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中南米(ホンジュラス・クーデターを除く)

2010年1月18日 (月)

アメリカとハイチを“結ぶ”歴史

2010年1月15日

水曜日、ハイチ地震にかかわる声明の中で、バラク・オバマ大統領は、「我々を結びつけている長い歴史」について言及した。とはいえ、彼もアメリカのマスコミも、米-ハイチ関係史や、ハイチ国民が直面している現在の大災害に対する、その影響を探ろうという姿勢は全く見せていない。

それどころか、ハイチ人自身の責任ではないとは言え、数十万人ではないにせよ、数万人もの死亡者を生み出す上で重大な役割を演じた、後進性と貧困が、自然の結果生じた状態であるがごとく描かれている。アメリカ合州国は、寄付金、救助隊、戦艦や海兵隊によって、ハイチを進んで支援しようとしている、私心のない慈善事業家であるかのごとく描かれている。

木曜日、皮肉で不誠実な社説を、ニューヨーク・タイムズはこう始めている。「どこの国においても、災害とされるような、貧困、絶望と機能不全も、ハイチにおいては、日常茶飯事だ。」というような描写で表現され続けている国「ハイチと、世界はまたもや共に泣いている。」

社説は更に続けて言う。「ハイチをみれば、何世代にもわたる悪政と貧困と政治闘争によって、国がどうなってしまうかが、よく分かるだろう。」

ハイチの災害に関する補足説明の記事で、タイムズ紙は、こう書き足している。この国は「数多くの人災で知られている。つまり、極度の貧困、政治的内紛と反乱嗜好。」

簡潔で一層横柄な社説で、ウオール・ストリート・ジャーナルは、「アメリカの勢力圏が、アメリカの善意が及ぶ範囲と重なるのだということを、あらためて思い起こさせてくれるもの」だとして、ワシントンの対地震対策の中でアメリカ軍が果たすであろう主導的な役割を称賛している

同紙は更に、ハイチ地震と、1994年に南部カリフォルニアを襲い、72人が亡くなった地震との、不愉快な比較を行っている。「違いとは」ジャーナル紙は断言している。「とりわけ、適切な建築基準法の為の経費を負担する余裕がある、富を生み出し、法が支配する社会の機能である。」

言いたいことは明らかだ。ハイチ人だけに、何十万人もの死者、負傷者を生み出した責任があるのだが、それはハイチ人が十分な富を生み出し損ね、法と秩序の尊重に欠けているからだ。

この比較において、意図的に曖昧にされているのは、アメリカ合州国における“富の創出”と、ハイチにおける貧困との間で、一世紀以上にわたって展開した、本当の関係だ。これは、歴史的に虐げられた国家において、アメリカ帝国主義の略奪的権益を追求するための武力行使によって築かれた関係なのだ。

ハイチに海兵隊遠征軍を展開すると報道されている計画を、もしもオバマ政権とペンタゴンがやり遂げれば、貧窮化したこのカリブ海国家のアメリカ軍による占領は、過去95年間で四度目のこととなる。今回は、過去と同様、そのような軍事行動の本質的な狙いは、ハイチ国民を助けるというよりは、アメリカ権益を守り、タイムズ紙が“反乱嗜好”と呼んでいるものから擁護することだろう。

この関係の根源は、トゥーサン・ルーヴェルチュールによって率いられて、成功した奴隷革命と、その後、ナポレオンが派兵したフランス軍の打破のたまものとして、1804年、初めて独立した黒人の共和国、というハイチの誕生にまで遡る。

世界の支配階級は、決してハイチ革命の勝利を許しはしなかった。ハイチの手本が、南部の奴隷制度の州において、同様な反乱を引き起こしかねないことを恐れたアメリカ合州国が率いる世界的な禁輸にハイチはさらされた。南部諸州が離脱し、内戦が勃発してようやくのこと、北部がハイチを承認したのは、独立からほぼ60年もたってからだった。

二十世紀の幕開け以来、ハイチは、ハイチ人レジスタンスに対する血まみれの弾圧を継続することによって、およそ20年間続いた占領を継続するため、海兵隊を派兵し、その権益を守った、ワシントンとアメリカの銀行による支配下に入ることなった。

ニューヨーク・タイムズは、当時、そう呼んだのだが、国内弾圧を専門とする軍隊の設立による、ハイチ国民に対する戦争、つまり“ハイチ化”を実行して、海兵隊は、やっと去った。

その後ワシントンは、1957年に、このパパ・ドクが、権力を掌握して始まった30年間のデュヴァリエ独裁政治を支援した。軍や、恐れられていた秘密警察トントン・マクートの手にかかり、何万人ものハイチ人が亡くなったが、アメリカ帝国主義は、この残忍な独裁国家を、共産主義とカリブ海地域における革命に対する防壁と見なしていた。

デュヴァリエを失脚させた1986年の大衆蜂起以来、歴代アメリカ政府は、民主党も共和党も、市場と、食料も買えないほどの低賃金に惹かれたアメリカ企業による投資と、ハイチ人の支配層エリートの資産と富とを守ることが出来る、信頼のおける属国を再建しようとしてきた。これには、国民の80パーセントを極度の貧困のままに放置する社会経済的秩序へのいかなる挑戦をも阻止することが必要だ。

この努力は、現在も、ビルとヒラリー・クリントンの庇護の下で続けられており、国連のハイチ特別代表も、アメリカ国務長官も、その手はハイチ人の血にまみれている。

ワシントンは二度のクーデターを支援し、過去20年間に二度、アメリカ軍をハイチに派兵した。いずれのクーデターも、一般投票によって選出され、ワシントンの承認無しに、初代のハイチ大統領となった、ジャン・ベルトラン・アリスティドを打倒するために仕組まれたものだ。1991年と2004年のクーデターは、合計で、少なくとも13,000人以上のハイチ国民の命を奪った。2004年のクーデターでは、アリスティドは、アメリカの工作員達によって、無理やり国外退去させられた。

アメリカは、イラクで軍隊が必要だったので、2004年に軍を撤退し、国民弾圧の仕事を、ブラジル軍指揮下にある9,000人の国連平和維持軍に下請けに出した。

国際通貨基金の要求に、アリスティドが降伏し、積極的にワシントンにも妥協しようとしたにもかかわらず、彼が反帝国主義弁舌で彼が集めた大衆の支持のおかげで、彼はワシントンと、ポルトープランス双方の支配層エリートに、忌み嫌われる人物となった。オバマ政権の命令で、彼はハイチへの帰国を禁じられ、彼の政党「ラヴァラの家族」は、事実上、非合法化されたままだ。

これこそが、オバマが言うように、ハイチをアメリカ帝国主義と結びつけている、本当かつ現在も続いている歴史であり、それこそが、地震によってもたらされた修羅場を生み出した、絶望的諸条件の、圧倒的な原因だ。

とはいえ、ハイチにおける悲劇の巨大さが姿を現すにつれ、両者を結びつけ、痛感されつつある他の絆も存在している。公式には50万人以上のハイチ系アメリカ人がアメリカに在住しており、非公式で在住する人々は更に何十万人にものぼるのは確実だ。彼らの存在が、ハイチ人とアメリカ人労働者を団結させる階級的利益と連帯を具体化させる。両方の国家における、貧困と荒廃の諸条件を、そうしたものを生み出した資本主義の自由企業制度と共に一掃することが、彼ら共通の課題なのだ。

Bill Van Auken

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2010/jan2010/pers-j15.shtml

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上記文中「アメリカ帝国主義の略奪的権益」と訳した部分、原文predatory interests。

皆様ご既に存じと思うが、イラク、アフガニスタン、イエメンで、遥か遠く本国でのリモコンで、無辜の民間人を一方的に殺戮している無人飛行機の名、いみじくも「predator」。

predator、和英辞典では、捕食者、肉食動物、略奪者とある。

話題の幹事長を、ブロガーの多くの方々、「ルーヴェルチュール」扱いしておられるように見える。政治に素人の訳者、彼は、むしろ、デュヴァリエにあたる人物と思っていた。ジャン・ベルトラン・アリスティドとも、ほど遠かろう。

「いや、ルーヴェルチュールやアリスティドのような人物だから、排除されようとしているのだ」と言われる方が多そうだ。「しかも、ルーヴェルチュールや、アリスティドとは違って、攻撃を難なく切り抜けてしまうはずだ」とも。

「大会での幹事長発言に対する万雷の拍手」という光景を見ると、頑張って!と思えず、お隣北の国の「議会?」を連想してしまう。民主主義というより、チュチェ体制。あの国だって、実態である「世襲・縁故主義」などとは言わない。まったくわけのわからない、カルト念仏、チュチェ主義やら、先軍主義。アメリカですら「イラクや、アフガニスタン国民の自由のために」戦っている、ことになっている?

「ともあれ、検察の役割は、ハイチに再三介入しつづけるワシントン政権を思わせる」という見立ては、被害妄想と言われようか?

あるいは、「英雄の受難劇」を仕組んで、上演しているのだろうか?これを切り抜け、参議院選挙では、圧倒的な国民の支持を受ける結果を狙って。オレンジならぬオザワ革命?

小沢幹事長はさておき、今になると、田中角栄を、アリスティドやルーヴェルチュールに、検察を、ワシントン政権の手先に擬する見立て、必ずしも全くの見当外れではないように思えてくる。

ハイチ、タイムズ紙によって“反乱嗜好”の国とされているが、この日本、19日は安保条約改定50年。作家目取間俊氏のブログ『海鳴りの底から』のエントリー、「名護市長選挙公示」の末尾には、ハイチのネガのごとき、この国の不思議な“隷属嗜好”が描かれている。国歌というものを唄えなくし、国旗なる旗をかかげられなく、している見るに耐えない“隷属嗜好”が。以下に末尾部分を、引用させて頂く。

今日はまた、午後から名護市内で右翼グループが集会を開き、デモ行進を行っていた。ネット上では全国動員の呼びかけが昨年末から行われていたが、沖縄でヤ マトゥンチューが日の丸を掲げて行進すれば、住民がどのような感情を抱くか想像する能力もないのだろう。現職の島袋陣営はさぞかし有り難迷惑だったはず だ。
 デモの参加者は日の丸と星条旗の小旗を振って安保改定50年を祝っていた。沖縄の犠牲を省みず、アメリカの「属国」と化していることを恥じない日本の右翼・保守派の姿は見るに耐えない。

2009年12月23日 (水)

アメリカ軍の対ベネズエラ攻勢がエスカレート Postcards from the Revolution

カラカス、12月20日

ベネズエラ大統領ウゴ・チャベスは、今日、日曜日のテレビとラジオ番組「アロー・プレシデンテ」(もしもし、大統領)で、ドローン(drone)という名でも知られている無人機(UAV)が、過去数日間にベネズエラ空域に違法に侵入したことを明らかにした。“数日前、こうした軍用機の一機は、ベネズエラのマルタ要塞にまで侵入した。”マルタは、コロンビアと国境を接しているズリア州にあるベネズエラ軍要塞だ。数人のベネズエラ兵士が無人機を発見し、即座に空域侵犯を上司に報告した。今日、チャベス大統領は、ベネズエラ領土内で発見されたいかなる無人機をも撃ち落とすよう命令を下した。チャベスはまた、無人機がアメリカ製のものであった事を確認し、地域の安定に対するこの最新の脅威には、ワシントンが直接かかわっているとした。

木曜日、チャベス大統領は、ベネズエラ北西部海岸から80キロもない位置にあるオランダの島アルバとキュラソーからひき起こされる、ベネズエラに対する軍事的脅威を非難した。この二つの小さな島にアメリカ空軍基地がおかれているのは、カリブ地域の植民地に、アメリカ前方作戦陣地(FOL)を設置するという、ワシントン・オランダ間の1999年協定の結果だ。元々、協定では、アルバとキュラソーへのアメリカ軍駐留は、ひたすら麻薬対策任務のためだと規定されていた。ところが、2001年9月以来、ワシントンは、全ての軍事施設を、世界中のテロの脅威とされるものと戦うために利用している。過去数年間にわたり、アルバとキュラソーの軍事基地は、対ベネズエラ諜報・監視・偵察任務に利用されてきた。

2006年、ワシントンは、キュラソーを主要作戦地域として用い、一連の高レベルの軍事演習を行い始めた。何百ものアメリカの航空母艦、戦艦、戦闘機、ブラック・ホーク・ヘリコプター、原子力潜水艦や、数千人のアメリカ軍兵士が、過去三年半にわたって、カリブ地域における様々な軍事演習や任務に参加し、地域の諸国、特に、ワシントンの敵対的で攻撃的な外交行為にさらされているベネズエラで、多大な警戒心と懸念をひき起こしている。

2008年、ペンタゴンは、中南米地域における、アメリカの権益擁護を任務として、海軍第4艦隊を復活した。第4艦隊は、第二次世界大戦中の当初の防衛任務を完遂して、1950年に解散した。ほぼ60年後に、艦隊の復活は、中南米の大多数の国々から、地域の主権に対する、直接の脅威と見なされており、南米諸国に、外部からの脅威に対処すべく、国防評議会をたちあげることを強いている。ペンタゴンは、第4艦隊の復活は“地域における、アメリカの武力の誇示”であることを誇らしげに認め、アメリカは“地域の同盟諸国を防衛する”ことの実証であると対応した。これは、コロンビアに対する直接の支援、ベネズエラを威嚇する企てと見なされている。

10月30日、コロンビアとアメリカは、コロンビア領土に、7つの軍事基地と、必要に応じて、他のあらゆる施設を占有する権限をアメリカに与える軍事協力協定に調印した。協定は、中南米の歴史の中で最大の、アメリカ軍の拡張と見なされている。両国政府とも、公式には、協定を、麻薬密売やテロと戦うための、さらなる努力だと、正当化しているものの、アメリカ空軍の公式文書は、アメリカが、コロンビアの基地から、南米全体に対し、“全面的軍事行動”を遂行することを明らかにしている。空軍の文書は“地域における反米政府からの…常にある脅威”との戦闘に必要なものだとして、不均衡な軍備増強も正当化している。文書は更に、アメリカ軍のコロンビア駐留が“諜報、監視・偵察”作戦の成功を増大し、中南米において、“遠征戦争”を遂行するペンタゴンの能力を強化することも明らかにしている。

2006年以来、ワシントンは、ベネズエラを、“対テロ戦争に対し、全面的には協力していない”国家に分類している。2005年、ベネズエラは、国務省によって、“麻薬対策作戦に協力的でない”国家というレッテルを貼られた。そうした危険な非難を証明する、重要な証拠も無しに、アメリカは、こうした分類を、ベネズエラ政府に対する攻撃強化の正当化に利用してきた。2008年に、ブッシュ政権は、ベネズエラをテロ支援国家のリストに載せようと企んだ。ベネズエラが、依然として、アメリカに対する石油の主要供給国であることが、主な原因となって、この構想は失敗した。ワシントンが、ベネズエラを、テロ国家と見なせば、石油供給を含め、あらゆる関係が断ち切られることになる。

にもかかわらず、ワシントンは依然として、ベネズエラを、この地域におけるアメリカ権益に対する、主要な脅威と見なしている。アメリカは特に、地域における、アメリカの支配と優位に対する経済的脅威と見なしている、中国、ロシアやイラン等の諸国と、通商関係にある中南米諸国を意識している。先週、ヒラリー・クリントン国務長官は、ボリビア、ブラジル、ニカラグアやベネズエラ等、最近イランとの国交を樹立した中南米諸国に対し警告を発した。“…もしも人々がイランに手を出してみたいと考える場合には、それが自分たちにとって、どういう結果になるか考えてみるべきだと思う。我々は彼らが熟考するよう希望している…”、国務省の中南米政策に関して発言するなかで、クリントンはそう語った。

コロンビア政府は、昨日、アメリカ合州国からの資金援助と機材で、ベネズエラ国境のすぐ近くに、新軍事基地を建設すると発表した。コロンビアのガブリエル・シルバ国防大臣も、ベネズエラ近くの他の国境地域で、二つの航空大隊を編成したことを発表した。ベネズエラのズリア州と国境を接する、グアヒラ半島におかれる新軍事基地は、最大1,000人の兵士を擁し、アメリカ軍や民間の軍事請負業者も駐留できるようになっている。この発表は、明らかにベネズエラのリスクを高めている。

ほんの数日前に、アメリカ軍の無人飛行機が、ベネズエラの領土を侵犯したことが判明したことに関して、チャベス大統領が今日行った発言は、ベネズエラとコロンビアとの間の情勢を更に緊迫化させるものだ。無人戦闘機の一種であるMQ-1ブレデターUAVは、アフガニスタンやパキスタンで、テロリストと目される人々を暗殺するために、過去数年間、使用されてきた。無人飛行機には、不安定地域における地上標的の攻撃が可能なヘルファイア・ミサイル(訳注:地獄の火という意味)が装備されている。

ベネズエラは、この危険な脅威に直面して、厳戒態勢にある。チャベスは、予防的治安対策や、地域社会向けサービスを狙いとして最近創設された、地域社会向け警察部隊、新国家警察部隊創設に当たって、無人機が発見されたことに関する発言をおこなった。

3:30 PM、Eva Golingerが投稿

記事原文のurl:www.chavezcode.com/2009/12/us-military-aggression-against.html

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核密約文書が、佐藤元首相宅で保存されていたことが記事になった。事実が明かになっただけでも、画期的なことだ。マスコミ、たまには重要な事実も報道してくれる。虚報ばかりでは、読者は消滅するからだろう。朝日のキーワードによると、密約は4件の存在が指摘されているという。

①核持ち込み時の、事前協議の対象から、艦船の寄港などを外す核密約

②朝鮮半島有事の際に米軍が在日米軍基地を出撃拠点として使うことを認めたもの

③有事の際の沖縄への核の再持ち込みに関するもの

④米側が負担すべき原状回復費400万ドルを日本側が肩代わりするなどの財政取り決め

しかし、三沢基地からはるばるイラクにでかけた戦闘機が、アフガニスタン爆撃を完遂したことが日本駐留米軍のwebに堂々と書かれている。

三沢のパイロット「最も功績ある飛行」の栄誉を受ける

日本の現状、昔、密約を強いられた頃よりも、不沈空母化が進んでいるだろう。密約があろうとなかろうと。マスコミ、大々的に事業仕分けの宣伝をし、有事の際の沖縄への核の再持ち込み密約についてはかろうじて触れても、思いやり予算なる、ふざけた名前のテロ国家「みかじめ料」見直しには、ほとんど触れない。改憲を推奨しても、安保には触れないのと同根。そう、金持ち増税にも全く触れない。

個人的な感想で恐縮だが、おそらく年収400万程度ではと想像する知人(全く自慢にならないが、筆者はむろんそれ以下である)、金持ち増税に反対だ。たまさか、一緒に酒を呑むたびに、B層とは彼のことを言うのだろうと勝手に納得している。(「B層とは、お前だろう」という批判は甘んじて受ける。)

ベネズエラに、テロ支援国家というレッテルを貼る国自体が、最強・最悪のテロ国家。しかも、そのトップはノーベル戦争賞受賞。あれは「ノーベル・テロ国家賞」と理解している。

この無人戦闘機のひどさ加減、マスコミはほとんど報じないが、『ルポ労働と戦争 この国のいまと未来』島本慈子 岩波新書1158 には、85ページから89ページに、琉球新報記事等も引用して、書いてある。日本でも研究されているという。人は、人を殺し、不幸にして、生きることで、幸福になれるのだろうか?

2009年12月10日 (木)

ボリビア: モラレス、圧倒的勝利で再選

Bill Van Auken

2009年12月8日

月曜日、ボリビア大統領エボ・モラレスは、最大のライバルの23パーセントに対し、少なくとも62パーセントの得票という圧倒的勝利で再選された。投票の結果、モラレスは、二度目の五年の任期を獲得し、彼の社会主義への運動党、MASは、ボリビア議会上院では、三分の二の多数を、下院では、実質的過半数を、獲得した。

とは言え、結果は、貧困な、主として先住民が住む高地と、ボリビア財界、農業、エネルギー資源による富の中心である低地地域との間という、ボリビアの分裂が続いていることもさらけ出した。

モラレスの選挙勝利の程度は、彼の失脚を狙った、昨年8月“リコール”国民投票での圧倒的な敗北、および、彼が二期目に出馬する権利を確保した、今年1月の憲法を巡る国民投票を含む最近の他の投票と、ほぼ同じ水準のものだ。

モラレスは、2005年、かろうじて投票の53パーセント以上を得て勝利し、初めて大統領に選ばれた。彼は、コカを根絶しようという、ボリビアとアメリカ政府の取り組みに反対し、小規模なコカ栽培農家の権益を守ったボリビアのコカレロ(コカ栽培農家)運動の指導者として政治的知名度を得た。コカ栽培は、この国の鉱業部門での職が縮小し、他作物の経済的実行可能性が低下するという条件下で、次第に重要な経済的活動となっていた。

モラレスの母語はアイマラ語で、彼自身ボリビア最初の先住民首長だと語っている。

日曜日の選挙で余裕の勝利は、2006年の、ボリビア炭化水素部門“国有化”後、国家のエネルギー資源の増収によって、モラレス政府が実施できた、様々な社会支援政策の人気の現れでもある。鳴り物入りで発表されたが、この行動では外国のエネルギー生産者達からの没収はしておらず、基本的に収益に対する課税強化によるものだ。

モラレス政府が実施した、主要な社会支援政策は、妊婦、児童や、老人への補助金支払いだ。これらの政策は、好評で、ボリビアの貧困者比率を低下させたものの、国民の60パーセントが貧困と見なされており、そのほぼ半数が極端な貧困で、世界の中でも最高位に留まっている。

支援政策とてボリビア社会を形作る基本的な階級関係を変えてはいない。大多数の国民は、依然として、いわゆる正規経済の外で生活しており、雇用に対しては、ほとんど効果をもたらしてはいない。

ボリビア先住民の、政治的、文化的な独立は促進しつつも、政府は、土地改革によって、農民大衆の状態を改善することはほとんど何もしていない。ボリビアにおける土地分配は、耕作に適する土地の91パーセントが、国民の僅か5パーセントの手中にあるという、世界でも最も不平等のままだ。

選挙後、モラレスの副大統領、アルバロ・ガルシア・リネラは、アルゼンチン日刊紙クラリンに、同国の憲法は、私有財産権や、“それが果たす、経済的、社会的役割”を保証しているとして、土地収用は行わないと約束した。

与党の名前や、モラレスや他高官による演説中で、“社会主義”という言葉を使ってはいるものの、ガルシア・リネラは、政府の本当の狙いは、国家によって資本主義的発展を促進させる“アンデス・アマゾン資本主義”であると主張している。

モラレス政府は、主として、エネルギーと鉱物価格の急騰のおかげで、ボリビア歴史上、成長率が最高である、一つの時期で、現在、半球の中でも、最も高い時期に、政権を維持してきた。2008年、経済は6.2パーセントという率で成長した。2009年には、価格と輸出の低下から、この率は、3パーセントという予想成長率に低下する。

大統領と与党のMASは、統一公認候補者を立て損ねた右派ライバルたちの混乱という恩恵を受けている。右派の最有力候補は、23パーセントを得票した、元軍将校でコチャバンバ州知事で、汚職で裁判にかけられていたマンフレド・レジェス・ビジャだった。彼に続くのは約8パーセントを得票したセメント業界の大立て者サミュリル・ドリア・メディナだ。

右派野党の性格は、レジェス・ビジャの副大統領候補選択に明確に示されている。副大統領候補レオポルド・フェルナンデスは獄中で選挙運動をした。この元パンド県知事は、昨年9月、エル・ポルベニルの町で、少なくとも13人の農民と学生の虐殺を命じたかどで逮捕されていたのだ。

虐殺は、この国の天然ガス埋蔵量のほとんどと、最大かつ最も収益の高い農園の大半を有する、サンタクルス、ベニ、パンドとタリハという、いわゆるメディア・ルナ地域(つまり半月-その地理学的形状にちなんで名付けられた)の財界エリートが仕掛けた“市民クーデター”の後に起きた。ボリビアからの分離要求を支援した行動には、政府役人の解雇や、多数の死者、負傷者を生んだ他の暴力行為も含まれていた。

モラレスとMASは、こうした最も裕福な階層の一部をなだめる、特に、プチブルの裕福な部分を取り込むことを狙って、選挙運動を展開した。この地域では得票を増やしたものの、モラレスは三つの県で後れをとり、かろうじてタリハでのみ、右派野党よりもやや多い投票の得票に成功し、レジェス・ビジャの40パーセント、ドリア・メディナの8パーセントに対し、49パーセントが現職に投票した。

選挙結果発表の後で、副大統領ガルシア・リネラは、マスコミにこう語った。“野党グループが、あらゆる政府の構想や、合意を求める対話に対する拒否に基づく、過去四年間の粗野な反対を放棄するよう希望している。”

選挙で瓦解したとはいえ、ボリビアの右派や財界エリートが、政府の計画に対し、これ以上に品行を改めるようなことにはなるまい。逆に彼らは、ボリビアの国家元首を追放するという伝統的な手段、つまり軍事クーデターに頼る危険も含め、モラレス政府に対する他の対抗手段を模索するだろう。

野党側はワシントンの支援を享受し続けている。2008年9月の出来事の後、モラレスは、大使館が“市民クーデター”に関与していたので、アメリカ大使の追放を命じた。ブッシュ政権は、ボリビア大使をワシントンから追放して報復した。

オバマの下、正常の外交関係は回復していない。逆に、民主党の新政権は、ブッシュの下でおこなわれていた、主要な制裁措置懲罰的を再び課して、ボリビア経済に対し、年間2500万ドルの価値がある、輸入税の免除を中止した。この行為の口実は、モラレス政府の対コカ栽培闘争が不十分だったというものだ。それも、この地域において、ワシントンと最も親密な同盟国であるコロンビアでの増加に比べれば、ボリビアでのコカ栽培の増加などわずかなものである事実にもかかわらずだ。この貿易制裁で、主として繊維と皮革製品分野で、およそ20,000人のボリビア人労働者が職を失うと推測されている。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/dec2009/boli-d08.shtml

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「より独立路線を進め、福祉に資源を向けた」とは、うらやましい限りだ。属国は、経済や政治の上で、本質的に庶民のためになるような政策を実行することが不可能だ。あらゆる施策は、基本的に宗主国のために実行される。

『始まっている未来』(岩波)を読み始めたばかりだが、この国に『始まっている恐ろしい未来』という題名のほうがふさわしいように思えてくる。

42ページの宇沢発言を引用しておこう。

1989年、日米構造協議の核心は、日本にGNPの10%を公共投資にあてろという要求でした。しかも、その公共投資は、決して日本の生産性をあげるために使ってはいけない。全く無駄なことに使え、という信じられない要求でした。

それを受けて、海部政権の下で、10年間で430兆円の公共投資が、日本経済の生産性を高めないような形で実行に移されることになったわけです。

もちろん、海部政権を実際に支配していたのは、多くのブロガーの方々が絶賛してやまない小沢一郎氏。

破壊の旗振りをした経済学者の一人、中谷巌氏、反省をした装いをしながら、その実、古き良き日本を回復すべしというような、対策にならない対策でごまかしているように見える。政策提言で大失敗した学者(アメリカからすれば破壊に成功した優秀なエージェントだろう)に、正しい提言を求めるのがそもそも無理だろう。

小沢一郎氏、反省どころではなく、当時の政治手法の延長・強化・拡大を着々と推進している。必ずや比例議席を減らし、うるさい野党を完全せん滅するだろう。アメリカと同じ、救いようのない構造が完成する。それも、確信犯マスコミに洗脳された、有権者の多数が喜んで民主党に投票する結果だ。民主党は「非民主党」なのに。属国は悲しい。

ところで、岩波の月刊誌『世界』あのダニエル・エルズバーグ氏記事の連載翻訳を始めてくれている。ただし毎月掲載というわけではないようだ。

新連載≪回顧録≫
アメリカの凶器・核の時代――その真の歴史を暴く
プロローグ ヒロシマの日――64年間、居眠り運転をしてきたアメリカ
ダニエル・エルスバーグ
翻訳=福永克紀・宮前ゆかり、協力=山崎久隆/TUP

一回目、以前訳した下記記事と重なる部分が多い。いんちき拙訳を無料でお読みになられた方は、800円(消費税を含むと840円)で『世界』を購入の上、きちんとした本当の翻訳をお読みいただきたい。

無料民放放送、大半ゴミ番組。有料国営放送、政治番組をのぞけば素晴らしいものが多いことからしても、有料の方が質が高いことは一目瞭然だろう。

ダニエル・エルズバーグによるMade Love, Got Warまえがき

:父親は原爆用プルトニウム工場の設計者だった。

2008年11月28日 (金)

決定的な選挙におけるベネズエラ社会主義者の勝利

James Petras

2008年11月27日、 "Information Clearinghouse"

チャベス派のベネズエラ統一社会主義党(PSUV)が、2008年11月23日、選出知事の72%を占め、投票の58%を獲得し、大半の資本主義寄りの世論調査会社やら、大半の野党好みマスコミによる予想を唖然とさせた。

PSUV候補者は、三州(グアロ、スクレ、アラグア)で、現職野党知事を打倒し、二州(ミランダとタチラ)で敗北した。野党は、観光の中心地(ヌエバ・エスパルタ)で知事の座を維持し、コロンビア、カラボボに接する州タチラ、と石油を産出するズリア州で勝利し、人口の多いミランダ州で逆転勝ちをおさめ、首都カラカス首都区長官の座を得た。65%という投票率は、これまでの全ての非大統領選挙を越えていることから、社会主義者の勝利は、特に意義深い。投票率が高いと野党が有利になるという、プロパガンダ世論調査会社の予想は、希望的観測を反映するものだった。歴史比較という文脈で見てみると、社会主義者の勝利の重みは明白だ。

1. ヨーロッパ、北あるいは南アメリカのいかなる与党も、自由で公開された選挙で、これほど高いレベルの国民支持をえているものはほとんどない。

2. セメント、鉄鋼、金融、および他の主要な民営資本主義主義独占企業の国有化を含めたいくつかの急進的な経済政策という文脈の中で、PSUVは高い水準の支持を維持した。

3. ベネズエラの主要輸出収入源である、石油価格の70%もの下落(一バレル140ドルから52ドル)にもかかわらず、社会主義者が勝利したが、これは政府の社会計画用の資金拠出を政府が維持したことによる所が大きい。

4. チャベス派候補者に関する投票判断の上で、選挙民はいっそう目が肥えた、つまり、十分に政府サービスを提供するよう努めた候補者には報い、大衆の要求を、無視したか、敏感でない人々を懲らしめたのだ。チャベス大統領は全ての社会主義者候補者の選挙で遊説したが、退陣するミランダ州のディスダド・カベジョ知事と、カラカス首都区長官らがそうであったように、地方のチャベス派現職知事に対して、強い不満がある地域では、投票者は、必ずしも一様にチャベスの指示に従ったわけではない。社会主義者の勝利は、大半が、意図的な階級的利害に基づく投票結果によるものであり、単にチャベス大統領との一体感を反映するものではない。

5. PSUVの決定的な勝利地よって、世界資本主義の崩壊が深化しつつあるのに対し、国家資金を、破産した資本主義の銀行、商業、製造企業の救済に注ぎ込むのではなく、社会主義政策によって対処する基盤ができた。資本主義の崩壊が、大半の重要な経済セクターの国有化を容易にしている。大半のベネズエラ企業は、国営および地方の銀行に負債が膨大にある。チャベス政府は、企業に借金を返済するか、企業の鍵を引き渡すか、尋ねることが可能で、実質上、痛みのない、社会主義への完璧に合法的な移行をもたらせる。

選挙結果は、極右と社会主義左翼との間の分極化が深化していることを示している。中道主義の社会民主的な元チャベス派知事たちは、事実上、政治地図から拭い去られてしまった。ミランダ州で当選した右翼、エンリケ・カプリレス・ラドンスキーは、2002年4月の失敗した軍事クーデターの際に、キューバ大使館を焼き払おうとした人物だし、新たに選挙されたズリア州知事パブロ・ペレスは、元右翼強硬派知事のロサレスが自ら選んだ候補者だった。

野党は州知事と首都区長官を支配して、中央政府を攻撃する基盤を得たものの、経済危機によって福祉サービスを維持するのに使える資源の額が大幅に減少し、連邦政府に対する依存の度合いが増すだろう。チャベス政府支出に対する正面攻撃は、国家と地方の資金を、ゲリラ戦争に向けさせ、連邦の福祉の低下を招き、草の根の不満をひき起こす。右翼は、州と市の福祉サービスを向上させ、腐敗とえこひいきを止めると約束によって勝利したのだ。縁故政治や極端な議事進行妨害といった、連中の過去の慣習に戻れば、大衆の支持を失い、地方での勝利を、全国的な力に変えようという願いを突き崩すだろう。新たに選出された野党の知事や首都区長官たちは、とりわけ深化しつつある危機という文脈の中で、連邦政府との協調と支持が必要であり、さもなくば彼等は国民の支持と信頼を失うだろう。

結論

マスコミが、社会主義者の勝利を認めることなど期待しても意味はない。野党が投票の40%を獲得した重さと、20%の州で勝利したことを、マスコミが懸命に誇張するのは予想通りのことだ。選挙後の期間、社会主義者が、結果を批判的に評価するだろうことは疑問の余地はないが、望むらくは、将来の候補者選びを再考し、チャベス大統領や‘社会主義’に対する忠誠心よりも、各地方の問題解決に対する業績を重視することだ。PSUV、チャベス大統領、議員や新たに選ばれたチャベス派幹部、が直面する、喫緊の最も差し迫った課題は、資本主義の世界的な崩壊に対処する、包括的な社会経済的戦略的計画の策定だ。これでは、石油価格、連邦政府の歳入の急激な低落、そして不可避な政府支出の減少への対象が特に重要だ。チャベスは、たとえ石油価格が、一バレル50ドル以下のまま、あるいはそれ以下に下がろうとも、全ての社会計画を維持すると約束した。もしも政府が、民間企業に対する膨大な助成金を削減するのに成功し、破産したか、あるいはほぼ破産状態にある民間企業への、いかなる緊急救済策にも乗り出さない限り、これは明らかに、前向きで、防御可能な立場だ。蓄えの400億ドルは、一時的緩衝材の役は果たせようが、単に、札を印刷し、大赤字を出し、通貨を切り下げ、既に高い率の年間インフレ(11月の時点で31%)を悪化させるだけではなく、連邦議会および州レベルにおける多数派の支持の元、政府が、厳しい選択をしなければならないという事実は、相変わらず存在したままだ。

唯一の合理的な戦略は、海外貿易の支配権を握り、直接に、製造、流通部門の経営を監督し、国民の生活水準を守るよう優先順序をつけることだ。官僚的な無能さを是正し、選挙で選ばれた怠惰な役職者を無力化するには、効果的な権力と支配権が、組織労働者や自治的な消費者や住民の評議会に引き渡されなければならない。近接する過去を振り返れば、社会主義者の市長や知事を選出するだけでは、進歩的政策がきちんと実施され、基本サービスが提供されるようにするのに十分でないことは明らかだ。リベラルな代議政治(たとえ社会主義者が選挙されていようとも)で、深化しつつある長びく経済危機の最中、厳しい決断と、国民にとって意味ある優先順とを実施させるには、最小限、人民管理と大衆の圧力が必要なのだ。

記事原文url:www.informationclearinghouse.info/article21332.htm

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上記記事、二大政党好みの大本営マスコミ記事(見出し)と比較いただきたい。

このベネズエラの選挙についても、予想通りのプロパガンダ記事が目立つ。

マスコミなるものの立場が、露出していて愉快。

日本国内やら、対米関係についての記事、どのような正体のものか、容易に想像がつく。

アメリカ茶番大統領選や、そして現状のどうでも良い情報は、しつこく洗脳報道するが、啓蒙的な記事は決して載せない。

ベネズエラ地方選、反チャベス野党連合が勢力拡大(朝日)

ベネズエラ統一地方選 重要地区でチャベス敗北(サンケイ)

ベネズエラ:統一地方選で野党躍進 チャベス派後退(毎日)

ベネズエラ統一地方選、野党が躍進…首都・重要州で勝利(読売)

ベネズエラ地方選で与党勝利、チャベス大統領の人気示す(AFP)

チャベス大統領派が勝利=野党が予想外の不調-ベネズエラ地方選(時事)

アメリカ茶番大統領選については、日本に帰化する前はアメリカ人だった、トッテン氏の文章、大本営マスコミのそれとは違い、納得が行く。

誰がなっても変わらない海賊国家の本質

2008年9月22日 (月)

ボリビアの不安定化と"コソボ・オプション"

Michel Chossudovsky

Global Research、2008年9月21日

- 2008-09-20

ボリビア東部諸県の分離は、アメリカの諜報組織と連携した、アメリカ国務省によっておぜんだてされた、アメリカが支援する秘密作戦の一部だ。

エル・ポルベニールでのエボ・モラレス支持者殺害に関与した、自動火器で武装した暗殺隊はアメリカによって密かに支援されている。ある記事によると、「USAID(米国国際開発庁)は、活動中の「移行イニシアチブ室」をボリビアに有し、右翼反対派の地方政府や運動の訓練、支援に何百万ドルも注ぎこんでいる。」(The Center for Economic and Policy Research=経済政策研究センター、2008年9月)。アメリカは、様々な反対派に対しても、全米民主主義基金を通して支援を行っている。

追放されたアメリカ大使、フィリップ・S・ゴールドバークは、世界中のアメリカ大使館における様々な「活動」を直接監督する、ジョン・ネグロポンテ国務副長官の指揮の元で働いていた。この点では、舞台裏で働きながらも、ネグロポンテはコンドリーザ・ライス国務長官よりはるかに重要な役割を果たしている。彼はまた、中米やイラクの、体制転覆や、準軍事組織の暗殺隊に対する秘密支援の、主要計画立案者の一人としても知られている。

在ボリビア大使としての、フィリップ・S. ゴールドバークの任務は、国家としてのボリビアに分裂をひき起こすことだった。2007年始め、大使として任命される前は、コソボ、プリシュティナでアメリカ代表団長(2004-2006)として働き、1999年NATOによるコソボ占領後、政治活動も取り込んだ、KLA準軍事集団指導者との常任連絡係をしていた。

CIAによる支援を受け、その指導者たちが今やコソボ政府を率いるコソボ解放軍(KLA)は、組織犯罪や麻薬取引との広範なつながりで知られていた。コソボで、ゴールドバークは、後の「独立」コソボ政府設立につながる、セルビアからのコソボ分離をお膳立てすることに関与した。

1990年代、ゴールドバークは、ユーゴスラビア崩壊に積極的な役割をになっていた。1994年から1996年、彼は国務省のボスニア部門の責任者だった。彼はワシントンからの特使リチャード・ホルブルックと緊密に協力して作業し、デイトンにおけるアメリカ交渉団主席として中心的役割を果たし、1995年のデイトン合意署名に至らせた。これらの合意がボスニア-ヘルツェゴビナ分割を助長した。より一般的に言えば、二人が国家としてのユーゴスラビアの崩壊と不安定化をひき起こしたのだ。1996年、ゴールドバークは、マデレーヌ・オルブライト国務長官と共に、1999年ユーゴスラビアに対する戦争を始める上で主要な役割を演じたストローブ・タルボット国務副長官(1994-2000)の特別補佐官として働いた。

ジョン・ネグロポンテの中心的役割

ジョン・ネグロポンテ国務副長官は秘密作戦の遂行において中心的役割を演じている。彼は1981年から1985年、在ホンジュラス・アメリカ大使として勤務した。テグシガルパ駐在大使として、ホンジュラスに基地を擁するニカラグア・コントラの傭兵を支援し、監督する上で、彼は主要な役割をになった。ニカラグアへの越境コントラ攻撃は、50,000人ほどの民間人を殺害したとされている。同じ時期に、ネグロポンテは「ワシントンの支援のもとで活動し、アメリカが支援する政権への反対者を、何百人も暗殺したホンジュラス軍暗殺隊」を立ち上げるうえで大活躍した(Bill Vann著、Bush Nominee linked to Latin American Terrorism「ブッシュが任命した人物はラテン・アメリカのテロに関連」を参照。 )

「グスタボ・アルバレス・マルティネス将軍の支配の元、ホンジュラスの軍事政府は、レーガン政権の親密な同盟者であり、対抗する政治家を何十人も、古典的な暗殺部隊方式で「失踪」させていた。

    (Peter RoffとJames Chapinによる、 Face-off: Bush's Foreign Policy Warriors「対決: ブッシュの海外政策戦士たち」を参照)

これも、彼を、クリントン政権の元で、アメリカの国連代表に任命する妨げにはならなかった。

サルバドル・オプション

ネグロポンテは2004年にイラク大使となり、そこで彼は、主に中米の暗殺隊を手本にして、アメリカ占領のための「治安体制」を作り上げた。このプロジェクトは、何人かのライターたちによって、「サルバドル・オプション」と呼ばれている。

バグダッド駐在の間、ネグロポンテは安全保障問題の顧問として、エルサルバドル特別作戦の元隊長を雇い入れた。この二人は、1980年代の中米にまでさかのぼる親密な同僚だ。ネグロポンテがホンジュラスで暗殺隊の立ち上げに忙しかった頃、スティール大佐は、駐エルサルバドル・アメリカ軍顧問団(1984-86)担当だった。「彼の担当は、紛争が絶頂期の間に、旅団レベルで特殊工作部隊を立ち上げることだった。」

「こうした軍隊は、得られる人材の中でも最も残忍な兵士で構成されており、スティールがベトナムでの軍務の間に詳しくなった、小部隊による作戦を踏襲していた。彼らの役割は、地域を獲得することを狙うのではなく、武装勢力の指導部、支持者、供給源や前進基地を攻撃することだ。」(Max Fuller、For Iraq, "The Salvador Option" Becomes Reality「イラクにとり『サルバドル・オプション』が現実化」、Global Research、2005年6月)

イラクで、スティールは、特別警察コマンドとして知られる、新たなエリート・イラク人の対ゲリラ部隊と仕事をするよう命じられた。この文脈で、ネグロポンテの狙いは、イラク民間人に向けられた秘密のテロ攻撃をひき起こすことで、民族的な分裂と派閥抗争を促進することだった。

ネグロポンテは2005年、国家情報長官に任命され、更に2007年には国務省で二番目の地位を占めることになった。

コソボ・オプション: ハイチ

テロリスト準軍事集団を支援する「コソボ・モデル」がラテン・アメリカで使われたのは、これが初めてというわけではない。

2003年2月、ワシントンはジェームズ・フォーリーのハイチ大使任命を発表した。ゴールドバーク大使とフォーリーは同じ「外交閥」の一員だ。フォーリーは、コソボ戦争の間、クリントン政権のもとで国務省スポークスマンだった。彼は初期に、コソボ解放軍(KLA)への支援の道を開拓することに携わった。

十分に実証されていることだが、コソボ解放軍(KLA)は、麻薬を売って得た金による財政支援を受け、CIAによって支援されていた。(ミシェル・チョスドフスキー、Kosovo Freedom Fighters Financed by Organized Crime「コソボ解放戦士は、組織犯罪から財政支援を得ている」Covert Action Quarterly、1999年、を参照 )

コソボ戦争当時、当時の在ハイチ大使ジェームズ・フォーリーは、国務省ブリーフィング担当で、ブリュッセルのNATOでの同等職務担当、ジェイミー・シーと緊密に協力していた。1999年3月24日、NATOが率いた戦争の猛攻撃のわずか二カ月前、ジェームズ・フォーリーは、KLAを立派な政治組織へと「変身」させることを主張した。

「政治指向の組織に変身するならば、彼等[KLA]とは良い関係を作り上げたい' ..`彼等が我々が望む通りの政治的役割を演じるようになってさえくれれば、我々が彼らにしてあげれらる忠告や支援は沢山あると思う... "変身する努力のために、我々が彼等を助けることができ、彼等が我々の援助を求めるのであれば、人さまにあれこれ言われることはないと思っている..' (1999年2月2日ニューヨーク・タイムズ引用記事)

言い換えれば、ワシントンの狙いは「体制転覆」だった。ラバラス政権を転覆させ、「民主プラットフォーム」や、指導者が元FRAPHやトントン・マクートのテロリストだった自称民族解放再建戦線(FLRN)を統合し、従順なアメリカ傀儡政権をしつらえた。(より詳細については、ミシェル・チョスドフスキー、The Destabilization of Haiti「ハイチの不安定化」、Global Research、2004年2月 ハイチ:米国協賛のクーデターとして益岡賢氏の翻訳あり)

アリスティド政府の崩壊をもたらした2004年のクーデター後、国家再建を支援すべく、アメリカ国際開発庁(USAID)により、KLA顧問がハイチ内に呼び入れられた。(アンソニー・フェントン、Kosovo Liberation Army helps establish "Protectorate" in Haiti「コソボ解放軍、ハイチ国内の『保護領』設立を支援」、Global Research、2004年11月、を参照)

特に、KLAコンサルタントは、FRAPHやトントン・マクートの元メンバーを兵卒に採用し、ハイチ警察部隊再建を支援するのが仕事だった。

「移行イニシアチブ室」(OTI)を支援するため ... 以前は暴虐な軍だったものを、現在のハイチ警察部隊に組み込むための助言をえるべく、三人のコンサルタントに、USAIDが給与を支払っている。で、その三人のコンサルタントとは誰だったのだろう? その三人のコンサルタントはコソボ解放軍メンバーだった。」(フラッシュポイント・インタビュー、2004年11月19日、www.flashpoints.net )

USAID(米国国際開発庁)の「移行イニシアチブ室」(OTI)

サルバドル/ コソボ・オプションは、国を分裂させ、不安定化させるというアメリカ戦略の一部だ。USAIDが資金を出している在ボリビアOTIは、在ハイチOTIとほとんど同じ機能を演じている。

stated purpose ofアメリカの秘密作戦の、究極的には、主権を有する政府を不安定化させる目的で「解放軍」に秘密の支持と訓練を提供することだ。コソボでは、1990年代のコソボ解放軍(KLA)訓練は、ペンタゴンとの契約で、民間傭兵企業であるミリタリー・プロフェッショナル・リソーシズ・インク(MPRI)に委託されている。

パキスタンとコソボ・オプション

パキスタンにおける最近の展開が、パキスタンの主権を侵害する直接的なアメリカ軍介入の方向へと向かっている事は、指摘しておく価値がある。

既に2005年、アメリカ国家情報会議報告とCIAは、最近バルチスタンで見られたような、内戦、流血、州同士の対立関係で十年間も苦しめられている国、パキスタンは「ユーゴスラビア的な運命」になると予測していた。(Energy Compass、2005年3月2日)。

パキスタン上院国防委員会の2006年報告によると、イギリス諜報部が、バルチスタン分離主義者運動の支援に関与している。(Press Trust of Indo、2006年8月9日)。バロチスタン解放軍(BLA)は、麻薬取引による資金による財政支援と、CIAによる支援という点で、コソボKLAとかなり類似している。

ワシントンは、パキスタンのバルチ族地域を、イランのバルチ族地域と、更にはアフガニスタン南端を統合した "大バルチスタン" [大アルバニアに似た]を作り出し、それによってイランとパキスタンそれぞれの政治的分裂過程をひき起こすことがお気に入りのようだ。(ミシェル・チョスドフスキー、The Destabilization of Pakistan, December 30, 2007)
パキスタンの不安定化、2007年12月30日)

Michel  ChossudovskyによるGlobal Research記事


 

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免責条項:本記事の見解は、著者のみが責任を負うものであり、必ずしもCentre for Research on Globalizationの見解を反映するものではありません。

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© Copyright Michel Chossudovsky, Global Research, 2008

記事原文のurl:www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=10284

2008年9月21日 (日)

ボリビアの上流階級はマスコミによるクーデターを狙っている

Justin Podur

The Bullet - 2008-09-15

ボリビアの大衆運動は、民主主義と合法的政府を活用して、主権の確立、一層の平等と、発展を推進しようと試みている。国内の一部裕福な県の何人かの知事が率いる「メディア・ルナ」という名の対抗相手は、彼らの計画を止めさせるため、暴力行為や破壊活動を用い、内戦と混乱をひき起こそうとしている。ボリビア政府とエボ・モラレス大統領にとっての難題は、相手の挑発を成功させることなく、暴力行為を止めることだ。この課題に対応すべく、モラレスは、大半の中南米政府の支持を得ている。彼に敵対する連中は、アメリカ合県国政府の支持を得ている。

いずれの側も実証済みのモデルを活用している。ボリビアの進路は、ベネズエラのそれと共通点がある。選挙による改革の道が正しいか否かについて長い議論の後、選挙戦略が入念に計画され、それを支持する社会運動もあり、懐疑的な運動もあった。選挙には勝利したものの、地方政府を含め、国家機関の大半は、依然として旧来の上流階級と現状維持派の手中にあり、経済は海外の大国や地方の上流階級に支配されたままであるため、新政府は困難に直面した。国家を運営しながら、政府を再建しようと試み、外国の干渉に対処し、法律や憲法を、改革を深化させるために利用するということは、大変に困難な課題だ。しかし、政府の改革への企ては、国民の支持と、より重要なことに、大衆組織によって、強化され、推進されてきた。しばらくの間、ワシントンの注意が中東に集中していたという事実のおかげで、多少は身動きできる余地が与えられていたのだ。

反対派は、実績あるモデルも活用している。2002年にベネズエラで、2004年にハイチで、アメリカが支援する上流階級の運動は、選挙で選ばれた政権に対するクーデターを実行する手法を開発した。西側マスコミは、上流階級を支持し、選挙で選ばれた政府やその指導者を、「支配者」やら「独裁者」として歪んだ姿で描き出す。これらマスコミ報道は、翻訳され、国内で再放送され、人気のある政府を、あたかも、国際的に孤立しているかのように見せかけることができる。アメリカ大使や他の人々も、マスコミのキャンペーンや、反対派の財政、政治、および軍事組織に貢献することができよう。最終的な段階では、軍隊あるいは準軍事的勢力が必要となろう。彼らは、何かアッと言わせるような暴力行為の場面を作り出すだろう。おそらくは、非武装の反対派を攻撃し、彼らの死を政府の責任にするだろう。あるいは、彼らは反対デモをしている反対派に対峙する、政府支持者たちを攻撃することも可能だ。

後者の場合、政府支持者による自衛あるいは報復としての武力行動、あるいは依然として政府に忠実な軍隊による鎮圧行動に至る可能性がある。いずれにせよ、これは政府の背信および暴力行為という口実となり、アメリカ大使館における、意図の見え透いた記者会見で、アメリカによる政府退陣要求ということになりかねない。

現時点では、ボリビアにおいて、国際的マスコミの反政府キャンペーンが全開状態で、アメリカは反対派の組織化を援助し、9月10日以来、反対派そのものによって、要件としての虐殺が生み出され、その犠牲者は政府支持者だ。地方政府がボリビア政府を支持し、軍隊が、そうであろうと思われるが、政府に忠誠であれば、ボリビア政府はこの危機を乗り切れる。しかし、ボリビア人が自分たちの権利を主張するのを止めさせようとするこの企みで、命が無意味に失われているのだ。

国家再生

現在の危機への道は、わずか数週間のような短期間のものではないが(若干の背景情報については、我々による以前の記事「危機に立つボリビア」、ZNet 08年3月を参照)、現在の暴力行為の引き金になったのは、2008年8月28日、エボ・モラレスが新憲法採択に対する国民投票の日を宣言したことだ。投票は本来2008年12月7日に行われる予定で、それは国家再生を意味するものなのだ。つまり土地改革、天然資源国有化、そして上流階級が民衆向けの政策を妨害することを一層困難にする憲法改訂だ。

上流階級の戦略的主要目標は、政府に憲法採択の国民投票を延期させるよう強い、憲法採択の国民投票を避けることだ。そうなれば、エボは国民的支持を失い、民衆向けの改革に向けた能力や勢いが破壊されてしまう。モラレス政府は、極めて人気があり、上流階級もそれを知っている。彼らの戦略は、国全体の代表者であると主張するのではなしに、古い任命権ネットワーク(また、最近では更に暴力行為も用いて)で支配している自分たちの地域の自治を求めているとするものだ。2008年5月には、国際的な監視も、法的根拠もなしに、彼らの支配下にある五つの地方政府が組織した自治に関する手作りの住民投票を行った。モラレス政府は、これを違法として無視したが、リコール国民投票が2008年8月16日に行われると、(この時は国際監視団も入り、法的根拠もあった)、モラレスは投票の67%を得た。

二週間後の8月28日、モラレスは、12月7日を憲法採択の国民投票の日と設定する大統領命令を発した。9月2日、選挙裁判所は、法解釈上の理由から、国民投票反対を決定した(選挙裁判所は、国民投票は布告によって宣言することはできず、野党が優勢な上院も含め、議会を通過することが必要だと主張した)。反対派側の五県の知事は、国民投票を中止するよう要求した。反対派のデモ参加者たちが道路にバリケードをおき始めた。9月5日彼らはコビハの空港を占拠し、サンタ・クルス(上流階級の本拠地の一つ)と首都ラパスを結ぶ道路を閉鎖し、更にボリビアとブラジルを結ぶ道路を閉鎖した。彼らは政府庁舎の占拠を企み、挑発に乗らないよう命令されており、その命令に従ったボリビア軍と衝突した。

最初の一週間、こうした反対派の抗議は失敗した。彼らは望んでいた報復も、待望していた反政府運動への国民の支持も実現できず、経済的損害をもたらしただけだった。アメリカ大使フィリップ・ゴールドバークと会談していた裕福な知事ルーベン・コスタスのような反対派指導者たちは、成功できないことを憂慮していたに違いない。そこで抗議の二週目には、反対派はエスカレートし、破壊活動と殺害への道を辿ったのだ。バリケードは反対派が支配する地域でのエネルギー不足をひき起こしたが、9月8日のビラモンテのガス・プラント占拠と、9月10日のブラジル向けパイプライン攻撃で問題は悪化した。9月11日、パンド県コビハでの「衝突」で、11人ほどの人々が亡くなった。政府は抗議する人々に対し、催涙ガスや散弾を使い始めた。モラレスは自制の継続を呼びかけているが、「我慢にも限界がある」と警告している。

9月12日、コビハのすぐ外での準軍事組織による政府支持デモ攻撃で、(ボリビア政府筋はこれを虐殺と呼んでいるが)30人が殺された。生存者の一人、アントニオ・モレノは、AP通信社に、農民のデモ参加者は武器をもっていなかったと語った。武装した連中が、トラックから彼らを機関銃で銃撃した。モレノの説明はこうだ。「連中は我々を侮辱し、連中は我々を射撃しました。彼らは武装しており、棒を持った連中もいました。800メートル後退したのですが、誰かが連中に立ち向かわなければならないと言ったのです。戦いとなり、連中の何人かは武装解除しましたが、連中の武器を取り上げることはできませんでした。」政府は、パンド知事で、反対派の指導者であるレオポルド・フェルナンデスを、暴力行為の責任があると非難し、反対派がやとった準軍事組織の暗殺者連中が引き金を引いたのだと主張した。反対派は農民たちが最初に攻撃したのだと主張して反論した。

こうした殺害の犠牲者は、反対派が支配する地域における、大衆的先住民運動や団体、政府支持者だ。こうした団体は、リコール国民投票で、エボに多数の投票をもたらす力となったので、上流階級から報復の対象とされていたのだ。パンド県で攻撃されたものの中には、土地改革機関、農夫を支援する人権擁護NGO、および地方の先住民同盟がある。パンド虐殺の犠牲者の中には、有名な先住民指導者のベルナディノ・ラクアもいた。

9月13日と14日、エボ政府はパンドの非常事態を宣言した。政府は、反対派が占拠していた空港や政府庁舎を奪回するのに軍隊を用いた。フェルナンデス等の逮捕命令も発せられた。反対派の暴力行為にも、アメリカの介入にも、忍耐は限界に達した。ベネズエラ駐在アメリカ大使は、好ましくない外交官とされ、退去を命じられ、大使館は、交渉、譲歩、あるいは退陣を要求する通常の記者会見を行う機会も拒否された。チャベスもこれに習い、彼に対するクーデター計画が発覚したと主張して、ベネズエラ駐在アメリカ大使を追放し、ホンジュラスは着任予定のアメリカ大使への信任状を拒否した。

アメリカも同じやり方で反撃し、「深刻な結果」となると脅して、ベネズエラとボリビア大使を追放し、ベネズエラの大臣たちに対し、いつもの麻薬戦争を理由に(この麻薬戦争という言いがかりを払拭するには、更に別記事が必要で、ここでは詳細に語れない)経済制裁を宣言した。もしもアメリカと中南米の間の経済的関係が傷つけば、経済的、政治的にまずい結果となろう。エボは、イランを外交的に孤立化させようというアメリカの企てに逆らって、イランを含む中東を歴訪したばかりで、ベネズエラは11月にロシアとの合同軍事演習を行うことを発表したところだ。エクアドルのラファエル・コレア大統領は、ボリビアを手本にした、エクアドルのグアヤキル県でおきつつある国内の分離主義者運動について懸念を表明した。

ボリビア国内で、エボは反対派に戦略的勝利を収めさせないよう行動し、紛争で民衆向け政策が頓挫させられるのを防いだ。9月9日、危機のさなか、彼は上流階級との妥協上、受け入れを強いられていた一部閣僚を更迭し、大衆向け経済政策推進派の人々で置き換えた。彼は反対派との対話は開始したが、国民投票は予定通り12月7日に進めると主張した。反対派は9月14日にバリケードを撤去すると申し出た。政府はこの一歩は認めたものの、秩序回復には全く不十分だとしている。何十人もの人々の死を画策した以上、反対派は、単に一時的な戦術的撤退をするだけで許されるべきではない。彼らには、刑事訴追の上で、正当な法の手続きを受ける権利はある。彼らが、殺害、虐殺を画策した以上、正統な政府から譲歩を要求する権利は有しない。

ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ブラジル、アルゼンチン、チリ、その他の国々を含む中南米の指導者たちは、9月15日に会合し、ボリビアでの紛争を解決を検討する。アメリカの同盟国コロンビアさえも含め、事実上全員が、モラレス政府と、その国民の信任を支持し、分離主義の受け入れを拒否すると発表した。

エボを権力につけた運動は、反対派も知っている通り、静かに消え去ることはない。全国規模のクーデターを起こす力もない反対派は、自分達が支配する県においてすら、長期にわたって政府の「統治力の欠如」を流布するだけの国民的支持に欠けている。彼らの自暴自棄の狙いは、自分達の限られた行動を実際以上に大きく見せるためにマスコミを活用して、エボに譲歩を強い、国民の大衆運動を敗北させるための外部からの政治的圧力を作り出すことだ。結果的に、ボリビアの大衆向け対策の成功は、過去数週間、そして今後の、政府にまつわる虚偽の話が信じられてしまうか否かにかかっている。

Justin Podurは、トロントを本拠とするライター。ブログはwww.killingtrain.com.

翻訳記事原文のurl:www.socialistproject.ca/bullet/bullet136.html

2008年7月23日 (水)

プーチン、ベネズエラとのより緊密な軍事的協力を期待

RIA Novosti

22/07/2008 20:23 ノヴォ-オガリョヴォ、7月22日 (RIA Novosti)

火曜日、ロシア首相ウラジーミル・プーチンは、ベネズエラのウゴ・チャベス大統領に、両国の軍事的な結びつきが深まることを期待していると語った。

現在ロシアを公式訪問しているチャベスは、モスクワ近くのプーチンの邸宅で、首相と政治、経済、防衛協力について会談した。

「両国は、協力の法的基盤を強化してきており、新たな協力分野、つまり、運輸、宇宙、ハイテク生産、そして、もちろん、軍事および技術的な協力を通して、両国関係を多角化する方法を検討しています」とプーチンは語った。

会議で、プーチンは、チャベスによるベネズエラ訪問招待を受け入れた。

ロシア大統領ドミトリー・メドヴェージェフは、同日のより早い時間にチャベスと会い、武器と石油の商談を中心に話し合った。

モスクワに到着すると、チャベスは、ロシアとベネズエラが、石油と国防に関し戦略的なパートナーとなるよう呼びかけた。これは「現在アメリカ合州国によって脅かされているベネズエラの主権を保証する」大切なものとなろうと彼は述べた。

ベネズエラは、50機以上の戦闘用ヘリコプター、24機のSu-30MK2戦闘機と、100,000丁のAK-103ライフルをロシアから購入し、国産化ライセンスも持っている。現在の契約金額はおよそ40億ドル。

モスクワは2009年下半期から、ベネズエラに最小10機のMi-28Nヘリコプターの供給を始める予定だ。

両国は、ロシアの「プロジェクト636」キロ級ディーゼル潜水艦三隻と、最小20基のTor-M1対空ミサイル・システムのカラカスへの輸出についても交渉した。この二件の契約が、もしも成立すれば、更に10億ドルの商談となる。

2012年までに軍隊を近代化する国家計画に沿って、ベネズエラは海外からの武器購入に、今後四年間で約300億ドル投資することを計画している。

記事原文のurl:http://en.rian.ru/russia/20080722/114656330.html

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朝鮮日報に、これに先立つ記事がある。2007/07/06

ロシア、ベネズエラに最新鋭潜水艦を輸出へ

2008年3月10日 (月)

チャベスからFARCへの3億ドルは、でっちあげ

グレッグ・パラスト

2008年3月6日、金曜日 TomPaine.com/Ourfuture.org

ここに文章の証拠がある … そうではないと言って欲しい! オバマとヒラリーはエクアドルを攻撃している。

読者はこれを信じるられるだろうか?

先週、コロンビアがエクアドルを侵略し、ジャングルの中でゲリラのボスを殺害し、彼のラップトップ・パソコンを開け、コロンビア人は一体何を発見しただろう? ウゴ・チャベスがFARCゲリラに3億ドル送り、それをゲリラが放射性物質を撒き散らす爆弾を作るためのウランを入手するのに使っていたというメールだ!

というのが、ジョージ・ブッシュが、我々に語っている話だ。そして、彼は、それをお友だちの奇妙な右翼コロンビア大統領、アルバロ・ウリベから入手したのだ。

そうなのだ。この事実が明らかになると、国境戦争を引き起こそうとした企みをコロンビアは大量破壊兵器の脅威を止める方法として正当化した!えーっ、どこかで前に聞いたような話ではないか?

せがれのブッシュがコロンビアからの粉末ドラッグを吸い込むより素早く、アメリカのマスコミはチャベスの「テロリスト」への3億ドルにまつわるこの話を鼻で吸い込んだ。

アメリカのマスコミは証拠を調べることがなかった。魔法のラップトップ中にあったメールだ。(おそらくFARC指導者の遺言は「聞いてくれ、パスワードは …。」だったろう)

私はそれを読んだ。(読者もここでお読みになれる)全文スペイン語でお読みいただけるが、ここに翻訳を置いておく。チャベスからの3億ドルとれれるものについて触れた唯一のものだ。

「… 300については、以後これを「関連書類」と呼ぶが、ボスからコホ[肢体不自由者という意味の俗語]宛の指示によって、取り組みが進んでいる。詳細は別の文章で説明しよう。ボスを、エンジェル、肢体不自由者を、エルネストと呼ぼう。」

お分かりだろうか? ウゴはどこだ? どこに3億ドルがある? 300とは何だ? 実際、文脈上、この文章は、コロンビア政府の要求でチャベスが当時対応していたFARCとの捕虜交換(2007年12月23日)についてのものだ。

事実、eメールの残りの部分は、全て捕虜交換の手続きについての話だ。次の行はこうだ。「解放された三人を受け取るのに、チャベスは三つの選択肢を提示した。計画A。「人道的キャラバン」経由で行う。ベネズエラ、フランス、バチカン[?]、スイス、欧州連合、民主党 [市民団体]、アルゼンチン、赤十字、等を関与させるもの。」

300について言えば、FARCの以前の捕虜交換では、300人の捕虜がいたことを明記せねばならない。この「300」が指すのはそれだろうか? ?誰が知ろう? ウリベやブッシュやアメリカのマスコミとは違い、私は、チャベスがジャングルに小切手を送ったという、目まぐるしく変化するお話を想像したり、でっちあげたりはしない。

自分たちの主張を強化すべく、全く何の証拠もなしに、この謎めいた「エンジェル」が、チャベスの暗号名だとコロンビア人は主張している。だがこのメモに、チャベスは別の暗号名で出てくる。つまりチャベスだ。

だから、どうなのだろう? それはこういうことだ . . . .

コロンビアのエクアドル侵略は国際法に全く違反しており、米州機構のあらゆる中南米メンバーによって非難されている。だがジョージ・ブッシュにはこれが気に入ったのだ。彼はウリベに、「麻薬-テロリストによる継続している攻撃と、ベネズエラの政権による挑発的な策略に対する」コロンビアを支持すると呼びかけたのだ

我が大統領、事実をあべこべに理解している可能性もあろうが、ブッシュは自分が何をしていかは分かっている。南米で最後の、基盤がぐらつきつつある自分の仲間、底深い政治的紛争の中にある自暴自棄の人物ウリベへのてこ入れだ。

ウリベは、チャベスを国際刑事裁判所に起訴するつもりだと主張している。もしもウリベ自身がそこに出向くなら、歯ブラシを携行することを勧めたい。右翼の暗殺部隊がウリベの牧場で殺人計画の打ち合わせをしていたことが、発見されたばかりだ。ウリベの知人がコロンビアの最高裁に召喚されており、懲役刑を受ける可能性がある。

言い換えれば、自暴自棄のウリベにとって、古くからある政治屋の策略、つまり「戦争の脅威」を用いて、自分自身の犯罪行為に対する非難を押し流す好機だった。更に、ウリベの攻撃は、FARCの交渉役ラウル・レイエスを殺害することによって、FARCとの交渉を文字通り殺した。レイエスは次の捕虜交換について、エクアドルとチャベス双方と交渉していた。ウリベは交渉を承認していた。しかしながら、万一こうした交渉で、FARCによって誘拐された人々の解放実現が成功すれば、大いに賞讃されるのはエクアドルとチャベスであり、大いに不信を抱かれるのがウリベであることを、ウリベは知っていた。

いまにも燃え上がりそうだった半球にとって幸いなことに、エクアドル大統領ラファエル・コレアは、私が出会った人物の中でも、最も分別のある思慮に富んだ人の一人だった。

コレアは今やこの地域が粉々に破壊されるのを防ぐため、キトーからブラジリアからカラカスまで飛び回っている。主権が及ぶ領土内に外国の戦車を認める国家元首などいないので、軍隊を自国の国境に進める一方、コレアはFARCの避難権も拒否した。実際、エクアドルは、47のFARC基地を探し出しており、コロンビア自身の腐敗した軍部よりも優れた実績だ。

彼が冷静かつ穏やかに危機を処理したので、ブッシュを「自分の国と、世界に大きな損害を与えた愚かな大統領」と呼んだことへのコレアのお詫びを認めよう(コレアとの小生のインタビュー抜粋を見るのはこちら。)

アマチュア・アワー・イン・ブルー

コレアが 国境の南の平和を保ってくれると我々は信頼できる。しかし、我が大統領たらんとしている人々は信頼できるのだろうか?

現在の大統領執務室の主、ジョージ・ブッシュは自分を抑えられなかった。右翼暗殺部隊の首唱者による無法な侵略でも、ブッシュにはかまわないのだ。

だが、すぐさまブッシュのセリフを鸚鵡返しにしたのが誰か、当てていただきたい? ヒラリー・クリントンは、イラク侵略に賛成票を投じたのはイラクを侵略することへの賛成票ではなかったと説明しているが、コロンビアの「自国を防衛する権利」として、エクアドル侵略を擁護するブッシュの意見とほとんど変わらない声明を発表した。そして彼女は付け加えた。「ウゴ・チャベスは、こうした挑発的な行為を止めるべきだ。」ふーん。

オバマはこの地雷には飛び乗るまいと、私は思っていた。特に「テロリスト狩りの為なら、パキスタン国境を超えて侵略するつもりだ」と示唆したことで、海外政策の素人として激しく攻撃されて以来。

バラクがヒラリーのセリフを、ほぼ一字一句繰り返し、「コロンビア政府には自国を防衛するあらゆる権利がある。」と宣言したのには当惑させられた。

(ヒラリーの立場は、フランク・ギストラから選挙キャンペーン用ジェット機を借りていることによって影響されてはいないと思う。ギストラはビル・クリントン・プロジェクトに1億ドル以上出している。昨年ビルは、ギストラをコロンビアのウリベに紹介した。ギストラはその場で、コロンビアの石油についてのもうかる取引を、ウリベとまとめた。)

更に、ミスター戦争英雄も忘れてはならない。ジョン・マケインは、その知的障害ゆえに介入し、「ウゴ・チャベスは独裁制を確立しつつある」と宣言したが、それは恐らく、ジョージ・ブッシュと違って、チャベスがベネズエラ選挙の票を全部数えたからだろう。

しかし話はここで微妙で不快なものになる。

賢明なメディア評論家ジェフ・コーヘンは、マスコミは、マケインを海外政策の専門家と呼び、民主党を素人だとレッテル貼りするから、見ているようにと教えてくれた。確かにその通り、ニューヨーク・タイムズは水曜日、マケインをニュースのページで「国家安全保障のプロ」と呼んだ。

マケインは、イラクにおける戦争は、兵士の生命でも、国庫のドルの上でも、ほとんど全くコストはかからないと言った「プロ」だ。

だがコロンビアによるエクアドル侵略については、マケインはこう言った。「緊張が緩和し、チャベス大統領が軍隊を国境からを撤退し、エクアドルもそうして、関係が二国の間で、良くなり続けることを願っている」

英語としては宜しくないが、それでもこれは決定的にブッシュとは違う。そしてweirdly、エクアドルに対するコロンビアの戦争を応援するオバマやクリントンとも決定的に違う。

民主党よ、これを読んでいるか? オバマとクリントンを素人だとするメディア攻撃よりも、ひどい唯一のものは、二人の民主党候補者の自分が正しいと証明したいという恐るべき欲望だ。

グレッグ・パラストのベネズエラとエクアドルからのBBCテレビ、ニューズナイトと、デモクラシー・ナウ!向けのレポートDVDに編集された “The Assassination of Hugo Chavez.”を見る。

英文元記事のurlアドレス:www.gregpalast.com/300-million-from-chavez-to-farc-a-fake/

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