野蛮な」東から目をそむけていた。そこで、彼らを「支配」することは、ソ連にとり、常に悩みの種だった(1953年の東ドイツから始まり、1956年のハンガリー 、1968年のプラハ、ポーランド等々)。そしてもちろん、アメリカを1989年以後熱烈に歓迎したのは、これらの国々だった。だが、その熱意は基本的に、西部ウクライナにまで広がり、そこで止まっている。ロシア人も、旧ソ連圏のアジア諸国も、自分をさほど西欧とは思っておらず、自分たちが決して「西洋」の一部とみなされまいことも分かっている。

そしてこれは、中国、中南米あるいはイスラム教世界には、ましてあてはまる。今日のイラクやアフガニスタンに対し、アメリカが戦争の代償として提供できるものに、何ら「前向き」なものはない。2002年にシリアを旅行していた時に、一人の(ある意味で親西欧的な)小柄なビジネスマンが、「地域の人々の80%は、サダムに去って欲しいと願っていますが、もしも彼を撲滅するのがアメリカであれば、アメリカは100%の人々を敵に回すことになるでしょう。実際の所、かつてはトルコが我々を支配し、次にイギリス、 フランス、そして今やイスラエルです。我々はもはや植民地主義などいらないのです。」と私に話した。彼は全く正しいのだが、この明白な真実は、当時西欧で反戦派の人々の間ですら(ブッシュよりは、より穏やかで、非軍事的な西欧の介入をよしとすることが多い)理解されることは稀だった。

現代西欧左翼の主な弱みの一つは、まさにその世界観に、第三世界で、デモクラシー支持や人権支持や少数派支持のキャンペーンに熱烈に乗り出す際に、植民地主義の消滅を十分に考慮していないことにある。そのようなキャンペーンの最も新しい例は、特にパリで猛威をふるっている、中国でのオリンピック大会をめぐる騒動だ。パリは昨今そうした「人道的」帝国主義 (当地では、マルクス主義と、えせの68年代革命主義の両方に置き換わっている)の首都となってしまった。問題は「フリー・チベット」運動が正統であるか否かではなく、あるいはダライ・ラマが元奴隷所有者で、CIAの手下であるかどうかですらなく、もっと基本的なことだ。「我々」(西欧の左翼)は、そこで一体何を実現しようとしているのかだ。中国はセルビアではなく、爆撃されて服従するようなことにはならない。中国が西欧に依存する以上に、我々の方が中国に経済的に依存しているので、(人道主義的左翼お好みの手段の一つ)経済制裁も有効ではあるまい。

ちょうど我々が第二次世界大戦やホロコーストを覚えているのと同様、中国も外部の強国に従属したり、国土分割されたりしたことを覚えている。中国はまた「二度とさせない」とも言っている。中国は、我々の今のチベットをめぐる騒動を、明らかに(正しかろうと、誤りであろうと)西欧による過去の政策の継続とみている。しかも、それは彼等の政治的信条とは無関係に、中国全体にあてはまる。チベットに対して我々ができる最善のことはと言えば、我々は世界のこの部分については、帝国主義者的な野望を持っていないということを、中国に請け合うことだ。しかしチベットをめぐる騒動やら、中央アジアにおけるアメリカ軍事基地の設置やらで、まさに反対の方向に進んでいる。

もちろん、介入するたびに、反体制派あるいは少数派の人々が、あきらかに「我々の側につく」のを目にすることになる。だが殆どの場合、例えば、コソボのアルバニア人民族主義者やイラクの現在の支配者のように、それは単に彼等がアメリカの権力を使って自分たちの狙いを実現しようとしているという理由だ。しかし、コソボで民族的に純粋な国家を作り上げる、あるいは、イラクにイスラム国家をうちたてる、といった目標は、必ずしもアメリカ支配者(西欧の妄想をも患っているのだが)のそれと一致するとは限らず、西欧左翼のより広義の目標とは、まして一致するまい。

対抗する国家を弱体化させるために、帝国主義者がいつも使っている「少数派への支援」は、連中の最も無責任な政策の一つだ。帝国が撤退し、自分たちのことを裏切り者と見なしている隣人たちと一緒に暮らすはめになった時、実際そうした少数派に何が起きるだろう? アメリカが撤退した後、ラオスのモン族に何が起きたろう? あるいはドイツ敗北後の東ヨーロッパにおける親ドイツ集団には?

西欧の左翼がすべきことは、世界の状況についての現実的な見方を促進すること、そしてそのような現実主義に基づく海外政策なのだ。今や「現実主義」というのは、左翼の耳にはおおかた汚らわしいものに聞こえてしまうものだ。しかし、これは全て現実主義的な分析が、どういう結果をもたらすかにかかっている。ある国が、自分が極めて強力だと思っており、実際にそうである場合(過去何世紀もの間、西欧対それ以外の世界の関係がそうであったように)、現実的な政策は、暴虐的略奪となる可能性がある。しかし、ある国が自分で思うほど強力ではない場合には、より現実主義的になれば、より慎重な政策をもたらすはずだ。もしもヒットラーが「現実主義者」であったなら、彼は第二次世界大戦を始めなかっただろうし、決してソ連を侵略しなかったろう。もしもアメリカがより現実的であったなら、60年代初期に、ベトナム戦争を拡大していなかったろう、2003年のイラク侵略もしなかったろう。しかも、現実主義は、なんら石油を生産せず、膨大な費用がかかり、しかもアメリカに対して大変な敵意を生み出しているイスラエルを、アメリカが絶えず支持するのはやめる方向に向かわせるだろう。

 

皮肉なのは、こうした物事における、最も進歩的な立場(少なくとも客観的には)が、往々にして、人道的な理由から、ボイコットや経済制裁(あるいは戦争)するよりも、開かれた貿易を好む資本家たちのものであることだ。もちろん、社会的あるいは経済的理由から、貿易を含む、資本家の権力の制限を支持することも可能だが、国際関係に関する限り、左翼は同様な立場を支持すべきで、それは中立主義的な動きの一つでもあるが、つまり相互協力と(国連決議に基づかない)一方的な経済制裁の拒否だ。

アメリカと西欧のエリートの問題は、単に彼等が、自分たちの利益のために、暴力的な政策を進めるためではなく、むしろ彼等が、その果てしない傲慢さゆえに、自分たちの利益に逆行するような暴力的な政策をも進めることにある。私たちはもはや世界を支配してはおらず、この事実を受け入れなければ、大変な苦難を受けることになろう。「人道的」介入を奨励するのではなしに、左翼は、世界における武力関係のより現実的な評価や、対話に基づく政策、国家主権の尊重と非介入をこそ助長すべきなのだ。

Jean Bricmont

ベルギーで物理学を教授しており、Brussels Tribunalのメンバー。新刊書「Humanitarian Imperialism」がMonthly Review Pressから刊行されている。

連絡先は jean.bricmont@uclouvain.be.

記事原文のurl:www.counterpunch.org/bricmont05272008.html

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2008年5月31日 (土)

ダライ・ラマの聖なる僧衣の背後

マイケル・バックマン

2007-05-23

ジャーナリストがダライ・ラマに挑戦することはほとんどない。

その理由には、彼が非常に魅力的で、人を惹きつけるからだということもある。彼に関わる報道記事の大半は、くすくす笑いや巧みなたとえ話を難しい答えの代用品にしている人物を軽やかに描きだすのみだ。だが彼は、恐らく自分自身を政府の首長として、現在、中国国民である何百万人もの人々の、広範な自治を求めている人物だ。従って、彼を政界の実力者として責任を持った人物としてとらえて当然だろう。

単なる宗教指導者というだけではなく、1959年に亡命した際、彼はチベット政府の首長だった。チベット政府は、貴族的で、縁故主義の僧侶たちによって運営される国家機構で、税を徴収し、反体制派を投獄し、拷問し、あらゆる全ての通常の政治的陰謀に関与していた。(ダライ・ラマの父親は、1946年にクーデター陰謀の結果、殺害されたことはほぼ確実だ)

亡命政府はインドで設立され、少なくとも1970年代まで、CIAから年間170万ドルを得ていた。

彼がそれで1989年にノーベル平和賞を受賞したダライ・ラマの非暴力支持という公的姿勢にもかかわらず、この資金は中国に対するゲリラ作戦の対価だった。

ダライ・ラマ自身1950年代末から1974年までCIAの給料を貰っており、月に15,000ドル(年間180,000ドル)受け取っていたと言われている。

資金は彼に個人的に支払われたが、彼はその全てあるいは大半をチベット亡命政府の活動に使っていた。主としてニューヨークとジュネーブの事務所の資金と、国際的なロビー活動のためだ。

現在の亡命政府の財源詳細は、明瞭とはほど遠い。構造的に、亡命政府は、7つの省といくつかの特別部局で構成されている。公益信託、出版社、インドとネパールのホテル、アメリカとオーストラリアの手工芸品販売会社などがあり、全て亡命政府大蔵省の元に組織化されている。

政府は全部で24事業の運営に関与していたが、そのような商業活動は適切ではないことから、撤退することを2003年に決定した。

数年前、私は、ダライ・ラマの大蔵省に予算の詳細を質問した。それに対し、当時、約2200万ドルの歳入があり、様々な厚生、教育、宗教、文化プログラムに使われていると答えた。

最大の項目は政治に関する支出で、700万ドルだ。次に大きな金額は行政で、450万ドルだ。ほぼ200万ドルが亡命政府の海外拠点運営に割り当てられていた。

亡命政府が行っていると主張しているものに対し、こうした金額はかなり少なめに思える。

寄付金がどのように予算に組み込まれるのかは明らかではない。寄付金は年間数百万ドルにのぼると思われるが、ダライ・ラマの大蔵省は、それについて具体的な受取り証や、資金源は提示しなかった。

確かに、国外居住しているチベット人の間には、構造的汚職や、ダライ・ラマの名において集められたお金の乱用について、数多くの噂がある。

多くの寄付は、ニューヨークに本部があるチベット財団、1981年にチベット難民とアメリカ国民によって創設された組織を通して流れ込む。財団は様々な計画に年間300万ドルを費やす、数百万ドル規模の組織にまで成長した。

その資金の一部は、アメリカ国務省の難民計画局(Bureau for Refugee Programs)から出ている。

多くのアジアの政治家同様、ダライ・ラマは至って身びいきが激しく、自分の家族たちを多くの重職に任命している。近年、チベット亡命政府の最高行政府、つまり内閣であるカシャグ・メンバー6人のうち3人は、ダライ・ラマの身近な肉親だ。

彼の兄はカシャグの議長であり、治安大臣である。彼はまた、1960年代には、CIAが支援するチベット・コントラ活動の長だった。

義理の妹は、亡命政府の計画審議会会長と厚生大臣をつとめた。

妹は、厚生、文部大臣であり、彼女の夫は亡命政府の情報・外務大臣だった。

彼等の娘はチベット亡命国会の議員だ。弟はダライ・ラマ個人事務所の上級職員をつとめた、また彼の妻は文部大臣をつとめた。

義理の弟の二人目の妻は、北部ヨーロッパ・チベット亡命政府代表で、チベット亡命政府の国際関係部門の長だ。こうした全ての立場によって、ダライ・ラマ一家は、亡命政府を代表して集められた何百万ドルにアクセスすることができる。

ダライ・ラマは今や有名かも知れないが、彼について良く知る人はほとんどいない。例えば、広く流布している思い込みと異なり、彼は菜食主義ではない。彼は肉も食べる。肝炎に由来する肝臓の合併症後、医師の助言で、そうしている(と彼は主張する)。私も数人の医師に尋ねてみたが、痛んだ肝臓には肉が必要、あるいは望ましいことに同意した医師は一人もいなかった。

チベット内部のチベット人に対して、ダライ・ラマは一体何を実際に達成したのだろう?

もしも、彼の目標がチベットの独立、あるいはより近年では、自治の拡大であれば、彼は惨めな失敗者だ。

彼は、チベットを世界中で第一面の話題にして来たが、一体何が目的だろう? 主な業績は、彼が有名人になれたということのようだ。彼がおとなしくしていれば、中国によって拷問され、殺害され、全般的に抑圧されるチベット人の数も少なかったろう。

ともあれ、今のダライ・ラマは72歳だ。彼の後継者、つまり生まれ変わりの子供が指名されようが、意味のある役を演じるようになるまでには長年かかるだろう。中国に関する限り、オーストラリアのジョン・ハワードやケビン・ラッドが現ダライ・ラマと会見しようが、しまいが、これは自ら対処すべき問題の一つであることは確実だ。

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本記事原文 the age web

先に、Globalresearchが題名、冒頭部分に追記した文章を翻訳した。その文章がGlobalresearchから削除されたことについて、他のblog文章の貼り付けらしきコメントがあった。それで翻訳文章を一度保留した。

一方、著者原文は、そのままオリジナルのwebに掲載されている。そこでGlobalresearchで追記された部分を削除、オリジナルのwebの原文に対応するものとし、公開する。

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中国のチベット独立運動弾圧に抗議して、派手なパフォーマンスを繰り広げ、突然有名になった組織、ちょっと調べるだけで、そのうさんくささ、それを全く責めないマスコミのインチキさの背景がわかる。

「国境なき記者団」のまやかし

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2008年5月21日 (水)

ミヤンマーのサイクロン アメリカの敵意が支援を阻止

ミャンマーのサイクロン アメリカの敵意が支援を阻止

サラ・フランウンダーズ

2008年5月15日

Workers World

マスコミのお説教で欠けているのは、ニューオーリンズにおけるハリケーン・カトリーナでの壊滅的なアメリカの実績についての言及だ。

ブッシュ政権はミヤンマーの人々が彼等を襲った自然災害から再起するのを本当に支援しようとしているのだろうか? それならなぜ、この政権は、ペンタゴンが支援を管理すべきだと主張するのだろう? そしてなぜサイクロンが襲おうとしているのが分かっている国に経済制裁を課したのだろう?

今世紀の中で最も激しい暴風雨が、ベンガル湾の低地、隙間なく耕されたミヤンマーのイラワジ・デルタを、5月2日に襲った。そこは肥沃ではあるが低開発地域であり、特に洪水に脆い。デルタにはミヤンマー国民5700万人の四分の一が暮らしている。前回熱帯サイクロンが沿岸地帯の山崩れをひき起こしたのは40年前のことだ。

気象学者たちは、熱帯サイクロンのナルギスを一週間にわたって観測していた。だがサイクロンが上陸すると、予想できない高潮は、最高の規模に達した。高さ3.6メートルの水の壁が、11キロもの内陸まで押し寄せたのだ。

百万人以上の人々が家を失い、何万人もの人々が行方不明になった。推定死者数は、20,000人から100,000人に及ぶ。旧首都で主要商業港湾都市ヤンゴンは修羅場と化した。

アメリカのマスコミは災害の規模と支援活動に対処できない政府の無能さについての話でもちきりだ。アメリカ政府自身の災害支援提供における、計り知れないほど酷い実績は完全に無視されている。

どの新たな記事も、緊急物資運送の為、ミヤンマーに軍隊が自由に入る権利をワシントンが要求していることを繰り返している。ミヤンマーがアメリカ軍航空機の着陸、あるいは海軍艦船の接岸を認めようとしないことに対する怒りと動揺がある。ミヤンマー政府は支援物資を配布する上で信頼を置くことができないという非難が、何度となく繰り返されている。

ブッシュ政権が、犯罪的な計算と計画によって、支援活動を意図的にはるかに困難にしてしまったことは、報道されていないのだ。サイクロン・ナルギスが実際にミヤンマーを襲う前、怪物のような暴風の接近が既に告知され、一週間にわたって観測されてきた中、ジョージ・W・ブッシュ大統領は、ミヤンマーに対する過酷な新レベルの経済制裁に署名した。経済制裁は、侵略行為の一種であり、特に、最も貧しく、最も絶望的なものを標的とする経済戦争の一形式なのだ。

サイクロン襲来に合わせて経済制裁を課した

多数のスパイ衛星を持っているワシントンは、これから何が起こるのか、ミヤンマー国民よりもずっと良く知っていたのだ。経済制裁が、アメリカや国際的な、直接の緊急資金や支援の寄付を、ほとんど不可能にした。新華社通信は、5月2日、ブッシュの大統領行政命令の文言が「特定の個人やビルマ(ミヤンマー)政府が所有あるいは支配すると判断された団体の財産の全資産と権利を封鎖する」というものであると報じた。

一層の経済制裁を宣言するこの犯罪的な大統領行政命令の数日後、災害を被った住民に対する深い懸念が表明された。これ以上の皮肉と偽善はありえまい。

新たな経済制裁により、アメリカの人道支援団体や個人が、疲弊したミヤンマーにおいて、大義に対して直接寄付をすることができなくなる。アメリカ赤十字等のアメリカの支援団体は、経済制裁の規定の元では、救援対策として、人や、資金ではなく、救援物資しか送れないことに気がついた。アメリカ・マスコミは何百もの記事を報道し、ミヤンマーで何がなされていないか傲岸に説教しながら、暴風雨が襲ったこの国に課された新たなアメリカによる経済制裁の衝撃については一言も触れない。

気象衛星観測に基づき、多くの科学者が、勢いを増しつつある暴風雨を見守っていた。上陸のほぼ一週間前に、インド気象庁は詳細な進路予測、速度、位置の警報を発表していた。ミヤンマー政府は、4月26日以来、インドからテキストの警報メッセージを受け取っており、国営ラジオで暴風雨警報を発令していたが、サイクロンの進路を探知する沿岸レーダーを持たず、この貧困にあえぐ国は、避難計画も持っていなかった。

アメリカ政府は、ペンタゴンは自らの人員や機器で援助物資を運ぶ権利を与えられるべきだと主張してきた。明らかに、この豊かな帝国主義者国家は、銃剣の先端をつきつける他に、人道的支援を行う方法を持たないのだ。

他の多くの国々は、しかしながら、即時援助を提供する非軍事的なやりかたを見いだしている。ミヤンマーの国営ラジオは、中国、インド、日本、シンガポール、イタリア、バングラデシ、ラオスやタイから国際人道支援が殺到していると報じている。それぞれの国からの飛行機が、テント、蚊帳、発電機、医薬品、浄水器、乾燥ジャガイモや豚肉、カップ・ヌードル、ビスケット、衣服、トタン板、金槌と釘や、蝋燭を搭載してヤンゴン国際空港に到着している。

アメリカ政府は、ミヤンマーが援助は受け入れながらも、外国人がその配布監視をするのは認めないと怒りを表明している。ミヤンマーの政府経営の新聞「新しい光」は5月9日、その理由を説明した。「ペンタゴンは、アメリカの軍事基地をわが国に設けようと躍起になっている。」

これはミヤンマーを支配している軍事政権の突飛な妄想ではない。ペンタゴンはビルマの政権転覆に対する関心をほとんど隠そうとしていない。これは、この国に対し、開国し、アメリカ軍基地駐留と、ミヤンマーの膨大な国有石油とガス埋蔵資源に対するアメリカ企業の利用を認めよという圧力の形で現れている。

ショーン・W・クリスピンは、「ミヤンマー侵略についての言い分」と題する記事でこう書いている。

「アメリカ合州国軍艦と空軍機は準備万端な中、サイクロン・ナルギスによって、百万人以上のミヤンマー国民は泥まみれ状態で、家を失い、水で伝染する疫病にかかりやすくなっており、自然災害は、アメリカにとって危機の中での機会を提供している。

「人道主義という名目による、一方的で、場合によっては国連承認まで得るアメリカ軍の介入は、貧困にあえぐ国の不人気な軍指導者への逆流へと容易に変わりかねないが、また同時に、死に体状態にあるアメリカ、ジョージ・W・ブッシュ大統領による、議論の多い先制的軍事政策の後遺症を修復してくれるかもしれない。

「アメリカのC-130空軍機を含むアメリカ空軍や海軍艦船が、今や隣国タイで待機し、海軍空母キティー・ホークやニミッツが、現在近くの海域で待機している... ワシントンの政策立案者たちが今や、地政学的、戦略的に極めて重要で突然弱体化された国における先制的人道主義的作戦の、潜在的な損得をはかりにかけていることは確実だ」(アジア・タイムズ・オンライン、5月10日)

ショック・ドクトリン

多くの国々は、災害の最中ですらアメリカや西欧の支援を恐れている。それは厄介な借金の条件や経済再編要求や国家が所有していた資源の民営化等を含むひもつきのものであることが余りに多いからだ。

ナオミ・クラインの著書“The Shock Doctrine: The Rise of Disaster Capitalism”=「ショック・ドクトリン: 災害につけこむ資本主義の勃興」は、たとえその国が、ハリケーン、津波、干ばつや洪水のような自然災害による壊滅的なインフラストラクチャー状態に直面していようと、ショックを受けた国につけ込むために、どのようにアメリカの支援、IMFや世界銀行が利用されているかを、非常に詳細に述べている。そのような危機は、国家資産を売却したり、資源を民営化したりといった不人気な経済的「ショック療法」を押しつけるのに格好の機会と見なされているのだ。これは、その影響を受ける諸国ではなく、国際銀行家にとって、まことに結構な療法なのだ。

ニューオーリンズとイラクにおけるアメリカの実績

あらゆるマスコミによるミヤンマーが、すべきこと、できることについて説教する中で欠けているのは、ハリケーン・カトリーナとリタがニューオーリンズやメキシコ湾岸を襲っている最中と事後の、緊急対策、避難や救援についての、アメリカ支配階級自身の悲惨な実績についての言及だ。

2005年8月28日、洪水や決壊した堤防で、ニューオーリンズ市が水浸しになる中、世界中が、犯罪的な怠慢、人種差別、計画の欠如や全くの混乱を目撃していた。

その後、ボランティアを申し出ている様々な組織や個人からの支援受け入れを傲慢にも拒絶し、国際的な支援を非礼にも拒否したのだ。待機医師団を用意し、何トンもの食料、水や追加の石油百万バレルの提供を申し出たキューバやベネズエラからの支援提供は、拒否された。フランスの飛行機やカリブ海で待機していた病院船や、ドイツやロシアの支援さえも、保留にされた。

国際的な撮影部隊が上空を飛び、屋根しがみつく必死の人々を撮影した。20,000人以上の人々が、飲料水、食料あるいは衛生設備なしでスーパードームにすし詰めにされ、更に何万人もの人々が酷暑の中、何日間もコンベンション・センターで過ごした。アメリカ中からの緊急支援隊員がニューオーリンズに到着するのを妨げられた。

パイロットたちが志願し、人々の避難に使ってほしいと請願したにもかかわらず、最寄りの基地にあった空軍ヘリコプターは、地上待機を命じられた。多くのマスコミ報道によると、連邦緊急事態管理庁(FEMA)と国土安全保障省が、支援やボランティアを、実際に阻止した。国中から送られた何台分ものトラックの水や何トンもの物資は決して引き渡されなかった。

二年半後、何万人もの避難者たちが、依然として彼らの家に戻れずにいる。

イラクとソマリアでのペンタゴンの実績

イラクにおけるペンタゴンの実績ははるかにひどい。経済制裁によって骨抜きされ、弱体化されたイラクを粉砕してから、5年以上もたったのに、アメリカ軍が、最も基本的な人間の生存に必要な飲料水、基本的な栄養、電気、緊急医療、あるいは教育を提供できないことがあきらかになっている。

160,000人以上のアメリカ軍兵士、100,000人の民間コントラクター、そして地球上で最大の軍装備品の集積によってしても、バグダッドで、安定した電気、あるいは移動可能な飲料水設備が実現しないのであれば、ヤンゴンで彼等がもっとうまくできるなどと期待する人などいるだろうか?

飢饉に見舞われたソマリアへの人道的な任務という口実を用い、アメリカは海兵隊員が首都モガディシオを占領してよいとする国連決議を1992年12月に押し通した。怒った住民が翌年には海兵隊員を追い出した。ペンタゴンは、絶望的な住民の中にすらある、一般人の間の反帝国主義感情をすっかり計算違いをしていたのだ。

ミヤンマーでは、まずはイギリスの、次にはアメリカの支配に対する、広範な抵抗が国民の中で、強い潮流となっている。サイクロンによってひき起こされた苦難にもかかわらず、いかなる介入も強硬な抵抗に直面する可能性が高い。

あらゆるアメリカのマスコミが、ミヤンマー政府を独裁制として非難する中、サウジアラビアやインドネシアからパキスタン、チリ、コンゴに至るまで、世界中の残虐な軍事独裁政権を、ペンタゴンがてこ入れし、武器提供し、資金援助をしてきていることを忘れてはならない。ミヤンマーの独裁政権にアメリカが反対しているのは、この政権の抑圧的な政治のせいではなく、何十年も昔からの反植民地主義的な大衆感情のおけかげで、この政権が強いられている天然資源の国有化をしていないからだ。これこそが、アメリカ企業がひっくりかえしてやろうと決意しているものなのだ。

反戦・進歩的運動は、ミヤンマーをめぐる反動的なマスコミのキャンペーンに注意すべきだ。ミヤンマーの人々には、アメリカの要求や経済制裁無しで、即座に国際的支援を受ける権利がある。

この記事原文のurl:www.workers.org/2008/world/myanmar_0522/

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6/1、堤未果さんが、東京新聞のコラムで、「人道支援のカベ」として、この悪辣なアメリカの対ミャンマー制経済裁に触れ、それを報道しないジャーナリズムを批判しているそうだ。(未見だが) さすがアメリカでジャーナリズムを専攻されただけのことはある。

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2008年5月10日 (土)

ブッシュ政権、ビルマ・サイクロン惨禍の悪用にうごく

Joe Kay

World Socialist Web Site

ブッシュ政権は、早速ビルマ(ミヤンマー)の壊滅的惨事の活用につとめている。ブッシュ政権は、先週末ビルマを襲い、少なくとも20,000人が亡くなり 更により多数が亡くなっている可能性が高いサイクロン禍を、アジアにおけるアメリカの海外政策方針を強引に押し進める好機としてとびついた。

火曜日、ブッシュは、ホワイト・ハウスで、ビルマの反体制派指導者アウン・サン・スー・チーに連邦議会金メダルを授与する法案に署名をする特別式典を行った。破壊された国への、当初のしるしばかりの金額を越える、いかなる支援支払いについても、意図的に挑発的な条件を課するために、彼はこの機会を活用した。

「アメリカ合州国は、初期支援貢献はしたが、もっと支援したいと考えている」ブッシュは宣言した。「我々は、アメリカ海軍という資産を動かして、亡くなった人々の捜索、行方不明者の捜索、状況の安定化を支援する用意ができている。だが、そうするためには、軍事政権は、アメリカの災害査定チームの入国を受け入れなければならない。」

これまでの所、アメリカ大使館は、一人のソマリア人反抗者を殺害するのに、アメリカ海軍が先週使用したのと同形のトマホーク巡航ミサイル一発の半分にも満たない、わずか25万ドルの支払いを承認している。火曜日遅く、政権は、更に三百万ドルをアメリカ国際開発庁の災害対策チームに割り当てると約束した。

アメリカが、ビルマへの支援を、アメリカによるある種の要求を満たすことを条件にしているという事実そのものが非道だ。ブッシュは、なぜ更なる支援を行うために、アメリカ自身で査定をすることが必要なのか言っておらず、アメリカ軍が「状況の安定化」を支援するという約束は一体何を意味しているのかについても詳しく説明していない。アメリカ海軍艦船が介入しようとタイ沖に待機している。

こうした約束は、明らかに、無私の人道主義的な素振りとして意図されているわけではない。ブッシュ政権は、何年間にもわたり、ビルマ軍事政権の弱体化をはかっており、昨年の仏教僧侶による抗議を、ビルマとその支配者に対する経済制裁を課する好機として活用した。アメリカ合州国が、この惨事をビルマへの軍事的な足場を手に入れるために喜んで活用することは疑いようがない。

世界社会主義者ウェブ・サイトは、大部分が貧窮化した国に対し、独裁的支配を行っている残酷な政権であるビルマ軍事政権を決して支持するものではない。しかしながら、スー・チー支援を含む、アメリカやヨーロッパのたくらみは、ビルマ国民の民主的な権利や経済的福祉に対する懸念とは無関係なのだ。いつもの様に、アメリカ政府の人道主義的な装いは、アメリカの支配階級の利害と一致すべく入念に計算されたものだ。

ビルマの場合、アメリカは、この軍事政権と緊密なつながりを持ち、ビルマをインド洋への重要なアクセス地点として見なしている中国の影響に対抗することに関心があるのだ。ブッシュ政権に関する限り、ビルマ国民は、アメリカの戦略地政学的な目標を追求するための交渉材料に過ぎない。

シェブロン石油を含むアメリカの巨大エネルギー企業各社も、ビルマには利害関係をもっている。ブッシュ政権はビルマに対して経済制裁を課しているが、経済制裁は、子会社ユノカルを通したシェブロンによる数十億ものドル投資には影響していない。人権運動団体は、ビルマにおける虐待に対するシェブロンの連座は、同社のパイプライン経路を守るためのものだと非難している。

ブッシュ政権による声明は、アメリカ合州国そのものの国民を含め、世界中の人々に対する扱いという文脈でも、考慮されるべきだ。月曜日、アメリカのファースト・レディー、ローラ・ブッシュが、国民に警告し損ね、十分に災害に備えられなかった政府を非難する機会を利用して、サイクロンに対し、ホワイト・ハウスとして最初に反応を示した人物となった。

彼女は述べた。「危険の可能性を知っていたのに、ビルマの国営メディアは、国民にサイクロン進路について時宜を得た警告を発し損ねました。サイクロンに対する対応は、この軍事政権がビルマ国民の基本的な要求を満たし損ねている最近の一例に過ぎません。」

この発言の偽善と腐肉はあまりにも明白で、ひょっとすると、これは意図的な挑発ではないかと疑うほどだ。今年の8月29日で、ルイジアナ州とミシシッピ州を襲い、少なくとも1,800人が亡くなった大型暴風雨、ハリケーン・カトリーナ三周年だ。このハリケーンはアメリカの大都市ニューオリンズを破壊し、洪水をおこした。

連邦政府も各州政府も、何十年もの間、ニューオリンズにおける致命的な洪水の可能性を知りながら、避難計画は何も準備されておらず、閉じ込められた人々や、家を失った人々に対する計画も皆無だった。何万人もの人々が何日間もルイジアナ・スーパードームに閉じ込められたままだった。家を失った何千人もの人々は、米連邦緊急事態管理局(FEMA)の仮トレーラーに住まされたのだが、2007年には、これらのトレーラーが極めて高濃度の毒性化学物質ホルムアルデヒドを含んでいたことが明らかになった。

ハリケーン・カトリーナによってひき起こされたれた被害は、大半が防げたはずのものだったが、政府による全くの無関心と怠慢から、ニューオリンズの堤防体制は、必要な投資を拒否され、崩壊するままにされたのだ。これはアメリカ政府が「国民の基本的な要求を満たし損ねている」多くの例の一つに過ぎない。

下記も参照のこと。:
A new Asian disaster: cyclone kills tens of thousands in Burma
[7 May 2008]

記事原文のurl:wsws.org/articles/2008/may2008/bush-m07.shtml

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2008年4月26日 (土)

「国境なき記者団」のまやかし

突如として有名になった?「国境なき記者団」、イラク侵略や、パレスチナ問題に対して、積極的に活動しているという報道を見た記憶が全くない。関連記事を調べてみたところ、標題のような記事があった。以下抄訳である。

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「国境なき記者団」のまやかし

2005年5月13日

サリム・ラムラニ

国境なき記者団(RSF)の、うさんくさい党派的活動をめぐる強い疑念は、根拠がないものではなかった。プロパガンダを活用するのが特徴の、パリ人組織による政治活動、特にキューバとベネズエラに対する活動を、長年にわたって、様々な批判者たちが、みえすいているとして糾弾してきた。ハバナとカラカスの政府に対するRSFの立場は、キューバ人やベネズエラ人革命家たちに対してワシントンが仕掛けている政治・マスコミ戦と、完璧な相関関係にあることが分かる。

とうとう真実が明らかになった。20年間RSFの事務局長をしているロベール・メナールが、主な役割が、世界中でホワイト・ハウスの狙いを推進することであるアメリカ国務省から資金を受けている全米民主主義基金(NED)から資金を得ていることを告白したのだ。メナールは実に明快だった。「我々は確かにNEDから金を貰っている。それだからといって、何も問題にはなっていない。」(1)

軍による暴力行為が、国際問題を解決するための伝統的な外交にとって代わった時期1983年に、元アメリカ大統領ロナルド・レーガンが、全米民主主義基金(NED)を設立した。財政的浸透力という強力な能力を持ったNEDの目標は、ワシントンの海外覇権に反対する政府を弱体化させることだ。(2) ラテン・アメリカでの、二大目標はキューバとベネズエラだ。

中略

RSFの2004年の年次報告書によると、「少なくとも53人の報道を職業とする人々が業務遂行時に、あるいは意見を発表することで命を失った。」この報告によれば、イラクはジャーナリズムにとって最も危険な国で、19人の記者が殺害されている。2003年以来イラクを占領しているアメリカ軍がこの国を支配しているのだから、アメリカ軍はこうした殺人に責任がある。しかしながら、RSFはアメリカ当局を非難するどころではなく、またもやワシントンの公式発表を受け入れ、様々なジャーナリストを死に至らせた発砲を、「偶発的だ」と書くにとどめている。しかしながらイラクはメナール氏にとって重要ではない。(8)

中略

2003年の支出をみると、問題になっているジャーナリスト達の救済そのものには、予算のわずか7%しか割り当てられていないことが明細書でわかる。(14) 予算の93%はどこにいっているのだろう? 国境なき記者団に資金を供与している人々の、つまりフランス政府、そして大手の経済、金融集団、フロリダ州の極右キューバ人、そしてアメリカ国務省の利益に奉仕するためのプロパガンダと偽情報の業務にささげられているのだ。

「報道の自由を守れ」というのはうわべにすぎない。国境なき記者団は、政府や強力な経済、金融団体の利益のために奉仕している。それこそが、報道の自由に対する主要な脅威である「情報手段の集中」を、メナール氏の組織が決して非難しない理由だ。それこそが、とりわけ、記事と政治的立場を理由に20年以上も投獄されているアメリカのジャーナリスト、ムミア・アブ・ジャマルの運命に、RSFが決して関心をもたない理由だ。不幸にして、メナールと、大手マスコミと、金融資本の共謀が、人道主義という煙幕の陰に連中が隠している本当の狙いを、人々が発見する邪魔をしているのだ。

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記事原文urlアドレス:

www.zmag.org/content/showarticle.cfm?SectionID=45&ItemID=7851

「国境なき記者団」ついては、wikipediaにも資金源なども含め書かれている。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%A2%83%E3%81%AA%E3%81%8D%E8%A8%98%E8%80%85%E5%9B%A3

また

「国境なき記者団」の正体

という英語記事もある。そのごく一部だけ(末尾)を翻訳しておく。

引用開始

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世界第4位の、マーケティング・広報コングロマリット企業Publicis Groupe(ピュブリシス・グループ)の第三の柱であるサーチ・アンド・サーチ社が、無償で「国境なき記者団」の広報をしている。ピュブリシス・グループは、フランスの広告業界では独占的な立場を享受しており、その結果、おしゃれな「国境なき記者団」のプロパガンダが、同社によって、パリの日刊紙やスーパーマーケットで無料で宣伝される。同社が販売する書物も、Vivendi Universal Publishingによって、無料で印刷してもらっている。こうしたサービスの全てが、「国境なき記者団」の予算として考慮されるべきだ。ピュブリシス・グループのこの仰天するような寛大さの理由はあきらかではないが、ピュブリシスの主要顧客がバカルディ(訳注:世界最大のラム酒ブランド)で、同社の2001年広告予算が5000万ドルをわずかに下回るということは注目に値しよう。

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引用終了

記事原文urlアドレス:www.counterpunch.org/barahona05172005.html

気になって日本の広告大企業との関係を見たところ下記の記事があった。

www.nikki.ne.jp/news/112284.html

つまり、電通も、ピュブリシス・グループの株を所有しているのだ。

「国境なき記者団」の提灯報道はあっても、正体については全く報道されないわけだ。

ネグリは入国を禁じるが、煙幕のメナールは大歓迎。

911郵政選挙時の連日のメディア・プロパガンダを思い出した。

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追記:

時折、"「国境なき記者団」"を、様々な検索エンジンで検索し、このページが一体何ページ目に掲載されているかを見て、検索エンジンの開放度をチェックしている。(この記事、参照回数が、なぜか、比較的多い。)

某検索エンジンでは、当初、常に2ページ目にあったが、今ではかなり下位のページに移動された。まず普通はそこまで探すまい。これが、いわゆる「八分」というものだろう。「電通のタブー」に触れているからだろうか?もちろん、そのエンジン、かなり昔から常用していない。カウンターの不正操作というのもあるようだ。庶民のための検索エンジンが不可欠だろう。

本記事を引用くださっているblogがいくつかある。大変ありがたい、と言うべきなのだが、不思議なことに、肝心な末尾の太字部分が、なぜか引用されていなかったりする。

末尾太字の核心部分を、欠落させずに、引用していただきたい。

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2009/4/7追記

大変に興味深い記事が、YahooニュースJapanに載った。以下引用しておく。文中の太字は、加工させていただいたもの。

<電通>新たに408億円の特別損失 最終赤字の可能性も

4月6日20時20分配信 毎日新聞

 電通は6日、09年1~3月期に有価証券評価損として連結ベースで408億8300万円の特別損失を計上すると発表した。このうち377億円が同社が 15%を出資する仏広告会社「ピュブリシス」の株式評価損。4~12月期に計上した他の有価証券評価損を加え、特別損失は通期で510億円に膨らむ見通 し。09年3月期業績への影響について、同社は「集計中」としているが、最終損益の従来予想は110億円の黒字のため、特別損失計上によって最終赤字に転落する可能性もある。

 電通は1901年の創業時期をのぞき、業績が赤字になったことはない。【窪田淳】

2009/6/11追記

重要な資金源が怪しくなれば、当然『国境なき記者団』の経営基盤も危うくなったろう。そこで、ロベール・メナールなる人物の最近の仕事場は下記の通りであることを明記しておこう。

『国境なき記者団』のロベール・メナールは、2008年の9月に、事務局長を辞し、2008年10月に開設された、カタールのDoha Center for Media Freedomの事務局長に就任した。

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2008年4月24日 (木)

反中国デモの偽善と危険

2008年4月14日、CommonDreams.orgで公開。

Floyd Rudmin

チベット人は「人口構成による侵略」や「文化的虐殺」で苦しんでいるという話を聞く。しかし、こうした言葉がスペインやフランスの少数民族バスク人政策について使われるのを聞いたことはない。こうした言葉が、1898年のアメリカによるハワイ王国併合について使われるのを聞いたことはない。そしてディエゴ・ガルシアについて。さほど遠からぬ昔、1973年、イギリスが、チャゴス諸島先住民全員を、インド洋のディエゴ・ガルシア島から強制的に国外退去させた。人々は衣装スーツケース一つしか持たせてもらえなかった。それ以外は何もなしだ。家族で飼っていたペットは毒ガスで殺され、埋葬された。完璧な民族浄化だ。完璧な文化破壊だ。何故だろう? 巨大なアメリカ空軍基地建設のためだ。それはアフガニスタンとイラク爆撃のために活用されたし、間もなくイランとパキスタン爆撃にも利用されるかもしれない。イギリス人とアメリカ人以外は誰もいないディエゴ・ガルシアは、引き渡しや拷問や他の非合法行為にも、うってつけの場所だ。

2012年のロンドン・オリンピックでは、ダライ・ラマやデズモンド・ツツは、きっとディエゴ・ガルシアでの「人口構成による侵略」や「文化的な虐殺」に対する抗議デモの先頭に立つだろう。国連事務総長、フランス大統領、ドイツ首相、そして新たなアメリカ大統領や全アメリカ議会が、開会式をボイコットするに違いない。

アメリカやイギリスや40以上の有志連合諸国が、イラクに対する侵略戦争をおこなっている一方で、ラサにおける人種的な暴動で100人が亡くなったことに対するこの道徳上の姿勢は、偽善の極みだ。イラクでの戦争は「人口構成による侵略」などでなく、むきだしの衝撃と畏怖による侵略だ。戦争犯罪だ。上下水道施設と配電網の意図的な破壊を含む、民間人に対する戦争だ。100万人以上のイラク人が亡くなった。500万人が難民にされた。西洋の侵略者は、「文化的な虐殺」こそしなかったかもしれないが、西洋文明のまさに揺籃の地で、膨大な規模の文化的破壊をおこなったのだ。なぜニュースは、チベット問題のデモの話題ばかりで、イラク問題のデモではないのだろう?

さらに「人口構成による侵略」や「文化的虐殺」は、イスラエルの入植地政策やパレスチナ人共同体の組織的破壊にこそぴったりあてはまるということを、誰もが知りながら、触れる人はほとんどいない。この点について、ダライ・ラマは沈黙したままのようだ。デモをする人々は、ブルドーザーで潰された家屋や、破壊された果樹園や、殺されたパレスチナ人の子供たちのためには旗をふらない。

中国という文脈

中国政府は人類の四分の一の福祉と治安に対する責任を負っている。仏教の僧侶によって行われた場合ですら、人種暴動や反乱は容認しえないのだ。

エジプト人がピラミッドを建築し始めた頃には、中国文明は既に成熟していた。しかしこの200年間はうまく行っていなかった。二度の阿片戦争で中国は麻薬の輸入を強いられ、植民地支配を完成する手段としてヨーロッパ人が沿岸の港を掌握し、更に義和団の乱、満州王朝の崩壊、内戦、日本による残虐な侵略と占領、更なる内戦、更に共産党による統一と社会変革、そして毛の文化革命だ。そうした出来事によって何千万人もの人が亡くなった。それゆえ、中国の近代史には、個人の権利より、社会秩序に高い優先順序を置く、もっともな理由がある。人種暴動や反乱は容認しえないのだ。

こうした文脈を考えて、西欧世界が自らの国内の少数民族に対して行ったことと比較すれば、中国の国内少数派民族の扱いは模範的だ。何千年もの中国支配にもかかわらず、中国には依然として50以上の少数民族がいる。北と南アメリカにおける数百年にわたるヨーロッパ支配の後、本来の少数民族文化は、根絶されたか、損なわれたか、減少した。

中国通貨には五カ国語が表記されている。中国語、モンゴル語、チベット語、ウイグル語、チワン語だ。これに比べ、カナダ通貨には英語とフランス語表記はあるが、クリー語もイヌクティトゥト語表記もない。もしアメリカが中国と同じくらい少数民族に配慮しているなら、ドル紙幣には英語、スペイン語、チェロキー語とハワイ語表記があるはずだ。

中国では少数民族は小学校教育を彼等自身の共同体によって運営される学校で、自らの言語で始める。中国語教育は10歳になるまで導入されない。これは大半の西洋諸国における強制的な言語的同一化の歴史とは、際立って対照的だ。最近オーストラリア政府は、子供たちを家族から引き離し、子供たちに英語を話すよう強制し、母語を話すと子供を叩いたことを、オーストラリア先住民少数派に対し謝罪した。中国は、チベット人や他の少数民族に対して、そうした謝罪をする必要はない。

中国の一人っ子政策は西欧人にとっては圧政的なものに見えるが、これは少数民族には適用されてはおらず、漢民族中国人にだけ適用されている。チベット人は好きなだけ何人でも子供を育てることができる。もしも漢民族が一人以上の子を持つと処罰される。

大学入学の点でも、少数民族に対する同様な優遇策がとられている。たとえば、チベットの学生は、中国のエリート大学たる北京大学に、漢民族の中国人学生より低い試験成績で入学できる。

中国は少数派民族の権利問題に関して完璧な国ではないが、大半の西欧諸国よりはましだ。また中国は、自らを復興し、200年の連続的な危機と外国による侵略から回復するという歴史的文脈の中でこれをなし遂げたのだ。

歴史的主張

国境というのは自然にあるものではない。国境は常に歴史から生まれるものだが、あらゆる歴史が、議論の余地があるものだ。国境に対する主張やら証拠というものは、いつでも見つかるものなのだ。中国は過去200年間、その主張を執行することは困難ではあったのだが、チベットは自国領土の一部だと長らく主張してきた。ダライ・ラマは、チベットに対する中国の主張に反論はしていない。最近のチベットにおける人種暴動と反オリンピック・デモによって、中国が縮小し、自国領土の一部を放棄するようなことにはなるまい。暴徒やデモ参加者もそれを知っている。

チベット分離主義者を後押ししている外国政府や、チベット独立を要求しているデモ参加者たちは、自分の国をもっと良く見つめるべきだ。カナダ人は、ケベック独立運動のキャンペーン活動をすることができる。アメリカ人は、プエルトリコ、バーモント州、テキサス州、カリフォルニア、ハワイ、グアム、そしてアラスカの分離主義者を支持することができる。イギリス人はウェールズ解放と、「スコットランド人の為のスコットランド」のために働くことができる。フランス人は、タヒチ人、ニュー・カレドニア人、コルシカ人、そしてバスク人の解放を支援することができる。スペイン人もバスク人や、カタロニア人を支援することができる。イタリア人はシチリア人分離主義者や、北部同盟を支援することができる。デンマーク人はフェロー諸島を独立させることができる。ポーランド人はカシュビア人を支援できる。日本人は沖縄の分離主義者を支援することが、フィリピン人はモロ民族を支援することができる。タイ人はパタニ独立を促進することができる。インドネシア人はアチェ人の独立を促進することができる。ニュージーランド人は、島々をマオリ族に渡すことができる。オーストラリア人はパプアを立ち退くことができる。スリランカ人はタミール人独立主義者を支援することができる。インド人はシーク人分離主義者を支援することができる。

ほとんど全ての国は、なんらかの独立運動を抱えているものだ。民族的分離主義を推進するために、はるばる世界の頂上のチベットにまででかける必要はない。中国は他国において、独立運動を推進しているわけではなく、他国が中国内で独立運動を推進することを喜ぶわけもない。最も抑圧され、最も自分たちの国を必要としているのはパレスチナ人だ。推進し、デモをするに値する他のプロジェクトがあるのだ。

デモの危険性

これらのデモはチベット人の役には立たず、むしろチベット人を隠された動機のために利用している。多くのチベット人は、したがって、こうしたデモには反対している。多くの中国人は歴史を忘れてはおらず、ラサの暴動とそれに続くデモを、中国を分断し、弱体化しようとする外国勢力の新たなたくらみだと見なしている。中国がチベット人を裏切り者として恐れるようになり、中国において、反チベット感情が広範に広がる結果となるという深刻な危険性がある。

少数民族が外国勢力のために働くのではという恐怖から、カナダは、第一次世界大戦の間、カナダ国内のウクライナ人少数派を強制収容所に監禁した。同じような理由で、オットーマン帝国は、自国内のアルメニア人少数派を国外退去させ、死の行進で100万人以上を殺害した。ドイツのナチスは、ユダヤ人少数派が第一次世界大戦敗北を招いた裏切り者だと見なした。それで、1930年代に国外追放がおこなわれ、1940年代に死の収容所があったのだ。第二次世界大戦中、カナダとアメリカ両国は、日本人移民という少数派が裏切るのではないかと恐れ、彼等を強制収容所に移送した。自国内の中国人少数派を恐れたインドネシア人は、1959年には100,000人を国外追放し、1965年には何千人以上も殺害した。同様にイスラエルは自国内のアラブ人少数派を恐れており、国外追放と弾圧をおこなっている。

願わくは、中国政府と中国人が、チベット人を、外国の強国の手先というより、外国の強国の犠牲者と見なして欲しいものだ。だがもしも中国が、歴史上他の国々がしたように対応して、チベット人に対し、体系的で過酷な弾圧を始めるようなことになれば、現在デモをしている人々は、そうした出来事を招来した自分たちの役割を忘れるべきではあるまい。

結論

現在中国を非難しているデモ参加者達は、自らが、そして他の人々が、自国政府の現在の失敗を見つめ、改めることからそらせる役にしか立っていない。もしもデモをする人々が、しばし耳を傾けるなら、彼等自身の偽善という沈黙の声が聞こえるだろう。

こうしたデモの結果は 1) 中国が、チベット人に暴動をあおった外国の影響を見いだそうという決意を固めるであろうこと、そして 2) アメリカ、イギリス、フランス、そして他の西欧諸国の政府では、ここ数週間、国内での政府批判は減ったろうということだ。それだけのことだ。これらのデモはなんら好ましい結果をもたらせまい。

Floyd Rudminとは、emailで連絡がとれる。

記事原文のurlアドレス:www.commondreams.org/archive/2008/04/14/8287/

関連記事の翻訳:

「国境なき記者団」のまやかし

2009年7月13日追記

今度は、新疆ウイグル自治区。

今年、沖縄にでかけた。安保の丘というか、嘉手納道の駅で、しばらくラプターの離着陸を見学した。米軍航空機騒音判決の日にも、米軍機の離着陸演習はやまなかったというが、本土の新聞には、そのような話題は全くのらず、テレビ・ニュースでも流れなかった。昨年、北海道に何度かでかけた。アイヌの人々の蜂起、1789年 クナシリ、メナシの蝦夷の蜂起が最後だという。そこで、下記のような感想を持った次第。(上記記事を流用させていただく)

ウイグル分離主義者を後押ししている外国政府や、ウイグル独立を要求しているデモ参加者たちは、自分の国をもっと良く見つめるべきだ。

ナオミ・クラインの名著『ショック・ドクトリン』の第9章 「歴史という扉をバタリと閉鎖 ポーランドの危機、中国の虐殺」を読んで初めて、天安門事件とフリードマン流経済政策との結びつきの深さを知った。本書の翻訳もでないまま、日本は、こりずに小泉911欺瞞選挙の繰り返し。政権交代が自己目的化しているというのは、異常だが、全ての茶番が、巧妙に、長い年月をかけて、計画されてきたのだろう。植民地支配に邪魔な小政党の排除という目的のために。

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2008年4月22日 (火)

西欧マスコミは本当のチベット情報を報じそこねている

Michael Backman

The Age

2008年4月9日

数年間にわたって、このページで、アジアの犯罪人たちを明らかにしたり、世間一般に持たれている考え方と逆の視点を提示したりしてきたが、私はとうとう初めて殺しの脅迫を受けた。

それほど深刻なものではないのだろうが(匿名の電子メールだった)、小生の経歴上、非常に画期的な出来事ではあるだろう。それはインドに暮らすチベット人難民で、ダライ・ラマの信奉者だ、と称する人物から来たものだった。

私に投書してきた人物は、今度私がインドを訪れたら、殺され(食べられる、と彼は言った)、家族は私の遺骸を決して発見できまいと書いていた。

投書してきた人物が不快に思ったのは、私が昨年The Ageに書いたコラムで、その中で、大半のマスコミ報道が無視しているダライ・ラマのいくつかの側面を私は強調していた。たとえば、亡命政府の運営にあたり、多くの親族を高位につけ、かなり縁故主義的だったことや、1950年代、60年代中と、70年代初頭まで、彼が個人的にCIAから給料をもらっていた、といった事実だ。

先週そのコラムが、チベット問題という文脈で、北米のウェブ・サイトに承認なしで複製され、この問題をとても危ぐしている人々のそうでなくとも不安な感情に油を注いだ。

元のコラムは、昨年のダライ・ラマのオーストラリア訪問にあわせて書かれたものだ。当時のオーストラリア・マスコミがダライ・ラマに関しておこなっていた、莫大で無批判的なマスコミ報道と釣り合いをとるべく書かれたものだった。

中国のダライ・ラマに関するマスコミ報道が、あきれるほど否定的な方向に偏向しているのと同様、ダライ・ラマに対する西欧マスコミの報道は、これまで過度に好意的かつ無批判的だと私はいつも考えてきた。

明らかに、過去数週間に、チベット系住民が中国軍に殺害された。これは広く報道されてきた。

だが、人種問題を原因とする攻撃で、中国系住民がチベット系住民によって殺害されたことも明らかだ。これは、西欧のマスコミではそれと同じ様なレベルで明らかにされいるわけではない。にもかかわらず、1998年、同様の原因から、ジャカルタで中国系住民が強姦され、殺害された時は、西欧マスコミは、しかるべく愕然とした。非中国系現地人を犠牲にして過剰な経済支配をしている、と受け止められたのが原因だった。

ラサでは、働いていた洋品店がチベット人の抗議参加者に放火され、四人の中国人女性と一人のチベット人女性が焼死した。だが、中国人に対する狂暴な行為は、漢民族中国人に対する攻撃だけという単純なものではない。中国系イスラム教徒商人まで攻撃された。古代シルク・ロードの遺産であるラサには、イスラム教徒の商人は何世紀にもわたって住んできたのだ。しかし二週間前の騒乱では、ラサの古い地区にあった大寺院も焼け落ちた。

チベット文化が、中国人移住者によって、明らかに圧倒されているのは悲劇だ。だが、小企業を営む中国系住民の殺害は、あるいは実際、誰の殺害であれ、誤っており、疑いもなく、ダライ・ラマが退位をするぞと警告した理由の一つだ。

だがまたもや、この扱いは、西欧のマスコミには、チベット報道となると偏向があることを示唆している。不幸にして、この無遠慮な批判は、宣伝行為という点では、中国に対してもあてはまる。

中国とチベットに関しては、どちらかの側が絶対に正しいということはない。いずれの側も、自分の主張を強化しようとして、信頼できる歴史的主張を挙げる。中国は、チベットは長らく中国の一部だったと本気で信じている。チベット人は、その逆を本気で信じている。

中国国内の普通の中国人は、チベット人を恩知らずで、身勝手だと考えている。前回北京を訪ずれたとき、ある若い中国人がチベット人のことを、攻撃的で、中国がチベットに対しておこなったあらゆる開発に対し、感謝の念がないと言った。私は彼に、彼等は、自分たちが、中国人移住者たちによる、意図的に企てられた文化的大虐殺とも見えるもので、圧倒されつつあるのを一番懸念しているのだと説明した。彼の顔に驚愕の表情が一瞬よぎった。彼はこうした主張をこれまで聞いたことがなかったが、その論理は明らかに彼の心に訴えたのだ。中国のマスコミはこれを決して報道しないために、彼はそれまで聞いたことがなかったのだ。

中国の民族主義は高まりつつあるので、中国でこのような見方が受け入れられる可能性は少ない。おそらく多数の西欧の投資家は、この問題に関して、中国の肩をもった明白な発言をした方が、中国への参入がより円滑になることに気づいているだろう。

場合によっては、ダライ・ラマによる支配、豊かな僧院や、メンバーたちは大体、シチリアの珊瑚、イランのトルコ石やビルマのルビーだらけだったので、ほとんど身動きすらできなかったような、裕福な貴族的家族の一団を、打倒した時に、中国は普通のチベット人に対して、偉大な貢献ができる可能性があった。政権打倒は、土地と農民の生活に対する完全な支配を築き上げたイギリスの修道院が、ヘンリー8世によって解体されたのに匹敵する。

不幸なことに、チベットの場合、神政的で、私利的な支配と置き換わったものは、ずっとましだとは到底言えぬものだった。中国共産党だ。現地の独裁者が外国のそれに置き換わった。

スターバックスのラサ一号店は、おそらくわずか一、二年のうちにできるだろう。経済制裁のおかげで、ビルマが世界最大の生ける博物館として保存されたのと同じように、自分たちの個人的な楽しみのためには、むしろチベットは中世にとどまったままであって欲しいと考える多くの裕福な西欧人旅行者にとって、これは特に悲劇だ。

チベット問題を取り巻く利権は多く、「チベット解放」の類の単純なスローガンより、はるかに複雑なことになっている。もしも中国がこの問題を中和するつもりであれば、今はまだ欠けている、一定レベルの洗練、成熟と自信をもって行動することを学ぶ必要があろう。中国支配下での苦難に対し、チベット人に詫びるのは、そうしたひとまとまりのものの一部になるべきだろう。だが、そこまでのレベルの悟りにいたるのは、明らかに、ずっと何年も先のことだ。

おわり

Ageウエブ・サイト上のコラムのウエブ・アドレス:

http://business.theage.com.au/western-media-miss-the-real-tibet-story/20080408-24nz.html

上記記事のurlsアドレス:

www.michaelbackman.com/NewColumn.html

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文中言及されているものと思われるGlobalResearch.ca記事を「CIAの役割:ダライ・ラマの聖なる僧衣の背後」として先に訳出した。

「著者により否定・取り下げられたGlobalResearch記事...」というweb記事を貼り付けた匿名コメントを頂いた。記事が取り下げられたことには気づかずにいたので、訳は保留にした。

同じ著者のこの4月9日記事を訳しておく。

GlobalResearch.caでは取り下げた様だが、The Ageの元記事は下記で読める。記事のタイトルは「ダライ・ラマの聖なる僧衣の背後」である。

www.theage.com.au/news/business/behind-dalai-lamas-holy-cloak/2007/05/22/1179601410290.html

関連記事の翻訳:

「国境なき記者団」のまやかし

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2008年4月20日 (日)

FBI、P2Pネットワークを調べ回る準備中

Kurt Nimmo

Truth News

2008年4月19日

マスコミを信じるならば「人気のあるP2Pネットワークや、ウエブ・サイトや、チャット・ルームでの非合法なファイル共有活動を監視し、解読する」ため、FBIはインターネット上ではびこっているとされる児童ポルノ禍を口実にしている。

「昨日の上院の犯罪麻薬小委員会の公聴会で、反児童ポルノ活動家達が、オンライン児童ポルノと戦い、P2Pネットワークや、ウエブ・サイトや、チャット・ルームでの児童ポルノ密売を狩り出すことができる次世代ネットワーク監視・データベース・システムを作る計画を進めるべく、上院議員達に、FBI予算を増額するよう要請した」とジョン・ストークスがArs Technicaで報じている。「新システムは、FBIの地域情報共有システム(RISS)ネットワーク上におかれ、現在オンライン児童ポルノ密売人を発見、逮捕するために使われている、ワイオミングにある既存システムを、全国でより多くの取締機関職員が使えるようにするもの」

しかし、記事を読めば、FBIが児童ポルノ密売人より、反戦活動家を捕らえることに強い関心をもっていることがわかる。「インタビューや極秘のメモによると、FBIは、反戦デモ参加者の戦術や、訓練や組織に関する広範な情報を収集し、抗議行動におけるあらゆる怪しい活動を、現地警察官が反テロ特捜班に報告するよう要求している」と、ネオコンがイラクを爆撃し、侵略してから一年もたたない2003年、ニューヨーク・タイムズが報じていた。「FBI当局者は、インタビューで、情報収集活動は暴力行為を企んでいるアナキストや過激分子を特定するのが目的であり、法律を遵守して抗議をする人々の政治発言を監視しているわけではないと語った。」

結局のところ、アナーキストだとされている連中の多くが、カナダ、モンテベロでのNAUサミットでそうであったように、実は政府の工作員だということは、マスコミも報道している事実だ。アメリカでは、「法律を遵守して抗議をする人々」が標的にされ、脅迫、嫌がらせ、信用をなくさせたり、該当者が警察への密告者であると周囲に思いこませたり、ありとありゆる権威主義的で違法な策略を駆使し、何十年間も「制圧してきた」が、FBIは先駆者であった。

確かにFBIは児童ポルノ売人の一人や二人は捕まえるだろうが、これまでの歴史から見て「次世代ネットワーク監視・データベース・システム」が本当に狙っているのは活動家たちだ。

2005年にニュージャージー州選出の民主党上院議員、フランク・ローテンバークが訴えかけ、「FBIは、政府の政策に反対した人々を、テロリストになる可能性がある人物と見なしているのではないかと懸念している」とクリスチャン・サイエンス・モニターが、当時報道した。自らが認める「環境保護論者」であるローテンバークは、国土安全保障省が、シエラ・クラブを追い回すのではないかと危惧した。もちろん、そんなことはない。シエラ・クラブは、ロックフェラーとフォード財団の策謀の一つであり、特権的な立場を享受しているが、反戦・愛国活動家、あるいは、少なくともFBIとは親交がない連中の場合には、そうは行かない。抵抗勢力を破滅させるために、FBIは、こっそり広範囲に調査する能力や「次世代ネットワーク監視・データベース・システム」が必要なのだ。

児童ポルノ作者叩きは、単にそれを売り込む最も効果的な手段に過ぎない。

元記事のurlアドレス:www.truthnews.us/?p=2157

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2008年4月 9日 (水)

来週のペトレアス証言はイラン攻撃の合図に

ポール・クレーグ・ロバーツ

Global Research、2008年4月8日、

LewRockwell.com - 2008-04-05

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4月7日、ロンドン・テレグラフは「イギリス当局者は昨日、在イラク・アメリカ軍司令官が、イランがアメリカが支援しているバグダッド政府に対する戦争を遂行していると発言するだろう、と警告した。英国政府の見立てでは、イラクへのイラン介入に関するデビッド・ペトレアス司令官の強い発言は、アメリカによるイラン軍事施設攻撃のお膳立てになりかねない。」と報じた。

ネオコンの従僕ペトレアスは、チェイニーに自分の演説原稿を書いて貰い、ペトレアスは、バグダッドのグリーン・ゾーンにいる駐イラク米大使のネオコン戦争屋ライアン・クロッカーと共に、火曜日と水曜日に議会で嘘をつくはずだ。そのための道筋は、キンバリー・ケーガンのようなネオコンの伝道者たちによって、しっかり準備されている。「アメリカは、イラクにおいて、イランが、アメリカに対する全面的な代理戦争を遂行していることを認識しなければならない。」

議会が、戦争をけしかける以外のことをするなどと期待してはならない。4月3日、インターナショナル・ヘラルド・トリビューンは、上院・下院議員たちは、国防企業への何百万ドルもの投資を行っており、その総計は1億9600万ドルにのぼると報じた。国家軍事委員会の議長である民主党のアイク・スケルトン下院議員は、既にイラン攻撃の側にたっている。ロンドン・テレグラフは、スケルトン発言を引用している。「イランは、瀬戸物屋で暴れる牛のようなものだ。要するに、イランは、全てのシーア派集団に対し、政治的であれ、軍事的であれ、つながりをもっているようだ。」

スケルトンが知っているのは、戦犯のブッシュ政権が彼に教えたことだけだ。もしもイランが実際にそうしたあらゆるつながりを持っているのであれば、イランは、ワシントンに、イランを脅かすのを止め、アメリカを悪夢から抜け出させるために、イラクを安定化させるべくイランと仲良くするようにさせることこそ、ふさわしい。

4月4日のテヘランからの報道で、ロイターは、アメリカ傀儡のイラク・マリキ政権の盟友であるイスラム最高評議会の指導者アブドル・アジズ・アル・ハキムの息子、モフセン・ハキムの発言を引用した。「テヘランは、イラク国民に対する前向きな影響力を行使して、イラクの平和回復への道を開いてくれた、新たな状況はイランの努力の結果だ。」

イランに感謝し、イラクの安定を取り戻すためにイランと外交的に協力するかわりに、ブッシュ政権は、イランに対する軍事攻撃によって悪夢を拡大しようとしている。ライアン・クロッカーは、バスラでの戦闘を終わらせるために、イランが影響力を行使したというハキム発言に素早く反論した。クロッカーは、イランが戦闘を始めたのだ主張している。ネオコン・アメリカ・マスコミでさえ、バスラでの戦闘は、シーア派のアル-サドル民兵を一掃する目的で、アメリカとマリキが始めたのだと報じている以上、クロッカーの主張のばからしさは明白だ。大半の専門家は、アル-サドルに対する攻撃の本質は、アメリカがイランを攻撃する際、クウェートからのアメリカの補給線に対する潜在的な脅威を除去することだと見ている。

クロッカーは、バスラでの戦闘中、グリーン・ゾーンに投下されたロケットは、2007年にイランで製造されたと主張している。ぼんやりしたアメリカ人にすら明らかな話だが、もしもイランがイラク人武装勢力に武器提供をしていれば、武装勢力はアメリカのヘリコプター攻撃機や重戦車に反撃するための新兵器を持っているはずだ。武装勢力は、そのような兵器は持っていない。イランがイラク人武装勢力の原因だというネオコンの嘘は、サダム・フセインが大量破壊兵器を所有し、アルカイダとつながっているという嘘やら、アフガニスタンのタリバンがアメリカを攻撃したというブッシュ政権のもう一つ嘘にすぎない。

中東での「仕事をやり終える」ためなら、ブッシュ政権はどんな嘘でもつき、どんな出来事でも画策するだろう。

「仕事をやり終える」というのは、イラクやイランやシリアが、イスラエルの侵略に対し、パレスチナ人や南部レバノンのヒズボラに支援提供する能力を破壊することだ。イラクとイランが混乱状態になれば、シリアは、あっさり降参して、アメリカの属国の一つになるかも知れない。イラクとイランが混乱状態になれば、イスラエルは、ヨルダン川西岸の残りの部分を、南部レバノンの水資源と一緒にかすめ取れる。これこそが「対テロ戦争」の実態なのだ。

世界中がこれを知っている。結果的に、アメリカとイスラエルは、本質的に孤立している。アメリカは、買収ができて、代価を支払ってもらえる国の支持を頼るしかないのだ。

ルーマニアのブカレストでのNATO-ロシア・サミットで、4月4日、プーチン・ロシア大統領はこう述べた。「イランがあえてアメリカを攻撃するなどと真面目に考える人などいない。イランを追い詰めるよりも、どうすれば、イランが、より予測可能な、透明度の高い国になれるかを一緒に考えることの方が、はるかに賢明だろう。」

もちろん、そうなのだが、戦争屋ブッシュ政権はそんなことは望んでいない。

おそらくイギリス政府は、チェイニーがペトレアスとクロッカーのために、火曜日と水曜日に、共謀者であるアメリカ議会で発言するように準備した偽情報を、事前にロンドン・テレグラフに漏らし、イランを攻撃するという陰謀を頓挫させようとしたのだ。一方、アメリカの傀儡マスコミは、真実を覆い隠して、イラクのアメリカ兵士を殺害するための武器を送り込んで、イランは事実上、既にアメリカに宣戦している、というペトレアスの主張を喧伝する可能性が高い。

木曜には、アメリカ議会での、ペトレアス-クロッカー・コンビによるくだらない見せ物の演じ方と、マスコミの報道ぶりから、ブッシュ政権が、イランを攻撃して、もう一つの戦争犯罪を犯すのかどうか、我々にもわかるだろう。

元財務次官補で、元ウオール・ストリート・ジャーナルの副編集者のポール・クレーグ・ロバーツは、衝撃的な検察の職権乱用例を20年間報道してきた。ローレンス・ストラットンとの共著、アメリカ人がいかに法による保護を失ったかについて書いた本The Tyranny of Good Intentionsの新版が、ランダム・ハウス社から2008年3月刊行予定。

ポール・クレーグ・ロバーツは、Global Researchの常連寄稿者。ポール・クレーグ・ロバーツによるGlobal Research記事

 


 

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2008年3月19日 (水)

マッド・ボマー(爆撃手)、マケインの午前三時の電話対応

Kurt Nimmo
Truth News
2008年3月17日

アメリカ人が集団的精神錯乱を患っているというもう一つの徴候がある。もしも我々がゾグビー世論調査を信じることができればだが。

「午前3時に危機が勃発した場合、ホワイト・ハウスで誰に電話に答えて欲しいのかをアメリカ人に尋ねる最近のヒラリー・クリントン・キャンペーン広告は、一体どの候補者がそのような電話に一番巧く対応できるだろうかという全国的な論議を巻き起こした」とこの世論調査会社は書いている。「しかし、クリントン候補の後押しを狙ったはずの広告に対し、全国の有権者となりそうな人々は、共和党のジョン・ マケインにそうした危機の電話に答えてもらうのが、より確実だと思うと答えたことを、新たなゾグビー・インターナショナルによる電話世論調査が示している。」

一体この「危機」が何であるかははっきり表現されていないが、想像することはできる。爆撃や殺人を必要とするような状況は、マケインのお得意だと言われている。例えば、爆撃作戦が必要な「危機」をもたらす、イランに対する、トンキン湾事件のようなでっちあげ事件だ。

もちろん、ゾグビーが世論調査をした普通のアメリカ人は、マケインのチームが、ミスター第四次世界大戦論者のエリオット・コーヘンや、総統指導原理がお好みのビル・クリストルを含むネオコンとつるんでいることや、こうしたネオコンたちが、見え透いた口実のもとでイランを爆撃したくてむずむずしているという事実を恐らく知らない。更に、普通のアメリカ人は、恐らくは、ネオコンたちが嘘つきで、猫かぶりで、節操のないうそつきで、ほぼ確実にあらゆる「危機」は、イスラム教徒を殺害し、彼等の社会や文化を破壊し、彼らの生活を、集団的地獄にしてしまう、という連中の世界像を実現するためのでっちあげだという事実もご存じあるまい。

だが、そんなことはほとんど問題ではない。マケインはホワイト・ハウスにたどり着くことはあるまいし、結局、クリントンもオバマもほとんど同じように残忍だから。「国家安全保障」となればマケインはより強硬だと大手マスコミが呪文を唱えたとて、そんなものは、遠い遥かな国々で、祖母やよちよち歩きの幼児たちを殺害する行為にすぎない。

撃鉄を引く連続殺人犯が、痴呆症の元戦争捕虜か、ビルダーバーグのアイス・クイーンか、あるいは国際銀行家や血も涙もない悪漢ズビグニュー・ブレジンスキーらに支えられた「変化」の代理人とされる人物なのかなど、犠牲者にとってはどうでも良いことだ。

記事原文のurlアドレス:www.truthnews.us/?p=2076

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2008年3月16日 (日)

トルコの北部イラク侵攻。軍事的大失敗、政治的瓦解

スングル・サブラン

Global Research、2008年3月14日

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二月の北部イラクへのトルコ軍侵攻は、アメリカ帝国主義とトルコ双方にとってひどい大失敗に終わった。2007年11月5日ホワイト・ハウスにおける、ブッシュとトルコのエルドガン首相間会談によって実現された雪解け後、二つの同盟国は再び対立している。トルコ政府と軍は、資本主義マスコミと一般人による前例のない批判に曝されている。更に、アメリカに対して泣き面に蜂となったのは、2月29日の北部イラクからのトルコ部隊撤退からわずか三日後に、恐らくはイスラム革命から29年後、そして両国間の破壊的な戦争から20年後、アメリカ占領下にあるイラクを訪問する初めてのイラン大統領という偉業をなしとげたことに対することで喜色満面の、得意気なイラン大統領マフムード・アフマディネジャドの姿がバグダッドから世界中のテレビ画面に映し出されたことだった。

トルコ侵攻という出来事は、すっかりアメリカとトルコという二つの同盟国による危機的状況管理の惨めな失敗という展開となった。後者が、昨年12月16日以来、イラク北部のPKK(クルド労働者党)基地を爆撃していたとは言え、この地域への2月21日のトルコ戦闘部隊侵攻は、特に真冬の非常に険しい山岳地帯という環境を考えれば、世界にとって寝耳に水の出来事だった。この作戦は、アメリカによる手放しの支援で迎えられた。ほかならぬコンドリーザ・ライス国務長官本人が、即座にトルコの戦争作戦に対する「絶対的な連帯」を表明した。アメリカは既に、トルコの爆撃作戦出撃の何度かに、リアル・タイム諜報情報を提供するという惜しみない支援を行い、イラク領空への侵入を許可し、明白な外交的承認もした。だがライスの言葉ほど力強く公的に表明されたものはない。だが、わずか五日後、アメリカの支持は消滅したようだ。

アメリカの叱責

アメリカ国防長官のロバート・ゲーツは、インドから トルコに到着する一日前、トルコは、北部イラクからできるだけ早急に撤退すべきだと明言した。翌日アンカラで、少なくとも四回異なる場面でメッセージを繰り返した。トルコ高官達は(参謀総長も含め)、火遊びを続けることを選び、トルコ軍は任務が完了した時に、初めて撤退するのだと宣言した(翌朝午前4時に早くも撤退した!)。ブッシュもワシントンから介入し、ゲーツに続いて自ら発言し、記者の質問に答えトルコは「できるだけ早急に」撤退すべきだと二度述べた。

この惨めな喜劇の背後にある力学を徹底的に分析するには、今は恐らく尚早だろう。当初、アメリカがこの誤った作戦を支持していた証拠がある。トルコに与えた承認には、数百人あるいは、最大で千人の兵士が参戦し、春になる前に、PKKに対して多少の損害を与える為、北部イラクに短期間侵攻することも、明らかに含まれていた。トルコ兵士の人数はそれよりずっと多いことがわかったのだ。ある情報筋によれば一万人だという。作戦が進むなか、最も有力なトルコのマスコミが、目標はカンディル、PKKの司令部がある山地だと発表した。カンディルはトルコ軍の侵攻地点からはるか200キロものイラク内部にある。これら全てがイラクのクルド人(当初ほとんど騒いでいなかった)と、更にはイラク中央政府の怒りをかき立てた。これら同盟陣営と仲違いしたくはなかったので、アメリカはそこで方向転換し、同盟国かつ指導者に虚偽の情報を与えたとトルコをたしなめはじめた。これはゲーツのアンカラにおける発言中の短い言葉で明らかだ。彼はこう言った。「重要な点は、透明性、協力、そして連絡だ。」

この失敗の喜劇の背後には、もちろん、アメリカのイラク政策の重大な矛盾がある。アメリカは、長年のNATO同盟国であるトルコと、新たにできた友人たるイラクのクルド人指導者バルザイとタラバニと、両方との密接な関係を同時に享受しようとしている。しかしながら、自国領土において何十年間もクルド人を抑圧してきたトルコは、他の中東諸国のクルド人が自立したり、独立したりする方向へのあらゆる動きを恐れている。それで、トルコとしては、クルド人が権力構造の一部となっているイラクとアメリカに対して、情報を隠さざるを得なかったのだ。アメリカのイラク政策におけるこの根深い矛盾のおかげで、既にアメリカとトルコの関係は2003年から2007年にかけて冷却し、同年三月1日に、イラク戦争において、事実上、北部戦線を実現させることを狙う政府の動議をトルコ議会が否決したという事実によって、更に悪化していた。

2007年11月5日ホワイト・ハウスでの会合で、恐らくはアフガニスタン、および/あるいはイラク、および/あるいはエネルギー輸送経路に関するトルコ政府の密約(つまりロシア孤立化)と引き換えに、PKKを追ってイラク領土内に侵攻することについての承認というトルコの要求を、アメリカがはっきりと認めることで、不和を克服した。しかしながら、二国間の和解は極めて短命なものになりかねない。トルコ国民が味わっている大変な屈辱と怒りからすれば、この事態展開は、アメリカ-トルコ関係を損なわずにはおかない。双方は当然、トルコの撤退決定がアメリカの圧力と何らかの関係があることを断固として否定している。しかし、こうした信心深い呪文を信じようなどというトルコ人は一人もいない。被害はあるに違いない。双方の側で、危機管理の天才達が、これによる打撃を食い止められたるかどうかは、時間を経ない限りわかるまい。

軍事的大失敗

トルコ軍侵攻の目標は決して明白に述べられていない。これが、PKKに対し最終的な打撃ではないにせよ、深刻な打撃を与えてやるのだという、トルコ世論の過剰な期待をもたらした。「目標はカンディル」といった類の好戦的愛国主義のマスコミ報道が、こうした非現実的な期待を更に煽った。クルド人に対する長年の狂信的愛国主義プロパガンダ(民族自決を含むクルド問題およびクルド人の権利、速報No. 68参照)によって毒されたトルコ国民全体が、今感じている苦い失望の原因はこれだ。トルコ軍が実際にPKKに決定的な一撃を加えようと狙っていたと考えるのは現実的ではあるまい。軍高官は結局、イラクへの軍事侵攻は、トルコ内部と国境を越えたイラクに、大半の推計によると総計およそ5000人のゲリラを擁するPKKにとどめをさすものではないと、過去繰り返して明言してきたのだ。

最初に設定されていた目標が何であったにせよ、一週間にわたる侵攻で、トルコ軍が本格的な軍事上の結果を何か実現できたとは言いがたい。軍の公式発表では、PKKの死傷者は約230人、一方で軍の死傷者はわずか27人であることを認めた。一方PKKの側では、トルコ軍の死傷者は125人にのぼる一方で、自軍の死者はわずか10名であると主張している。この点に関わる真実がどうあろうと、トルコ軍が完全にその目標実現に失敗したという事実が、PKKのザブ基地の例によって、はっきりと証明される。トルコ軍はこの極めて重要な基地をめぐって、数日間ゲリラ勢力と戦った。トルコ軍はこの基地を征服できず、PKKを退去させることもできなかった。こうした点からすれば、トルコの幕僚が公式発表で、作戦の軍事的な目的が完遂されたので撤退の決断がなされたと宣言するのは、現実離れの響きがある。

ザブ基地奪取が作戦の目的に含まれていなかったのなら、一体何故トルコ軍はゲリラ部隊と何日も戦ったのだろうと、尋ねたくもなる。あるいは逆に、ザブ基地奪取がそれほど重要だったなら、何故軍隊は突然撤収するのだろう? トルコ軍のヘリコプター一機がゲリラによって撃墜され、多数のトルコ兵士が命を失ったことが、トルコ軍が味わった軍事的大失敗の更なる証拠だ。トルコ軍がPKKに破れたがゆえの大失敗ではなく、手詰まりになったがゆえの大失敗だ。中東ではイスラエル軍につぎ第二位にあるというトルコ軍の圧倒的な攻撃力からすれば、これは敗北としか見えず、トルコの大衆もそう受け止めるだろう。大いに尊敬され、恐れられてきた組織であるトルコ軍の権威は、恐らくこれまでの最低になっていよう。このエピソードは、イスラエルが2006年夏のレバノン侵略のたくらみで味わった歴史的敗北と著しく似通っている。(皮肉なことに、トルコはあの出来事の後、イスラエルの面子を救うべく軍隊をレバノンに派兵した国々の一つだ!)

高まる政治的緊張

トルコは現在極めて微妙な段階に入りつつある。最近のトルコの社会的、政治的局面におけるあらゆる矛盾は、今や頂点に達した観がある。クルド問題から生じる緊張とならんで、中東とユーラシアにおけるアメリカの永久戦争に加担させようという、トルコに対するアメリカの圧力もある。トルコの資本主義者、親西欧派の世俗主義者と、親イスラム教派という両派間の対立は、クルド問題の重要性という影響のもとでは休眠状態の対立であったが、大学生がスカーフを被るのを禁止することを止めるという政府の決断にともない、これが再び勃発している。また世界経済の重大な経済危機が進展し、必ずやトルコをも襲おうとする中、十年以上にわたる期間で初めて、労働者の戦いが、おっかなびっくりとではあれ盛り上がりつつある。

昨年は、親イスラム政府与党指導者の誰を大統領として選挙するかという展望をめぐりトルコ国内における深刻な緊張がおきた。このプロセスは軍の宣言によって中断されたが、最終的には政府与党の選挙での勝利後に終了した。トルコにとって、再び一触即発の年が約束されているようだが、それに比べれば2007年の緊張さえ冴えなく見える。

スングル・サブランは、トルコ、イスタンブールの新聞Isci Mucadelesi(労働者の闘争)編集者(www.iscimucadelesi.net).

スングル・サブランによるGlobal Research記事


 

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2008年3月14日 (金)

沈黙の暴力によるガザの苦難を大統領候補者も議会も無視

2008年3月8-9日

ラルフ・ネーダー

世界最大の監獄、つまり150万人の囚人が収容されているガザ監獄は、彼らの多くは飢え、病気で、無一文なのだが、アメリカのマスコミが報道する以上に広範な範囲のイスラエル国民による同情と、抗議を受けている。

これとは対照的に、国際救援組織からの食料、医薬品、燃料や他の必需品が、この狭い飛び地に流れ込むのを妨害する、イスラエル政府による封鎖で引き起こされている人道的危機に対し、ジョン・マケイン、ヒラリー・クリントンやバラク・オバマを含めた議員たちは、予想通りの沈黙あるいは冷淡さという対応をした。この対比は、より多くの関心と論議に値する。

イスラエルはガザを40年間軍事占領してきた。イスラエルは、2005年に植民地から撤退はしたものの、領空と領海を含め、あらゆる交通手段を支配し、この地域を掌握し続けている。イスラエルのF-16と武装ヘリコプターが、定期的にますます多くの地域、公共施設や、住宅地ををずたずたにしているが、これはジュネーブ第四条約の第五十五条〔食糧、医薬品〕に違反し、一般市民に集団的処罰を課するものだ。国際赤十字が、国際人道法を確立する条約を引用して宣言するとおり「一般市民は全体および個人として、攻撃されてはならない。」

ネーション誌によると、素晴らしいイスラエルの人権団体B'Tselemは、ガザからの原始的なロケット弾は、過去4年間に、13人のイスラエル人の命を奪ったが、イスラエル軍は、過去二年間だけでも、占領地域で、1,000人以上のパレスチナ人を殺害していると報告している。そのうち、200人ほどの子供を含むが、ほぼ半数は一般市民だ。

イスラエル政府は、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のような組織の国際的な救援に依存しているほぼ百万人のパレスチナ人に、食料をもたらそうとしている大半のトラックが、ガザに入ることを妨害している。崩壊しつつある医療施設、悲惨な電力遮断、全体的な栄養失調や、破壊した水道による汚染された飲料水のために命が失われることが無視されている。この苦難という沈黙の暴力によって、息を引き取る、子供たちと大人の一般市民である家族たちがいるのに、議員の98パーセントは、アメリカ納税者の金を何百万ドルも毎年イスラエルに供与する一方で、これに触れることを避けている。UNRWAは言う。「子供たちの成長阻害の証拠が現れている。子供たちの成長は遅れている。」癌患者は 化学療法受けられなくされ、腎臓病患者は透析療養を止めさせられ、未熟児は血液凝固用の医薬を受けられずにいる。

窮状、死亡率、罹患率は日々悪化している。UNRWAの事務局長は以下の様に要約している。「国際社会が、それを知りながら、黙認し、人によっては、奨励しているとさえ表現する場合もあろうが、そうした中、ガザは意図的に絶望的な極貧状態におとしめられる、まさに初めての地域となろうとしている。」

双方側の強硬論者と、民主党と共和党の強硬論者の渦の中で、イスラエルで高い評価を受けている新聞ハーレツによる最近の世論調査(2008年2月27日)を見てみよう。「64パーセントのイスラエル人が、政府は、停戦と、捕虜にされている兵士ジラド・シャリトの解放に向けて、ガザのハマース政府と直接対話をすべきだと言っている。三分の一以下(28パーセント)は、依然そのような対話に反対している。益々多くの著名人や、幹部を含めたイスラエル国防軍予備兵が、ハマースとの対話に対し同様の立場を表明している。」

パレスチナ解放機構(PLO)に対抗すべく、ずっと昔イスラエルとアメリカ政府の支援によって作り出されたハマースは再三停戦提案をしてきた。中東専門家、スティーヴ・ニヴァ教授によると、イスラエル首相は、「イスラエルに停戦を受け入れるよう求める政治家や治安担当幹部の人数が増えつつある」にもかかわらず、それを拒否しているという。

強硬論者のブッシュ政権と、議会で、相対的に強硬論者の民主党や、(それ自身往々にして、パレスチナ人に対するイスラエルの行動に対してタカ派的な)米国ユダヤ委員会によるアメリカ・ユダヤ民族の最近の調査の間には、よく似た対比がある。

もし民主党と共和党が、中東の和平に対して本気なのであれば、彼らは、イスラエル人とパレスチナ人が提携する広範な平和運動を大きく紹介しているはずだ。こうした努力の中に、紛争のおかげで家族の一員を失い、両親たちのサークル、「遺族フォーラム」を作るために結集した、500以上の勇気あるイスラエル人とパレスチナ人の家族がある。この家族は一丸となって、紛争に、平和的な解決をもたらそうという非暴力的な運動を推進している。家族のいくつかが既にアメリカ合州国を訪れているにもかかわらず、彼らの努力は、この混乱している地域に注目しているアメリカの評論家達にさえほとんど知られていない。

エンカウンター・ポイントという題名の新作DVDドキュメンタリー(www.encounterpoint.com参照)は、マハトマ・ガンジーとネルソン・マンデラの平和哲学がしみ込んだこのパレスチナ人とイスラエル人家族の活動や情熱を詳しく物語っている。

議員たちが彼らに対して公聴会、会合を設けると皆さんはお考えだろうか? あなた方の選挙区の議員たちに、そうするようにと言う価値はあるだろう。

ラルフ・ネーダーは、無所属で大統領候補に出馬している。

本記事の原文urlアドレス:www.counterpunch.org/nader03082008.html

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2008年3月13日 (木)

ブッシュ-チェイニー戦争計画に関する軍幹部の不一致

Michel Chossudovsky

Global Research、2008年3月12日

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ウイリアム・ファロン海軍大将は、政権のイラン戦争計画にかかわる意見の相違から、アメリカ中央軍司令官を辞任することを余儀なくされた。

ゲーツ国防長官は、ウイリアム・J・ファロン海軍大将が「退役する許可を求めてきた」ので、同意したと語った。事の真相は、ファロン海軍大将はゲーツ国防長官に首にされたのだ。彼は三月31日付けで退職する。

ファロンは先週発行されたエスクワイア誌の、ブッシュ大統領のイラン政策に反対する人物とした描いたある記事の主題だった。記事は、ファロンを、イランの核計画を止めるための軍事行動をすることに反対する唯一の代弁者として描いていた。

記事は、昨秋アル・ジャズィーラTVとのインタビューでファロン海軍大将が行った発言を強調していた。そこでの発言はこうだ。

「[ワシントンからイランに向けられた]両国の摩擦に関するきりのない鳴り物入りの宣伝は、有益ではなく、役立つこともない....戦争にならないことを私は期待しており、そのためにこそ、我々は努力すべきなのだ.... 別の条件を作り出すために我々は最善を尽くすべきなのだ。」

公式発言として、ファロン海軍大将は、アメリカ中央軍司令官として仕事をする上で、「自分の意見と大統領の政策目的との間の食い違いを示唆する最近のマスコミ報道が、邪魔になった」ことを認めている。

中東戦争戦域からの、アメリカが支援するイラン攻撃ということになった場合、アメリカ中央軍は主要な地域司令部だ。ブッシュ政権は、アメリカ中央軍幹部による断固たる支援なしでは、大規模な戦域での戦争を遂行することはできまい。

ファロンは唯一の代弁者ではない。多くの上級幹部や下級士官がファロンの立場を支持している。

この退任はイランとの戦争への反対がアメリカ軍司令部内に浸透していることを確認するものだ。ドナルド・ラムズフェルド国防長官退任以来、再三にわたる高官レベルの人事改造にもかかわらず、政権が軍首脳部の支持を得られずにいることの反映でもある。

皮肉にも、ファロンはブッシュ-チェイニー閥の断固たる支持者だった。ロバート・M・ゲーツ国防長官との明らかな意見の不一致から辞任に追い込まれたジョン・P・アビザイド大将の解任後、ゲーツ国防長官は、ウイリアム・J・ファロン海軍大将を、今からわずか一年前の2007年3月アメリカ中央軍司令官に任命したばかりなのだ。

アビザイドがイラクにおけるアメリカ軍の失敗と弱みを認識していたのに対し、2007年3月年就任当時のファロン海軍大将は、ディック・チェイニー副大統領のイラン戦争計画にぴったりと足並みを揃えていた。彼はまた、「グローバル対テロ戦争」への献身をはっきりと誓っている。

昨年のファロン就任は、統合参謀本部司令官ピーター・ペースの解任と、後任にマレン大将が着任するのと同時だった。

ペース海兵隊大将は、イラクと、対イラン攻撃計画の両方に関して、政権との意見の相違を示唆していた。

ピーター・ペース海兵隊大将の統合参謀本部議長としての任期は2007年9月で終わった。ゲーツ国防長官は、後任の統合参謀本部議長として、元アメリカ海軍作戦部長マイケル・マレン海軍大将を選んだ。

マレンの主張はピーター・ペース海兵隊大将のそれと好対照だ。マレンは、イラン沿岸沖での2006-2007年の海戦演習の取りまとめ担当だったが、「アメリカ合州国を守りながら」「非対称戦争を遂行し」て「非対称戦争に勝利する」ことに対し断固として献身することを表明している。

2007年6月、ゲーツ国防長官は、戦略軍司令官のカートライト海兵隊大将を統合参謀本部副議長に任命した。十月にピーター・ペースを引き継いだマレン大将の任命とともに、この二つの新たな任命は、統合参謀本部権力構造の大規模刷新を示唆している。

 




ミシェル・チョスドフスキー
は 世界的なベストセラー America’s "War on Terrorism" 第二版, 2005年、Global Research刊の著者。 オタワ大学の経済学教授であり、Center for Research on Globalizationの所長である。To order チョスドフスキーの著書 America's "War on Terrorism", を注文するにはここをクリック。

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2008年3月11日 (火)

ガザの「ショアー」という意味:イスラエル、もう一つのパレスチナ人エクソダスを企む

Jonathan Cook
Global Research、2008年3月8日

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イスラエルのマタン・ヴェルナイ国防副大臣による先週のガザが「ショアー」(ホロコーストを意味するヘブライ語)に直面していることについての発言が大々的に報道されているが、ガザへの差し迫った全面的な侵略という軍の計画の不愉快な誇大表現だと、広く見なされている。

注目に値するのは、しかしながら、彼の発言が、占領地域のパレスチナ人に対するイスラエル軍長期的戦略の気がかりな徴候であることだ。

元将軍のヴェルナイは、イスラエルがガザの人口の多い地域への一連の空爆と地上攻撃で、100人以上のパレスチナ人を殺害し、イスラエルの人権保護団体B’Tselemによると、少なくともこの半数は民間人で、うち25人は子供だったという攻勢の最中、軍のラジオ局にインタビューされた。

ガザから発射された一発のロケット弾がスデロットの学生達を殺害し、他の数発のロケット弾が南部の都市アシケロンを攻撃した後に、インタビューが行われた。ヴェルナイはこう言った。「カッサム・ロケット砲撃がさらに激化し、ロケット弾がより遠くまで到達するようになればなるほど、彼ら[ガザのパレスチナ人]は自らの上に、より大きなショアーをもたらすことになるだろう。我々が自己防衛のために全力をつくすからだ。」

彼の発言はロイター通信に取り上げられ、間もなく世界中をかけめぐった。イスラエルの主要な公的人物が、自国政府の政策を、ヨーロッパのユダヤ人を絶滅するナチスの計画になぞらえるのが、恐らくは居心地が悪かったせいだろうか、ヴェルナイがはっきりと発言した脅しを、多くの報道機関は、彼もイスラエル軍もどうすることもできない大天災を予言する「警告」であるかのごとくに報道している。

それにもかかわらず、イスラエル幹部は、ヴェルナイ発言のヘブライ語からの翻訳がイスラエルの対外イメージにもたらしかねない打撃を理解していた。また実際に、パレスチナ人指導者達は間もなく、パレスチナ自治政府議長マフムード・アッバス、および亡命中のハマース指導者ハレド・メシャールの二人が、もう一つの「ホロコースト」がガザで起きていると語った比喩を活用し始めた。

エルサレム・ポストが報道しているように、数時間のうちに、イスラエル外務省は外交官達を使って、大「ハスバラ」(プロパガンダ)キャンペーンを開始した。これと関連した動きとして、ヴェルナイの報道官が「ショアー」という言葉には「大惨事」という意味もあると説明した。ホロコーストというよりも、これが大臣が意図していたものなのだと。釈明は多くのマスコミで報道された。

しかしながら、それに騙される人間はイスラエルにはいない。「ショアー」とは、文字通りには「 燔祭(はんさい)のいけにえ」を意味するが、ホロコーストを指すようになって久しく、ちょうどアラビア語の「ナクバ」(つまり「大惨事」)が、今日ではもっぱら「1948年のイスラエルによるパレスチナ人追い立て」を指すのと同じだ。確かに、イスラエルの英語メディアは、ヴェルナイの用いた「ショアー」を「ホロコースト」と翻訳した。

だが、ヴェルナイがガザの将来に対する極端な見方を示したのは、今回が初めてなのではない。

昨年夏、上司の国防大臣エフド・バラクを代行して、彼はある計画をこっそりと準備し始めた。ガザを「敵対的存在」だと宣言し、長期間の占領者としてのイスラエルからの電力と燃料を含め、生活に必須な住民に対する資源の供給を劇的に削減することだ。削減は最終的に、イスラエル裁判所が承諾した後、昨年遅く実施された。

ヴェルナイとバラクは、他の多数のイスラエル政治家達と同様いずれも元軍人で、ガザに対する生活用基本サービスの流入を絶つという政策を、ずっと西欧世論に「売り込んで」来た。

国際法のもとで、占領軍としてのイスラエルは、ガザの民間人の福祉を保証する義務があることは、ガザを敵対的存在と宣言したイスラエルの決定をマスコミが報道する際に忘れ去られる事実だ。持ち込みが許されている制限された供給によって、ガザ住民の人道的な必要物は依然、守られている。したがって、この手段は集団的懲罰にはあたらない、とこの二人は底意を持って主張した。

昨年十月、軍幹部の会合の後、ヴェルナイはガザについてこう言った。「ここは我々に敵対的実体なので、危機を防ぐための最少必要量以上の電力を、彼らに供給するべき理由はない。」

三カ月後、ヴェルナイは更に踏み込み、イスラエルはガザに対する「あらゆる責任」を断ち切るべきだと主張している。とはいえ、イスラエル検事総長の助言に沿い、これが一般のガザ住民を極端にひどい目にあわせるものではないと示唆することは注意深く避けた。

その代わり、撤退は論理的な結論に至るべきだと彼は語った。「彼らへの電力供給を停止したい。水と医薬品の供給を停止したい。どこか他から提供されるようになって欲しい。」エジプトが責任を引き継ぐよう強いられるだろうと彼は示唆した。

ヴェルナイの様々な発言は、イスラエルの国防、政治支配層内部の、パレスチナ人との紛争における、次の手に関する新思考の反映だ。

1967年のヨルダン川西岸とガザ占領後、パレスチナ人を分裂させ、彼らをお互いに反目させ続けることで、「分割して統治」という植民地政策支配を継続するというイスラエル軍部内部の合意がたちまち浮上した。

パレスチナ人が余りに分裂して、効果的に占領に抵抗できない状態にある限り、イスラエルは定住計画の遂行を続けることができる、当時の国防大臣モシェ・ダヤンが言ったように占領地域の「静かな併合」だ。

イスラエルは、占領に対する全般的な抵抗を活性化させる恐れがある、PLOの非宗教的なパレスチナ民族主義を、弱体化させるための様々な手法を実験してきた。特にイスラエルは、現地に村落同盟という名で知られる反PLO民兵組織を設立し、後に、ムスリム同胞団というイスラム原理主義を支援したが、それがハマースへと変身した。

ハマースとファタハが支配するPLOとの間の対立関係が、ずっと占領地におけるパレスチナ政治の背景になっており、2005年のイスラエルのガザ撤退以来、それが正面舞台に登場した。イスラエルとアメリカが煽った両者の反目は、ヴァニティー・フェアの記事が今週書いているように、昨年夏ファタハが支配する西岸をハマースが支配するガザからの物理的な分離で終わった。

ファタハとハマースの指導部は、地理的のみならず、イスラエルの占領に対処する全く正反対の戦略という点でも、分裂している。

ファタハのヨルダン川西岸支配は、イスラエルによって支持されている。マフムード・アッバス議長を含めた指導者たちが、更に多くの領土を併合するのに必要な時間をイスラエルに与える果てしのない和平プロセスに協力する用意があると明言したためだ。

ハマースは、これに対し、ユダヤ人定住者が退去しても、イスラエル軍が支配し、手を伸ばせば届く距離から、経済封鎖が強化されるばかりであるのを見てきたので、和平プロセスには何ら幻想を抱いていない。

野外刑務所となった地域を率いるハマースは、イスラエルの絶対的な命令に屈伏するのを拒否し、ハマースを打倒しようというイスラエルとアメリカの陰謀にも難攻不落であることを証明した。それどころかハマースは、わずか二種類しかない実行可能なレジスタンスのやり方を強化しはじめた。ガザを取り巻く塀を超えたロケット弾攻撃と大衆行動だ。

ヴェルナイらの懸念は、まさにそこから生じている。両方の形による抵抗は、万一ハマースがガザを支配しつづけ、組織化のレベルとビジョンの明確さを進歩させれば、長期的には、そこのパレスチナ人住民を退去させてしまった後に、占領地域を併合するというイスラエルの計画を分解させかねないのだ。

第一に、ハマースのより高度でより長距離のロケット弾開発で、ハマースのレジスタンスが、小さな開発都市スデロットという僻地よりもずっと広大な場面にまで移動する恐れがある。先週イスラエル大都市の一つアシケロンに着弾したロケット弾は、イスラエルにおける政治変化の前触れなのかも知れない。

ヒズボラは、2006年のレバノン戦争で、持続的なロケット弾攻撃に直面すると、イスラエル国内世論がたちまち崩壊することを明らかにした。ハマースは同じ結果を得ようと狙っている。

アシケロン攻撃後、イスラエルのマスコミは、政府が国民を守り損ねたことに対する抗議として、怒った群衆が街路に繰り出してタイヤを燃やす記事に満ちている。それが最初の反応だ。だが、長年攻撃を受け続けているスデロットでは、市長のエリ・モヤルが、最近ハマースとの対話を呼びかけた。ハーレツ・デイリーで発表された世論調査では、イスラエルの64パーセントが彼に同意している。もしもロケット弾攻撃が増せばこの数字は更に増える可能性がある。

イスラエル指導者達の不安は、万一イスラエル国民がハマースを交渉の席に着かせろと要求し始めたら、占領した領土の「静かな併合」が実現できなくなることだ。

第二に、ハマースが、先月ガザで住民を動員して、ラファフの壁を打ち破り越、エジプトにどっと流れ込んだことで、バラクやヴェルナイのようなイスラエルの軍人出身政治家に、イスラム教の運動には、まだ実現してはいないものの、ガザの軍事封鎖に対する集中的な平和的大衆抗議行動を立ち上げる潜在能力があることを示した。

元エルサレム市助役メロン・ベンベニスティは、このシナリオは「武装パレスチナ人との武力衝突よりも、軍部をおびえさせている」と語っている。イスラエルは、イスラエルが作り出した監獄から脱出しようとした罪で、非武装の女性や子供が射殺される光景が、撤退で占領が終わったという考え方の虚偽を証明することを恐れているのだ。

数千人のパレスチナ人が二週間前にデモをした際、イスラエルとガザを仕切る壁の一部に沿って、人間の鎖を作り出したが、イスラエル軍はほとんどパニックを抑えそこなうところだった。重火器砲台が周辺に運ばれ、狙撃兵は、もしも抗議する連中が塀に近づいたら足を撃つよう命じられていた。

占領地域にいるハーレツ紙のベテラン記者アミラ・ハスが報道しているように、イスラエルはこれまでのところ、大半の一般ガザ住民を威嚇して、こうした戦いに無気力化させることに成功している。多数のパレスチナ人は、イスラエルによる自分たちの監禁状態に対して、たとえ平和的にであれ、直接的に対峙するような「自殺」路線をとることを拒否してきた。「パレスチナ人が、イスラエル兵が非武装の人間も射撃し、女性や子供も殺すことを理解するのに、警告や記事は不要なのだ。」

だが封鎖がガザに対して更に過酷な困窮をもたらせば、それも変わりかねない。

結果として、イスラエルの喫緊の優先事項はこうだ。定期的に、ハマースに武力行動をするよう挑発し、大規模な平和的抗議を組織する方向から逸らさせること。定期的に殺害することで、ハマース指導部の弱体化をはかること。更に、バラクの持論である、イスラエルを攻撃から防御する「鋼鉄のドーム」のようなテクノロジーを含め、ロケット弾に対する効果的な防衛手段がきちんと開発されるようにすることだ。

こうした政策に沿い、イスラエルは、先週水曜日、5人のハマース活動家殺害を開始することで、ガザにおける最近の「相対的な平穏」期間を終わらせた。予想通りに、ハマースは、イスラエルにロケット弾の一斉射撃をして応え、これによりスデロットの学生が殺され、ガザにおける大虐殺を正当化することになった。

だが、長期的戦略も必要であり、それはヴェルナイらによって立案されつつある。ガザという監獄が狭く、資源が乏しく、パレスチナ人の人口が急激に増えつつあることを認識しているので、イスラエルはより永久的な解決策が必要なのだ。ハマースが組織するレジスタンスや、この地域の過密で非人間的な状態から、遅かれ早かれ起きるであろう社会的爆発によってもたらされる脅威の拡大を止める方法をイスラエルは見いださなければならない。

戦争犯罪に反対し、ロケット弾をやめよという過去数週間にわたる閣僚たちの一連の発言と同様に、ヴェルナイの発言は、そうした解決を示唆している。例えばエフード・オルメルト首相は、ガザ住民は「通常の生活を送ること」は許されないと発言した。国内治安省大臣アヴィ・ディヒターは「パレスチナ人の被害とは無関係に」イスラエルは行動をとるべきだと考えている。また内務大臣メイール・シートリトは、攻撃される度に、イスラエル軍は「ガザ内の地域を指定し、そこを平らにすべきだ」と提言している。

今週バラクは、彼の部下たちが、この最後のアイデア、つまり、ロケット弾砲撃に対応して、軍がガザの民間人居住区域を直接砲撃、空爆するのを合法にする為の方法を検討していることを明らかにした。むろん、彼らは既にこれをこっそりと遂行しているのだが、今やそれを国際社会に支持された公式な政策にして、自由に行動したいのだ。

同時に、ヴェルナイは関連したアイデアを提案した。ガザ地域を、軍隊が自由に行動でき、それに対して、住民は脱出以外にほとんど選択の余地がない「作戦地帯」と宣言することだ。実際、そうなれば、ヨルダン川西岸でかつて起きたように、イスラエルがガザ地帯の広範な地域から民間人を追い出し、更に狭い場所に追い込むことが可能になるだろう。

封鎖強化により、電力、燃料と医薬品がガザに持ち込まれることを防ぎ、住民をもっと狭い空間に押し込める、ガザ地域に押しつける暴力を強化する新たな方法は、民間人を標的にし、懲らしめるための見え透いた口実だ。これらは必然的にガザの政治指導者との交渉と対話を排除する。

これまでの所、イスラエルの計画は、1967年戦争前の状態へ復帰し、ガザの警察活動を引き継ぐよう、最終的にエジプトを説得するというもののようだ。カイロの方が、イスラム教過激派を取り締まる上で、イスラエルより更に残酷だろうと見られている。しかしヴェルナイとバラクは、益々違う道を進むように見える。

彼らの究極的な目的は、ヴェルナイの「ショアー」発言に関連しているように思われる。ガザを三方向から締めつけ、その圧力でパレスチナ人を再びエジプトになだれ込ませるというガザ住民絶滅策だ。今度は、帰還する可能性が無いだろうことは想像できる。

ジョナサン・クックは、イスラエルのナザレを拠点とする作家・ジャーナリスト。彼の新刊「Israel and the Clash of Civilisations: Iraq, Iran and the Plan to Remake the Middle East」は、Pluto Pressから刊行されている。ウエブはwww.jkcook.net

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2008年3月 9日 (日)

2008年大統領選挙の二人の勝者: 恐怖と戦争

Larry Chin
Global Research、2008年3月7日、
Online Journal

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2008年アメリカ大統領選挙という滑稽な茶番は既に決まっている。十一月になれば、(政治的背任行為、コンピュータ投票の横取りや、他の選挙上の「不正行為によって、就任させられる)次のホワイト・ハウス居住者は、ブッシュ-チェニーの「対テロ戦争」という噓を模倣し、ブッシュ-チェニーの「国家安全保障」計画を最も効果的に推進することを証明できた傀儡だ。

アメリカ大衆は「イスラム教聖戦戦士」から「自分たちを安全に守る」「次のブッシュ」に従うのだ。新たな、一層残虐な政権(おそらくはマケインのもと)に直面して、頭が混乱した多くのアメリカ人は、自分たちが黙々と従うことによって、それを可能にした事実も忘れ、「またもや繰り返して同じことが起きる」のに茫然とすることになろう。

「対テロ戦争」幻想に対するワシントンの超党派的合意

各々のアメリカ大統領候補の雄弁によってたっぷり実演されている「テロ」という噓は、選挙の鍵でもある。正確な情報を知らされていないアメリカ国民は茫然自失したままであり、「次の9/11」に対する恐怖を利用していまだに徹底的に操られていることを候補者達は知っている。

『アメリカの「対テロ戦争」』と、『アルカイダ幻想に対するワシントンの合意 』の著者、ミシェル・チョスドフスキーによって、余すことなく活写されているように、「対テロ戦争」幻想は、エリート達の合意によるごまかしと、ワシントンの政治的派閥や共和党と民主党の両方によって推進されているもみ消しに支えられている。

永遠の外部の敵というでっちあげの脅威に基づくこの神話が、ブッシュ-チェニーが行使した権力の鍵だった。これが、この犯罪的な政権と、超党派的なワシントンの共犯仲間によって行われる、あらゆる公式、非公式な決断の核心だ。 アメリカ本土に対する「テロリスト」の脅威や、その多くのプロパガンダ変種が、今やアメリカ人の精神に埋め込まれた強迫観念となり、果てしない商業マスコミの誇大表現によって強化されている。

以下の噓と隠蔽の背後で、ワシントンにおける超党派合意はそのまま続いている。1)アメリカ自らが行った、敵を装った作戦である9/11という残虐行為、2)「アルカイダ」は、イギリス-アメリカの軍-諜報機関による違法工作であるという事実、そして 3)アフガニスタンやイラクを侵略し、征服する口実として「対テロリズム」を使い、それを中東と中央アジア、アフリカ、および他の極めて重要な戦略地政学的地域全域における、今後の戦争を正当化するために利用すること。

どの候補者が最も効率的な大量虐殺者になるだろうか?

クリントン、マケインとオバマは、世界でも名だたる大戦犯(キッシンジャー、ブレジンスキー、オルブライト、等々)が率いるタカ派国家安全保障チームに支援されている。こうしたエリートのコネや彼らの影響は、戦争の深化を保障するものだが、触れられないままで、無視されている。

ジョン・マケインは、心底から腐敗し、冷酷だ。ブッシュ-チェニーの延長に他ならない。マケインが、悪名高いキーティング五人組のメンバーとして、1980年代の貯蓄貸付組合スキャンダルに嚙んでいたことは歴史的事実だ。彼の2001年の発言、「戦争は地獄だ。さあ、ぐずぐずせず、やるべきことをやろう。」が見事に例証している、戦争と殺戮に対するマケインの残酷な考え方も、法律的な記録事項だ。

リベラルという不可解な彼らの評判にもかかわらず、民主党の大統領候補者ヒラリー・クリントンとバラク・オバマは、今や、どちらがよりブッシュ/チェニー-風かをめぐる冷酷で破壊的な闘争にはまりこんでいる。どちらがより優れた「反テロ」で、「アメリカの安全保障」の守護者なのかという戦いに。

クリントンもオバマも、エリート・ネオリベラル党派お好みの、つかみ所がなく、余りに聞き慣れた同じ「対テロ戦争」幻想を繰り返した。

  • 「ブッシュ政権は、9/11後に始まった「本当の対テロ戦争」に失敗した。」
  • 「イラク戦争のやり損ないと、へまが、アメリカ合州国を破壊しようとする、過激な聖戦主義の反抗を生み出した。」
  • 「イラクの失敗のおかげで、「本当の」対テロ戦争の戦いからそらされた。」
  • 「アメリカを9/11に攻撃した本当の「テロリスト」を匿っているサウジアラビアとパキスタンに宣戦布告するべきだ」
  • 「イラクの騒乱のおかげで、オサマを捕獲しそこねた。」
  • 「9/11後で世界は団結したが、ブッシュがそれをすっかり駄目にした。」

クリントンとオバマ陣営お得意の変種には下記のものがある。

  • 「ブッシュ政策の失敗のおかげで、アフガニスタンのアルカイダは再編しつつあり、対処することが必要だ。」
  • 「ブッシュのイラク政策のおかげで、イランは益々過激かつ危険になったので、今対処しなければならない」。

彼らどちらの政策もそうする気がないことが明白なのに、クリントンもオバマも「軍隊をアメリカに戻す」ことについて真っ赤な噓を繰り返している。イラクの米軍基地は永久的なものだ。配置転換できる部隊もあろうが、この地域におけるアメリカの地政学的基盤は恒久的なのだ。そして二人はそれを知っている。

NATOの旗のもとで戦った戦争、アメリカが支援したコソボの犯罪的な組織(ビル・クリントン政権が作り出した)や、他の残虐行為も、二人とも熱心に支持している。

最近のディベートにおける多くを物語る論争で、クリントンとオバマは、それぞれ、強力なアメリカ・イスラエル公共問題委員会の戦争ロビイストの足に(そして他の身体の部分にも) 口づけし、イスラエルとイスラエルの安全保障は「神聖でにして侵すべからざるものだ」と宣言した。二人のどちらが大統領になっても大量虐殺的な中東政策の継続が約束されていることは確実だ。

ヒラリー・クリントンの泥仕合戦術

ヒラリー・クリントンのテキサス州とオハイオ州における最近の予備選挙での勝利は、直接カール・ローブの脚本に従った泥仕合政治の結果だった。クリントンは、ローブの脚本にある、ありとあらゆる卑劣な策略、しかも最近の記憶では、大半が反則攻撃とあからさまな噓、を採用するまで身を落としている。

不安に陥れることに対するクリントンの嗜好は、今や悪名高い「レッド・フォーン」広告がその典型だ。右翼が推奨し、腐敗したクリントン作戦の大勝利として大歓迎されたこの悪臭ふんぷんたる作品は、午前3時の「国際的な安全保障の」危機に対処するオバマの能力に疑いを差しはさむものだ。

またもやここでも、9/11「テロ」という噓が中心におかれ、他のあらゆる問題を消し去ってしまった。

片意地なクリントンは権力欲しさのあまり、民主党を破壊してしまい、ホワイト・ハウスを共和党とブッシュ-チェニー-マケインに明け渡し、彼らの狙いの実現を手助けしている。明らかに、受益者は、共和党と、ブッシュ-チェニー-マケインだ。

クリントンのテキサス州とオハイオ州での勝利が、右翼のラジオ番組司会者ラッシュ・リンボーによってしっかりお膳立てされた黙認によって助けられていたことも、驚くにはあたらない。マケインが既に共和党大統領候補者であることを武器に、リンボーや他の狂信的右翼が、「支持政党乗り換え投票を認める」州でクリントンに投票すべく群がったのだ。リンボーが明言した狙いは(右翼によって、よりリベラルで、より危険だと思われている)オバマを「血みどろにして」、民主党を「面白半分で」更にひどい自滅に追い込みマケインの勝利をより確実にする。

クリントンが、不正行為(そして共和党の助力)の恩恵を受けたのはこれが初めてではないし、最後ということにもなるまい。彼女のニューハンプシャー州予備選挙の結果は改竄され、出口調査では大差でオバマ支持だったのに、彼女に予想外の勝利をもたらした。クリントンは議会の同志達(彼女の「特別代議員たち」)をいじめ、おびえさせ続けており、こうした無競争の州からの代議員を認めない党紀にもかかわらず、民主党に対し、フロリダ州とミシガン州の代議員を彼女に渡すよう要求している。

もちろん、犯罪的な活動が、彼らが政治的敗北に直面するたびに、クリントンやらブッシュを救ってきたのは決して偶然ではない。クリントン一派がブッシュと政治と犯罪のコネを共有していることは歴史的な事実で、アーカンサス州における連中の犯罪的な活動にまでさかのぼる。ブッシュ-クリントン環境が協力して、アメリカ合州国を何十年も支配してきたのだ。

実際、ジェブ・ブッシュや他の諜報機関とコネを持ったネオコンが政権にいる、マケイン-クリントン候補は、アメリカ帝国とは本当は一体何であるかを最も率直に表現するものだ。

オバマは戦争と暗殺部隊を支持

感動的な雄弁、剃刀のように鋭利な知性や、極めて魅力的な容貌にもかかわらず、バラク・オバマの海外政策目標は、「対テロ戦争」に対する姿勢を含め、事実上ブッシュ-チェニー-マケインとクリントンのそれと同じものだ。それを巡って厳しいキャンペーン戦が行われているニュアンス上の違いなど、些細なものだ。

世界のどこででも、「実施可能な諜報情報」によってテロリストが特定できて、(こうしたテロリストが発見された国の)政府が行動しないならば、「テロリストを排除するために」一方的な軍事行動をとる、という以前からの約束をオバマは繰り返している。これは現行のブッシュ-チェニー政策と同じものだ。最近のディベートで、仮定上、万一「イラクで、アルカイダが再結集すれば。」(仮定上の撤退後に) 再び軍隊をイラクに送り込むつもりだとオバマは述べた。

『ブラックウォーター: 世界最大の傭兵軍隊の繁栄』の著者ジェレミー・スケイヒルが報道しているように、戦争に関連する活動をブラックウォーターUSAに外注し続けることをオバマは支持している。このこと自体、オバマがどのような意味においても「反戦」、あるいは反犯罪的だという認識を打ち消すものだ。

オバマが大統領になれば、痛みを和らげるような、瞬時の、いつわりの希望という幻想を多数のアメリカ人に与えてくれるだろう。

だがもしも最近の出来事が何らかの兆しであれば、いつわりの希望すら、本選挙戦のずっと前に押しつぶされよう。

現代アメリカ史において、あらゆる選挙は、政治エリートによって演出され、仕掛けられ、腐敗した戦犯、諜報/安全保障「顧問」や、シンクタンクという情報提供者たちのチームに支援された、粒よりのエリート傀儡によって演じられる犯罪的なごまかしだ。2008年の選挙とて変わりはない。

(主として共和党政治組織につながっている)企業がアメリカの投票を支配しており、そうした技術は益々洗練されつつあるという事実に変わりはない。ディーボールドESSセコイア、そしてSAICだ。実際、こうした企業の新世代の装置が2008年には使われる。

議会における、民主党の「対テロ戦争」への共謀

大統領選挙キャンペーンにおける、根本の問題から注意をそらすための不用意な言い方に匹敵する活動として、アメリカ議会における超党派的合意で、ブッシュ-チェニーの国内監視を止めようと行動しないことを(またもや)実証している。議会の民主党も、ブッシュ-チェニーのイラク戦争に対するわずかな反対さえもできずにいる。

ラス・ファインゴールド上院議員によって推進されているイラク配置転換法案は、民主党の無知と共謀の典型的な例だ。ファインゴールド法案は、「アルカイダ・テロリスト狩り」と「アルカイダと戦うためのイラク兵士訓練」以外の予算支出を制限する。

「アルカイダ狩り」というのは、アメリカの戦略地政学用の永久的な超党派的合意の口実であり、「アルカイダ」(「反抗分子」を含むが、それに限らない)が一連のイラク問題の原因だとされている以上、ファインゴールド法案は、本質的に、永久戦争への資金供給を継続するものだ。

ファインゴールド法案は、その他の民主党の「対テロ戦争」についての雄弁同様、ゼロ-サム茶番だ。

地獄行きの大統領選挙キャンペーン

「テロ」という噓が果てし無く続く以上、「対テロ戦争」も果てし無く続く。

この噓が、クリントン、マケインやオバマによって振りかざされている激しさと、イギリス-アメリカ帝国の存在そのものが危機に瀕していることを考えれば、誰が次のホワイト・ハウスの主になろうと、戦争が終わることは決してありえまい。

 


 

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2008年3月 7日 (金)

バリ爆破テロ犯CIA/モサドの関与を主張

二発目の爆発は意図したよりはるかに大きかったと首謀者ロンドン・タイムズに語る

ポール・ジョセフ・ワトソン

Prison Planet

2008年3月6日、木曜日

 

バリ爆破テロの首謀者は、2002年のナイトクラブ地域爆破攻撃は予想していたよりもずっと大規模で、あれほどの大量殺戮になった唯一の真相は、爆撃犯たちがCIA、KGBあるいはモサドに支援されていたことだと主張している。

標的も選び、テロ攻撃を指示した黒幕とされるイマム・サムドラが、ロンドン・タイムズとのインタビューで、二度目の爆破は爆撃犯たちが予想していたより強大で、この攻撃で、元々考えていたよりずっと多くの人々を殺害してしまったと語った。

死亡者数は202人にものぼり、うち168人は、オーストラリア人88人とイギリス人28人を含む外国人だ。

爆撃犯たちは決してこんなに多くの人々を殺そうとは思っていなかったと彼は主張した。パディーズ・バーとサリ・クラブで起きたことは「承服できない」と彼は語った。

彼が爆弾を作ったのだろうか? 「否、否、否!」頭を振りながら彼は言った。「作る手助けもしていないし、誰が爆弾を作ったのか、いつ作ったのかも知らない。」

二度目の爆破は彼らが予期していたよりもずっと大きかったは彼は言う。

唯一の真相は、陰謀説論者にとってはお馴染みの妖怪「CIAかKGBかモサド」が、どうにかして爆弾に手を加えたのだ、と彼は示唆した。「非常にありうることだ」と彼は主張した。

この主張を一蹴しようというザ・タイムズ紙による最善の努力にもかかわらず、アメリカとイギリス当局が爆破の前に内密に情報を得ていた事実は立証されている。

三菱のバンL300の内部に搭載されていた二発目の爆弾は、ナイトクラブの中で爆破した、最初のより小規模な爆弾によって引き起こされたパニックの結果、人々が通りへと逃げ出す最中に爆破された。

三菱のバンに搭載されていた爆弾は、C4、つまり入手が困難な軍用プラスチック爆弾で作られていたと最初の報告にはあったが、話はすぐに変えられ、爆弾はずっと粗雑な作りだということにされた。爆弾がこの地域周辺の建物にもたらしたひどい破壊が、強力な爆薬が使われたことを示唆していた。

アメリカとイギリス政府がバリ爆破テロを事前に知っていたという主張が、更には関与もしていたという主張すら、再三表面化していた。

オーストラリアのドキュメンタリー向けのインタビューで、元インドネシア大統領アブドルラーマン・ワヒドは、2002年10月の爆破事件の背後にいる真犯人として、インドネシア当局を明快に指摘した。当局は西欧諜報機関の強い要請を受けて活動していたとワヒドは語った。

インドネシアは、すさまじい腐敗と、残虐なテロ行為への国家の関与で知られている。関係筋は、ドキュメンタリー制作者に対し、政府にコネがある犯罪者が、不動産や資産の価値を下げておいて、安く買い取るべく、標的とされた地域を過疎化させる計画を進めていたと語った。

当時、台湾から流された国際ニュース報道をたどることによって、アメリカ政府はバリ爆破を事前に知っていたことを確認することができた。彼らはこの情報を台湾政府にもしらせこの情報を極秘にしておくように言ったのだ

爆破が起こる数時間前に、アメリカは「セキュリティー上の脅威」に言及して、インドネシアから事務職員と外交官全員を退去させたイギリス政府も同じ警告を受けたが、それを、いかなる関係当局にも、また不用意にビーチ・パーティーにでかけようとしていた何百人もの犠牲者にも知らせなかった。

爆破の直後、FBI、オーストラリア・シークレットサービスとイギリス秘密警察が爆破現場を急襲し、インドネシア当局とバリ警察にとっては非常にいらだたしいことながら、情け容赦なく、取り調べの主導権を握った。

オンライン・ドキュメンタリー「バリ爆破テロの真実」がこうした問題のいくつかを検討している。以下の四部構成ビデオをご覧いただきたい。

記事原文のurlsアドレス:www.prisonplanet.com/articles/march2008/030608_bali_bomber.htm

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2008年3月 6日 (木)

戦争選挙 -ノーマン・ソロモン

2008年3月4日火曜日、CommonDreams.orgに掲載

政治家や評論家やオンラインの資金調達者たちが、最も重要なのは彼らの死であるかのごとく、アメリカ人兵士死亡者について語ったら良かったのかもしれない。どうやって占領をきちんと行えば良いのかもわからないろくでなし連中のブッシュ政権をあざけるのに、これが良かったかもしれない。

それに、侵略後にイラクを有効に占領するには数十万人の兵士が必要だろうという予言を無視したことで、ドナルド・ラムズフェルドとジョージ・ブッシュを非難するのが良かったのかもしれない。

しかし虚偽に基づく戦争に対して、余りに多数のアメリカ人兵士が死んでいるがゆえに反対だということになると、アメリカ人兵士死亡者数を減らせば、良い戦争にすることができるという含みまでもってしまう。

国際法に甚だしく違反した戦争に対して、やり方がまずいがゆえに反対するということになると、やり方さえ良くすれば容認可能な戦争になるという含みまでもってしまう。

占領軍兵士の数が当面の占領という課題には不十分だと非難すれば、ホワイト・ハウスとペンタゴンは、民間企業の傭兵や、占領者たちへの敵に進んで銃口を向けるほど、何としても仕事につきたいイラク人と組み合わせて、アメリカ空軍戦力を、どうやってより賢明に活用するかを考え出すかもしれない。

それに、占領に武力で抵抗しようとしたイラク人でも、アメリカ軍が彼らを殺害してしまった後では、もはや抵抗できないという、身の毛もよだつ、反駁しようのない現実がある。

もし、戦争に反対する究極の主張が、勝っていないからだというのであれば、更なる戦争を支持する連中に対し、 結局は勝利できることを示そうとする更なる意欲を持たせてしまうだろう。

もし、戦争に反対する一貫した主張が、戦争は間違っていたし、間違っている、つまり根本的に社会倫理にもとるというものであれば、連邦議会の学識豊かな連中や、多数の宮仕えジャーナリストにその主張を売り込むのはずっと大変だ。

イラク戦争のことを、始めから間違っていたのだ、と言う代わりに、勝利することができないものだからと言って非難するという、一番抵抗の少ない政治的な解を選んだことによって、戦争に反対するより節度ある人々が、占領の長期化を助け、大変な大虐殺を押しつけ、促進してしまった。反戦運動は今、過去数年間しばしばとった政治上の近道に対するつけを払わされているのだ。

泥沼と非難する人々までいるような長い戦争の間に、同じような力学が機能したことが、以前にもあった。「一度後ろに下がって、我々がこれからどこに行こうとしているのか考えるべき時期だ」ベトナムにおける数年間の全面戦争の後、1968年二月中旬に、フリーのジャーナリスト、I. F. ストーンはそう書いた。「そして、自分たちのことをしっかり見てみることだ。まず気がつくことは、私たちは国民としての良心を過大評価しがちだということだ。戦争に対する反対の大半は、単にアメリカが戦争に負けているという事実から生じている。余りに重いコストや、ケネディ家[ロバートやエドワード]のような政治家たちや[民主的な行動を目指すリベラルなアメリカ人]のような組織がもしもなかったなら、戦争に対して、数年前と同じように無関心でいただろう。」

イラクにおける進展についての最近のマスコミによるあらゆる歪曲報道のおかげで、この戦争の、大統領選挙戦における最重要「問題」としての影が薄れていると、多くの解説者は言っている。アメリカ軍の成功という主張が、まさに、アメリカ兵死亡者数と、イラク人抵抗勢力を鎮圧する上で占領軍が目ざましい進展ができず、イラク議会をワシントンの意志に従わせることもできていないという同じ話を繰り返す、政治的に最も効率的であるはずと思われていた反戦派の主張の効果を打ち消しているのだ。

最近、ヒラリー・クリントンは、アメリカ軍撤退について発言しているが、彼女は5年以上前からあるこの戦争の基本的な論理的根拠に反対できる立場にはない。少なくとも、バラク・オバマは、この戦争が始まる前からの彼の戦争反対言辞を引用することが可能だ。まず第一に侵略に至ったような意識を改革するのだと彼は語っている。彼はまた大統領は海外の戦争相手と直接交渉すべきだと主張している。

幻滅を避ける最善の方法は、そもそも幻想を抱かないことだ。オバマがアメリカ海外政策おきまりの軍国主義から決別しようとするだろうなどと信じるべき理由はほとんどない。とはいえ、草の根の圧力によって、様々な案件について、彼をより良い方向に向ける可能性はありそうに思える。2009年1月20日に大統領になる可能性がある他候補者たちよりも、既成体制の中で身動きできない程度が、明らかに彼の方が軽いように思われる。

ノーマン・ソロモンの同題著書に基づくドキュメンタリー映画「War Made Easy: How Presidents and Pundits Keep Spinning Us to Death」クァド・シネマでの上映契約済のニューヨークにおける劇場初公開が3月14日から行われる。

この記事の英語原文urlアドレス:ww.commondreams.org/archive/2008/03/04/7460/

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2008年3月 1日 (土)

アメリカ介入の歴史

アメリカ介入の歴史
海外諸国における、アメリカの軍事、秘密作戦 - 1798年から現在まで


Global Research, 2008年2月25日
Global Policy Forum  - 2005-12-01

注:本リストをして、決定的あるいは全く完璧なものであるふりをする意図は毛頭ない。介入についての説明、解釈を狙ったものでもない。一部の介入に関わる情報、解釈については、将来リンクとして取り込む予定である。第一次および第二次世界大戦におけるアメリカ軍の作戦は除外してある。

 

1798-1800 フランス フランスに対する宣戦なしの海戦で、海兵隊がプエルト・プラタに上陸。
1801-1805 トリポリ トリポリ(リビア)との戦争。「第一次バーバリー戦争」と呼ばれる。
1806 スペイン領メキシコ 軍、リオ・グランデ上流のスペイン領に侵入。
1806-1810 カリブ海のスペインとフランス船舶 アメリカ海軍艦船、カリブ海のフランスとスペインの船舶と交戦。
1810 スペイン領西フロリダ 軍隊が、スペイン領西フロリダに侵入し、占拠。
1812 スペイン領東フロリダ 軍隊、アメリア島と隣接地域を占拠。
1812 英国 海上と陸上作戦を含む、1812年の戦争。
1813 マルケサス諸島 軍隊、ヌカヒバを占拠し、太平洋で最初の海軍基地を設置。
1814 スペイン領(東フロリダ) 軍、スペイン領東フロリダのペンサコラを占拠。
1814-1825 カリブ海のフランス、英国、スペイン アメリカ海軍艦隊、カリブ海のフランス、英国、スペイン船舶と交戦。
1815 アルジェとトリポリ スチーブン・ジケーター艦長のもと、アメリカ海軍艦隊、北アフリカにおいて「第二次バーバリー戦争」戦争を遂行。
1816-1819 スペイン領東フロリダ 軍隊が、ニコルズ要塞、アメリア島および他の戦略的に重要な土地を攻撃し、占拠。スペインは最終的に、東フロリダをアメリカに譲渡。
1822-1825 スペイン領キューバとプエルトリコ 海兵隊、スペイン領の島キューバの多数の都市およびスペイン領プエルトリコに上陸。
1827 ギリシャ 海兵隊、ギリシャのアルジェント、ミコノスおよびアンドロス島を侵略。
1831 フォークランド/マルビナス諸島 アメリカ海軍艦隊、南大西洋のフォークランド諸島を攻撃。
1832 オランダ領マレー諸島スマトラ アメリカ海軍艦隊、クアラ・バットを攻撃。
1833 アルゼンチン 軍隊、ブエノスアイレスに上陸し、現地の戦闘員と戦闘。
1835-1836 ペルー 軍隊、対ゲリラ作戦の為に、二度派遣される。
1836 メキシコ 軍隊、独立のためテキサス戦争を支援。
1837 カナダ カナダ国境における海軍の出来事がカナダ侵略のための軍隊大規模動員を引き起こす。戦争はすれすれのところで回避された。
1838 オランダ領マレー諸島スマトラ アメリカ海軍を征伐のため、スマトラに派遣。
1840-1841 フィジー 海軍を展開し、海兵隊上陸。
1841 サモア 海軍を展開し、海兵隊上陸。
1842 メキシコ 海軍、モンテレーとサンディエゴ市を一時的に占拠。
1843 中国 海兵隊、広東に上陸。
1843 象牙海岸 海兵隊上陸。
1846-1848 メキシコ 全面戦争。メキシコは、グアダルーペ・イダルゴ条約で、その領土の半分をアメリカに譲渡した。
1849 オットーマン帝国(トルコ) 海軍をスミルナに派遣。
1852-1853 アルゼンチン 海兵隊、ブエノスアイレスに上陸。
1854 ニカラグア 海軍が、サン・ホアン・デル・ノルテ市の大半を爆撃し、破壊。海兵隊が上陸し、市に放火。
1854 日本 ペリー提督と彼の艦隊、横浜に展開。
1855 ウルグアイ 海兵隊、モンテビデオに上陸。
1856 コロンビア (パナマ地域) 海兵隊、対ゲリラ作戦のために上陸。
1856 中国 海兵隊を広東に投入。
1856 ハワイ 海軍、ハワイ諸島の小島、ジャービス、ベーカーおよびハウランドを占拠。
1857 ニカラグア 海兵隊上陸。
1858 ウルグアイ 海兵隊、モンテビデオに上陸。
1858 フィジー 海兵隊上陸。
1859 パラグアイ 大規模な海軍を投入。
1859 中国 軍隊、上海に侵入。
1859 メキシコ 軍隊、北部地域に侵入。
1860 ポルトガル領西アフリカ 軍隊、キセンボに上陸。
1860 コロンビア (パナマ地域) 陸軍と海軍を投入。
1863 日本 軍隊、下関に上陸。
1864 日本 軍隊、江戸に上陸。
1865 コロンビア (パナマ地域) 海兵隊上陸。
1866 コロンビア (パナマ地域) 軍隊、マタモロスに侵略し、占拠。後に撤退。
1866 中国 海兵隊、牛荘に上陸。
1867 ニカラグア 海兵隊、ニカラグアのマナグアとレオンに上陸。
1867 フォルモサ島(台湾) 海兵隊上陸。
1867 ミッドウェー島 海軍、海軍基地とするためハワイ諸島のこの島を占拠した。
1868 日本 海軍を大阪、兵庫、長崎、横浜および新潟に投入。
1868 ウルグアイ 海兵隊、モンテビデオに上陸。
1870 コロンビア 海兵隊上陸。
1871 朝鮮 軍隊上陸。
1873 コロンビア (パナマ地域) 海兵隊上陸。
1874 ハワイ 水兵と海兵隊が上陸。
1876 メキシコ 軍、再度マタモロスを占領。
1882 英領エジプト 軍隊上陸。
1885 コロンビア (パナマ地域) 軍隊、コロンとパナマ市に上陸。
1885 サモア 海軍を投入。
1887 ハワイ 海軍、真珠湾に永久海軍基地を建設する権利を獲得。
1888 ハイチ 軍隊上陸。
1888 サモア 海兵隊上陸。
1889 サモア ドイツ海軍と戦闘。
1890 アルゼンチン アメリカ水兵、ブエノスアイレスに上陸。
1891 チリ アメリカ水兵、主要港湾都市バルパライソに上陸。
1891 ハイチ 海兵隊、アメリカ領土と主張するナバッサ島に上陸。
1893 ハワイ 海兵隊および他の海軍部隊が上陸し、君主制を打倒。もっと詳しく読む
1894 ニカラグア 海兵隊、東海岸のブルーフィールズに上陸。
1894-1895 中国 海兵隊、天津と北京に駐留。海軍艦船、牛荘に陣取る。
1894-1896 朝鮮 海兵隊、ソウルに上陸し、駐留。
1895 コロンビア 海兵隊、ボカス・デル・トロの町に派遣される。
1896 ニカラグア 海兵隊、コルニト港に上陸。
1898 ニカラグア 海兵隊、港湾都市サン・ホアン・デル・スールに上陸。
1898 グアム 海軍、スペインからグアム島を占拠し、アメリカはこの島を永久的に保有。
1898 キューバ 海軍と陸軍、スペインからキューバを占拠。
1898 プエルトリコ 海軍と陸軍が、スペインからプエルトリコを占拠し、アメリカがこの島を永久的に支配。
1898 フィリピン 海軍がスペイン艦隊を打破し、アメリカが同国を支配。
1899 フィリピン 大規模な対ゲリラ作戦のために、軍部隊を強化。
1899 サモア 海軍上陸。
1899 ニカラグア 海兵隊、港湾都市ブルーフィールズに上陸。
1900 中国 米軍、いくつかの都市に介入。
1901 コロンビア/パナマ 海兵隊上陸。
1902 コロンビア/パナマ 米軍、ボカス・デ・トロに上陸。
1903 コロンビア/パナマ アメリカ支援のもと、北部コロンビアの一集団、パナマの一州としての独立を宣言。
1903 グアム 海軍、永久基地設置用にアプラ湾開発を開始。
1903 ホンジュラス 海兵隊、プエルト・コルテスに上陸。
1903 ドミニカ共和国 海兵隊、サントドミンゴに上陸。
1904-1905 朝鮮 海兵隊が上陸し、ソウルに駐留。
1906-1909 キューバ 海兵隊上陸。アメリカはグアンタナモ湾に大規模海軍基地を構築。
1907 ニカラグア 軍隊、主要な拠点を占拠。
1907 ホンジュラス 海兵隊が上陸し、トルヒーヨ、セイバ、プエルト・コルテス、サン・ペドロ、ラグーナとチョロマの各市に駐屯地を設ける。
1908 パナマ 海兵隊が上陸、作戦を遂行。
1910 ニカラグア 海兵隊、ブルーフィールズとコリントに上陸。
1911 ホンジュラス 海兵隊の介入。
1911-1941 中国 アメリカは、中国沿岸と河川の哨戒のため、同国に5000人の兵士と44隻の艦船という軍駐留状態を作り上げた。
1912 キューバ アメリカ、ハバナでの戦闘のために陸軍部隊を投入。
1912 パナマ 陸軍部隊の介入。
1912 ホンジュラス 海兵隊上陸。
1912-1933 ニカラグア 海兵隊の介入。20年間にわたる占領となる。
1913 メキシコ 海兵隊、シアリス・エステロに上陸。
1914 ドミニカ共和国 海軍、サントドミンゴ市における戦闘に参戦。
1914 メキシコ アメリカ軍、四月から十一月まで、メキシコの主要な港湾都市ベラクルスを占拠、占領。
1915-1916 メキシコ ジョン・J・パーシング将軍指揮下アメリカ軍遠征部隊がのがテキサス国境を超え、メキシコの領土内、数百マイルに侵入。最終的には、将校と兵士11,000名以上に強化。
1914-1934 ハイチ 軍隊が上陸し、空爆、19年間の軍事占領に至る。
1916-1924 ドミニカ共和国 軍の介入で、8年間の占領に至る。
1917-1933 キューバ 海軍部隊上陸。15年にわたる占領の開始。
1918-1920 パナマ 軍隊が介入し、「治安任務」で、2年以上駐留。
1918-1922 ロシア 海軍および陸軍部隊が、同国内のいくつかの地域で5年間にわたって戦闘する。
1919 ユーゴスラビア 海兵隊、ダルマチアに介入。
1919 ホンジュラス 海兵隊上陸。
1920 グアテマラ 軍隊介入。
1922 トルコ 海兵隊、スミルナ(イズミール)における作戦に参戦。
1922-1927 中国 5年間にわたり、海軍と陸軍を投入。
1924-1925 ホンジュラス 二年間に軍隊が二度上陸。
1925 パナマ 海兵隊が上陸し、作戦に参戦。
1927-1934 中国 海兵隊と海軍が国中に駐留。
1932 エルサルバドル 海軍部隊の介入。
1933 キューバ 海軍部隊の投入。
1934 中国 海兵隊、福州に上陸。
1946 イラン 北部の州への軍隊投入。
1946-1949 中国 約100,000人の兵士によるアメリカ軍の本格駐留、戦闘、現地戦闘員の訓練および助言。
1947-1949 ギリシャ アメリカ軍、3年間の対ゲリラ戦を遂行。
1948 イタリア 国政選挙に対するCIAの大幅な関与。
1948-1954 フィリピン 奇襲作戦、「秘密」CIA戦争。
1950-1953 朝鮮 本格的軍隊が、朝鮮半島における戦争に参戦。
1953 イラン CIA、モハメド・モサデク首相の政府を転覆する。詳しく読む
1954 ベトナム フランスの軍事植民地作戦への財政的、物質的支援、最終的に、直接的な米軍関与に至る。
1954 グアテマラ CIA、ハコボ・アルベンス・グスマン大統領の政府を打倒。
1958 レバノン 米海兵隊と陸軍の総員14,000人が上陸。
1958 パナマ 運河地帯のアメリカ軍と現地住民間の衝突。
1959 ハイチ 海兵隊上陸。
1960 コンゴ CIAが支援したパトリス・ルムンバ首相の打倒と暗殺。
1960-1964 ベトナム 軍事顧問と特殊部隊の漸進的投入。
1961 キューバ CIAが支援したピッグズ湾侵攻。
1962 キューバ 核攻撃の脅威と、海上封鎖。
1962 ラオス CIAが支援した軍事クーデター。
1963 エクアドル CIAが支援する軍部がホセ・マリア・バレスコ・イバラ大統領を打倒。
1964 パナマ 運河地帯のアメリカ軍と現地住民間の衝突。
1964 ブラジル CIAが支援した軍事クーデターで、ジョアン・グウラルトの政府を打倒し、カステロ・ブランコ将軍が権力を掌握。詳しく読む
1965-1975 ベトナム 500,000人以上にものぼる兵員の空軍、海軍および陸軍を含む大規模な軍の参戦。全面戦争が10年継続。
1965 インドネシア CIAが支援した軍事クーデターで、スカルノ大統領を打倒し、スハルト将軍を権力の座につける。
1965 コンゴ CIAが支援した軍事クーデターで、ヨセフ・カサブブ大統領を打倒し、ジョセフ・モブツを権力の座に据える。
1965 ドミニカ共和国 23,000人の兵士が上陸。
1965-1973 ラオス 爆撃作戦開始。8年継続した。
1966 ガーナ CIAが支援した軍事クーデターでクワメ・エンクルマ大統領を打倒。
1966-1967 グアテマラ 大規模な対反乱軍作戦。
1969-1975 カンボジア CIA、シアヌーク王子に対する軍事クーデターを支援し、ロン・ノルを権力につける。ベトナム国境への7年にわたる集中的空爆。
1970 オマーン イラン海軍による侵略への協力を含む対反乱軍作戦。
1971-1973 ラオス アメリカおよび南ベトナム軍による侵略。
1973 チリ CIAが支援した軍事クーデターで、サルバドール・アジエンデ大統領の政府を崩壊させる。アウグスト・ピノチェット将軍が権力掌握。
1975 カンボジア 海兵隊が上陸し、政府軍と戦闘した。
1976-1992 アンゴラ 軍とCIAの作戦。
1980 イラン 特殊作戦隊がイランの砂漠に着陸。ヘリコプターの不具合から急襲計画を放棄。
1981 リビア 地中海上の作戦行動で、海軍ジェット機がリビアのジェット機二機を撃墜。
1981-1992 エルサルバドル CIAと特殊部隊、長期にわたる対反乱軍作戦を開始。
1981-1990 ニカラグア CIA、亡命者による「コントラ」作戦を指揮。アメリカ空軍部隊、港湾に機雷を投下。
1982-1984 レバノン 海兵隊が上陸し、海軍部隊が現地の戦闘員を砲撃。
1983 グレナダ 軍隊でグレナダを侵略。
1983-1989 ホンジュラス ニカラグアにおける戦闘を援助する目的で、大規模な軍事援助。
1984 イラン ペルシャ湾上空で二機のイラン・ジェット機が撃墜された。
1986 リビア 米軍航空機、ムアマール・カダフィ大統領官邸の直接攻撃を含むトリポリとベンガジ市街を空爆。
1986 ボリビア 特殊部隊が、対反乱軍作戦に参戦。
1987-1988 イラン 海軍、イラン船舶を封鎖。民間航空機がミサイル巡洋艦により撃墜される。
1989 リビア 海軍機がシドラ湾上空でリビアのジェット機二機を撃墜。
1989 フィリピン CIAと特殊部隊が対反乱軍作戦に参戦。
1989-1990 パナマ ノリエガ大統領の政府を転覆するために、兵士27,000名と、海、空軍を動員。
1990 リベリア 軍隊投入。
1990-1991 イラク 海軍による封鎖、空爆を含む大規模な軍事作戦。占領されたクエートのイラク軍を膨大な軍隊が攻撃。
1991-2003 イラク 北部および南部のイラク領空を、定期的な空中、陸上目標に対する攻撃により支配。
1991 ハイチ CIAが支援した軍事クーデターで、ジャン=ベルトラン・アリスティド大統領を追放。
1992-1994 ソマリア 特殊作戦部隊の介入。
1992-1994 ユーゴスラビア NATOによるセルビアとモンテネグロの封鎖において主要な役割を演じる。
1993-1995 ボスニア 空軍および陸軍による積極的な関与。
1994-1996 ハイチ 軍隊で同国軍支配者を排除し、ジャン=ベルトラン・アリスティド大統領を復帰させる。
1995 クロアチア クライナ・セルビアの飛行場を攻撃。
1996-1997 ザイール (コンゴ) 海兵隊が、同国の東部地域での作戦に関与。
1997 リベリア 軍隊投入。
1998 スーダン 空爆により同国の主要製薬工場を破壊。
1998 アフガニスタン 同国の標的を攻撃。
1998 イラク 四日間にわたる集中的な空爆、ミサイル攻撃。
1999 ユーゴスラビア NATO空爆に本格的に関与。
2001 マケドニア NATO軍シフトで、アルバニア人反乱部隊を一部武装解除。
2001 アフガニスタン 空襲と陸上作戦でタリバン政府を崩壊させ、新政府を樹立。
2003 イラク 大規模な、陸、空および海軍による侵略で、サダム・フセインの政府を崩壊させ、新政府を樹立。
2003~現在 イラク 長期化した反乱鎮圧作戦に兵員150,000人の占領軍投入。
2004 ハイチ 海兵隊上陸。CIAが支援した軍隊がジャン=ベルトラン・アリスティド大統領を打倒。

Global Policy ForumによるGlobal Research記事


 

ご支援に熱く感謝いたします。


2008年2月22日 (金)

イージス艦「事故責任」一辺倒報道(番外・国内編)

マスコミは事故原因と捜索の報道一辺倒。イージス艦がそもそもどういう軍艦で、どういう経緯で、なぜ導入されているの、そもそも必要なのか否か等々、知りたいことにはまず言及しない。

手元にあった本に、イージス艦について分かりやすい説明があった。

品川正治氏「9条がつくる脱アメリカ型国家 財界リーダーの提言」120-122ページ

引用始め

 このテロ掃討作戦の後方支援をめぐっては、海上自衛隊の「イージス艦」をインド洋に派遣するかどうかの議論が一年以上もつづいた。アメリカ海軍が開発したイージス艦は、従来の護衛艦に比べて、飛躍的に高い対空警戒能力と情報収集能力をもっているからだ。

 能力の秘密は、目標に対する攻撃を高性能のレーダーとコンピュータで自動処理する「イージスシステム」にある。冷戦のさなかでソ連軍の脅威が高まるなか、敵の航空機や艦船、陸上基地などから発射されるミサイルを撃ち落とすために開発した防空システムで

 イージス艦は、パラボラアンテナを機械的に回転させていた従来のレーダーと異なり、フェイズド・アレイ・レーダーと呼ばれるアンテナ面を固定した八角形の平面レーダーを四基搭載し、自艦を中心とする数百キロメーター以上の範囲で同時に二〇〇個以上の目標を捕捉し、同時に一〇個以上の目標を最大射程一〇〇キロメートルを超える迎撃ミサイルで攻撃する能力をもつ。目標を攻撃する対空ミサイルとアスロック(対潜水艦ロケット)は、前部と後部の甲板下に設置したミサイル垂直発射装置から発射され、これらのシステムで敵の目標物を捕捉して迎撃する。このリアクションタイムは、従来の二分の一以下に短縮された。

 さらに海上自衛隊のイージス艦は、アメリカ軍の水上艦艇や航空機と情報を共有するデータリンクシステムで結ばれることから、アメリカ軍との一体化が進み、集団的自衛権の行使に当たるのではないかという懸念の声が強かった。しかし、小泉政権はそうした懸念をよそに二〇〇三年一二月一六日、イージス艦「きりしま」を横須賀港からインド洋に向けて派遣したのである。

 現在、イージス艦を保有している国はアメリカを除くと、日本(四隻)とスペイン(一隻)の二か国だけである。海上自衛隊はさらに二隻の改良型イージス艦の追加を予定しており、一隻当たりの契約価格は従来の自衛隊主力艦の三倍に当たる一四七四億七一〇〇万円にのぼる。(以上、海上自衛隊のイージス艦については、古木杜恵氏の取材による。) ストックホルム国際平和研究所が発表した世界主要国の軍事費(二〇〇三年)によると、第一位は世界の総国防費の四七パーセントを占めるアメリカの四一七四億ドル、四六九億ドルの日本はイギリス(三七一億ドル)、フランス(三五〇億ドル)、中国(三二八億ドル、同研究所の推定)、ドイツ(二七二億ドル)を抑えて第二位にランクされた。いまや日本の軍事力、とりわけ海上戦力はアジア随一というのが軍事専門家の一致した見解なのである。

引用終わり

別のページで小選挙区制導入を応援したことを反省しておられるのはさすがだが。後の祭り。

品川正治氏、お年にもかかわらず、積極的に講演活動をしておられるのには敬服する。

その一例

「こんごう」は昨年末、はなばなしい?話題になった。(話題の艦船はあたご)

ミサイル迎撃試験に成功 海自イージス艦 MSN産経ニュース

同じ話題でも、別の見方はある。「五十嵐仁の転成仁語

いわく

あらかじめ準備して待ちかまえて発射して、それでも7分かかる。

いつ、どこに向かうか分からないミサイルが、突然、発射される場合はどうなるのか。それでも、7分以内に命中させることができるのか。

こんな無意味なミサイル防衛のための実験に、税金を100億円も使うなんてとんでもない

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また、海上自衛隊の隊員がイージス艦の(つまりアメリカの)秘密を漏らしたとして大騒ぎにもなった。

神戸新聞社説http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/0000773343.shtml

事故以前に、品川正治氏の文にある通り、「集団的自衛権の行使に当たる」ような用途の軍艦が日本にあること自体が問題では、と素人は思う。しかし、こと軍事になると属国傀儡政権はなにもできない。

西山元記者の沖縄密約国賠償訴訟裁、ひどい判決がでても、大記事にならない。

毎日

沖縄タイムス

国家のあからさまな犯罪共謀の指摘を、司法は受け止めることは不可能なので、へりくつの除斥期間で逃げるだけ。いちじくの葉の役割もはたせない。

そして、「待望」のインド洋での給油活動も再開

美しい国ならぬ美国の属国は悲しい。

追記:「兵藤ニ十八の放送形式」ブログ記事に、この艦船の効能が書いてある。

ある米国設計の誘導弾搭載型巡洋艦艦長の心の中の台詞(想像)

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2008年2月14日 (木)

ケーブルと陰謀について

2008年2月7日

印刷版The Economistから

いささかゆき過ぎに見えるオンラインの熱狂

1月30日、アレクサンドリア北5マイルで、とうやら船の錨らしいもので二本の海底ケーブルが破損した時、それはインターネットの脆弱性に対する注意喚起のようなものに見えた。ケーブルの一本は、インドのリライアンス・グループの子会社FLAGテレコム所有、もう一本(SEA-ME-WE 4)は16社の通信企業によるコンソーシアムの所有で、スエズ運河を経由するデーター通信のほぼ90%を担っていた。接続が切れると、ヨーロッパと湾岸諸国と南アジア間の、ほとんど全てのインターネット・リンクが駄目になる。

エジプトは即座にインターネット接続の70%を失った。西インドの発信機能の半分以上が停止し、インドのアウトソース産業を混乱させた。以後数日間にわたって、ケーブル運営会社が新たな経路を探る間、アルジェリアからバングラデシュまで、7500万人のインターネット・リンクが途絶、切断されたのだ。

より詳細を読むには、ここをクリック!

だが、2月1日、もう一本のFLAGテレコムのケーブルが損傷した時には、今度はアラビア半島でも反対側の、ドバイの西でだったが、話の展開が変化した。spyd3rwebという名のインターネット・ユーザーがdigg.comに「ケーブル1本 = 事故、ケーブル2本 = 事故の可能性、ケーブル3本 = 意図的な破壊活動によるもの」と書いているように、陰謀説が急速に広まりはじめた。

defensetech.orgの投稿記事は断言している。「これらのケーブル切断が、意図的な悪意ある行為であった可能性を、熟考する必要がある。仮に最初の出来事は、単に悪意はないものではあったが重要な出来事だったとしても、二度目のものは、テロリストを模倣する連中のしわざでという可能性がある。」あるいは、アメリカの非道だと他の連中は言う。ブレーキー・ラットと言う名のユーザーは「アメリカ海軍は、一時、支援潜水艦上に取り付けた特殊チャンバーを使って、技術的に海底光ケーブルを盗聴することができた。」と報じている。ギャロッピング・ビーバーという名のウエブ・サイトはこう質問している。「米海軍潜水艦ジミー・カーターはどこだ?」この攻撃型原子力潜水艦は、どうやら姿をくらましているようだ。

エジプトの運輸大臣が、ケーブルが敷かれていた場所の航路のビデオ映像を検討したが、出来事の前後12時間内に、断線箇所上を航行した船舶はない(該当地域は、実際、航海禁止だ)と発表し、船の錨以外の何か不気味なものが原因だという考えが勢いを得た。更にもう一本のケーブル、カタールとアラブ首長国連邦間、が2月3日に途絶して、疑惑は広がった。「偶然の一致の範囲を超えている!」とArabianBusiness.comのあるユーザーが書いた。

実際、四度目の断絶は不審なものではない。停電のせいで、所有者がネットワークを止めたのだ。だがその頃には、陰謀論者たちは過熱していた。掲示板Slashdot.orgには、2月1日にイランは全てのインターネット・アクセスができなくなったと書かれている。「通信途絶が意味するものはただ一つ、侵略だ」と、映画「スター・ウォーズ」のセリフを引用してbigdavexは書いている。通信途絶が回復したので、パキスタンのブロガーたちが、どっと戻ってきた。彼等は言う。破損したケーブルによって、テヘラン石油取引市場の開設が遅らされた。pkpolitics.comは、市場は、ドルの大量売りを招いていたはずで、「それによって[アメリカ]経済は瞬時に崩壊していただろう」。ニュー・ワールド・オーダー101.com (nwo101.com) のマーカス・サレクはこう付け加えた。「プーチン大統領は、ロシア空軍に対して、ロシア国家にとって極めて重要な海底ケーブルを守る緊急行動をとるよう命じた。」

一つ小さな問題がある。イランのインターネット接続は決して失われなかったのだ。インターネット・モニター企業レネシスのトッド・アンダーウッドとアール・ズミエフスキーは、イランと接続する695のネットワーク中、4/5は、影響を受けなかったと報じている。良く検討すれば、他のほとんどの説も消滅しよう。おそらくアメリカ海軍は、光ファイバー・ケーブルを盗聴できるのだろうが、一体どうやっているのかは不明だ。2000年の欧州議会のある報告では「光ファイバー・ケーブルは、高周波信号を漏らさないので、誘導磁界を使って盗聴することはできない。[諜報機関]は光ファイバーの盗聴法研究に膨大な資金を投じたが、伝えられるところによれば、ほとんど成功しなかった。」ことが明らかになっている。

一週間に何本ものケーブルが切れるというのはまれなことかも知れないが、起こりうるのだ。海底ケーブルを修理する企業グローバル・マリン・システムは、昨年、大西洋で50本以上のケーブルが切れたり、損傷したと言う。大海には非常に多くのケーブルが縦横に張りめぐらされているので、一カ所の切断はほとんど影響しないのだ。スエズ運河おにおける損傷が特異だったのは、それが「二つの大陸の」通信が、わずか三本のケーブルによって担われている箇所で起きたということだ。更なるケーブルが敷設されつつある。今の所、妥当な結論はただ一つ。インターネットは場所によっては脆弱だが、次第に堅牢になりつつあるのだ。

元記事のURLwww.economist.com/world/international/displaystory.cfm?story_id=10653963

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先に訳した別記事FLAG社海底ケーブル三度目の断線、今度はUAE、オマーン間の関連

The Economist記事の存在、「ジャパンハンドラー」著者、アルルの男・ヒロシさんにご教示いただいた。

ブログ「ジャパン・ハンドラーと金融情報」に、既に本件にまつわる記事を書いておられる。

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2008年2月13日 (水)

帰って来た冷戦:アメリカ海軍ロシア爆撃機を要撃

Kurt Nimmo

Truth News

2008年2月11日

AP通信報道から:

    先週末、アメリカの戦闘機が西太平洋で、米海軍航空母艦上空すれすれに飛行した一機を含め二機のロシア爆撃機を要撃した、とAP通信が報道した。

    アメリカ軍筋は、一機のロシアのツポレフ95が、米海軍航空母艦ニミッツの真上を、およそ600メートルという低高度で二度飛行し、もう一機の爆撃機は80キロ先で旋回していたと述べた。当局筋は匿名を条件に語っているが、これは飛行についての報告は秘密として、機密扱いになっているためだ。

大変な秘密なので、わが何兆ドル規模「国防組織」は商業マスコミに漏らしたわけだ。

万一、いつか近い将来、放射能障害のおかげで、痛みが倍増し、はらわたを吐き出したり、口や耳いたるところから流血したりするような目にあったなら、ミサイル防衛システムをポーランドとチェコ共和国に設置する計画、ちようど数十年前ロシア人がキューバにミサイルを設置しようとしたのと同じことだが、そうした犯罪的瀬戸際政策を押し進めるという精神病患者のブッシュと彼のネオコン人形つかいどもをとがめて頂きたい。

キューバ・ミサイルは、すんでのところで熱核戦争を引き起こすところだった。

東ヨーロッパのミサイル・システムについて、ばか者ネオコンどもは、それは防衛用なのだと称している… イランに対しての! 明らかに、誰か地図をみて確認するか、地理学入門の再教育講座を受ける必要がありそうだ。

    アメリカ側とロシア側の間で何ら口頭でのやりとりは行われておらず、ペンタゴンは、アメリカ合州国によるいかなる抗議の届けも聞いていないと当局者は語った。歴史的に、冷戦中は、こうしたことは余りに日常茶飯事だったので、こうしたことへの外交抗議がされた前例がない。

こんにちは、新たな冷戦にようこそ。考えてみれば、最後の爆弾はそれこそ何兆円もかかり、世界中で放射線公害を引き起こしたのだ。小学校の生徒時代に、万一アカが近くに核爆弾を投下したら、机の下にうずくまれと命じる妄想的な大人たちに私は脅かされた。後年、水爆がどこか近くで爆発すれば、もちろん結果として、我々は瞬時に灰になるのだから、尻にお別れのキスができるように、大人は我々をそういう姿勢にさせたのだと説明を受けた。

ああ古き良き昔。

アメリカとロシアが何十億ドルもする飛行機で、またもや綱引きごっこをしているからには、そろそろ核爆弾演習と裏庭の防空壕を復活させる頃合いではなかろうかと思う。

http://www.truthnews.us/?p=1931

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2008年2月11日 (月)

アメリカを衰亡させる方法:なぜ累積債務危機が、今アメリカ共和国とって最大の脅威なのか

チャルマーズ・ジョンソン

Global Research、2008年1月24日

Tomgram

来月中にペンタゴンは2009年予算を議会に提出するが、それが2008年の驚くほどの予算を更に上回るのはまず確実だ。陸軍や海兵隊同様、ペンタゴンそのものも過度に拡張しすぎて負担がかかっており、陸軍や海兵隊同様に、92,000人の新兵を今後5年間で増強すると予想されている(10,000人あたり12億ドルの推定費用で)。ペンタゴンの対応は決して削減ではなく、常に拡大、常により多くを要求する。

結局、あの悲惨なアフガニスタンとイラクの戦争は、まるで明日のことなどお構いなしに納税者のドルを食いつぶし続けている。更には、熱狂者達が「次の戦争」と呼びたがっている考慮すべきものがある。つまり、将来の為のあらゆる高額兵器、あらゆるジェット機、艦船や、装甲車だ。また、いまだに人気のあるラムズフェルド風「ネット中心の戦争」システム(ロボット無人飛行機通信衛星、等々)も忘れてはならないし、開発中の素晴らしい宇宙玩具は言うまでもない。そして更に、イラクやアフガニスタンで破壊された、大量に交換すべき全ての機器や、負傷し、世話をしなければならない全ての人々がいる。

業界誌アビエーション・ウイーク・アンド・スペース・テクノロジーの最近の社説でこの骨子が読める :

「ワシントンが直面すべき事実は、ほぼ5年間の戦争で、アメリカ軍は一世代前より、そうベトナム時代よりひどい状態におかれており、回復させるためには、過去にはなかったほどの資金計画が必要だ。」

ペンタゴンがプロジェクト取り消しを決定した、ボーイングC-17貨物輸送機のようにまれな場合でさえ、議会を忘れてはならない。武器システムの契約者や下請け業者は、できるだけ多くの州に分け与えられており、それはすなわち仕事を意味するので、議会はそうした削減に二の足を踏むことが多い。(55人の下院議員は、最近万が一2009年予算からC-17用予算が削除されたら「強い否定的な結果になる」と、ペンタゴンに警告した。) 結局のところ、暴食家用の国防メニューということになってしまう。

既にロバート・ゲーツ国防長官は、2009年度の財源は「ほぼ確定している」と語っている。巨大軍産複合体のロッキード・マーチン、ノースロップ・グラマン、ボーイング、レイセオンは、他の点では、あてにならない時期に、自分たちの株が上がるのを見守ってきた。彼等は希望に満ちている。ノースロップのCEOロナルド・シュガーは、こう言っている。「アメリカ合州国のように偉大なグローバル権力は、偉大な海軍が必要で、偉大な海軍は十分な数の船が必要で、船は最新で、能力があることが必要だ」ところで海軍向けの最大の造船業者は誰だろう?

こうしたことの中には驚くべきことなと何もない。特に既にチャルマーズ・ジョンソンのブローバック三部作の最終巻『ネメシス:アメリカ共和国最後の日々』、をお読みになった方には。2007年に刊行されたものながら、帝国の過度な拡張が一般国民にとって何を意味するかに関しての権威ある書物になっている。ネメシスのペーパーバックが世界中の株式市場が暴落している今日刊行された。本書は断然必読書だ(そして、既にお読みであれば、友人用に一部お求め頂きたい)。とりあえずは、ペンタゴンがかき集められる強力な銃砲が、いかにわが国そのものを衰えさせる危機をもたらしているかについての、ジョンソン氏最新の権威ある説明をお読みいただきたい。(関心のある向きは、ここをクリックしてシネマ・リブレ・スタジオのスピーキング・フリーリー・シリーズの新しい映画「チャルマーズ・ジョンソン、アメリカ覇権を語る」のクリップをご覧頂きたい。この中で彼は軍事ケインズ主義と帝国の破産)を論じている。

Tomgram

破産に向かって

ブッシュ政権の軍事的冒険には、今は亡きエネルギー企業エンロンの幹部達とかなり共通するところがある。いずれの男性集団も、自分たちは、エンロンで何がおかしくなったのかについてのアレックス・ギブニーの受賞作映画題名「世界で最も賢い連中」だと思っていたのだ。ホワイト・ハウスとペンタゴンのネオコンたちは策におぼれたのだ。連中は、帝国主義者の戦争と世界支配という自分たちの計画にどうやって資金供給をするかという問題にさえ対処し損ねている。

結果的に、2008年に入ると、アメリカ合州国は自分が、高い生活水準、あるいは、無駄で、あまりにも巨大な軍組織の代金が支払えないという異常な立場にあることに気がついた。膨大な常備軍維持の為の費用、7年間の戦争で壊れたり、消耗したりした装備を更新し、あるいは、未知の敵に対する宇宙での戦争に備えるための目玉の飛び出るような出費を、政府は最早削減しようとさえしていない。そうではなく、ブッシュ政権は、こうした費用のつけを今後の世代に回そうとしているか、支払いを拒否しているのだ。この全くの財政的無責任さは、多くのごまかしの財政スキーム(より貧しい国々に、アメリカに空前絶後の金額の金を貸すようにさせる等)によって隠されてきたが、審判の報いを受ける時は刻々と近づきつつある。

アメリカの累積債務危機には、三つの側面がある。第一に、現在の予算年度(2008年)で、アメリカが、正気とは言えない金額を、アメリカ合州国の国家安全保証とは何ら関係のない「国防」プロジェクトに支出していることだ。同時に、アメリカ国民の最富裕層に対する所得税負荷を、際立って低いレベルに抑えたままだ。

第二に、アメリカの製造基盤の加速的侵食や、アメリカ人の仕事が外国に移ってしまうのを、膨大な軍事支出、いわゆる「軍事ケインズ主義」によって埋め合わせができると我々は信じ続けていることだが、これについては私の著書『ネメシス:アメリカ共和国最後の日々』で詳しく論じている。軍事ケインズ主義というのは、頻繁な戦争、武器弾薬への膨大な支出、そして大きな常備軍、に焦点を絞る公共政策によって、豊かな資本主義経済を永久に維持できるという誤った信念だ。その逆が本当は真実だ。

第三に、(限られた資源にもかかわらず)軍国主義に専念するあまり、わが国の長期的な繁栄に必要な社会インフラストラクチャーや他要求に対し、投資をし損ねていることだ。経済学者達が「機会費用」と呼ぶものがある 何か他のことに資金を支出してしまう為に、実現されないものごとだ。アメリカの公教育制度は、憂慮すべきほど悪化した。アメリカの全国民に医療を施すことができておらず、世界最大の環境汚染国としてのアメリカの責任を無視してきた。最も重要なことは、アメリカは、武器製造より、遥かに効率的な稀少資源の利用である、民需製品の製造業者としての競争力を失ったことだ。これらのそれぞれについて話させて頂きたい。

現状の財政的惨状

アメリカ政府が軍に支出している浪費は、いくら誇張しても事実上、誇張しすぎることは不可能だ。2008年度予算の国防省の予定支出は、全ての他国の軍事予算を合計したよりも大きいのだ。イラクとアフガニスタンにおける戦争代金を支払う為の補正予算は、公式国防予算の一部ではないのだが、それだけでロシアと中国の軍事予算を足し合わせたより大きい。2008年度向け国防関連支出は、歴史始まって以来、初めて$1兆ドルを超える。アメリカ合州国は、他国への武器弾薬で、地球上最大のセールスマンとなっている。ブッシュ大統領の二つの継続中の戦争を考慮外にして、1990年代中頃国防支出は二倍になった。2008年度の国防予算は、第二次世界大戦以来、最大だ。

だが、この途方もない金額を私たちが分解して分析しようとする前に 、一つ重要な警告がある。国防支出の数値は信頼性が低いことで悪名が高いのだ。連邦議会レファレンス・サービスと連邦議会予算事務局が発表する数値は一致しない。インデペンデント・インスティテュートで政治経済の上級研究員であるロバート・ヒッグズは言う。「きわめて確実な経験則は、ペンタゴンの(常に、十分に公表されている) 基本予算総額を倍にすることです。」国防省に関する新聞記事にざっと目を通すだけで、支出に関する統計の大きな差異が現れる。国防予算の30-40%ほどは、「黒塗り」で、つまりこれらの部分は機密プロジェクト用の隠された支出を含んでいる。その中に何が含まれているのか、あるいはその総額が正確かどうかを知る為の方法はない。

この予算の巧妙なごまかしには、大統領、国防長官、および軍産複合体それぞれの秘密主義願望を含め様々な理由がある。しかし、防衛産業による仕事の口と、選挙区向けの事業で膨大な利益を得る議員達には、国防省を支持することに政治的利益があるのが一番大きな理由だ。1996年、行政機関の会計規準を、多少は民間経済に近いものにしようという狙いから、議会は passed 連邦財務管理改善法案。この法律は、全ての政府機関が社外監査役を雇って会計簿を審査し、その結果を公に発表することを要求している。国防省も、国土安全保障省も応じていない。議会は文句を言ったが、法律を無視したことでいずれの役所も罰されていない。結果として、ペンタゴンが公表する全ての数値は疑わしいものと見なさなければならない。

2007年2月7日に報道陣に公表された2008年度国防予算を論じるにあたって、二人の経験豊かで信頼できるアナリスト、New America Foundation's Arms and Security Initiativeのウイリアム・D・ハルトゥング氏と、Slate.orgの軍事記者フレッド・カプラン氏のお世話になった。国防省が、給与、作戦(イラクとフガニスタンにおけるものを除く)と装備に$4814億ドルを要求したことには同意している。二人はまた、一般大衆が実際は基本ペンタゴン予算によって賄われているものと考えがちな「グローバル対テロ戦争」、つまり、二つの継続中の戦争を戦うための「予備」予算の数値1417億ドルという数値にも同意している。国防省は更に、ここまでに言及されていない2007年度の残り期間中の戦費として支払う追加の934億ドルと、きわめて独創的な、2009予算年度のつけにする500億ドルの追加「手当て」(国防予算文書中の新語)を要求している。これで、国防省の支出要求額総計は7665億ドルになる。

しかし、実はまだまだあるのだ。アメリカ軍事帝国の本当の規模をごまかそうとして、政府は長らく国防省以外の省庁に対する主要な軍事関連支出を隠蔽してきた。例えば、エネルギー省向けの234億ドルは核弾頭の開発と維持に使われている。また国務省予算の253億ドルは(主として、イスラエル、サウジアラビア、バーレーン、クエート、オマーン、カタール、アラブ首長国連邦、エジプト、およびパキスタン)の海外軍事援助に使われている。公式国防省予算の他、更に、過度に拡張しすぎたアメリカ軍自体の為の新兵募集と再入隊の奨励金として、イラクでの戦争が始まった2003年のわずか1.74億ドルから、今では10.3億ドルも必要だ。復員軍人援護局は、現在少なくとも757億ドルを得ており、その50%は、これまでにイラクで少なくとも28,870人、更にアフガニスタンで1,708人の負傷兵の中でも特にひどい負傷者の長期医療に使われる。この金額はあまねく不十分だと馬鹿にされている。更に国土安全保障省用の464億ドルがある。

この合計から漏れているものに、司法省向けにFBIの準軍事的活動用の19億ドル、財務省向けに退役軍人基金用の385億ドル、航空宇宙局向けに軍事関係活動用の76億ドル、2000億ドルをはるかに上回る、過去に国債で資金を調達した国防支出用の金利がある。これで、当期予算年度(2008)内の軍組織向けのアメリカの支出は、控えめに計算しても、少なくとも1.1兆ドルとなる。

軍事ケインズ主義

そのような支出は、道徳的に節度を欠いているばかりでなく、財政的に持続不可能だ。多くのネオコンや、知識不十分な愛国心の強いアメリカ人は、アメリカの国防予算は膨大だが、アメリカは世界で最も豊かな国なので、支払う余裕があるのだと信じ込んでいる。不幸なことに、この発言は最早真実ではない。CIAの「ワールド・ファクトブック」によると世界で最も豊かな国家は、欧州連合である。EUの2006年のGDP (国民総生産、国内で生産する全ての商品とサービス)は、アメリカ合州国のそれよりもわずかに上回るものと推計されている。一方、中国の2006年GDPは、アメリカ合州国のそれよりわずかに小さいだけで、日本は世界で四番目に豊かな国だった。

アメリカがどれほどひどい状態かを明らかにするよりはっきりした比較は、様々な国々の「経常収支」から読み取れる。経常収支とは、ある国の純貿易黒字、あるいは貿易赤字と、利子、特許権使用料、配当、資本利得、海外援助の国境を越えた支払い、および他の収入を示すものだ。例えば、日本は何かを製造するためには、日本は全ての原材料を輸入しなければならない。この途方もない支払いを済ませた後でさえ、日本はアメリカ合州国との貿易収支の黒字が年間880億ドルで、世界で第二位の経常収支を享受している。(中国が第一位。)アメリカ合州国は対照的に163位、リスト最下位で、やはり膨大な貿易赤字の国々であるオーストラリアやイギリス等より悪い。2006年度の経常収支赤字は8115億ドルだ。二番目にひどいのはスペインで、1064億ドルだ。これは持続不可能な額だ。

輸入する石油を含め、我々の外国製品好みが、アメリカの支払い能力を大幅に上回っているというだけではない。アメリカは、これを膨大な借り入れによって賄っている。2007年11月7日、米財務省は、国債が史上初めて9兆ドルを超えたと発表した。これは議会がいわゆる債務限度を9.815兆ドルに上げてわずか5週間後のことだ。もし、憲法がこの国の最高法となった1789年から始めると、連邦政府による国債の累積は、1981年まで1兆ドルを超えなかった。ジョージ・ブッシュが大統領になった2001年1月に、それがおよそ5.7兆ドルになった。それ以来、これが45%も増加した。この膨大な膨大な借金は、他の諸国と比較したアメリカ国防支出によってほぼ説明できる。

世界の上位10の軍事支出国と、その軍事組織への概算支出総額現行予算は下記の通り。:

1. アメリカ(08年度予算)、6230億ドル
2. 中国 (2004)、650億ドル
3. ロシア、500億ドル
4. フランス(2005)、450億ドル
5. イギリス、428億ドル
6. 日本(2007)、417.5億ドル
7. ドイツ (2003)、351億ドル
8. イタリア (2003)、282億ドル
9. 韓国 (2003)、211億ドル
10. インド (2005年推計)、190億ドル

全世界の総軍事支出(2004年推計)、$1兆1000億ドル

全世界の総計(アメリカ合州国分を減じたもの)、$5000億ドル

アメリカの法外な軍事支出は、わずか数年の短い期間で、あるいは単に、ブッシュ政権の政策ゆえに起きたわけではない。これは、表面的はもっともらしいイデオロギーにのっとり非常に長期間継続してきたものであり、今やアメリカの民主的政治制度に定着し、猛威をふるい始めているのだ。このイデオロギーを、私は「軍事ケインズ主義」と呼ぶが、これは、永久の戦争経済を維持し、生産にも消費にも、何ら貢献をしないにもかかわらず、軍事生産を通常の経済的製品であるかのごとく扱うという決意だ。

このイデオロギーは冷戦初期にまでさかのぼる。1940年代末期、アメリカは経済不安に悩まされていた。1930年代の大恐慌は、第二次世界大戦の軍需生産ブームによってのみ、克服されたの